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2008年5月22日 (木)

中西夏之新作展 絵画の鎖・光の森

中西夏之新作展 絵画の鎖・光の森
会期  2008年(平成20年)4月8日(火)~5月25日(日)

中西夏之は現在のわたしたちにとって、絵画がどんな存在でありうるかを根源的に問い続ける画家。華麗な筆致と光に満ちた色彩でなりたつ画面を制作し、高い評価を受けてきた。本展では画家が近年取り組んできた未発表絵画、ドローイングなどを展示し、中西夏之の豊穣で新鮮な魅力を紹介される。

20080408

中西夏之 《背・白 edge Ⅵ》2007年(部分)

 画家・中西夏之(1935年東京生まれ、東京藝術大学美術学部絵画科(油画専攻)卒)は、絵画を特別な存在としてとらえ、独創的な絵画思想と制作を積み上げてきた。その成果は比類のないものであり、絵画に興味を持つすべての人にとって重要な意味を持つ。
 本展は近年画家が取組んできた未発表絵画、関連するデッサンと作家の文章をあわせて展示し、絵画の可能性の臨界へと向かう中西夏之の世界。

松濤美術館
住所:渋谷区松濤 2-14-14 (郵便番号:150-0046)
電話:03-3465-9421
交通:渋谷駅 15分(JR、東急東横線・田園都市線、東京メトロ銀座線・半蔵門線、京王井の頭線)
交通:京王井の頭線神泉駅 5分
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/museum/20080408.html

橋に向かうのは対岸に渡るためではない。

 傍の河の流れを感じながら、ちょうど、瞬間、瞬間の愛が連なって人生を形どってゆくのをかんじながら、人生が瞬時に現れる愛を時間への接合力とするのを感じながら、河に沿って歩いているとしよう。すはわち、横の系に流れる時間に沿って歩いている。

 人生と愛が互いに両者を随伴するようには、芸術は必ずしも人生、愛から必要とされない。だが芸術は何ものをも随伴せず、進行する独自のメカニズムを負わされているのか、芸術は人生と愛の上方にあり両者を観測している。

 そこで画家は河に沿って歩くことからはなれ、橋の上の人となる。橋を渡るためではない。河の正面を見るために。横の流れ、横の系の時間から方位をかえたのである。正面性の河から押し寄せてくる時間・縦の系の時間・時間そのものを見るために。

 絵画がかたくなに保とうとする正面性と平面性は、この縦の系の時間を受けるためにある。絵画は時間を真向かいから見、浴びるための、唯一の形式である。

中西夏之「橋の上」1982年『みづゑ』春号より

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羽衣ストーブ館

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    フランスを中心としてヨーロッパで製造されたアンティークストーブ100点以上はひとりの日本人個人によって南仏を中心に長期コレクションされたものであります。 ◆南仏より海を渡ってやってきたアンティークストーブ100台たちは清水港へ上陸して、東海大学社会教育センターに移築した江戸時代に作られた曲り屋の屋敷のなかに展示された。 ◆鋳物ストーブ100台たちは、その後も数奇な運命をたどることになる。
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