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2008年10月10日 (金)

ノーベル文学賞に仏作家ル・クレジオ氏=「人間性の開拓者」と評価

 【ストックホルム9日共同】スウェーデン・アカデミーは9日、08年のノーベル文学賞を、フランスの作家ジャン・マリ・ギュスターブ・ル・クレジオ氏(68)に授与すると発表した。1940年4月、フランス南部ニース生まれ。63年、23歳で発表した初の長編小説「調書」がフランスの文学賞ルノード賞を受賞。その特異な小説世界と迫力ある文章表現が大きな反響を呼び、華々しく文壇にデビューした。

 【ロンドン9日時事】スウェーデン・アカデミーは9日、今年のノーベル文学賞をフランスの作家ジャン・マリ・ギュスターブ・ル・クレジオ氏(68)に授与すると発表した。同アカデミーは授賞理由として、「新しい出発、詩的冒険、官能的なエクスタシーの作家であり、文明社会に潜むあるいはそれを超える人間性の開拓者だ」と評価した。  賞金は1000万スウェーデンクローナ(約1億4000万円)。授賞式12月10日、ストックホルムで行われる。 

[時事通信社]

ノーベル文学賞:仏作家ル・クレジオ氏に 日本でも人気

【ロンドン】スウェーデン・アカデミーは9日、08年のノーベル文学賞をフランスの作家、ル・クレジオ氏(68)=本名・ジャン・マリ・ギュスターブ・ル・クレジオ=に授与すると発表した。同アカデミーは授賞理由として「新しい出発と詩的冒険、官能的悦楽の書き手であり、支配文明を超えた人間性とその裏側を探究した」と述べた。授賞式は12月10日、ストックホルムで行われ、賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億4000万円)が贈られる。

 ル・クレジオ氏は英国人医師を父、フランス人を母として南仏ニースに生まれた。ナイジェリアで少年期を過ごし、英ブリストル大、ニース大で学んだ。1963年、23歳で発表した長編小説「調書」でルノード賞を受賞。ゴンクール賞にもノミネートされ、華々しくデビューした。自我の解体と神話的な世界への志向を、豊かなイメージと奔放な語り口で描き出す特異な文学的世界で知られる。

 短編集「発熱」(65年)に続く長編「大洪水」(66年)で、青年が万物の死の予感から太陽との合体による破滅に至る過程を叙事詩的に描き、現代フランス文学を代表する作家としての地位を確立した。

 アメリカ先住民の世界に強い関心を持ち、中南米の密林で先住民と暮らした体験をもとにしたエッセー「悪魔祓(ばら)い」(71年)を発表した。

 邦訳も多く日本でも人気が高い。06年には39年ぶりに来日し、東京外大で講演。その折に、作家の津島佑子さんと北海道を旅行し、アイヌの人々の話を聞くなどした。

 ▽菅野昭正・東大名誉教授(フランス文学)の話 ノーベル賞では10年以上前から名前があがっていた。人間の魂を損なう現代文明への批判から出発し、原始文明の豊かさを描くようになった。最近は先祖が生きた旧植民地の歴史に関心を広げている。文明批判的な姿勢は、文化人類学や、最近のポストコロニアル理論の研究者などからも共感を呼んでいる。
【毎日新聞】 2008年10月9日(木)22:30

ノーベル文学賞:知られざる選考の内幕…事務局長が語る
 7日発売のスウェーデンの出版専門誌「スベンスク・ブークハンデル」で、ノーベル文学賞の選考母体のスウェーデン・アカデミーのエングダール事務局長(59)が、選考の知られざる内幕を大胆に語って話題になっている。
 フィリップ・ロスから村上春樹まで、ノーベル文学賞の予測記事が毎年メディアをにぎわせるが、どの予測も決め手を欠く。というのも厳重なかん口令が敷かれているためだ。それでは、いかにして秘密を守るか。 事務局長によると、メールのやり取りは厳禁。公の場で候補者の本を読むことは避け、どうしてもということならニセのカバーをかける。本を買う場合は秘密のルートに頼り、どんな本を買ったかは厳重に伏せる。

 また、いつ何時、会話を聞かれるかわからないので、候補者は名前に似通った発音のコードネームで呼びあう。たとえば、05年受賞の英国の劇作家、ハロルド・ピンターは「ハリー・ポッター」、06年のトルコの作家、オルハン・パムクは「オーペー」(スカンジナビア地方の酒の銘柄の一つ)、昨年の英国の作家、ドリス・レッシングは「リトル・ドリット」だった。

 英国のかけ会社「ラドブロークス」の文学賞予想にも目を通し、「ほとんど的外れ」だと安堵(あんど)するという。ただ、05年の発表前に有力候補のピンターが突然、浮上し「秘密が漏れたのでは」とあわてたらしい。 同事務局長は先月、AP通信のインタビューで、欧州こそが世界文学の中心で米文学は孤立主義的で内向きだと批判、大西洋をはさむ文学論争を巻き起こしたばかりだ。文学賞は9日午後8時(日本時間)に発表された。

 

ル・クレジオ初期作品のテキストが読める研究ページ
http://koinu2005.seesaa.net/archives/200508.html  

フランスのサイト
http://www.multi.fi/~fredw/

ノーベル文学賞:仏作家ル・クレジオ氏に 日本でも人気

【ロンドン】スウェーデン・アカデミーは9日、08年のノーベル文学賞をフランスの作家、ル・クレジオ氏(68)=本名・ジャン・マリ・ギュスターブ・ル・クレジオ=に授与すると発表した。同アカデミーは授賞理由として「新しい出発と詩的冒険、官能的悦楽の書き手であり、支配文明を超えた人間性とその裏側を探究した」と述べた。授賞式は12月10日、ストックホルムで行われ、賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億4000万円)が贈られる。

 ル・クレジオ氏は英国人医師を父、フランス人を母として南仏ニースに生まれた。ナイジェリアで少年期を過ごし、英ブリストル大、ニース大で学んだ。1963年、23歳で発表した長編小説「調書」でルノード賞を受賞。ゴンクール賞にもノミネートされ、華々しくデビューした。自我の解体と神話的な世界への志向を、豊かなイメージと奔放な語り口で描き出す特異な文学的世界で知られる。

 短編集「発熱」(65年)に続く長編「大洪水」(66年)で、青年が万物の死の予感から太陽との合体による破滅に至る過程を叙事詩的に描き、現代フランス文学を代表する作家としての地位を確立した。

 アメリカ先住民の世界に強い関心を持ち、中南米の密林で先住民と暮らした体験をもとにしたエッセー「悪魔祓(ばら)い」(71年)を発表した。

 邦訳も多く日本でも人気が高い。06年には39年ぶりに来日し、東京外大で講演。その折に、作家の津島佑子さんと北海道を旅行し、アイヌの人々の話を聞くなどした。

 ▽菅野昭正・東大名誉教授(フランス文学)の話 ノーベル賞では10年以上前から名前があがっていた。人間の魂を損なう現代文明への批判から出発し、原始文明の豊かさを描くようになった。最近は先祖が生きた旧植民地の歴史に関心を広げている。文明批判的な姿勢は、文化人類学や、最近のポストコロニアル理論の研究者などからも共感を呼んでいる。
 

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