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2009年12月17日 (木)

オブジェの方へ-変貌する「本」の世界-

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  たとえば中世の写本や祈祷書。あるいは19世紀末、アーツ・アンド・クラフツ運動の中から生まれた、いわゆるブック・ビューティフルの数々。さらにピカソやマティスなど、近代の巨匠の手になるリーブル・ダルティスト。古今東西、美しい挿絵や凝った装丁の本、豪華な造りの様々な本が作られてきました。現代においてもアーティストたちの多くが美しい本を作り、あるいは本をテーマにして作品を制作しています。
  しかしそのような本のあるものは、しばしば私たちの常識を超えた「本」の作品となっています。一例をあげれば、知識や物語の容れ物としての本が、文字通り「箱」や「トランク」になってしまったもの。突飛とも言える様々な加工が加えられた「本」。異質の素材によって、異質の相貌を示す「本」。焼かれた「本」等々。アーティストたちは、なぜ「本」に惹きつけられるのでしょうか。そしてまた、なぜ「本」の通年を逸脱してゆくのでしょうか。そこに現代のメディアの多様化と可能性を見ることができるかもしれません。同時に現代のアートが、技法や素材をはじめ様々に脱領域化してゆく傾向を指摘することもできるでしょう。しかしそれでもなお、本がその形態や概念を拡張し、時には機能を剥ぎ取られた1個の「オブジェ」に変容するのはなぜでしょうか。そこにはメディアの多様化やアートの脱領域化傾向だけにとどまらない、目には見えない、しかしそれだけに一層根源的な何かがあるのかもしれません。

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<主な出品作家>
遠藤利克、柄澤齊、若林奮、加納光於、松澤宥、藤井敬子、脇田愛二郎、中村宏、福田尚代、安部典子、荒木高子、西村陽平、河口龍夫、村岡三郎、淤見一秀、山口勝弘、柏原えつとむ、李禹煥、堀浩哉、マルセル・デュシャン、ルーチョ・フォンタナ、アルマン、ピエール・アレシンスキー、ピョートル・コヴァルスキー、グドムンドゥル・エロ、ヴェロニカ・シェパス、ジョージ・マチューナス、ダニエル・スペーリ、ロバート・ラウシェンバーグ、アンゼルム・キーファー、メレット・オッペンハイム、他(順不同)

2009年11月14日(土)~2010年1月24日(日)
ギャラリーA・B・C・D
主催 うらわ美術館、読売新聞東京本社、美術館連絡協議会
協賛  ライオン、清水建設、大日本印刷
後援  テレビ埼玉、エフエム浦和
うらわ美術館 http://www.uam.urawa.saitama.jp/tenran.htm

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羽衣ストーブ館

  • 静岡新聞 2001年5月22日記事
    フランスを中心としてヨーロッパで製造されたアンティークストーブ100点以上はひとりの日本人個人によって南仏を中心に長期コレクションされたものであります。 ◆南仏より海を渡ってやってきたアンティークストーブ100台たちは清水港へ上陸して、東海大学社会教育センターに移築した江戸時代に作られた曲り屋の屋敷のなかに展示された。 ◆鋳物ストーブ100台たちは、その後も数奇な運命をたどることになる。
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22カードの意味

  • _0 愚者
    タロットアルカナの22枚には、世界の変化を表すことが記されています。カードの意味を知るには、図案のもつ表のイメージから解放されることが大切です。

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ペンギンタロットの原画

  • 0の愚者から21の宇宙(世界)まででひとつの話が結ばれる
    兆しを理解して現実なるものを深くたのしく感知する訓練カードです。 タロットを機能させるには慣れ親しむことからはじまります。 まだ目には見えていない物事や潜在的な事柄を導き出す道具でもあります。 各アイコンをクリックすると、21のカードが観れます。