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2010年4月14日 (水)

ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫)

000time 
静寂に包まれたその部屋にはたった一人の人間がいるだけだった。 そして物音といえば、その人間が滑らせるペンの響きばかり……。 だが、もし誰かがその文章を読んだとしたら驚愕の色を隠すことはできないだろう─そこに綴られていたのは、細心の注意と努力を払って練られた綿密周到な殺人計画。
平穏な海辺の館が計画の舞台。人気テニス・プレーヤーのネヴィルは妻ケイに前妻オードリーと仲良くしてほしいと言い出し、後見人カミーラの海辺の屋敷で引き合わせる。カミーラの旧友のミス・マープルも滞在中だ。ほかのゲストも交えたディナーで、老齢の弁護士トリープスはかつて事故を装った計画殺人を成功させた子どもの話をする。翌日、トリープスは心臓発作で亡くなっているのが見つかる。海辺の館にはケイとオードリイそれぞれに恋心を抱く男性も現れて、愛情と嫉妬が入り混じる。そして数日たったある日、カミーラ夫人が頭を殴られ殺害されてしまう。金目的の犯行かと思われたが、それは恐るべき殺人計画の序章にすぎなかった。
ゼロ時間というのは殺人が行われる瞬間。推理小説は殺人が起きたところから始るが、殺人が起きるまでには様々な過程があるはずで、殺人そのものはクライマックスであるべきである。殺人の瞬間「ゼロ時間」へ向かうという特殊な意識を持たせ、そのトリックは最後に明かされる犯人の本当の意図を指すものだった。

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    フランスを中心としてヨーロッパで製造されたアンティークストーブ100点以上はひとりの日本人個人によって南仏を中心に長期コレクションされたものであります。 ◆南仏より海を渡ってやってきたアンティークストーブ100台たちは清水港へ上陸して、東海大学社会教育センターに移築した江戸時代に作られた曲り屋の屋敷のなかに展示された。 ◆鋳物ストーブ100台たちは、その後も数奇な運命をたどることになる。
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