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2010年7月20日 (火)

推敲(すいこう)

唐代に都へ官吏の登用試験を受けるためにはるばるやってきた男が、驢馬にゆられながら、詩の創作にふけっていました。
「僧は推す月下の門」とできたのですが、「推す」を「敲く」にした方が良い気もする。
どっちが良いか? 迷いながら驢馬の背で、推したり敲いたりを真似して考えあぐねていたところ、ある貴人の行列に行き当たってしまった。
そのまま衛兵に引き立てられたので、事情をつぶさに説明して非礼をわびた。
「それは『敲く』の方がいいだろう、月下に音を響かせる風情があって良い」
怒らずに答えた貴人は名高い詩人だったのです。そこで意気投合して心ゆくまで詩を語り合いました。
「李疑の幽居に題す」という詩が生まれました。


閑居隣並少なく、
草径荒園に入る。
鳥は宿る池中の樹、
僧は敲く月下の門。
橋を過ぎて夜色を分かち、
石を移して雲根を動かす。
暫く去って還た此に来る、
幽期言に負かず。

かとう【賈島】 (779-843) 中唐の詩人。字(あざな)は浪仙。出家していたが、韓愈(かんゆ)に詩作を認められ還俗。「推敲(すいこう)」の逸話は有名。

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