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2010年8月 8日 (日)

飛鳥を歩いて知る

Isibutai_077 石舞台

古代の人々は巨石を労なく移動させたのか、酒船石や亀石を山頂に運び上げている。
石舞台古墳の石たちは二上山系のもので、牽牛子塚、中尾山古墳などの石室は巨石をくり抜いたり組み合わせたりしたものだし、鬼の剋・鬼の雪隠などの石とともに他から運んできたものだ。
そして両親官に施設すべき石造物の工作場は、飛鳥のどこかに設置されて、亀石、猿石、二面石、道祖神石、須弥山像石などが彫刻されたのだろう。
 

Isibutai_103 二面石

飛鳥辺りがひらけるにつれて、邪魔なものは地の下に埋め、隅のほうに遺棄され、低い丘の上に運びあげられた。路傍に捨てられた二面石や猿石や亀石のようなものは、耕作地の邪魔物故いにされて転々と橘寺の境内とか、吉備姫王墓の前とか、畑の隅とかに置かれ四散させられて機能を失ったように想えてならない。

Isibutai_016_2 亀石

飛鳥の石造物は仏教とは関係がない。猿石は陰部を露出した石像で現在はその下半身が地中に埋められて分からなくて、吉備姫王墓の柵内に引っ込められている。人像石の面貌は日本人でも朝鮮人でも中国人でもない「異種族」の顔を思わせる。二面石像はここだけで他には一つもない。身体は密着しているのに、二つの顔が互いに反対側をむいている変わった像である。

Isibutai_529

Saruisi_039 猿石

斉明天皇の呪術的な性格、両税官の奇怪な工事崩壊、飛鳥石造物の異国性の三つを繋ぐと「異宗教」的な体質が推定できる。飛鳥で栄えたものはササン朝ペルシャから運ばれ伝えられた物品が多く出土されてきた。そこには酒船石のように拝火教で使われたシステムも含まれて、今も二月堂や山頂へ火を灯す儀式として残されている。善と悪がひとつの舞台で果てしなく反対側に向きあうという、世界にまれに見るゾロアスター経典の教えが二面石に刻まれているような気がしてならない。

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