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2011年10月30日 (日)

『山椒魚戦争』( Valka s mloky )カレル・チャペック

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秘境の入江で生息していた海棲の山椒魚がペットとしてひろまった。労働力として利用され、人類を凌駕する知的生命体へ急速な進化を遂げる。

個体数は人間を遙かに超え、人間社会は山椒魚に強く依存する。それを危惧する者も現れ、山椒魚は危険だと標榜する怪文書が出回る。

そうした或る日、アメリカ海岸線で大規模な地震が起き陸地が広く水没した。続いて中国、アフリカにも震災が起こり、山椒魚総統による犯行の声明が出される。
それらすべてが山椒魚によること、彼らには浅い海域がより多く必要で技術供与を人間側は惜しんではならないと。各国はこれに反発、山椒魚への攻撃を試みるが失敗し、海上封鎖を行われて窮地に立つ。陸地の水没も続き人類の時代は終わろうとしていた。

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布告全世界の勤労山椒魚の諸君! 
偉大な宣言が発せられた。さあ、武器を手にすべての陸地を水没せしめよ。
山椒魚は、鎖の他に失うものを持たない。彼らが獲得するものは世界である!
万国の山椒魚、団結せよ!

最後の章の草稿の端に「この章の主人公は民族主義だ」と書き込みがあり、アドルフ・ヒトラーへの敵視をしていた。山椒魚総統が実は人間で、本名アンドレアス・シュルツェ曹長だった。山椒魚の未来について、レムリア山椒魚とアトランティス山椒魚に分かれて対立が起きると予言している。

カレル・チャペック『山椒魚戦争』(早川書房)(岩波文庫)

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