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2013年9月15日 (日)

種村季弘『壺中天奇聞—種村季弘作家論』青土社 

種村季弘さんの初期著作にあたる『怪物の解剖学』と『影法師の誘惑』は、それから後に記されて展開された多くの原型が在るようだ。

それとこの作家論集『壺中天奇聞』には、生涯好んでいた作家たちが、すでに一堂に並べられて、種村さん独自の視点から論じられ語られてている。それらの作家たちが作り上げた世界を遥かに超越した「タネムラワールド」とも言うべき、妖しくも惹きつけてやまない香具師にそそのかされて現実から乖離した宇宙のごとき。

「見えない者に紅を説くことはできない」 ――『わたしの名は紅』

Img478 扉絵 中西夏之

目次および初出
・上田秋成 孤児のロゴス—雨月物語をめぐって (「別冊現代詩手帖」 昭和47年10月)
・四世鶴屋南北 南北対極考 (「国文学」 昭和46年9月号)
・月岡芳年 デカダンスの論理 (芳年画集「血の晩餐」解説 番町書房 昭和46年2月)
・斎藤緑雨 逃げる男—戯作と悪漢小説の方法 (「国文学」 昭和48年12月号)
・泉鏡花 水中花変幻 (「別冊現代詩手帖」 昭和47年1月)
II
・ボードレール 覗く人—都会詩人の宿命 (「ユリイカ臨時増刊・ボードレール」 昭和46年4月)
・北原白秋 水源の涸れるとき (「ユリイカ」 昭和48年12月号)
・志賀直哉 時任謙作の去勢願望 (「太陽」 昭和49年8月号)
・牧野信一 母からの逃走 (「国文学」 昭和49年6月号)
・萩原朔太郎 歪んだ足つきの詩人 (「ユリイカ」 昭和50年7月号)
・矢野目源一 黄金仮面の王 (シュオブ著「黄金仮面の王」解説 コーベブックス 昭和50年9月)
III
・坂口安吾 ピュグマリオンの走法 (「国文学」 昭和50年6月号)
・稲垣足穂 壺中天奇聞 (「稲垣足穂著「びっくりしたお父さん」解説 潮出版 昭和50年4月)
・吉行淳之介 南瓜の馬車が迎えに来るまで (「吉行淳之介著「子供の領分」解説 番町書房 昭和50年12月)
・吉岡実 吉岡実のための覚え書 (「ユリイカ」 昭和48年9月号)
・澁澤龍彦 メートル原器のある庭園 (「ユリイカ」 昭和50年9月号)
 
あとがき

青土社 昭和51(1976)年5月20日印刷/同6月5日発行
259p 初出一覧1p A5判 布装 函 定価1,800円  種村季弘の作家論集。

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