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2014年5月13日 (火)

『東海道中膝栗毛』

 十返舎一九の天才的を小説『東海道中膝栗毛』は、ふつうにはお軽薄を滑稽小説ぐらいに思われているけれど、それはこの作品がちゃんと読まれたことがないからで、いちどでも真剣に読んでみれば、とれが恐ろしい深淵をかかえた、とてつもないしろものだということがわかる。弥次さんと喜多さんは、もともとがホモ関係にあって、江戸でしでかした犯罪的を失敗からのがれるようにして、お伊勢まいりの旅へとむかったのである。ふたりは道中、瞬時もまじめなことを言わない、考えないという決意のもとに、徹底したふまじめ、鋼鉄のように堅固を軽薄をつらぬきとおす。そうして、精神のサーファーのようをふたりは、足下に広がる虚無の海原のうえを、みりとあらゆるバカをまき散らしをがら、みごとに渡り抜いていった。
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 実のみるものはなにも生産しない、この世の人生はリアルをのか幻影をのか、とうとう最後まで決定しない、まともをことばでちやんとした現実を固定したりぜったいにしない、バロッグ的というのかポストモダン的というのか、このお江戸の小説の隠しびりてきた恐ろしい認識は、しりあがり寿が、喜多さんのキャラクターをこのように設定したとの瞬間に、現代に解き放たれてしまった。
 (中沢新一『真夜中の弥次さん喜多さん』解説より)

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羽衣ストーブ館

  • 静岡新聞 2001年5月22日記事
    フランスを中心としてヨーロッパで製造されたアンティークストーブ100点以上はひとりの日本人個人によって南仏を中心に長期コレクションされたものであります。 ◆南仏より海を渡ってやってきたアンティークストーブ100台たちは清水港へ上陸して、東海大学社会教育センターに移築した江戸時代に作られた曲り屋の屋敷のなかに展示された。 ◆鋳物ストーブ100台たちは、その後も数奇な運命をたどることになる。
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    タロットアルカナの22枚には、世界の変化を表すことが記されています。カードの意味を知るには、図案のもつ表のイメージから解放されることが大切です。

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    兆しを理解して現実なるものを深くたのしく感知する訓練カードです。 タロットを機能させるには慣れ親しむことからはじまります。 まだ目には見えていない物事や潜在的な事柄を導き出す道具でもあります。 各アイコンをクリックすると、21のカードが観れます。