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2014年6月23日 (月)

「フェアリーランドの陰謀」

シャンプーとリンスをまちがえないよう入念に確かめて買ったのに、まちがう、パスタを太さに気をつけて選んだのに、まちがう。

《妖精がボトルを手に取る一瞬だけ私の目をくらましたか、さもなければ後でこっそりすり替えたに違いないのだ。》

私は慄然となった。妖精の手口は確実に進化している。私の目を惑わせて「六日」を「八日」と読ませたのみならず、一時的に私の意識を占領し、耳と口を操って、偽りの台詞を言わせるという術をさえ弄したのだ。

《オーケイ。奴らは巧妙だ、それは認めよう。しかしいったい何のためにそのようなことをするのか。私をそのように困らせることによって、いったい彼らにどんな益があるというのか。
 最近では、妖精の姿が目に見えるように思える時がある。》

たとえば財布にたしかに入れおいたはずの札が消えているのに気づいた時、秘蔵の菓子が知らないうちに半分に減っているのに気づいた時、止めた覚えのない目覚まし時計が勝手に止められているのを見つけた時、そんな時に素早く頭をさっと横に動かすと、あわてて隠れる彼らの姿を、一瞬目の端に捉えたような気がすることがある。
 いずれもっと速く頭を動かせるようになったら、連中をこの手で捕まえられるのではないかと私は思っている。

《素早く逃げようとする、その足だか尻尾だかをあやまたず捕え、さんざんに脅しつけて、きっとどこかにあるに違いない彼らの国に案内させる。》

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