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2015年4月26日 (日)

「井筒、杜若は恋の能」

能「井筒」は伊勢物語を題材に、幼馴染の男と女が、やがて成長し幼心が恋心に代わっていく二人を描いている。前半が井戸端で遊んだ幼い頃の回想、後半が自分のもとを去って行った男を慕う女の恋の世界。

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小説や演劇での「原作」とは能の場合で意味合いが違う。

伊勢物語にある「筒井筒」であっても、元に描かれた話の内容は何処かへ飛んでいる。直接関係ない「恋」についての抽象的概念を舞台上に表現される。井筒の女が夫の姿で井筒を覗き込み、写った影を夫と見て恋忍ぶ形式で、倒錯した観念表現になっている。能で登場する井筒の女は、「霊体」であって、すべてが終わった話として語られている。「待つ女」という概念は消失して、純粋に「恋」を象徴することへと舞台はデザインされているのだ。

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