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2017年3月 9日 (木)

初期バタイユ主宰雑誌『ドキュマン』

亀裂と不定形の思想家バタイユ像を現す。
『ドキュマン』とはドキュメント(参考資料、文書、文献)のことで、かなり異様な雑誌タイトル。創刊1929年に参加したのは、美術や考古学や人類学のアカデミックな研究者たち。やがて分野の異なるミシェル・レリス、ロベール・デスノス、ジョルジュ・ランブール、ロジェ・ヴィトラック、ジャック・バロン、ジョルジュ・リブモン=デセーニュ、アレホ・カルペンティエル、ジャック・プレヴェール、レーモン・クノーなど、シュルレアリスム・グループからの離反者である作家や詩人たちが参加する。

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雑誌第一号バタイユ「低次唯物論とグノーシス」が掲載されている。「人々は、監獄が看守から生まれたのか、看守が監獄から生まれたのかを知ろうと大騒ぎしていた」。物質は理性によって究極を限界されず、唯物論からは理性と存在は低次なものに従属できない。弁証法的唯物論から出発した、ヘーゲルの思想にも二元論があったという。

「アカデミックな馬」古典ギリシャ文明に馬は高貴な形態を持ち、イデアの完璧な表現の一つであったが、征服以前とのガリアの野蛮な文明には解体され、形態の狂乱となって怪物化した。高貴で明確な形態の動物と、醜悪なる怪物との間の、対立、承継、変換、変異、転換、止揚を語る。
「サン=スヴェールの黙示録」題名の書の解説で、文献的、詩的な拡張が多い。

「花言葉」花の美しさ、魅力、花言葉の愛の対象は、花の中の花冠にあるが、愛の機能は中心の醜い花芯にあることを語り、花冠の萎れと花の死の劇を語る

「人間の形象」コスプレ女性の図版がたくさん出てくるが、やがて彼女達は肯定されていく。

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「プリミティヴ・アート」幼児アートの第一の変質は紙や壁を塗りつぶして、第二の変質は馬、頭部、人間の形象となるが、第三の変質では破壊される。新たな想像できれば近似的な形象化に至るが、多くの幼児と未開民族にも生じなかった。

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  • 静岡新聞 2001年5月22日記事
    フランスを中心としてヨーロッパで製造されたアンティークストーブ100点以上はひとりの日本人個人によって南仏を中心に長期コレクションされたものであります。 ◆南仏より海を渡ってやってきたアンティークストーブ100台たちは清水港へ上陸して、東海大学社会教育センターに移築した江戸時代に作られた曲り屋の屋敷のなかに展示された。 ◆鋳物ストーブ100台たちは、その後も数奇な運命をたどることになる。
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    タロットアルカナの22枚には、世界の変化を表すことが記されています。カードの意味を知るには、図案のもつ表のイメージから解放されることが大切です。

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    兆しを理解して現実なるものを深くたのしく感知する訓練カードです。 タロットを機能させるには慣れ親しむことからはじまります。 まだ目には見えていない物事や潜在的な事柄を導き出す道具でもあります。 各アイコンをクリックすると、21のカードが観れます。