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2017年8月11日 (金)

『幻の終わり/キース・ピータースン』芹澤恵 訳

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There Fell a Shadow/Keith Peterson(1988)

母の葬儀を妹と弟に押しつけて21才で故郷を飛び出して、ニューヨークに流れ着き、新聞記者になって25年。離婚歴があり、現在遠距離恋愛中の敏腕記者である“わたし”。

新しく雇われて来た編集長はムカつくが、今日もいい記事を書き上げて鼻をあかしてやった。同僚の若いスレンダー美女から猛烈アタックには毎日困ってる。

そんな日常を過ごして、大雪の夜に押されるように立ち寄ったバーで、超有名な海外通信員の男と知り合った。初対面なのになんとなく意気投合して飲み明かした挙げ句、その男の泊まるホテルに転がり込んで朝を迎えたら‥‥いきなり見知らぬ外国人が、なんと目の前で男の命を奪っていった。しかも事情もよう分からんままに、自分まで命を狙われる。

‘わたし’はコルトが前夜もらした「エレノア、エレノア。おれのエレノア」をもとに事件の真相を探る。10年前に起きたアフリカの小国セントゥーでの反政府暴動に謎が隠されているとわかってくるが、執拗に殺し屋が追いかける。そんな‘わたし’がたどりついたのは、エレノアに憑かれた男たちの“妄執”であり、あるジャーナリストの“裏切り”だった。

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クラヴァン別名義のキース・ピータースン・シリーズやウイングフィールドのフロストシリーズを、こころ込めて翻訳した芹澤恵さんの業績は作者以上に大きいと思う。「幻の終わり」「夏の稲妻」「裁きの街」どれもあじわい深く読める名訳である。

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