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2017年10月27日 (金)

「間」を無視してお笑いはできない

お笑いをやるものにとって、いかに「間」というものが重要かというのは、今さら言うことでもない。ただ、ひとくちに「間」といっても、お笑いのそれはいろいろな局面で試される。
 漫才の間、落語の間、スタンダツプ・コメディの間、コントの間、バラエティ番組の間、リアクションの間、フリートークの間……。お笑いの数だけ、それに適した「間」が存在するといってもいい。
 つまり状況や環境によって左右されるわけ。舞台なのか、テレビなのか。ひとりでやるのか、相手がいて掛け合いでやるのか。爆笑を狙うのか、クスクスっとした笑いを狙うのか……。      
 人の目に晒されているときばかりが重要かというと、そうじゃない。お笑い芸人というのは、出番のあるなし、オン・オフにかかわらず、常に「あいつは本当におもしろいやつなのか」という好奇な視線にさらされ、値踏みされる存在。サラリーマンとは違って、生き方そのものが問われるから、舞台以外の場所でどう振舞うか、というところまで、きっちりと見られていると思った方がいい。
 例えば、打ち合わせや打ち上げの席で油断しているような芸人は伸びない。もちろん常にハイテンションでしゃべりまくつて、ギャグを連発しろ、ということではない。そいつがおもしろいかどうかよりも、そのあたりの「間」がわかっているかどうか、というのが重要であってさ。
 つまり、自分が今どのような状況にいて、他人からどう見られているかということを、人並み以上に意識しなければいけない職業が、お笑い芸人というもの。
 ただ、どんなシチュエーションなのかによって、当然適切な「間」というのは変化するから、これが「お笑いにおける正しい「間」だ」という「正解」はない。
 それにさっき「間抜けはお笑いにとって勲章である」と言ったけど、漫才や落語となると、ただアホ面下げて間抜けなことをしているだけで成立するかといったら、この世界はそんなに甘くない。
お笑いを制するには、「間」を制すること。
それだけ笑いにとって、「間」というものは重要なんだ。

ビートたけし「間抜けの構造」より

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“間”の取り方で世界は変わる――。漫才、映画、会話、そして人生……、この世で一番大事な“間”の話。

見渡せば世の中、間抜けな奴ばかり。どいつもこいつも、間が悪いったらありゃしない。“間”というものは厄介で、その正体は見えにくいし、コントロールするのも難しい。けれど、それを制した奴だけが、それぞれの世界で成功することができるんだよ――。芸人、映画監督として、これまでずっと“間”について考え格闘してきたビートたけしが、貴重な芸談に破天荒な人生論を交えて語る、この世で一番大事な“間”の話。

「間抜けの構造」ビートたけし
http://www.shinchosha.co.jp/book/610490/

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