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2018年4月 3日 (火)

映画『関東無宿』鈴木清順 監督

原作/平林たい子(朝日新聞連載「地底の歌」より) 脚本 八木保太郎
新聞の片隅記事「やくざの出入り、親分射殺さる」とある小さな見出し。この裏には、やくざの掟に反抗しながら、悲惨な宿命を背負った男ふたりの物語があった。
伊豆組の幹部鶴田光雄は、どこか知的な鋭さをもつ男であった。それが彼の印象を非情で、油断のない人間にしている。親分の伊豆荘太すら心を許せない。
最近、擡頭著しい吉田組と伊豆組は何にかと折合いが悪かったが、土建の請負仕事の権利をめぐって、一触即発の状態であった。古田組の乾分ダイヤモンドの冬は、ある日花子という女子学生に遇ったその日から、彼女が忘れられなくなった。しかし花子は伊豆組の乾分鉄に売り飛ばされてしまったのだ。狂気のように探す冬を見た伊豆は、吉田組の復讐を恐れ、鶴田に鉄と花子を探し出すように命じる。
ある賭場に来た鶴田は、女博徒の辰子に再会した。三年前賭場で知り会った二人は、忘れられない人になっていた。辰子はイカサマ博打師おかる八と組み、客から金を捲きあげていた。思いあまった鶴田は冬の家を訪ねだが、そこで辰子を見て驚いた。辰子は冬の姉だったのだ。鶴田の胸に顔を埋める辰子、その時から鶴田は、辰子の男、“おかる八”との対決を決意していた。
花子を失い、連日連夜賭博にふける冬を心配して相談する辰子と、鶴田の間には、ヤクザの掟はなく慕情だけがあった。突然、鉄がダイヤモンドの冬に刺されたと聞いた伊豆荘太は、鶴田の無能さをなじった。何事かを決意した鶴田は賭場に返した。突如数人の暴漢にかこまれた鶴田は、二人を一瞬に切って捨てた。その頃、冬もまた吉田の命令で伊豆をドスで貫いていた。やくざの黒い掟に押し流された、若い二人はこうして社会から抹殺されてゆくのであった。
【配役】鶴田光雄=小林旭 トキ子=松原智恵子 ダイヤモンドの冬=平田大三郎 岩田辰子=伊藤弘子 山田花子=中原早苗 矢上=高品格 市川松江=進千賀子(新人) 桂庵の男=江角英明 木島一郎 びっくり徹=野呂圭介 目黒=河野弘 衣笠真寿男 長弘 伊豆里子=佐々木景子 鬼若の里=柳瀬志郎 瀬山孝司 澄川透 久松洪介 乾分=高緒弘志 戸田=戸波志朗 千代田弘 重盛輝江 漆沢政子 松丘清司 澄田浩介 刺青=大中豊 技斗=高瀬将敏 おかる八=伊藤雄之助(特別出演) 吉田大龍=安部徹 腕文=信欣三 伊豆荘太=殿山泰司
撮影/峰重義 照明/三尾三郎 録音/中村敏夫 美術/木村威夫 編集/鈴木晄 助監督/葛生雅美 製作主任/二反田実 スクリプター/桑原みどり スチール/式田高一 色彩計測/森勝 東洋現像所
音楽/池田正義 主題歌=コロムビアレコード「関東無宿」作詩 星野哲郎 作曲 市川昭介 唄 小林旭

公開年月日:1963/11/23
上映時間ほか:カラー/93分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2526m7a1a7f62a15b4fdab2c1b7cb6c3afa57


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