知識人・張衡の詩がネットで話題に
新元号の引用元となった序文の歌碑を建立するらしい。
https://mainichi.jp/articles/20190401/k00/00m/040/248000c
知識人・張衡の詩がネットで話題に
歸田賦
朝代:兩漢
作者:張衡(ちょう こう)
原文:. 遊都邑以永久,無明略以佐時。徒臨川以羨魚,俟河清乎未期。感蔡子之慷慨,從唐生以決疑。諒天道之微昧,追漁父以同嬉。超埃塵以遐逝,與世事乎長辭。 於是仲春令月,時和氣清;原隰鬱茂,百草滋榮。王雎鼓翼,倉庚哀鳴;交頸頡頏,關關嚶嚶。
『田園に帰ろう 都住まいも久しくなるが、世をよくする功績なく、網も持たず、川岸で魚を得たいと望むばかり。黄河の澄むよい時世を待つも、何時のことか計られぬ。その昔、思いあぐねた蔡沢は、唐挙の占いに賭けて、迷いの霧をはらしたが、まこと人の運命は見通し難く 漁父をさがし求めて楽しみをともに分ちたいものだ。いざ、この世の塵芥から抜け出て遥かな彼方に去り、生臭い俗事との縁を永遠に絶とう。 おりしも今は 春も半ばのめでたい月よ。時節はなごやか 大気は澄んで岡も湿地も鬱そうと 百草は繁り花さく。鶚(みさご)は羽ばたき、倉庚(うぐいす)は悲しげに鳴き、頸すりよせて、上に下にと飛びかけり、仲睦まじく伴を求めて呼び交わす。いざやこの地に遊び歩き、しばらく情を楽しませよう。
そうして私は、大きな沢で龍の如く吟じ 山や丘で虎のように嘯き、仰いで細い?(いぐるみ)を放ち、俯し見ては長い流れに釣り糸を垂らすのだ。鳥は矢にあたって斃れ、魚は餌を貪って鉤(はり)を呑む。かくて雲間を飛ぶがんも射落され、深い淵にひそむ?鰡も釣りあげられる。
いつしかに 日は西に傾き、月さし昇る。心ゆくまで遊び楽しみ、暮れがたになるも疲れを覚えぬ。しかし、狩を戒めた老子の遺訓に気づき、車駕を草蘆(いおり)に帰すことにする。すぐれた五絃(こと)の調べを奏で、周公・孔子の書を口吟み、筆走らせては詩文を綴り、時には三皇の功業を書きしるす。執らわれぬ境に心を解き放つならば、此の世の栄誉(ほまれ)も恥辱(はじ)も問うところではない。』
張衡の詩は「世は過ごし難い 田舎へ帰りたい 昔はよかった」という内容。宦官の専横を許して国家の衰退を招いた暗君"安帝"(後漢)に召される。
https://variety-tv.tokyo/2019/04/01/
« アルクトゥールス気質 | トップページ | 時は金なり »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント