『ペスト』カミュ
Albert Camus(アルベール・カミュ:小説 『La Peste(ペスト)』冒頭の記述。
La cite elle-meme, on doit l'avouer, est laide・・・Pendant l'ete, le soleil incendie les maisons trop seches et couvre les murs d'une cendre grise ; on ne peut plus vivre alors que dans l'ombre des volets clos.(Albert Camus『La Peste』)
「町それ自身、なんとしても、みすぼらしい町といわねばならない。・・・夏の間は、太陽が乾燥しすぎた家々を燃え上らんばかりに熱し、鼠色の灰で壁をおおう。そうなると、もう鎧戸を閉めきった薄暗がりのなかでしか暮せない。」
(『ペスト』カミュ/宮崎嶺雄訳・新潮文庫)
舞台は突如ペストの猛威にさらされたアルジェリア港湾オラン市街。猖獗を極めたペストの蔓延で、次々と罪なき人々が命を失っていく。
オラン市は感染拡大阻止のため外界から完全に遮断する。医師リウーは友人のタルーらとともに、極限状況に立ち向かっていくが、試みは様々に挫折してペストの災禍は拡大の一途をたどる。
後手に回り続ける行政の対応に、厳しい状況から目をそらして、現実逃避を続ける人々、増え続ける死者……。
圧倒的な絶望状況の中、それでも人間の尊厳をかけて連帯して、それぞれの決意をもって闘い続ける人々。
「罪なき人々の死」「災害や病気などの避けがたい苦難」「この世にはびこる悪」……これらは「不条理」としかいいようのない出来事に満ち溢れている。「ペスト」はカミュが体現した、現実社会そのものを隠喩している。

















































