『百魔』杉山茂丸(書肆心水)
明治・大正・昭和の3代に渡り一貫して政界の黒幕として活躍し、また小説家夢野久作の父としても知られた名代の壮士・其日庵杉山茂丸。本書はその杉山が、自らの政治活動のなかで出会った伊藤博文や星一といった著名な政治家や財界人を始め、無名の一般庶民にいたるまでの様々な人々との交遊を痛快に語ったユニークな近代人物伝である。歴史の表裏に蠢く個性豊かな人物達の言行の奇抜さ面白さを余すところなく吐露した世紀の稀書。
http://www.shoshi-shinsui.com/book-hyakuma.htm
『百魔』正・続のうち前半だけで全67話、豪傑・怪人・魔人たちが登場する。
星一(SF作家・星新一の父親で、星製薬創立者)、後藤猛太郎(土佐の後藤象二郎の息子)、龍造寺隆邦(杉山茂丸の弟で杉山五百が改名して祖先の龍造寺姓になった人)など、登場人物はとんでもない怪人豪傑ぶりで、ホラ丸が講談ごとく豪快に語るから面白くない訳がない。
『支那は永久に亡びざる強国である。日本は支那の行為によりては直ぐ目前に亡びる弱国である』
杉山茂丸■明治から昭和初期にかけ、政界実力者と結び経済や外交、内政などにさまざまな献策を行った人物。自らは官職も議席も持たない在野の浪人であったが、山縣有朋・松方正義・井上馨・桂太郎・児玉源太郎・後藤新平・寺内正毅らの参謀役を務め、政界の黒幕などと呼ばれた。
長男は作家の夢野久作。孫はインド緑化の父と言われる杉山龍丸、詩人の杉山参緑。「夢野久作と杉山三代研究会」の杉山満丸は曾孫。戯号として其日庵(そのひあん)。
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