ミツバチの会議: なぜ常に最良の意思決定ができるのか トーマス・D. シーリー (著), Thomas D. Seeley (原著), 片岡 夏実 (翻訳)
新しい巣をどこにするか。群れにとって生死にかかわる選択を、ミツバチたちは民主的な意思決定プロセスを通して行ない、常に最良の巣を選び出す。
その謎に迫るため、森や草原、海風吹きすさぶ岩だらけの島へと、ミツバチを追って、著者はどこまでも行く。
こうしてミツバチから学んだ集団意思決定は、人間にも応用でき、既に著者が大学の教授会で実践し、その効果を実感している。
出版社からのコメント「プロローグ」を以下の出版社のページで確認することができます。
http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1462-0.html
内容(「BOOK」データベースより)
新しい巣をどこにするか。群れにとって生死にかかわる選択を、ミツバチたちは民主的な意思決定プロセスを通して行ない、そして常に最良の巣を選び出す。ミツバチの好みを探るため、作った巣箱の数は252個。ある時はミツバチ用ランニングマシーンを開発し、またある時は、自動車修理工場で入手したゴム製のホースで、ミツバチの笛鳴らしの音に聞き耳をたてる。1950年代、ドイツのリンダウアー教授が始めた、ミツバチの家探しについての研究を引き継いだシーリー先生の、ミツバチへの熱い愛と好奇心がほとばしる。フィールドサイエンスの醍醐味を伝える好著。
著者について
シーリー,トーマス・D. 1952年生まれ。米国ダートマス大学卒業後、ハーバード大学でミツバチの研究により 博士号を取得。現在コーネル大学生物学教授。著書に『ミツバチの知恵』(青土社 1998)などがある。
蜂蜜だけに限らず蜜蜂のおかげで果物や野菜が結実すると、あまり知られてはいない。蜂の個体と集団の生活が生殖と分蜂に関わる。共有価値を見出すのが難しい人間社会には、利害が衝突する紛争につながりやすい。共有点ではなく相違点を強調するとまとまり易いのと無関係ではない。人間だけが地上に存在するのではなく、人間だけが「高等」なわけでもない。
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