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2022年9月12日 (月)

『日本にある世界の名画入門―美術館がもっと楽しくなる』赤瀬川 原平(知恵の森文庫)

ドガ、モディリアーニからピカソ、ミロ、クレー、マグリットまで、いちばん面白い時代のこんな名画が日本にあった。「元祖ヘタウマ」のルソー、寂しい、でもなぜか懐かしいキリコ、シャガールは家庭で揚げる天麩羅だ―ユニークな視点で「近代絵画」の見方を伝授する。巻末に美術館ガイドを収録。 

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光文社(2006/10発売)

【目次】

モディリアーニ「おさげ髪の少女」―絵画が自我に目覚めはじめた(名古屋市美術館)

ピサロ「ポン・ヌフ」―パリの心地よさを美味しく味わう(ひろしま美術館)

ルソー「要塞の眺め」―素人に描けて、玄人に描けない絵(ひろしま美術館)

ドガ「浴後」―写真と浮世絵で掴んだ現代とは(ブリヂストン美術館)

ピカソ「腕を組んですわるサルタンバンク」―身銭を切って買いたいかどうか(ブリヂストン美術館)

シャガール「ヴィテブスクの眺め」―家庭で揚げる天麩羅との付き合い(ひろしま美術館)

スーティン「セレの風景」―汚ないけど美味い餃子屋の魅力(名古屋市美術館)

マルケ「レ・サーブル・ドロンヌ(オロンヌの浜)」―野獣派マルケに何が起こったのか(国立西洋美術館)

キリコ「ヘクトールとアンドロマケーの別れ」―不安をかき立てる「影」のパワー(大原美術館)

マグリット「王様の美術館」―現代にフィットするCM感覚の妙(横浜美術館)

ボナール「ヴェルノン付近の風景」―印象派を乗り越えた色遊びの快楽(ブリヂストン美術館)

ミロ「パイプを吸う男」―絵は「立派」じゃないといけないか(富山県立近代美術館)

ダリ「ガラの測地学的肖像」―正常の極にあるスリリングな異常

クレー「セイレーンの卵」―絵のどこに虫の動きを感じるか(セゾン現代美術館)

レジェ「佇む女」―世の風潮が消えた後に残る絵とは(池田20世紀美術館)

【解説】南伸坊

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「この本に出てくるのは、ちょうど絵のリニューアルと自我の膨張がぐいぐいとはじまったばかりの時代の、いちばん美味しい、いちばん面白い、いわば活劇の場面の美術史である」


赤瀬川原平[アカセガワゲンペイ]

1937年、横浜市生まれ。武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)中退。60年代「ネオ・ダダイズム」の前衛芸術家として活躍。その後、尾辻克彦のペンネームで小説を執筆。81年『父が消えた』で芥川賞受賞。

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