『芥川龍之介賞』佐藤厚志『荒地の家族』と井戸川射子『この世の喜びよ』に
日本文学振興会は『第168回芥川龍之介賞・直木三十五賞』の選考会を都内で19日開催して、『芥川賞』は佐藤厚志氏(40)の『荒地の家族』と井戸川射子氏(35)の『この世の喜びよ』に決定した。ともに初候補での獲得となった。
佐藤氏は1982年2月9日、宮城県仙台市生まれ。東北学院大学文学部英文学科を卒業し、現在は仙台市在住で、丸善仙台アエル店に勤務している。井戸川氏は1987年兵庫県生まれ、関西学院大学社会学部を卒業した。
両賞は1935(昭和10)年に制定。芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られる。前者は主に無名・新進作家、後者は無名・新進・中堅作家が対象となる。
■第168回芥川龍之介賞 候補作(掲載誌)
安堂ホセ『ジャクソンひとり』(文藝冬季号)
井戸川射子『この世の喜びよ』(群像七月号)
グレゴリー・ケズナジャット『開墾地』(群像十一月号)
佐藤厚志『荒地の家族』(新潮十二月号)
鈴木涼美『グレイスレス』(文學界十一月号)
■第168回直木三十五賞 候補作(出版社)
一穂ミチ『光のとこにいてね』(文藝春秋)
小川哲『地図と拳(こぶし)』(集英社)
雫井脩介『クロコダイル・ティアーズ』(文藝春秋)
千早茜『しろがねの葉』(新潮社)
凪良ゆう『汝(なんじ)、星のごとく』(講談社)
■選考委員
【芥川賞】小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、平野啓一郎、堀江敏幸、松浦寿輝、山田詠美、吉田修一
【直木賞】浅田次郎、伊集院静、角田光代、北方謙三、桐野夏生、高村薫、林真理子、三浦しをん、宮部みゆき
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