広島ビジョン「期待外れ」 ICAN暫定事務局長が批判―G7サミット
国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のダニエル・ホグスタ暫定事務局長は、先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、19日に発表された核軍縮に向けた声明「G7首脳広島ビジョン」について「新しい内容がなく期待外れ」と厳しく批判した。時事通信とのインタビューで語った。
被爆地の広島にG7首脳が集まったことを評価しつつ、「平和記念資料館や被爆者との面会で感じたことがあるはずだが、声明に全く反映されていない」と指摘。「写真を撮って献花するだけでは意味がない」と嘆いた。
広島ビジョンを「リーダーシップの不履行だ」と批判して、核の脅威と使用リスクが高まっている世界の現状に対して「危険ですらある内容」と強調。サミットが核軍縮に向けた「ただのPRで終わるべきではない」と訴えた。
ロシアによる核の脅威にさらされるウクライナのゼレンスキー大統領が広島を訪問することに関しては「(核に対する)G7首脳の意識を高めてくれることを望むが、この声明から期待はできない」と悲観的な見方を示した。
核保有国と非保有国との「橋渡し役」を掲げる日本に対しては「ある意味、核保有に加担している」と非難。「現状を変えるつもりがあるなら、核兵器禁止条約(TPNW)を支持するのが唯一の論理的な選択だ」と述べ、今年開催予定の第2回締約国会議へのオブザーバー参加を求めた。
【時事通信社】
「ある意味、核保有に加担している」日本となってしまった。
« 当時三十歳のエジプト人に最も強い印象を与えた展示は、焼けた三輪車だった | トップページ | ゼレンスキー大統領がG7サミット討議に出席 招待国セッションにも »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント