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2023年6月24日 (土)

宮部みゆき『魔術はささやく』

マンションの屋上からの飛び降り、地下鉄への飛び込み、そしてタクシーへの飛び出し。無関係にしか見えない三つの死の背後には、一体どんな繋がりがあるというのか?

たまたま事件に巻き込まれたタクシー運転手の甥・守は、知らず知らずのうち、事の真相を追っていくことになる―。

「日本推理サスペンス大賞」を受賞した、宮部ミステリの原点。 

初版発行: 1989

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キーワードにより、ある事件の関係者を操り、次々と自殺に追いやっていく謎の老人と、その謎に迫る主人公守。横領犯で行方不明の父親を持つ守は、叔父夫婦に育てられている。ある日、タクシー運転手である叔父が若い女性を轢き殺してしまう。実の父親に続き、育ての親である叔父までも罪を背負うと思われたその時、目撃者の男が現れる。その目撃者の証言により、叔父は釈放される。その後、守は目撃者である男の世話になるのだが、その男こそ、行方不明の父親を轢き殺した人物であった。それを謎の老人から知らされた守は、老人から男を裁く手段を与えられる。その手段を使って自ら裁くべきなのか。守は悩みます。激しい葛藤の末、守の下した決断とは如何に。


人間の心というのは、両手の指を組み合わせたような形をしているのではないかと思うことがあった。右手と左手の同じ指が、互い違いに組み合わされる。それと同じで、相反する二つの感情が背中合わせに向き合って、でも両方とも自分の指なのだ。

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【宮部みゆき】

1960年、東京生れ。1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。1989年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。1993年『火車』で山本周五郎賞を受賞。1997年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を受賞。1999年には『理由』で直木賞を受賞。2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、2002年には司馬遼太郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞を受賞した。他の作品に『ソロモンの偽証』『英雄の書』『悲嘆の門』『小暮写眞館』『荒神』『この世の春』などがある。

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