「カエルが鳴きだした日」
気象庁が統一した基準で生物季節観測を始めたのは1953年のこと(厳密には気象庁誕生の3年前。当時は「中央気象台」と呼ばれた)。当時の観測指針を見ると、「桜の開花日」や「セミが初めて鳴いた日」「カエルが鳴きだした日」といった、動植物や昆虫の変化に加え、「夏服や冬服を着始めた日」や「こたつをしまった日」など、いったいどうやって調査したのか気になる事象も「生活季節」として観測している。
気象庁の観測の対象は幅広く、一度でも観測したものを含めると約120項目に及ぶ。だが、同庁は21年、動物や昆虫の観測を全面的に取りやめ、対象を桜やアジサイ、イチョウなど6種類の植物に限定した。観測地点にしていた各地の気象台周辺で都市化が進み、対象の動物や昆虫などを見つけることが困難になったためだ。
桜の開花日や、カエルが鳴き始めた日などは、暮らしの中でどのように使われてきたのだろう。国立環境研究所の辻本翔平・特別研究員によると、例えば、花が開き始めるのが早い年は、農作物の実りが悪くなるといった予測が立つ。受粉を助ける昆虫がまだ活動を始めないうちに咲き終えてしまう可能性があるためだ。「生き物の関係が崩れれば、われわれの生活にも影響する」と指摘した上で、「温暖化など、気候変動の影響が見え始めている今だからこそ、観測に大きな意味がある」と強調した。
【時事通信】
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