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2023年8月22日 (火)

みちのく祭り殺人行 ~死んだ妻からの電話~ BS松竹東急8月23日(水)18時再放送

高橋克彦「愛の記憶」短編

六年前に亡くなった妻・秋子に対して屈折した思いを抱えていた。仕事が忙しいことにかまけて、秋子の淋しさを知りながら時間を割くこともしなかった。秋子はもしかして自殺したのでは、と考えていた。

かつて一緒に住んだ盛岡へ出かける。お互いに伝えたいのを伝えきれずに、離れてしまった夫婦、残された夫は後悔に苛まれる。

死期がわかって見送っても、後悔は残るものなのに、突然の事故で逝ってしまった人への思いは行き場を失ってしまう。


聞こえるはずのない声、見られるはずのない光景が、愛の真実を伝えてくれる。それは妻からの最後の贈り物だった。

(高橋克彦『蒼い記憶』​​より)


テレビドラマ

みちのく祭り殺人行 ~死んだ妻からの電話~

 BS松竹東急823日(水)18時再放送

 長崎俊一郎古谷一行
 中瀬綾宮崎美子
 長崎秋子伊藤蘭
 成田浩介大杉漣
 三上啓吾田村亮
 成田純子あめくみちこ
 田中祐介織本順吉
 永見政一阿藤海
 倉持正浩斉藤洋介


織本順吉 阿藤海 松井紀美江 梅沢昌代 増田由紀夫 谷本一 竹下恭司 城尚輝 中野玄也 山本ふじ子 樋口浩二 重水直人 浜田大介 鎌田善仁 野沢由香里 近藤徹禅 大志田千鶴子 佐々木百合子 白肌真理 ほか


【原作】高橋克彦 『蒼い記憶』から「愛の記憶」

脚本 石川雅也

監督 吉本潤

音楽 都留教博(選曲・合田豊)(効果・橋本正二)(音楽協力・テレビ東京ミュージック)


【あらすじ】

 元エリート銀行マンの長崎俊一郎は、6年前妻に自殺した過去を背負っていた。それを振り払うため生まれ故郷の盛岡を離れて、単身東京で警備員をしている。

長崎は深夜商社のオフィスビルを巡回中に盛岡の大学時代の友人で商社マンの倉持を見かける。転勤してきて間もない彼に声を掛けるが、態度はそっけなく表情は暗かった。

 翌朝、会社に出た長崎の目前で、ビルの屋上から男が落下した。顔を見た長崎は慄然となる、前夜に会った倉持だった。

 警察の見解はノイローゼからの自殺。事情聴取を受けた長崎は故郷盛岡のことを尋ねられ、亡くなった妻・秋子を思い出す。秋子は6年前の誕生日にベランダから墜死、自殺とされてきた。

 その日に長崎へ、なんと死んだはずの秋子を名乗る電話が来る。彼女は自分は自殺ではなく、殺されたのだと訴える。真相をもう一度調べて欲しいと

 部屋で一人愕然としている長崎へ、出版社に勤務している秋子の妹・中瀬綾が食事を作りにやって来る。長崎が秋子だと名乗る電話があったのを伝えると、綾は悪戯だと怒る。しかし秋子の死に責任を感じている長崎は、軽く受け流せないでいた。そして秋子の死にもう一度向かい合うために、盛岡へ向かうことを決意する。

 秋子の死以来、初めて盛岡へ戻った長崎は、盛岡の街並みを眺めながら6年の歳月を噛み締めていた。その頃綾も雑誌の取材地を、東北に変更して盛岡に向かった。

 秋子の流産をきっかけに2人の間にできた溝を思いながら、長崎は以前秋子と住んでいたマンションに向かう。秋子へ送った誕生日プレゼントも包装紙に包まれたまま、部屋に置き去りにされていた。長崎は中を見ることなく死んでいった秋子を思い、部屋でピアノを弾いている彼女の幻影を見る。しかし幻はすぐに消えてしまうのだった。

 部屋を出ようとすると、玄関には盛岡署刑事・永見政一が立っていた。秋子、そして倉持と、長崎の周辺で二人も亡くなっていることで、永見は長崎に疑いの目を向けていた。そして秋子を殺したのが長崎でなければ、秋子の愛人という可能性もあると挑発する。

 長崎が町を歩いていると、昔なじみの酒屋の店主・田中と偶然会う。そして秋子が死ぬ前日に酒屋へ寄って「さっきとっても素敵なことがあった」と嬉しそうに話していたことを聞く。「素敵なこと」とは何だったのか?長崎の心にはそれが引っ掛かる。

 その夜、ホテルにいる長崎に再び秋子だと名乗る電話が入る。しかし「私を殺したのはあの人よ」と、謎めいた言葉を残して電話は切れてしまう。

 倉持の告別式で、長崎は大学時代の友人で今は銀行の支店長をしている三上啓吾や、事業家として成功している成田浩介と再会する。成田の妻・純子は秋子と仲の良い友人だったが、今は子供を連れて家を出ていた。長崎は純子ならば、秋子の死の真相を知っているかもしれないと、純子の居場所を尋ねるが解らなかった。そして秋子のことはもう忘れた方がいいと言うのだった。

 再びマンションへ来た長崎と綾は、秋子へのプレゼントを開けてみることにした。すると、包装に一度剥がしたような痕があることに気付く。この6年間、誰も入るはずのないこの部屋に侵入者が?と一瞬疑問を抱く2人だったが、すぐにそんな訳はないと思い直す。その時に長崎の視界へ、路上にいる秋子そっくりの姿をした女の姿が目に入る。弾かれたように外へ飛び出す長崎だったが、長崎が路上へ出た時には女の姿はもうなかった。

 綾は成田の妻・純子を探す為、町で聞き込みをし、純子が働いていたバーをつきとめる。そしてバーへ入っていく、三上の姿を目にして訝しがる。

 その夜、ホテルから外出しようとフロントを通りかかった綾は、フロント係が長崎への伝言を受けているのを偶然耳にする。それは純子の住所を知らせる伝言だった。綾は急いで誰からの電話なのかを聞くが、フロント係は名乗らない男だったと言う。一体誰が何のために?綾は純子の住所を書いたメモをフロント係から奪い取り、外へ飛び出していく。そしてまた次の殺人が起こるのだった。 

【撮影協力】バル・エンタープライズ、ザ・チューブ、ヨコシネディーアイエー、盛岡市産業観光課、ホテルロイヤル盛岡、アスカロケリース。

地上波ではTX系にて2001/08/15、水曜20:5422:48「水曜女と愛とミステリー」枠で放送。

ドラマの中では既に生存してない役柄とは、演じる側からすると中々と複雑な要素が想像される。そういう意味では伊藤蘭さんの配役は適切だったと感じられたドラマだった。番組のために演奏されているピアノの響きは格別に良い。たぶん中村由利子さんの演奏だろう。

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