読書の秋と小説
小説の語源は中国史の元の時代まで遡る。元々「とるに足らないお話」などを意味する小説だった。
明治に活躍した坪内逍遥が、『小説神髄』という著作の中で英語のnovelの日本語訳に「小説」を当てはめたのが、言葉の由来だとされる。
その以前から中国では、novelに対する訳語として「小説」という言葉を当てはめていたが、坪内逍遥がこの語の用法をより詳しく定義した。
夜が長くなり、朝晩も涼しくなった。
涼しくなると本の頁をめくる手もはかどる。そんな思いを綴った「灯火親しむべく」で、読書の秋を意味する。
〈秋になり、長雨も晴れ、涼しさが郊外の村にやってきた。灯火もようやく親しめるようになったので、夜、巻物をひもとくのにふさわしい。〉韓愈「符読書城南」
日本では夏目漱石の『三四郎』の中で引用され、日本に広まり始める。
〈そのうち与次郎の尻が次第に落ち付いて来て、燈火親しむべしなどといふ漢語さへ借用して嬉しがる様になった。〉夏目漱石「三四郎」
大正時代に初めて開催された読書週間で、「灯火親しむべし」と用いて、広めたことから「読書の秋」のイメージは始まったという。
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