『神戸25メートルの絶望』西村京太郎(角川文庫)
神戸・異人館街観光中に失踪した夫婦が、25メートルの円の中心で惨殺された。十津川は、被害者と同じツアーに参加していた4人の男女が阪神淡路大震災の被災者だと突き止めるが……。2011年2月に刊行。
旅行会社が企画した豪華ツアー「日本の異国」には、たった6名のみ参加者となる。
神戸と六甲を中心に3泊4日の行程で、2日目の異人館街観光中に夫婦二人が行方不明になる。数日後に東京で「処刑」された男がその夫だと判明する。25メートルの円の中心で息絶えていた。そして次は妻が「処刑」と予告され決行される。
十津川警部はツアー参加者の中に、犯人がいると捜査する。しかしいつもの推理力が全く通用せずに、最後まで犯人の割り出しを追い詰められる。答はすぐ側にあるけれど掴めない、犯人の隠蔽とぼけ振りが圧巻。
そして十津川警部と亀井刑事が犯人を命懸けで救った、気高い行為と二人の勇気には圧倒される。
西村京太郎 1930年東京都生まれ。
都立電機工業学校卒業後、人事院に勤務。63年『歪んだ朝』で第2回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。
65年『天使の傷痕』で第11回江戸川乱歩賞を受賞。78年にはトラベル・ミステリーブームの先駆けとなる『寝台特急殺人事件』を発表、ベストセラーに。2005年第8回日本ミステリー大賞を受賞。
十津川警部シリーズは現在も多くの読者の支持を得ており、現在著作は450冊を超える。
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