11月15日は七五三ですが、昔はちょっと変わった風習「油祝い」でした。
かつては日本広く行われて、餅や油を使った料理を神様に供えて、油の収穫を祝う風習だった。
冬になると料理や灯火として、油を使う頻度が増えていく。冬支度が始まる11月15日を油の使い始めとして、寒い冬を乗り切るために油を使った料理を食べるようになる。
油を使った料理のなかで、油祝いではけんちん汁や天ぷら、油炒めなどが作られていた。かつての油は大変貴重なものだったので、こうした料理も御馳走でした。
油が豊富に使えるようになると、油祝いはすっかり廃れてしまう。今夜の夕飯に、けんちん汁や油炒めを食べながら、昔はこんな風習があったと思いを馳せるのも一興でしょう。
【参考】
一般社団法人 日本植物油協会「植物油こぼれ話 冬を越す力を与えた「油祝い」と「油しめ」」http://www.oil.or.jp/trivia/abura.html
柳田国男(1946)『火の昔』角川学芸出版
« ミステリー・セレクション・十津川警部シリーズ9 松島・蔵王殺人事件 | トップページ | 柿食えばぁー »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント