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2023年11月29日 (水)

『蝶々殺人事件』横溝正史

『蝶々殺人事件』横溝正史(角川文庫)

原さくら歌劇団の主宰者である原さくらが「蝶々夫人」の大阪公演を前に突然、姿を消した……。

数日後、数多くの艶聞をまきちらし文字どおりプリマドンナとして君臨していたさくらの死体はバラと砂と共にコントラバスの中から発見された! 

次々とおこる殺人事件にはどんな秘密が隠されているのだろうか。

好評、金田一耕助ものに続く由利先生シリーズの第一弾!  表題作他「蜘蛛と百合」「薔薇と鬱金香」を収録。


犬神家や八つ墓のような猟奇性がなくて、読みやすかった本格推理小説です。

脚色次第では宝塚風にもなるし、おっさんずラブ殺人事件にも料理できるネタが、男装の麗人からくりなど満載。江戸川乱歩が映画構成へ参加したのが頷ける作風でした。

何度かテレビドラマ化されてたようですが、脚本家の稲垣一宏さんはどんな脚色されたのか興味深いですね。スマートなストーリーテリングと謎解きの妙味を、探偵と助手役がホームズ&ワトソンよろしく展開される。二人のボケツッコミも楽しく描いたのではと、原作文庫を半日で読みました。東京と大阪という都市を追体験する由利麟太郎もとぼけたキャラクターで、金田一の萌芽が初々しいてすね。

近年では吉川晃司&志尊淳と高岡早紀が主演したのが評判だったらしいですが、コントラバスケースに詰め込まれた薔薇の花束に囲まれた死体を、どのようにエロチックな画面にするのか想像してしまいました。

(「孤独のグルメ」での食事場面と同様に、最大の見せ場でありますから)

楽団とスタッフたちが、ケース内部へ視点が注がれる描写は、映画を意識してる描写のように思いました。

犯人となるマネージャー役の記録日誌は、今だったらブログかFacebookなどの、電子画像の入った記録だろうかと。

あと監督として尊敬する鈴木清順さん市川昆さん勅使河原宏さんらが、どのように演出するのか? ゴージャスな映画を想像することもできる小説でありました。

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名探偵由利麟太郎 蝶々殺人事件(テレビ朝日)

【あらすじ】

城南大学の講師をしている由利は, かつて警視庁捜査一課の課長をしていた. 劇団ミューズの団員の亜弓が, コントラバスケースの中から刺殺死体で発見され, 警視庁捜査一課の鬼警部といわれる等々力大弐が, 捜査の協力を要請しに由利のところにやって来る. 

由利は助手で新聞記者をしている恵美と共に事情聴取に同席し, ミューズのオーナーの原, 原の妻で蝶々夫人役のさくら, さくらの専属マネージャーの土屋, さくらの一番弟子でスズキ役の千恵子, 指揮者の牧野, ピンカートン役の小野, 舞台監督の今川弘(浅野), 演出助手の沢田勉(竹沢)と顔を合わせ, 亜弓が誰かを強請っていたらしいことを小野から聞いた. さくらが稽古で舞台に上がっているとき, 真上から殴られて気絶したと思われる原が落下し, 落下時に首の骨を折ったことが原因で死亡する. 

丁度, 部下の刑事(能見)と共に原の会社に行った等々力が, 受付係から原が稽古場に行っていることを聞いて, 原に会いに来ていたときのことだった. 恵美の調べで, 原はかつて蝶々夫人役をしていた佐伯麗子(三輝)と内縁関係にあり, 麗子が妹のように可愛がっていたのがさくらだったが, 原はさくらと結婚し, 麗子は自殺してしまったことが分かる.

 由利と恵美は, 麗子の親友だった久美子に会いに行った. 次に狙われるのはさくらだと悟った由利は, 最終公演が行われている会場へと急ぐ. 舞台では, さくらが子役(安達)を相手に熱演している最中だった.

【出演】

石坂 浩二 /由利 麟太郎

奥山 佳恵 /三津木 恵美

余 貴美子 /原 さくら

坂上 香織 /相良 千恵子

高杉 亘 /土屋 恭三

河原崎 建三 /牧野 謙三

大島 蓉子 /森川 久美子

宇崎 慧 /小野 竜彦

伊藤 美奈子 /志賀 亜弓

浅野 和之

能見 達也

竹沢 一馬

三輝 みきこ

麻生 奈美

野々村 のん

安達 心平

団 時朗 /原 総一郎

佐藤 B作 /等々力警部


原作 横溝正史「蝶々殺人事件」

脚本 稲葉一広

プロデューサー 井口喜一(共同テレビ)松本 基弘(ANB)

監督・若松節朗

局系列ANN

制作会社 共同テレビジョン、ANB

企画協力・角川書店

制作主任・吉岡亨 制作進行・豊島さおり

音楽 大河内元規、(音楽制作・岩渕照雄)(音響効果・塚田益章、稲葉智子)(MA・山元俊志)(オペラ指導・沖村妙子)(指揮指導・河合尚市)(音楽協力・テレビ朝日ミュージック)

エンディングテーマ・TRF「JOY」)

撮影技術 伊藤清一、(技術プロデューサー・佐々木俊幸)(照明・本橋義一)(音声・本橋義一)(映像・千葉研)(編集・深沢佳文)(ライン編集・飯塚守)(協力・バスク、ベイシス)

美術デザイン・岡田道哉)(美術プロデューサー・杉川廣明)(美術進行・宮崎淳一)(大道具・サンパック)(装飾・武藤順一、山下雅紀)(持道具・能勢直子)(衣裳・大森秀紀)(メイク・葉山三紀子、高橋和美)(アクリル装飾・ヤマモリ)(生花装飾・京花園)(楽器・橋本ピアノ)(機材協力・TASCAM)(協力・フジアール)

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