『沃野の伝説 』内田康夫
米穀卸商の坂本が水死体で発見された。
死の直前に坂本が電話した相手は光彦の母・雪江。浅見は母の依頼で調査に乗り出す。
一方、長野県では大量の闇米横流し事件が発覚。竹村警部もまた、捜査を開始し……。
雪江に尻を叩かれて、「偽コシヒカリ」事件を追って、米を巡る摩訶不思議な世界に浅見は迷い込んでゆく。
「週刊朝日」の連載小説だったらしい。国内の米が収穫なくて、タイ米などでカレーライスを食べた平成5年頃のことを想い出した。
長期間の連載だけに、浅見シリーズにしてはこても展開が鈍い。ストーンを整理すれば上下巻にするような内容ではなく、単行本化するにあたって遂稿したら、半分くらいになったと考えられる。
闇米についても前半は説明文が詳しくて米知識が多いので、キャラクターがほとんど動いていない。後半は信濃のコロンボと浅見光彦の共演となるのだが、いま一つだという読者の声が聞こえてくる。
しかしクライマックスが近づいてくると、浅見光彦シリーズのノリが復帰して硬派な展開となってくる。傑作、力作といわれる本書は、ドラマ化にはまだなっていないのは「偽コシヒカリ」事件の背後に政治と食管法の金銭が絡んでいるせいだろか。スポンサーが付き合ってくれそうもないドラマには違いない。
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