森村誠一『殺人の花客』
『殺人の花客』森村誠一
舞台は新宿新都心の超高層ホテル。初めて会ったのに恋に陥ちた二人。別れ話がもつれて出口を探す男と女。若い娘を相手にプレイに耽る初老の男。
その中を忍び歩く空き巣狙い。突然起きた不可思議な殺人事件が何組もの男女を巻き込み、因縁の糸で結ぶ。
もつれた糸を解こうと新宿署の敏腕刑事・牛尾が出動!
ドラマ「終着駅シリーズ 10 殺人の花客」(1999/3/27テレ朝放送)
原作:森村誠一 脚本:岡本克己 音楽:大野克夫 監督:池広一夫
【出演】片岡鶴太郎、岡江久美子、田中美奈子、土門 廣、樋口隆則、伊吹 剛、名古屋 章 ほか
新宿の高層ホテルの一室で男性の死体が発見され、新宿西署の刑事・牛尾正直(片岡鶴太郎)は現場に駆けつけた。被害者は輸入家具専門店の営業マン・木原栄作(笠原紳司)で、ベッドの上で金槌のようなもので後頭部を殴られ、死亡していた。木原は女性と宿泊する予定だったようで、フロントに女性の声でルームナンバーを問い合わせる電話も入っていたが、部屋に連れがいた痕跡は見当たらなかった。
牛尾は被害者が殺されたベッドの毛布に、黄色い粉がついているのを見つける。植物生理学の大学教授・田口紀子(床嶋佳子)に分析してもらったところ、“カタセタムピレアタム”という、日本では珍しいランの花粉だとわかった。牛尾はそのランの購入者を追跡するが、店頭にも並ばない花らしく、捜査は行き詰ってしまう。
手がかりを求めて田口の研究室を再訪した牛尾は、花に詳しいという研究者・長崎信祐(林泰文)から話を聞く。ハチの専門家である長崎は、ハチが運んだ花粉が何かに付着し、そこからホテルの部屋に落ちたという可能性も考えられると話す。長崎は実直な研究者のようで、最近、再婚が決まったばかりのようだった。
数日後、千葉・一宮海岸で、日原栄策(大浦龍宇一)という名の健康器具の通信販売会社社長の死体が発見された。“キハラエイサク”と“ヒハラエイサク”──牛尾は2つの事件の被害者が似た氏名であることが引っかかる。
そんな中、日原が4年前、長崎の妻子を轢き殺した犯人だったことが判明。被害者にも過失があると認められて日原は実刑を免れたらしいが、捜査を担当する九十九里浜署の刑事たちは、日原に恨みを抱いているであろう長崎に疑いの目を向ける。長崎の再婚相手・椚静香(中原果南)は、必死に彼のアリバイを証明しようとするが…!?
ところが直後、意外な事実が浮上する──! 被害者2人の氏名の酷似がどうしても気になっていた牛尾が調べると、なんと木原が殺害された夜、日原も同じホテルに宿泊していたことがわかったのだ! もしや犯人は、日原を殺害しようとして木原を殺してしまったのではないか…!? つまり、これは“間違い殺人”ではないか…!? 過去からつながる因縁が生んだ事件の真相を、牛尾が執念の捜査で暴いていく…!
【ゲスト出演】
椚静香(長崎の再婚相手) - 中原果南
長崎信祐(花に詳しい研究者) - 林泰文
日原英策(健康器具の通信販売会社社長) - 大浦龍宇一
林(刑事) - 諏訪太朗
鳥居優子 - 片山萌美
木原栄作(輸入家具専門店の営業マン) - 笠原紳司
光代 - 大寶智子
田口紀子(植物生理学の大学教授) - 床嶋佳子
« 『ワールドロックナウ』3月30日の放送をもって終了 | トップページ | 一番搾り麒麟ビール »
コメント