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2024年5月31日 (金)

🈑<土曜午後スペシャル>妻は多重人格者

自分の中に棲む別人格と闘う妻を支え守り抜いた夫と家族の壮絶な実話をドラマ化。

61 土曜 14:00 -15:55 BSフジ


画家を目指す矢島真司(高嶋政伸)は、多額の借金を繰り返す妻・亜希子(松下由樹)の行動に悩み苦しんでいた。遂に金も底を尽き、解決の手段を見失った真司は、亜希子と共に死を決意する。だが、その瞬間、亜希子が全く別の人物となり豹変したのだ。その時初めて妻が多重人格者であることを悟った真司は、妻のため家族のために、その症状と戦うことを決意するのだった。


【出演者】矢島真司:高嶋政伸 矢島亜希子:松下由樹 松田静夫:益岡徹 矢島克則:橋爪淳 安田明子:市毛良枝 吉村幸子:辻沢杏子 本多:不破万作 多田義勝:中丸新将 白井明彦:飯田基祐 安西:正名僕蔵 ほか


原作:花田深「妻は多重人格者」(発行 創美社/発売 集英社) 

脚本:稲葉一広 

企画:和田行、金井卓也 

プロデューサー:鈴木伸太郎、朝妻秀明 

演出:星田良子 

制作:フジテレビ/共同テレビ

https://www.bsfuji.tv/tumahatajuujinkakusha/pub/index.html

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花田深「妻は多重人格者」(創美社)

夫の限りない愛が多重人格の妻を救った。

身に覚えのない多重債務の泥沼、原因は妻の多重人格だった。夜逃げ、自己破産に追い込まれた家族。妻の中に棲む五人の別人格との対決から和解までを描いた渾身のノンフィクション。


村上龍氏推薦

「これほど不可思議で、悲しみに溢れながら、夫婦・家族の愛情を描いたノンフィクションは見たことがない」

多重人格者の中の別人格が「表」に出て事件を起こしたらその責任は誰が取るのか?

フジテレビでドラマ放映の原作『妻は多重人格者』改題作。実際に起こった壮絶な記録。

「妻に棲む別人 多重人格の出現 ヤミ金との激闘編」

シズが登場したとき、シズはいきなり目の前のボールペンを握りしめて、町沢医師に襲いかかった。

まわりに武器となるものが見当たらなかった。目の前にはボールペンしかなかった。

それを握りしめて町沢医師を突き刺そうと振りかぶった。

「よくもカオリを手なずけやがったな」

町沢医師も男だ。シズよりは力がある。

ボールペンを払いのけ、反撃し、シズの手を押さえ込んで叫んだ。

「人間になりなさい。人間としての正しい行いをしなさい」

(本文より)


フジテレビでドラマ放映の原作『妻は多重人格者』改題作

【目次】

はじめに

破滅の前触れ

取り立てに追われる日々

そして夜逃げ

「あなたに復讐したかった」

妻の不思議な能力

再びのヤミ金地獄

ヤミ金業者めぐり

すべてを失って

多重人格

現れた交代人格

交代人格との和解

ヤミ金への反撃

http://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0006-0.html


花田深

1948年、島根県生まれ。広島大学理学部地学科卒業。フリーの助監督としてテレビ、劇映画、記録映画に従事。1991年、サウジアラビア・日本合作劇映画『リトル・シンドバット小さな冒険者たち』で初監督。2004年、『妻は多重人格者』出版。フジテレビでドラマ化された。

サスペンス名作選 浅見光彦ミステリー③佐渡伝説殺人事件

良家の御曹司でフリーのルポライター・浅見光彦が、日本各地で起こる難事件を直感と抜群の洞察力で推理し解決していく内田康夫の人気ミステリーシリーズ。主演は水谷豊。

6月1日 土曜 12:00 -13:55 BS日テレ

 ルポライターの光彦(水谷)は出版社の塚原社長(牧)と酒を飲み、一人で帰宅する途中、男の死体を発見。その瞬間、何者かに麻酔薬をかがされ意識を失い、気がつくと殺人容疑で逮捕されていた。死体の身元は会社役員の駒津(由井薗)。光彦は警察庁幹部の兄(高橋)に頼んで釈放され、真相究明に乗り出した。数日後、駒津の大学時代の友人で大学教授の三輪(石浜)の死体が佐渡で発見された。

【出演者】浅見光彦:水谷豊 浅見陽一郎:高橋悦史 塚原為男:ポール牧 駒津良雄:由井薗武彦 三輪昭二:石浜朗 ほか 

原作:内田康夫 脚本:岡本克己 監督:藤井克彦 ほか

 【日本テレビ初回放送日】 1988年4月12日

ホームページ

https://www.bs4.jp/suspense/

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『佐渡伝説殺人事件』内田康夫

佐渡の願という地名に由来する奇妙な連続殺人。「願の少女」の正体は事件の根は三十数年前に佐渡で起こった出来事にあった

商事会社役員、駒津良雄のもとに「願」の一字が書かれたハガキが届き、間もなく駒津は殺害される。

親友・三輪昭二も佐渡で死体で発見される。

駒津の遺体の第一発見者となった浅見光彦は「願」と二つの死亡事件の関係を探るために佐渡に向かうのだった。

🈖🈑<サスペンス劇場>浅見光彦シリーズ44砂冥宮

浅見(中村俊介)がお世話になった須賀智文(黒部進)が安宅の関跡で遺体で発見された。祖父の死の真相を知りたい絢香のために事件の解決に奮闘する。


531 金曜 12:00 -14:00 BSフジ

🈖🈑<サスペンス劇場>浅見光彦シリーズ44砂冥宮

浅見光彦(中村俊介)が泉鏡花の「草迷宮」について取材した名門旧家の須賀(すか)家当主、智文(黒部進)が石川県の安宅の関跡で遺体で発見された。智文は泉鏡花記念館を訪れた後、北陸鉄道浅野川線に乗り、終点の内灘駅で降り、アメリカ軍の砲弾試射場跡を訪れたようだ。基地反対の内灘闘争があった場所だ。浅見は祖父の死の真相を知りたい絢香(三倉茉奈)のために事件の解決に奮闘する。


【出演者】中村俊介 三倉茉奈 ダンカン 姿 晴香 日色ともゑ 林与一 寺田 農 小倉久寛 榎木孝明 野際陽子 ほか


編成企画:成河広明  加藤達也 

プロデューサー:金丸哲也(東映)          小林俊一(彩の会) 

原作:内田康夫 『砂冥宮』(実業之日本社文庫) 

脚本:峯尾基三  

演出:金佑彦 

音楽:渡辺俊幸 

制作:フジテレビ 東映

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内田康夫 『砂冥宮』(実業之日本社文庫) 

忘れられた闘いの地で男は忽然と消えた――
実業之日本社創業111周年特別書き下ろし作品

三浦半島の須賀家は文豪・泉鏡花の『草迷宮』の舞台のモデルとなった旧家である。浅見光彦は雑誌「旅と歴史」の取材で、須賀家を訪ね、当主の須賀智文から話を聞く。その須賀老人は、家族に「金沢へ行く」と言い残して家を出て数日後、石川県小松市の安宅の関跡で死体となって発見された。光彦は死の真相に近づくため、金沢へ向かうが、須賀老人の足跡は意外な場所で途切れていた……ファン待望、浅見光彦シリーズの書き下ろし長編!

2024年5月30日 (木)

『ガラスの街角』ポール・オイスター(新潮文庫)

「そもそものはじまりは間違い電話だった」。深夜の電話をきっかけに主人公は私立探偵になり、ニューヨークの街の迷路へ入りこんでゆく。探偵小説を思わせる構成と透明感あふれる音楽的な文章、そして意表をつく鮮やかな物語展開──。

この作品で一躍脚光を浴びた現代アメリカ文学の旗手の記念すべき小説第一作。オースター翻訳の第一人者・柴田元幸氏が自分の刊行された文芸誌に、特集された号に全訳されたものです。


〈散歩に行くたび、あたかも自分自身を置いていくような気分になった。街路の動きに身を委ね、自分を一個の眼に還元することで、考えることの義務から解放された。それがある種の平安をもたらし、好ましい空虚を内面に作り上げた。(中略)あてもなくさまようことによって、すべての場所は等価になり自分が、どこにいるかはもはや問題ではなかった。散歩がうまくいったときは、自分がどこにもいないと感じることができた。そして結局のところ、彼が物事から望んだのはそれだけだった―どこにもいないこと。ニューヨークは、彼が自分の周りに築き上げたどこでもない場所であり、自分がもう二度とそこを去る気がないことを彼は実感した。〉


夜間にクイン氏へ間違い電話がかかってくる。

「ポール・オースターさんですか?」クインはポール・オースターという男を名乗り、その電話の依頼である事件の探偵として関わる。依頼者はピーター・スティルマンで、本名は「ピーター・ラビット。冬はミスター・ホワイト、夏はミスター・グリーン」と言う。

名前など意味がなくて、翻訳不可能な言葉を語る。父親のピーター・ステイルマンに小さい頃からずっと監禁され、自由と言葉を奪われた。

その回復過程にある現在において、刑務所から出てきた父ピーター・スティルマンが殺しにやってくるから守ってくれという依頼。


クインはポール・オースターになって、自分の分身のウィリアム・ウィルソンが書いた探偵小説の探偵のように、ピーター・ステイルマンを尾行する。街をブラブラして、落ちている無用なものを回収するスティルマン。ピーター・ステイルマンは新たな言葉を作り出そうとしていた。

バベルの塔の建設で人間が犯した言葉の過ちを正そうと、新バベルの建設を考えている。息子の監禁も言葉を奪うことで何かを実験していたかのようである。

クイン氏は何日もピーター・スティルマンの不可解な散歩を尾行し続けたが、ある時に見失ってしまう。

そして自分がなぜポール・オースターと間違えられたのかを知るために、作家のポール・オースター氏に会いに行く。そこで「ドン・キホーテ」とセルバンデスの関係について語られる。「ドン・キホーテ」物語のすべては、ドン・キホーテの仕掛けた罠であり、嘘やナンセンスをどこまで信じるかの実験だった「ドン・キホーテ」論を書いていた。

実験や仕掛けた罠とすると、この奇妙な依頼もまた誰かが仕掛けた罠なのだろうか。


ピーター・スティルマン氏の息子の言葉を奪う実験。そして言葉を作り出そうとする新バベルの塔の建設とは、作家のようでもある。街をさまよい、見続ける。そして言葉にする。

クイン氏はウィリアム・ウィルソンという名の作家であり、作家ポール・オースターという名の探偵となり、尾行をする。名前は次々と変わり、自分とは何者でもなく、何者にもなれる。


ピーター・スティルマンを見失ったクインは、浮浪者のようになりながら何日も息子のピーター・スティルマンの建物を見張り続けるのだが、そのピーター・スティルマンもいなくなってしまう。父親ピーター・スティルマンは自殺した知らせをポール・オースターから聞き、すべて謎のまま投げ出される。クインは赤いノートにこれまでのことを書き続けて、いなくなってしまう。

街を歩き、さまようことで、自分が一個の眼となり、空虚なものとなる。それは街そのものであり、どこにもいないことである。赤いノートに記され言葉だけがあり、小説がある。

最後にアフリカから帰ってくるというポール・オースターの友人「私」がクインの赤いノートから、この小説「ガラスの街」を書いたとされるのだが、そもそもその「私」とは誰なのか。

ポール・オースターなのか、クインなのか、ウィリアム・ウィルソンなのか、それとも別の誰かなのかわからない。作家とは誰でもない誰かであり、虚ろな存在でしかない。

そして私たちもまた、誰でもない誰かになりうるし、虚ろな存在であるということでもある。

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『シティ・オヴ・グラス』として角川文庫からも翻訳されている。

舞台はニューヨーク。ペンネームの下にミステリー作品を書いて生計を立てているクィン。ある夜から続けてかかってきた間違い電話にきまぐれで耳を傾けると、声の主は探偵ポール・オースターを探しているという。現代アメリカ文学を牽引するオースターの記念すべきデビュー作。この小説が処女作ならば、天才的なものを感じてしまう内容。

https://www.shinchosha.co.jp/book/245115/

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🈑京都食い道楽古本屋探偵ミステリー2 夏目漱石に秘められた哀しい恋文

榎木孝明が演じる、飄々としたキャラクターが持ち味の古本屋・大黒文治郎が、京都を舞台に、本にからむ殺人事件の謎に挑む異色作第2弾。

531 金曜 16:00 -18:00 BSフジ


大黒文治郎(榎木孝明)は、先代の残した書籍で、京都で古本屋を営んでいるが、本業そっちのけで同業者の野呂翁(谷啓)と道楽三昧の毎日。  ある日のこと、馴染みの女将・サヨ(秋野暢子)と出かけたパーティーで作家・浅村野薔薇(栗原小巻)と知り合い、

一冊の夏目漱石の本探しを依頼される。実はその本には浅村の過去を暴く重要な一通の手紙が収められており、誰もがその行方を追っていたのだ。そして、その中の一人だった新進女流作家が何者かによって殺害された。そこで大黒は、手紙に秘められた謎を追い始める...。


【出演者】大黒文治郎:榎木孝明  西園寺サヨ:秋野暢子  近藤刑事:柴俊夫  しのぶ:あき竹城  高橋:チャーリー浜  野呂爺:谷啓  浅村野薔薇:栗原小巻 ほか


企画:荒井昭博、長部聡介、保原賢一郎
脚本:水野宗徳
監督:本橋圭太
プロデューサー:川西琢

制作:フジテレビ/大映テレビ

水野 宗徳 197281 生まれ、名古屋出身。放送作家・脚本家・小説家。ドラマデザイン社所属。

愛知大学経済学部在学中は落語研究会に所属、毛利祐三と漫才コンビを組んで各種の賞を受賞。

「お笑いサラダ」のコンビ名で太田プロダクションに所属、コンビ解散後の1996年に放送作家としてデビュー。『笑っていいとも!』をはじめ多くのバラエティ番組に携わる。ドラマの脚本、アニメ『ドラえもん』のシリーズ構成をなど幅広く活躍。

ドキュメンタリー番組も数多く手がけ、『ママからの手紙』(福井テレビ)で第38回放送文化基金賞を受賞。構成メンバーとして参加した『ワンステップ!』(TBS)で2009年ギャラクシー賞を受賞。『おっぱいバレー』で小説家デビュー、2009年に綾瀬はるか主演で映画化。2010年には戦時中の軍犬をテーマに描いた『さよなら、アルマ』がNHKでドラマ化。

2024年5月29日 (水)

🈑京都喰い道楽古本屋探偵ミステリー 井原西鶴伝説 好色一代男に秘められた謎

お茶屋遊びで親の遺産を喰いつぶした京都の古本屋店主が、古書「好色一代男」にからむ殺人事件の謎に挑む異色のミステリー。


530 木曜 16:00 -18:00 BSフジ

 

古本屋の大黒文治郎(榎木孝明)は、祇園のお茶屋「花牡丹」の長年のなじみ客で、女将のサヨ(秋野暢子)とは、生涯払い続けるほどの借金を背負いながらもウマの合う仲だ。京満銀行の高橋(チャーリー浜)も大黒に貸した金を返済してもらうのに一生懸命だ。 

「花牡丹」の座敷で古書ブローカーの町田が刺殺され、舞妓が逮捕されるという事件が起こる。大黒は古書「好色一代男」に一千万円もの値がついた秘密をさぐる。やがてこの本を町田から買った資産家の竹内和歌子も何者かに刺殺された。和歌子の夫(寺田農)は西鶴研究で知られる学者だ。西鶴には二人目のライターがいて「好色一代男」を代作したという伝説の裏には、執念の復讐劇がひそんでいた...。


【出演者】大黒文治郎:榎木孝明 西園寺サヨ:秋野暢子 近藤刑事:柴俊夫 しのぶ:あき竹城 高橋:チャーリー浜 野呂爺:谷啓 ほか


企画:長部聡介 

脚本:水野宗徳 

監督:本橋圭太 

プロデューサー:川西琢 

制作:フジテレビ/大映テレビ


「この手口は内田康夫の小説にあったなぁ」と探偵小説好きな刑事が言うと、「浅見光彦シリーズにそんなチンケな、トリックはなかった」と、榎木孝明に劇中で語らされるなんて、なんて遊び心を持っているスタッフなんだろう。

落語文化にも知識がある、脚本家の方の知恵が感じられた。アガサ・クリスティ『もの言えぬ証人』も出てくるわ、ミステリー要素もてんこ盛り。いい加減な企画ドラマにも思えてしまいましたが、西鶴に引っかかって観て良かった。西鶴研究についてもさりげなく、とても詳しくて面白いドラマになっている。

2024年5月28日 (火)

30周年『古畑任三郎』の「再放送されない」名エピソード

古畑任三郎の鉄拳炸裂「赤か、青か」

1996年1月31日に放送されたシーズン2の4話「赤か、青か」


天神大学電子工学部の研究助手の林が観覧車に仕掛けた爆弾を、古畑が解体するというこのエピソード。タイトルとなっている「赤か、青か」は爆弾に仕掛けられたコードのどちらを切るかを示したもの。

観覧車には西村雅彦さん演じる古畑の部下である今泉慎太郎が乗って、怖がっている様子はコミカル。そんな面白さとは相反して、林と古畑の駆け引きは、終盤になるにつれて緊張感が増していく。

「赤か、青か」は、あまりにも理不尽な理由で犯行に及んだ林を古畑が殴るという、珍しいシーンもあるエピソードだが、その様子には、今泉を心配する気持ちがにじみだしているような印象を受ける。林の最後の駆け引きにも、彼の身勝手さや往生際の悪さがあらわれており、見事なまでの悪役を木村拓哉さんが演じた。


ミステリーというよりコント「間違われた男」

1996年3月6日に放送されたシーズン2の9話「間違われた男」は、風間杜夫さんが犯人を務めた回で、コミカルな部分が強調されたエピソード。ミステリー要素がほぼない異色の回だ。

犯人は雑誌編集者・若林仁なのだが、彼は凄まじく運が悪く、推理の駆け引きはほぼ関係なく、自動的に追い詰められていくことになる。

事件は若林が妻の浮気相手を殺してしまうが、帰り道で運悪く車がパンクし、そこを通りかかった鴨田という男の車で彼の自宅に案内してもらうが、留守番電話で若林のことを吹き込まれてしまったため彼も殺害。そこに用事があって鴨田家に古畑が訪れたため、若林は鴨田になりすますことで難を逃れようとする。最初から詰んでいるとしか言いようがない犯人だ。

若林のあまりに苦しい言い逃れがコミカルで、若林が古畑の罠によって追い詰められていくミステリーというより、若林の運の悪さを楽しむコント回となっている。


スペシャル版「古畑任三郎vsSMAP」

1999年1月3日にスペシャルで放送された、異色のエピソード。犯人はSMAPのメンバーが演じるアイドルグループ「SMAP」。一人一人の役名も実名と同じ。

冒頭の古畑のトークシーンでは、いつもならば古畑が暗闇で語るのみだが、本エピソードでは今泉が登場している。犯人が複数というのもなかなかレアで、石井正則さん演じる刑事・西園寺守の初登場回でもある。


他に津川雅彦さんが出演したシーズン3の5話「古い友人に会う」の回も、近年再放送されなかったり、FODで欠番となっていたりと視聴が困難な話数。

どのエピソードも、『古畑任三郎』を語る上で欠かせないユニークな展開ばかりである。


『古畑任三郎』30周年記念一挙放送決定!ミステリードラマの金字塔が地上波に帰ってくる! - フジテレビhttps://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/20240590.html

心の杉[意味]~死者の木霊~

こころ【心】 の 杉(すぎ)

杉の木がまっすぐに伸びるところから、正直、誠実な心のたとえ。 また、常緑樹であるところから、ひたむきな変わらない心のたとえ。


内田康夫サスペンス「信濃のコロンボ~死者の木霊~」BS TBS

本日午後に再放送

2024/5/29()午後1:543:55


原作:内田康夫「死者の木霊」(角川文庫刊)

脚本:穴吹一朗

監督:中前勇児


零画報 http://zerogahou.cocolog-nifty.com/blog/2023/09/post-a41104.html

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2024年5月27日 (月)

夢グループ社長「夢与えるはずが」 元部長ら背任容疑で逮捕、社内様子語る

 元部長らによる巨額ネコババ事件が先週発覚した通販会社「夢グループ」の石田重廣社長(65)と所属歌手・保科有里(62)が都内で27日、胸中を明かした。

 石田社長が川崎淳史容疑者の不正に気付いたのは昨春ごろ。不自然な形で社員が立て続けに辞め、理由を聞いたら「ちょっと会社が怖くなってしまった」と説明されたという。

「本人はとりあえず自宅待機という形で調べますという段階で終わったんです、この件は。あとはもう警察のほうに任せた」と石田社長。予兆には気付かなかったという。「ウチに来て十数年いますからね。営業職で本人は働いてましたんで。営業に関しては一生懸命やってましたね。ただ一生懸命やるがために、強引なやり方をしてることも往々にしてあったのかなぁ、と自分は思います」。

 現場や会社で面識があった保科は、川崎容疑者について「あんまりしゃべらない方。ベラベラと笑顔でこう『ワァ~』とかって言う方ではないですね。ちゃんとあいさつをする方じゃなかったような気がして。『おはようございます』っていう、なんか爽やかさがなかった。ま、それは結果論なんですけど、そういうのもあるのかなぁっていう。何かやっぱりコソコソじゃないですけど、隠し事があったのかなぁなんて、今から思うと」。

【東スポ】


[関連記事]

『夢グループ』石田重廣社長と保科有里、あっと言わせる新商品 きっかけは歌謡ショーに来た子ども「別のもので楽しませなきゃ」

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夢グループ社長「夢与えるはずが」 元部長ら3700万円背任容疑で逮捕社内の様子語る

https://l.smartnews.com/W2s59

🈖🈑<サスペンス劇場>西村京太郎サスペンス 十津川捜査班10「悪女」

高嶋政伸主演「十津川シリーズ」、ついに節目の十津川班が最凶の悪女に挑む。

527 月曜 12:00 -14:00 BSフジ

🈖🈑<サスペンス劇場>西村京太郎サスペンス 十津川捜査班10「悪女」

十津川班の班長・十津川省三(高嶋政伸)と十津川班刑事・西本明(小泉孝太郎)は、売れっ子小説家・平木明(志垣太郎)が遺体で発見された現場で捜査にあたっていた。第一発見者は雑誌編集長の長谷川真(梶原善)。平木と雑誌掲載に関してトラブルがあり解決のため、自宅へ訪れた際に発見したというのだ。  その後の調べで、死因は末期がんを患っていた平木の点滴に筋弛緩剤が入っていたことによる窒息死と判明。

筋し緩剤は簡単に手に入るものではない。  平木が亡くなったことを知り妻の由夏(小沢真珠)はタイから緊急帰国した。二人は1年前から別居していたという。平木の顧問弁護士の桐野涼子(井上晴美)と平木の秘書である家永朋美(馬渕英里可)とともに現れた由夏に、十津川と西本は事情を聞く。その後の調べで、今回の事件は平木が執筆した「半島心中」のストーリーに似ていることが分かる。

「半島心中」は主人公の画家が、モデルの若い女性にのめり込み翻弄され、このままでは自らの身を滅ぼすと思った画家は女性を殺害し、三浦半島の海沿いの林に埋めるというものだった。しかし画家の女性に対する思いは募るばかりで、結果的に画家の精神は崩壊し、自殺してしまう結末。 

そして実際に死体遺棄現場を調べてみると女性の変死体が見つかった。「半島心中」は実話だったのか!?

十津川たちは変死体で見つかった女性の身元割り出しに動くのだったが


<出演者> 十津川省三(警視庁捜査一課刑事 班長):高嶋政伸 西本明(警視庁捜査一課十津川班刑事):小泉孝太郎 平塚八重子(警視庁捜査一課管理官):山村紅葉 江端沙織(警視庁捜査一課十津川班刑事):小松彩夏 桐野涼子(平木の顧問弁護士):井上晴美 平木由夏(平木の妻):小沢真珠 家永朋美(平木の秘書):馬渕英里可 平木明(売れっ子小説家):志垣太郎 長谷川真(編集長):梶原善亀井

出演者2

定男(警視庁捜査一課十津川班刑事):古谷一行  ほか

制作

<スタッフ> 原作:西村京太郎『十津川警部「悪女」鬼怒川心中事件』 

脚本:田子明弘 

プロデューサー:森川真行 石塚清和

フジテレビ制作


原作小説のあらすじと読み比べててみると、随分と脚色されたようである。たぶん90分サイズにするのに、小説とは違う展開にすべきだと、スタッフが気がついたのだろう。

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『悪女』西村京太郎

人材派遣会社社長の山際卓郎は、クラブママの結城あやから人脈と資金面の協力があり事業が成功した。

だが、次第にそれを恩に着せたような傲慢なあやの言動が目立ち始め、彼女の殺人計画を練る。

それは、あやの自宅に青酸カリ入りのワインを置き、自身はアリバイのため東京を離れるというものだった。

あやの死亡の報せを待つ山際だが、入った連絡は、あやが若い愛人を毒殺したというものだった。意外な展開をみせた事件の結末は……!? 

2024年5月26日 (日)

特別展「犬派?猫派?―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―」

親しまれている犬と猫は、古くから日本の絵画に描かれてきた。画家たちが自らの愛犬、愛猫をモティーフにした作品が少なくない。

山種美術館では、犬と猫を題材とした名品を紹介する展覧会を開催。


本展にて初公開となる《洋犬・遊女図屛風》(個人蔵)は、当時、日本では珍しかった洋犬を描く貴重な作品。

琳派の祖・俵屋宗達《犬図》(個人蔵)には、振り返る子犬が水墨によって愛らしく表されている。

伊藤若冲《狗子図》(個人蔵)では白と黒の2匹の子犬の対比が目を引き、長沢芦雪《菊花子犬図》(個人蔵)には、何とも可愛い子犬たちが表情豊かに描かれている。一方、猫を描いた名作といえば、近代京都画壇を牽引した竹内栖鳳による《班猫》。

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会場:山種美術館 渋谷区広尾3-12-36

期間:512日~77(10001700)※月曜休/会期中、一部展示替えあり
料金:1,400円/大学生・高校生1,100円/中学生以下無料(付添者の同伴要)、障がい者手帳、被爆者健康手帳を提示の方、および付添者1名まで1,200

https://www.yamatane-museum.jp/

『ダーティペア< HDリマスター>』TV初放送

<テレビ神奈川>にて512()より放送スタート。

HDリマスター版TV初放送

毎週日曜日 21:0021:30

<放送休止>8/18()8/25()

『ダーティーペア』

原作 高千穂遙(早川書房・角川文庫刊)

音楽 木森敏之

キャラクターデザイン 土器手司

メカニックデザイン阿久津潤一(スタジオぬえ)

ユニフォームデザイン 細野不二彦

美術 中村光毅、三浦 智(~第14話)、岡田有章(第15話~)

美術デザイン岡田有章(~第14話)、佐藤正浩

音響 千葉耕市

撮影 枝光弘明

監督 滝沢敏文、鹿島典夫(第15話~)

制作サンライズ1984年

【メインキャスト】

ケイ頓宮恭子

ユリ島津冴子

ムギ巻島直樹

グーリー沢木郁也

オープニング主題歌「ロ・ロ・ロ・ロシアン・ルーレット」

詞・曲・歌:中原めいこ

エンディング主題歌「宇宙恋愛(スペースファンタジー)

詞・曲・歌:中原めいこ


【サブタイトル&各話スタッフ一覧】

★第1話 コンピューターの殺し方教えます

脚本:伊藤和典/ストーリーボード:滝沢敏文/演出:加瀬充子/作画監督:土器手 

第2話 可愛い天使は胸毛がお好き?

脚本:星山博之/ストーリーボード:網野哲郎/演出:石田昌久/作画監督:冨沢雄三

第3話 勝手に惚れな! 恋はロシアンルーレット

脚本:伊藤和典/ストーリーボード:鹿島典夫/演出:鹿島典夫/作画監督:靏山 修

第4話 追跡はチーズケーキと死のにおい

脚本:井上敏樹/ストーリーボード:浜津 守/演出:浜津 守/作画監督:大貫健一

第5話 クリアドスのどっくんどっくん!

脚本:島田 満/ストーリーボード:加瀬充子/演出:加瀬充子/作画監督:土器手 

第6話 危険がいっぱいダミーがいっぱい

脚本:塚本裕美子/ストーリーボード:網野哲朗/作画監督:佐久間信計/演出:篠 幸裕

第7話 愛こそすべて 命賭けます逃避行!!

脚本:井上敏樹/ストーリーボード:浜津 守/演出:浜津 守/作画監督:大貫健一

★第8話 やるっきゃあない!恋は女の起爆剤

脚本:大川俊道/ストーリーボード:網野哲郎/演出:篠 幸裕/作画監督:土器手 

第9話 うちらを買って! 用心棒には美人がお得

脚本:平野靖士/ストーリーボード:石田昌久/演出:石田昌久/作画監督:靍山 修

10話 え-っっっ? うちらが凶悪誘拐犯!

脚本:金春智子/ストーリーボード:義谷六夫/演出:水谷貴哉/作画監督:辻 初樹

11話 ホホホ,ドレスと男はオニューに限る

脚本:島田 満/ストーリーボード:菊池一仁/演出:菊池一仁/作画監督:つるやまおさむ

12話 小さな独裁者! 触らぬ機密にたたりなし

脚本:平野靖士/ストーリーボード:浜津 守/演出:浜津 守/作画監督:土器手 

13話 何よこれ!玉のお肌がドロンドロン

脚本:伊藤和典/ストーリーボード:菊池一仁/演出:篠 幸裕/作画監督:冨沢雄三

14話 金庫か選挙か?演説会は殺人びより

脚本:平野靖士/ストーリーボード:棚沢 隆/演出:棚沢 隆/作画監督:冨沢雄三

15話 ここ掘れニャンニャン 果報は最後にやってくる

脚本:金春智子/ストーリーボード:曽我部 孝/演出:水谷貴哉/作画監督:辻 初樹、佐藤雄三

16話 まかせなさい!WWWAは素敵なお仕事

脚本:金春智子/ストーリーボード:菊池一仁/演出:篠 幸裕/作画監督:大貫健一

17話 出てこい出てこい!暗殺者

脚本:島田 満/ストーリーボード:水谷貴哉/演出:水谷貴哉/作画監督:辻 初樹

18話 ごめんあそばせ 走る迷惑 強行突破!

脚本:大川俊道/ストーリーボード:菊池一仁/演出:棚沢 隆/作画監督:下田正美

19話 恋の恨みと逆恨み 恨みはらさず愛させて

脚本:井上敏樹/ストーリーボード:辻 初樹/演出:水谷貴哉/作画監督:辻 初樹、松原徳弘

20話 追憶のブルースは 殺しのBGM

脚本:坂上生児/ストーリーボード:鹿島典夫/演出:鹿島典夫/作画監督:大貫健一

21話 うっそー!消えた463人?

脚本:大川俊道/ストーリーボード:菊池一仁/演出:冨永恒雄/作画監督:つるやまおさむ

22話 やったね!出てきた463人

脚本:大川俊道/ストーリーボード:菊池一仁/演出:栗山美秀/作画監督:佐久間信計

23話 不安だわ・・・!? うちらの華麗なる報復

脚本:島田 満/ストーリーボード:網野哲郎/演出:篠 幸裕/作画監督:土器手 

24話 かなりマジ?マンションは危険なアドレス

脚本:井上敏樹/ストーリーボード:水谷貴哉/演出:水谷貴哉/作画監督:松原徳弘、佐藤雄三

〈★印はサンライズ社内班〉

2024年5月25日 (土)

NHK『アナザーストーリーズ「越境する紅テント〜唐十郎の大冒険〜」』のアンコール放送決定。BSで5月27日(月)放送

日本の演劇を揺さぶった唐十郎率いる紅テント。権力との衝突も辞さず、国境を越え、紛争地でも芝居を上演。その魂は歌舞伎の大名跡にも。唐の冒険と異空間への誘い。


『アナザーストーリーズ 運命の分岐点「越境する紅テント〜唐十郎の大冒険〜」』

(初回:NHK BSプレミアム 2021216日)

再放送:NHK BS 2024527日(月)午後6:45 ~ 午後7:30 (45)


この5月4日亡くなった劇作家の唐十郎。唐率いる状況劇場、通称紅テントは6~70年代、文化的事件だった。劇場に頼らず、神社の境内や河原にテントを張り、全国各地で芝居を上演。それは日常に突如出現した異空間。唐は独裁政権下の韓国や中東パレスチナの難民キャンプでも芝居を敢行、時空を超えて記憶に刻まれる。歌舞伎の大名跡、十八代目中村勘三郎にも強い影響を与えた。常識に抗い、演じることに命を賭けた男の冒険。


【司会】松嶋菜々子,【語り】濱田岳


番組ページ:

https://www.nhk.jp/p/anotherstories/ts/VWRZ1WWNYP/

『今野敏サスペンス 回帰・警視庁強行犯係・樋口顕』🈑

内藤剛志主演!今野敏原作「樋口顕」シリーズ!転落死と白昼の爆破事件…2つを繋ぐ驚がくの証拠とは?警察官の矜持を胸に国際テロに立ち向かう。


『今野敏サスペンス 回帰・警視庁強行犯係・樋口顕』🈑

525 土曜 11:30 -13:30 BSテレ東


隅田川に転落死した坂本祐介(佐藤幾優)の遺体が発見され、強行犯係の樋口顕(内藤剛志)は現場に向かう。藤本由美(片山萌美)によると、数日前、坂本が経営する食品輸入会社へ、肉に粘土状の欠片が挟まっていたというクレームがフレンチレストランから入っていた。同じ頃、大学付近で車の爆破事件が発生。樋口の娘・照美(逢沢りな)も巻き込まれ軽傷を負う。

国際テロとみた公安部の梅田正之(嶋田久作)と柳瀬泰彦(宇梶剛士)は刑事部と合同捜査を主張。天童管理官(榎木孝明)は受け入れるが捜査員の間には微妙な空気が そんな折、樋口は生活安全部の氏家譲(佐野史郎)から元同僚の因幡芳治(尾美としのり)が会いたがっていることを聞く。 国際テロ組織に入った噂もある因幡が何の目的で?やがて爆破で軍用爆薬が使用されたことが判明。

テロ組織も事件の関与を発表し、国際テロの可能性が高まる中、樋口は坂本の死と爆破事件を繋ぐある証拠をつかむ。


【出演者】樋口顕内藤剛志  氏家譲佐野史郎  樋口恵子川上麻衣子  樋口照美逢沢りな  天童隆一榎木孝明

【ゲスト】因幡芳治尾美としのり  牧田詠子黒谷友香  市川雄作志賀廣太郎  柳瀬泰彦宇梶剛士  藤本由美片山萌美  塩崎祐司俵木藤汰  梅田正之嶋田久作  戸倉英二本田大輔  長澤敦鶴田忍  小野寺佑夕輝壽太


【原作】 今野敏『回帰 警視庁強行犯係・樋口顕』(幻冬舎刊) 

【脚本】 大石哲也 

【監督】 児玉宜久

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今野敏『回帰 警視庁強行犯係・樋口顕』(幻冬舎刊) 

これは日本で初めて起こったテロ事件なのか事件は現場ではく会議室でも起きている!! 捜査と家庭に追われる刑事の奮闘を描く。
四谷にある大学の門近くで自動車の爆発事故が起こった。
死者と怪我人を出したこの爆発は、やがて「爆弾」が仕掛けられていたことが判明する。
警察はテロと断定し、警視庁刑事部捜査一課の樋口顕は情報収集に動き出すが、上司である天童隆一管理官から「かつての部下、因幡が『テロを防ぎたい』という電話をかけてきた」と打ち明けられる。
国際テロ組織に入った噂のある因幡からの電話は、今回のテロとの関連するのか?
そんな最中、樋口の娘・照美が、バックパッカーで海外旅行に行きたいという。
公安も捜査に乗り出す中で、テロ捜査と家庭の間で奮闘する樋口は何を思うのか――。

宮藤官九郎氏が初の医療ドラマ、小池栄子と仲野太賀がW主演

宮藤官九郎が脚本を手掛ける連続ドラマ「新宿野戦病院」。フジテレビのドラマを手がけるのは2001年の「ロケット・ボーイ」以来23年ぶり。今年TBS「不適切にもほどがある!」が話題になったばかりで局側のオファーを受けた。

新宿歌舞伎町の小さな病院が舞台。「トー横、ホスト、反社、オーバーステイの外国人、ホームレス、コンカフェ、ラーメン二郎。よく考えたら、まるで僕のために用意されたようなワクワクする設定」とアイデアが止まらない様子。昭和の価値観が令和の時代では世代間ギャップをテーマに人気を博した「不適切」に続き、日本を代表する歓楽街を舞台に個性の強い患者とわコミカルにやりそうだ。


その主演の小池栄子は「鎌倉殿の13人」で北条政子を好演。仲野太賀は「虎に翼」でヒロインの夫を演じて、26年の大河ドラマ「豊臣兄弟!」主演も内定するなど勢いがある。

小池は米国籍の元軍医役で「こんなにワクワクする作品に呼んでいただき、うれしさと驚きで胸がイッパイ」と言う。拝金主義の美容皮膚科医を演じる仲野は「小学生の頃から、好きになる作品はどれも宮藤さんの脚本で、そんな方の作品で主演できるなんて」と喜んでいる。この2人とクドカンワールドがどのような世界観をつくり上げるのか楽しみ。


新宿野戦病院 - フジテレビ(水曜後10007月から放送。

https://www.fujitv.co.jp/shinjuku-yasen/

2024年5月24日 (金)

倒叙ミステリー犯人役をしてた南果歩さんの熱狂愛のキレたキャラクター

倒叙ミステリー犯人役をしてた南果歩さんの熱狂愛のキレたキャラクター

「相棒season9元日スペシャル『聖戦』」にゲスト出演した南果歩さんが凄かった。

水谷豊と及川光博のコンビの人気シリーズの特番で、主役は犯人役のバイク事故で息子を亡くし復讐に燃える母だった。

「ちょっと久々に読みながら興奮してしまった。構成力がすごい。準備稿だったんですけど、すぐにやりたいと思った」と南果歩さん。

数年前にバイク事故で息子を亡くして、突然に復讐心へ火が付く。

住宅街で爆破殺人事件が発生。その時、寿子は―。

中学生の息子を持つ母だけに、寿子の気持ちは痛いほど分かったと言う。

「実行に移すかどうかは別にして、かなり心情に寄り添えるところがあった。

スタッフは『相棒史上、最も悲惨な殺人事件だ』と言っていたけど、みんなどこか共感せざるを得ない部分があったと思う」

「スタッフにも『右京さんよりも寿子さんの方が出番が多い。いつもとは違うバージョンですね』と言われました」


【『聖戦』あらすじ】

公園から家を見張っている女は、盗聴器で家の中の様子も探っていた。ピンクレディ「UFO」を口ずさみ。そして次の瞬間に「プレゼント〜!」って笑いながら、飛び出してリモコンを操作して家の一室を爆破させた。

住人の男性が殺害されて、事件の捜査が開始される。犯人は現場付近の公園から爆弾を遠隔操作したと、推測する右京は、その公園で犯人の残したらしきビスケットのかけらを発見する。

殺された折原は数年前に、事故で人を死なせていたと判明する。その事故で息子を亡くした富田寿子(南果歩)を訪れると、右京が公園で見つけた同じ種類のビスケットを振る舞う。

さらに寿子の犯行を匂わせる発言により、彼女に捜査の目を向ける。

犯人は現場付近の公園で爆弾を遠隔操作したと、何故か推測させることをする。

そんな中、寿子とは無関係の場所で爆弾の成分が検出される。

しかしも犯行の証拠も一切見つからず、警察は彼女を逮捕するのが出来ない。

右京と神戸は彼女の犯罪を探って、証拠を掴もうと奔走するが、今までのように特命係は彼女は手に負えない。全て先回りされて、捜査は空回りする。


殺害された男は12年前に薬物を吸引後に、交通事故を起こして一人の若者を死亡させて、怨恨から事故の被害者の母親が殺意は明らかなのだが。物証がないのだった。


「どんなゲームにも終わりは来る」と発言した右京に「これはゲームなんかじゃない、戦争、聖なる戦い」と返す。この発言通り彼女は自らが聖戦に身が朽ち果てようとも、全身全霊を投じる覚悟で、事件を起こしている。

とんでもない執念で、この戦いの顛末しか考えていない。本当に演技でどうこうできる領域なのかと、純粋さと狂気を感じさせる迫力があった。


「その発言は自白とも取れますが」と返す右京に「なら逮捕しなさい、裁判でひっくり返すから」と強く言い張る。仮に捕まった後も法廷でどう戦うかまで考えているような熱狂ぶり。
爆弾をリモコンで遠隔操作していた公園に、右京の想像通りわざと落としたクッキーと同じものを聴取に来た右京たちに振る舞うあたり、何が証拠で何が証拠にならない計画していたようだし、用意周到なんだから底知れない。

結局は復讐目的は達成されているし、右京の最後に仕掛けたものすら看破しているドラマとなる。


ただの主婦でありながらシーズン9時点で、最も特命係を追い詰めた犯人の一人となる。
逮捕はされたが、右京らとは別の要因が大きい。事件が解決した後、花の里で右京が「僕にはついに富田寿子という人間がわからなかった」と言う。
「強いて言い表すなら、母親という一言に尽きる」と評した。それ以上は表す言葉がない事件だった。
 
檻の中で生まれたての息子を抱く仕草をしながら、その子が気に入っていた子守唄として、冒頭に被害者を吹き飛ばす直前にも口ずさんでいたピンクレディー「UFO」を静かに歌ってる。


「結局僕らは傍観者でしかないかもしれない」って神戸は言う。確かに最初から最後まで特命係の視点を通して、愛も狂気も含めて富田寿子という母親の物語を見せられていた。

ドラマ作家は主役がいい気になっていると、困らせることを考えることもある。初期の相棒だった亀山薫が、離れた世界へ旅立つた頃から噂がたっていた。スタッフに対する傲慢さが、水谷豊さんにはあったとか。


倒叙ミステリー は犯人が分かっている状態で、どのように犯人を追いつめていくのかを楽しめるドラマである。

犯人を演じた南果歩さんのキャラクターが、あまりに強烈なイメージが残ってしまった。脚本家と演出家が仕掛けとしか思えない怪作だった。


それはいつの間にか、倒叙ミステリー番組『古畑任三郎』のエピソードだと記憶してしまった。

犯人役が強烈な印象を残すと、主役は探偵を超えてしまう話数が、ミステリー番組にはあるからだった。人間の心理のなかには、正義をかざしているヒーローなんか、コテンパにやられてしまえばいいい。とか内心あったりするものだ。ミステリー番組を見て、本心からスッキリ感動したドラマだった。


真摯に描写させた創作には、同じく感じることがある。これって絵なのでしょうか?

芸術性が極まると、虚構と現実が入れ替わって感じたりします。

古畑任三郎30周年記念一挙放送、1話と2話

古畑任三郎1 #01🈞🈑

「死者からの伝言」

「犬を飼っている人に一言。名前を呼ぶ時はちゃんを付けるのは止めてください。ちゃんを付けると犬はちゃんまでが自分の名前だと思い込んでちゃんを付けないと振り向かない場合があります。犬には

人気作家の小石川ちなみ(中森明菜)は、恋のもつれから編集者を自分の別荘の地下金庫に閉じ込めて殺し、事故死を装う。

豪雨の中、電話を借りにたまたま立ち寄った古畑任三郎(田村正和)は、彼女の言動に矛盾が多いことに気づく。


犯人・小石川ちなみを「若くして夢を手に入れたが故に人生を諦観している哀しい女性」であり、古畑に捕らえられるのを静かに待つイメージとして描くことにより、犯行後も犯人側のドラマを低下させるずに作品を纏め上げるている。


古畑任三郎1 #02🈞🈑

「動く死体」

歌舞伎役者・中村右近(堺正章)は、警備員の野崎(きたろう)に自分のひき逃げ事件を口止めしていたが、野崎が自首すると言い出したため口論となり殺害してしまう。演目終了後、右近は野崎の遺体をすっぽんを使って奈落から舞台へ運び、天井のすのこからの転落死に偽装した。楽屋でお茶漬けを食べて劇場をあとにしようとした右近は、捜査に来ていた古畑とばったり出会ってしまう。


『動く死体』は脚本上第1作として書かれた作品。オファー段階で刑事物を固辞してた田村正和は、この脚本を読んで出演を承諾した。

脚本第1作の本作では、古畑や今泉のキャラクター設定がその後のシーズンとは微妙に違うのが特色。

犯人への追い詰め方は、後年のとは違って意地悪なほど執拗で、今泉もコメディ・リリーフではなくて、「刑事ドラマ」の刑事キャラクター。

『動く死体』は事故死に偽装したトリックを暴くのではなく、〈すっぽんはなぜ上がっていたのか〉という小さな疑問から論理的に犯人を絞り込んでいく過程にある。右近をはじめて疑う伏線もさりげなく、かつ丁寧に張られている。

懐中電灯の使い方が見事にうまい。転落事故を疑う根拠、古畑が右近を追いつめる手数、右近がやむを得ず現場に戻る理由など。ミステリそしてコメディの小道具という役割を懐中電灯に集約させている。

〈なぜ右近は犯行後にお茶漬けを食べたのか〉と、本筋と関係のない謎が視聴者に提示される。中村右近の人物造形がより深いもので、「単なる謎解きドラマ」以上を予感させる。

放映上第1作となった『死者からの伝言』が変化球なミステリーに対して、倒叙形式に徹している。

犯人が「女性」から「男性」で、犯行が「計画的な殺人」に対して「突発的な事故」である。動機が「復讐」であるのに対して「保身」である。

古畑の登場が「偶然」であるのに対し「正式な捜査」である。ドラマの方向性が「犯人への共感路線」であるのに対し「犯人の対決感」となっている。


古畑任三郎事件ファイル-全エピソード解析

http://furuhata.fan.coocan.jp/contents/episode.html

2024年5月23日 (木)

『警部補・古畑任三郎』30周年を記念一挙地上波フジテレビ放送

フジテレビでは話題のコンテンツや懐かしの作品などを「ハッピーアワー」<毎週月曜~金曜 第一部:1350分~1448分、第二部:1448分~1545分>にて、『古畑任三郎』の放送する。

シリーズ1作目となる連続ドラマ『警部補・古畑任三郎』第1話の放送<1994年4月13日(水)放送>から30周年を記念して、連続ドラマシリーズなどを一挙放送される。


放送日時≫フジテレビ地上波

5月24日(金)スタート 毎週(月)~(金)

第一部:1350分~1448

第二部:1448分~1545


出演者≫

古畑任三郎:田村正和

今泉慎太郎:西村まさ彦

西園寺 守:石井正則(第3シリーズ) 他

スタッフ≫

『警部補・古畑任三郎 第1シリーズ』

脚本:三谷幸喜

企画:石原 隆、鈴木専哉(フジテレビ)

プロデュース:関口静夫(共同テレビ)

音楽:本間勇輔

演出:星 護、河野圭太、松田秀知(共同テレビ)

制作:フジテレビ/共同テレビ


『古畑任三郎 第2シリーズ』

脚本:三谷幸喜

企画:石原 隆、鈴木専哉(フジテレビ)

プロデュース:関口静夫(共同テレビ)

音楽:本間勇輔

演出:河野圭太、松田秀知(共同テレビ)

制作:フジテレビ/共同テレビ


『古畑任三郎 第3シリーズ』

脚本:三谷幸喜

企画:石原 隆(フジテレビ)

プロデュース:関口静夫(共同テレビ)

音楽:本間勇輔

演出:河野圭太、鈴木雅之、佐藤祐市(共同テレビ)

制作:フジテレビ/共同テレビ

電車の中から

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2024年5月22日 (水)

🈑ミステリーS・十津川警部シリーズ54 サンライズ出雲の女 消えた似顔絵の女

522 水曜 13:54 -15:55 BS-TBS


夜行列車の密室から深夜に消えた謎の女次々と起こる連続殺人で明らかになる似顔絵の女の悲しい過去!

 

🈑ミステリーS・十津川警部シリーズ54 サンライズ出雲の女 消えた似顔絵の女

【あらすじ】

十津川警部(渡瀬恒彦)は行方を追っていた容疑者が出雲で自殺したとの知らせを受けて、本人確認をするため出雲へ向かうことになった。

乗車する寝台特急サンライズが停車している東京駅のホームで、十津川は女性(平山あや)をサンライズ前に立たせて撮影するカメラマン、軽部孝(川田広樹)とすれ違う。

現地の警察署で確認を終えた十津川は不思議な事件に遭遇する。署内で軽部が殺人事件の参考人として事情聴取を受けていたのだが、話が妙なのだ。軽部はホームで写真を撮った女とは初対面だったが、女は神在みゆきと名乗ったと語る。サンライズを下車後、みゆきが宿泊するホテルの部屋を訪ねた軽部は、女の絞殺死体を発見した。警察は被害者が神在みゆき(我謝レイラニ)本人であると確認したが、それは軽部が撮影していた女ではなかった。しかも、軽部のカメラにはサンライズ前で微笑む、殺された女の画像が残っていたのだ。笑顔の写真もみゆきの殺害も軽部には身に覚えの無いことだった。絵心のある軽部は消えた女の似顔絵を描き、この女が事情を知っているに違いないと、似顔絵を手掛かりに捜査が始まった。

懸命の聞き込みが実り、似顔絵の女は出雲出身の小柳ゆみ(平山あや)だと判明する。しかし、ゆみは一年前に自殺していたことも分かった。ゆみは伊豆の海に身を投げたが、遺体は発見されていない。

十津川は再び出雲へ行き、ゆみが義父に虐待されていたこと、高校卒業後、逃げるように上京したことを知る。その後、ゆみは都内で老舗菓子店の主人と恋仲になったという。

一方、軽部も独自に似顔絵の女を捜していた。ところが、事件の鍵を握ると思われていた私立探偵・中松勇(小林太樹)が絞殺され、軽部も同じ手口で殺される。

依然として行方の分からない似顔絵の女。次々殺される関係者。そんななか十津川は人気菓子開発を巡る不正があったことに気付く。大手製菓会社の社長・五十嵐泰三(市川左團次)と顧問弁護士・酒井久仁(横内正)、製薬会社の元社長塚本専太郎(寺田農)など、疑惑の人々の捜査を進め、十津川と亀井刑事(伊東四朗)は真相を推理する


【出演者】

十津川省三:渡瀬恒彦

小柳ゆみ:平山あや

神在みゆき:我謝レイラニ

軽部孝:川田広樹(ガレッジセール)

西本功:堤 大二郎

小西淳平:中西良太

村川留美:古川りか

山下智志:山田アキラ

小林雅人:内山翔人

清水 滋:あかつ

五十嵐泰三:市川左團次

塚本専太郎:寺田農

酒井久仁:横内正

亀井定雄:伊東四朗

【原作】西村京太郎『夜行列車の女(徳間文庫刊)』 

【脚本】山田耕大

【監督】松本健

 TBS制作2015

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西村京太郎『夜行列車の女』(徳間文庫)

寝台特急で知り合った女は一年前に死んでいた!?

謎また謎に十津川と亀井が迫る!

会心の長篇トラベル・ミステリー。


雑誌「旅と人間」のカメラマン・木下孝は、新型寝台特急サンライズエクスプレスを取材するため、高松まで乗車することになった。

女好きの木下は、隣りの個室に乗り合わせた若い美女と知りあい、永井みゆきと名のるその女の目的地・道後温泉まで同行することを企む。

が、乗りかえ駅の坂出で彼女が起きてこないのに不審を抱き、その室をあけると、別の女の死体が出てきたのだ。

しかも、永井みゆきと名のる女は、去年東京で死んだ筈だという

謎が謎を呼ぶ事件に十津川と亀井が挑む、長篇トラベル・ミステリー。

2024年5月21日 (火)

中井精也の絶景!てつたび 長崎 ときめきの春🈑5月21日 火曜 18:00 -19:00 NHK BS

ローカル鉄道の魅力を再発見する「絶景!てつたび」。今回の舞台は春の長崎県。鉄道写真家の中井精也さんが表情豊かな長崎の海と鉄道の絶景を探す。心ときめく鉄道旅だ。

中井精也の絶景!てつたび 長崎 ときめきの春🈑

鉄道写真家の中井精也さんがローカル鉄道の魅力を再発見する「絶景!てつたび」。今回の舞台は春の長崎県。入り組んだ海岸線が線路に沿って伸び、その向こう側の広々とした海がさまざまな表情を見せる長崎のローカル鉄道。今回は島原鉄道、そして佐世保駅と長崎駅を結ぶJRの路線で海の絶景を堪能する。さらには歴史の風雪を乗り越えてきた路面電車・長崎電気軌道で街の風情を楽しむ。春のときめき満点の旅である。

【出演】中井精也,【声】山口勝平,【語り】住友優子

木綿豆腐

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涼しい冷奴を食べています。

2024年5月20日 (月)

西村京太郎トラベルミステリー68🈑 「山形・陸羽西線に消えた女」

テレビ朝日2024520() 13:55  15:50


警視庁捜査一課の十津川警部(高橋英樹)はかつての同期で、現在は山形県警に勤務する向井警部(中丸新将)の息子の結婚式に出席するのに山形・鶴岡市へ向かった。式が終わって羽黒山を観光していると、スケッチブックに自分の姿を描いている若い女性の存在に気づく。その女性は白石ゆかと名乗り、出羽三山までスケッチ旅行に来たという。十津川と五重塔を描いた絵の片隅に“Y”のイニシャルを記すとスケッチブックから切りとり、記念にもらってほしいとプレゼントしてくれた。
その翌朝、鶴岡市内の雑木林で若い女性の刺殺体が発見される。帰路に着くはずだった十津川は、現場に“Y”のサインが入ったスケッチブックがあったと聞き、向井と共に臨場する。

ところが遺体は十津川が出会った女性・ゆかとは別人で、身元を示す所持品は見つからなかったが、スケッチブックは確かにゆかが持っていたものだった。
その後、ゆかの住所が東京・世田谷と判明する。十津川から連絡を受けた亀井刑事(高田純次)が自宅を訪ねると、現れたのはレストランチェーン社長・白石圭一郎(国広富之)の娘・ゆか(朝倉あき)で、十津川に絵をプレゼントした女性とは別人だった。ゆかは車椅子生活を送って、鶴岡には出かけていない。何者かがゆかになりすまして、鶴岡でスケッチ旅行をしていたのだろうか…!?
そんな中で、東京上野でディスカウントショップ経営者・宇田川宏(山口竜央)が刺殺される。遺体のそばにまたもや『Y』のイニシャルが入ったスケッチ画が1枚置かれていた。捜査の結果、鶴岡市で身元不明女性が殺害された事件と同じ凶器が使われたことが発覚。犯人は早朝、鶴岡市内で身元不明の女性を殺害して、昼に上野に現れ同じ凶器で宇田川を殺したのか。

なぜ両方の現場に『Y』のサインが入った絵を残したのか、謎は深まるばかりだった。
その矢先に、ゆかが自分の名前を名乗ったのは、友人の小野寺由美子(内山理名)ではないかと連絡してきた。実は、ゆか自身も趣味で絵を描いており、絵画の道を志す由美子とある展覧会で出会い、仲良くなったらしい。以前スケッチ旅行に出かけることができない自分に代わって、出羽三山のスケッチをしてきてほしいと由美子に頼んだことがあった。
十津川が由美子のもとを訪ねると、確かに彼女こそ羽黒山で出会った女性だった。由美子は十津川と別れた後、スケッチブックを盗まれたと主張する。2つの事件発生時のアリバイも完璧だったが、由美子が事件当日に鶴岡から東京まで帰って来たルートに疑惑を抱くのだった。


【出演者】

十津川警部高橋英樹

亀井刑事高田純次

小野寺由美子内山理名

白石圭一郎国広富之

黒木美沙子国生さゆり

白石ゆか朝倉あき

西本刑事森本レオ

松山刑事宇梶剛士

北条刑事山村紅葉

向井警部中丸新将


◇原作 西村京太郎

◇脚本 安井国穂

◇監督 村川透 

テレビ朝日放送


絵を描く人間にはスケッチとか贋作絵画など、美術に生きてるキャラクターは引き付けられるドラマ。

この十津川シリーズはいろんな人が演じているが、亀井刑事ことカメさんは高田純次さん一番イメージ近いと思う。力が抜けた役作りがぴったりなんです。原作者とは近親者の山村紅葉さんも、良い味わいを出してる。

2024年5月19日 (日)

傑作ミステリー『西村京太郎サスペンス 天使の傷痕』🈑

みちのく小京都に隠された連続殺人事件!刺殺トリックに魔の言葉テンとは11回乱歩賞受賞作品≪出演≫村上弘明、遠野なぎこ、佐野史郎、床嶋佳子 ほか

519 日曜 12:00 -14:00 BSテレ東

西沢渓谷の登山口山道で、デート中の男女が殺人事件に遭遇した。瀕死の被害者は「テン」とつぶやいて息をひきとる。意味不明の「テン」とは何を指すのか。直接事件を目撃することになったデート中の当人、田島伸治(村上弘明)は、新聞記者らしい関心から周辺を洗い出し、「テン」とは天使のことだと判明する。田島は犯人のアリバイを崩すため秋田・角館へ向かう

そこには犯人の呪われた過去と計算し尽くされたトリックが待っていた!

【出演者】田島伸治村上弘明  山崎昌子遠野なぎこ  中村警部補佐野史郎  絹川文代多岐川裕美  馬場彰石倉三郎  沼沢時枝床嶋佳子  久松実原田大二郎  里村真一平泉成  坂東三郎室田日出男  田熊かね千石規子


【原作】西村京太郎「天使の傷痕」講談社文庫・刊 

【脚本】吉田弥生

【監督】田中康隆

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『天使の傷痕』西村京太郎(講談社文庫)

武蔵野の雑木林でデート中の男女が殺人事件に遭遇した。瀕死の被害者は「テン」とつぶやいて息をひきとった。意味不明の「テン」とは何を指すのか。デート中、直接事件を目撃した田島は新聞記者らしい関心から周辺を洗う。「テン」とは天使と分ったが、事件の背景には意外な事実が隠れていた。第11回乱歩賞受賞。 (講談社文庫)

2024年5月18日 (土)

🈑<土曜午後スペシャル>法の庭

連戦連勝の女性検事・天海杏子(松雪泰子)と学生時代共に法を学んだ仲間、弁護士・小泉(山口智充)、判事・田所(吉田栄作)。3人が同じ法廷で顔を揃えた

🈑<土曜午後スペシャル>法の庭

518 土曜 14:00 -15:55 BSフジ

天海杏子(松雪泰子)は連戦連勝。女性検事としてその手腕を評価されている。  

現在は強盗を殺害した主婦・藤田直子(藤田朋子)の公判を担当。殺害されたホストと直子の間には男女の関係があったと確信した。正当防衛を主張する弁護人・横山(伊武雅刀)に真っ向勝負を挑んでいた。

同期の弁護士で横山の部下の小泉(山口智充)は、杏子の家庭の暗い過去を思い、今回の件とその過去を重ね合わせていたようにも見える杏子の暴走を心配する。  

そんな中で新たな案件が杏子のもとに持ち込まれた。しかも今回の相手の弁護士は小泉。そして判事は、やはり同期で杏子のかつての恋人の田所(吉田栄作)だという。法のもとに集いながら、道を分けた三人の仲間が奇しくも顔を揃えることとなった。  

杏子は検事としてのプライドを胸に、意を決し運命の法廷へと立ったのだったが、そこで衝撃の事実を知る!? 


<出演者> 天海杏子:松雪泰子 小泉健吾:山口智充 田所 誠:吉田栄作 藤田直子:藤田朋子 滝沢和弘:吹越満 田所貴代美:菊池麻衣子 鮫洲警視:山田辰夫 オバチャンの娘:中川翔子 山川壮一:田山涼成 横山弁護士:伊武雅刀 ほか


<スタッフ>

 原作:「法の庭」 本宮ひろ志プロデュース 田原成貴/能田茂 

脚本:宇山圭子 

企画:大辻健一郎(フジテレビ)

 プロデュース:佐々木章光(テレパック)、山後勝英(テレパック) 演出:佐々木章光(テレパック) 制作:フジテレビ テレパック


藤田朋子さんが藤田直子という犯人役を、本名に近い名前で演じているのが気になる。癒やし系のキャラクターがどんな悪女になるんだろうか。どうやら犯人探しのミステリードラマではなさそうな番組らしい。

亡くなった山田辰夫さんの演技も、興味深い。

2024年5月17日 (金)

🈑🈖<サスペンス劇場>浅見光彦シリーズ42 悪魔の種子

秋田県南部西馬音内の盆踊りの最中に男性が変死。恋人に殺人の容疑がかけられた由紀子と共に事件解決の糸口を見つけるため、浅見光彦は岩手と秋田に向かう。

5月17日 金曜 12:00 -14:00 BSフジ・181

🈑🈖<サスペンス劇場>浅見光彦シリーズ42 悪魔の種子

浅見光彦(中村俊介)はお手伝いの須美子(藤田瞳子)に頼まれて、小学校からの友人の諏訪由紀子(遠藤久美子)の相談に乗る。秋田県南部の西馬音内(にしもない)の盆踊りの最中に、窪田一彦(菊池隆志)が変死し、由紀子の恋人の西見文明(蟹江一平)に殺人の容疑がかけられ困っており、浅見に力を貸してほしいという。

由紀子と西見は岩手農業研究所に勤めて職場恋愛してる。殺された窪田は茨城農業研究所の研究員で、西見とは花巻農大の同期生だった。西見は稲の品種改良や新しい品種の開発をして、何世代にもわたって試験栽培を繰り返す手間のかかる仕事である。

浅見は編集長の藤田(小倉久寛)に頼み込み、宮沢賢治の銀河鉄道の取材で、岩手県の花巻に向かう途中、茨城農業研究所に立ち寄る。窪田の2年先輩の渡辺(原田文明)によると、事件のあった8月16日、窪田は休みをとっていたという。窪田は三年前に結婚し、土浦に新居を構えていた。

土浦の窪田家を訪れた浅見は妻の眞理(中野若葉)から、窪田が去年のお盆に西見から西馬音内の盆踊りに誘われ、すっかり魅了されたという。

今年はつくば農業生物進化研究所の上村浩(吉岡扶敏)と行く予定だったが、突然キャンセルされた。浅見はつくば農業生物進化研究所に向かい、上村に会う。上村によると論文の締め切りに追われて、西馬音内の盆踊りに行けなくなったという。つくば農業生物進化研究所で上村や上司の大岡章雄(青山勝)はバイオやゲノムの先端研究をしている。

浅見は宮沢賢治記念館で由紀子と落ち合い、秋田県警湯沢警察署を訪れる。浅見が警察庁刑事局長の弟だとわかると、山根刑事(正名僕蔵)は態度を一変して、窪田の遺体を解剖した結果、アルカロイド系の毒物が検出されたことを教える。窪田は殺されたとき、黒布の彦三頭巾を被り、藍染の浴衣を着ていた。去年の盆踊りのときに西見が土産にあげたものだった。

浅見は釈放された西見に会うため、岩手農業研究所を訪れる。今年も西馬音内の盆踊りに一緒に行く予定だったが、約束をした8時になっても、窪田は現れなかったという。残念ながら窪田が殺された9時頃、西見は移動中でアリバイがない。

東京に戻った浅見に由紀子から電話が入る。西見に対して、湯沢署ではなく、土浦署が強制捜査をするという内容だった。つくば農業生物進化研究所の上村が殺され、殺人容疑で西見に逮捕状が出たのだ。上村は頭部強打による脳挫傷で即死しており、右手にボタンを握っていた。そのボタンは西見のブルゾンのボタンだった。西見の無罪を信じる浅見は事件の真相にたどり着くために奮闘する。

<出演者> 浅見光彦:中村俊介 諏訪由紀子:遠藤久美子 西見文明:蟹江一平 大岡章雄:青山勝 高橋久美子:松本紀保 山根刑事:正名僕蔵 丸井公軌:上杉祥三 藤田克夫:小倉久寛 浅見陽一郎:榎木孝明 浅見雪江:野際陽子 ほか

<スタッフ> 原作:内田康夫 企画:成河広明、加藤達也 プロデューサー:金丸哲也、小林俊一 脚本:峯尾基三 演出:金佑彦 音楽:渡辺俊幸 制作:フジテレビ/東映

この原作『悪魔の種子』はTBSとフジテレビで、製作されている。番組を観た記憶があるので、「零画報」の記事にアップしてたと思ったら検索してもなかった。慌てて急遽記事を書いてます。

古風なお母様の浅見雪江さん役な野際陽子さんが、個人的にハマります。浅見光彦役は榎木孝明が原作イメージに近いですね。同じく「旅と歴史」藤田編集長は小倉久寛さんがばっちりだと思います。

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『悪魔の種子』内田康夫

「親友が心を寄せる男に掛けられた、殺人の嫌疑を晴らしてほしい」

お手伝いの須美子に頼まれ、霞ヶ浦を訪れた浅見光彦は、秋田・西馬音内盆踊りで起きた不審死事件との関連に目を留める。

二つの事件の被害者は、共に"奇跡の米"開発に携わる農業技術者だった。亡者の装束で死んだ男が握る巨大利益を巡る秘密とは?

2024年5月16日 (木)

つげ忠男『雨季』と時代背景

京成線T駅を中心に周囲200米程の繁華街を、殊に取囲む様に小さな工場がある。柄の悪い連中が屯ろする街。

そこで初老の中年と、青年の二人が酒場で知り合った。


「どうでもよかった あの人の波も絶叫も」

「赤旗も、何もかも・・・」

「ただ、わけもわからず、雰囲気だけに引きずられるのは嫌だった」

「無性に腹立たしく、情けない気分だった」

「これだけ多くの反対の声も、結局、押し切られる公算が強まっていた」

「気取るんじゃねえよ・・・か ははは」

「いつまでも気取ってねえで・・・」

「ザァッと・・・」


<じとじと 雨が降り続いた・・・>つげ忠男『雨季』より


この『雨季』の背景となった時代は1960年で、日米安保条約をめぐり、自民党は5月19日に議会を無視して強行採決にふみきった。

翌日から全国的に「民主主義を守れ!」「岸内角打倒!」「安保条約粉砕」のデモが展開されていった。国会議事堂の周辺には連日のように10万から20万の抗議デモが続いた。多いときは40万にふくれあがった。


つげ忠男が勤務していた採血工場は、総評傘下の化学同盟に属していた。「毎日のように国会前にいってました」といつ。むしろ旗を押し立てた農民、長靴姿の長い隊列は魚河岸の人々と抗議デモは、「国民的」な様相を帯びていた。岸首相は危機感を抱き、自衛隊の出動をも検討していた。議事堂の上空には「陸上自衛隊」と印したヘリコプターが舞っていた。


ニヒリズムと諦観と憤怒が錯綜する『雨季』で作者は、何を伝えたかったのだろう。描かれたのは70年安保運動が激しい69年だった。ベトナム反戦運動でゆれ動く状況下で『雨季』は発表された。すでに60年反安保闘争から半世紀が過ぎ去った。


『雨季』が描かれたのは1969年のことで、8月・10月・12月の三回に分けて『ガロ』に掲載された。

矢部太郎『大家さんと僕』の文庫版

矢部太郎のデビュー作にして、手塚治虫文化賞短編賞を受賞した漫画『大家さんと僕』の文庫版が626日に発売されるらしい。

https://artexhibition.jp/topics/news/20240503-AEJ1991641/


2017年に発表した『大家さんと僕』は、大家のおばあさんと、その家の2階を間借りしている芸人の「僕」の、ちょっと変わった二人暮らしを描くほっこり日常マンガ。TVアニメーションにもなった。

「誕生日のサプライズ」大家さんと僕

https://youtu.be/Uyu8Ne1ncYE?si=VSQCf87q-ZaBD9kM


「笑っているはずなのに心がほんのり温かくなったり、笑っているはずなのにどことなくしんみりしたり」「この日々が終わるのが嫌で、ゆっくりゆっくり読み進めました」など、文庫版には瀬尾まいこさんの暖かい言葉が寄せられている。


https://l.smartnews.com/KeHYp


2024年5月15日 (水)

松屋「牛めしランチセット」

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外食は年間数度なので、牛丼並盛りは貴重な食体験でした。

2024年5月13日 (月)

東京人2024年6月号 特集「つげ義春と東京」画業70年 

画業70年を迎える漫画家のつげ義春さん。立石、錦糸町、大塚、伊豆大島、そして1966年から現在まで約60年間暮らす調布――。つげさんの半生を振り返りながら、作品に描かれた東京。


グラビア誌面をたっぷりレイアウトされた、記事や対談が優れております。

『ガロ』以外の作品を数年ぶりに読んで、発表当時に見逃していたコマや描写を心新たにしました。

特集記事はつげ義春マンガのガイドラインとしても、編集スタッフの熱意を感じられた。

【収録記事】

「座談会」くめども尽きぬマンガの泉

つげ忠男(漫画家)×佐野史郎(俳優)×高野慎三(編集者)

秘蔵写真! つげ忠男が撮った1968年の立石 


つげ義春の東京

立石「大場電気鍍金工業所」「少年」「やもり」「海へ」

錦糸町「池袋百点会」「隣りの女」

大塚「チーコ」「別離」

浅草「義男の青春」

伊豆大島「海へ」


調布 長嶋親子が歩く「無能の人」の舞台

長嶋有(小説家)×長嶋康郎(古道具「ニコニコ堂」店主)

▼1969-1973 つげ義春が撮った東京


「インタビュー&エッセイ」

村上もとか「紅い花」/よしながふみ「ほんやら洞のべんさん」/向井康介「別離」

水辺のほうへ 文・川本三郎

作品に息づく、在りし日の調布

多摩武蔵野の地形から読む

もっとつげ作品を知るキーワード

房総/赤線・青線/貸本/湯治場/写真/職人/夢/文学/ユーモア 

https://natalie.mu/comic/news/572125

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つげ義春さんは写真を元にして、背景を描いていた。舞台にリアリティーを求めて、キャラクターは個性的ではあるが簡素に描いている。

これは水木プロでアシスタント以上のマンガ作業していた経験から、確固たる技法として『ねじ式』などにも反映されている。

兄を尊敬した忠男さんのマンガ作法も、自分で撮影した写真が背景元として描かれていた。 

今回の特集には1968年頃の立石の写真がたくさん掲載されて、つげ忠男作品の原風景に触れられる。都会の片隅にも裏ぶれた赤線地帯の跡地や、血液銀行、安アパートなどが写されていた。「ガロ」にも掲載されたことがない、貴重な活写資料である。

よれよれになった社会の裏ぶれた街で、果敢に生きた無頼漢たちを思い出す。低予算映画作品のような世界に生きた、独特なキャラクターたちにはモデルがいたと、作者からの対談発言があって頷いてしまいました。

2024年5月12日 (日)

つげ義春『やもり』『海へ』『別離』三部作を読む

つげ義春とつげ忠男さんが幼少期に、義理の父親と暮らした三部作。

『やもり』『海へ』『別離』という、家族の辛い連作なんだけれど、暗く重い実話を痛々しくマンガに描いた伝説の作品。このあとに絶筆となっているは、もう色々とやり切ったという想いが伺える。

『別離』

どんなに頑張っても貸本漫画の収入では生活でないと悟った男は2年間、生活を共にした女性と別居。だが、一人になっても貧乏生活から抜け出せないでいた。一方、別居し働き始めた彼女は生き生きとし、オシャレになった。ある日、その彼女のバッグの中を見た男は避妊具があるのを見て。(別離)

comicばく」に掲載された作品だが、現在では新潮文庫や電子書籍Kindleでも手軽に手に取れる。雑誌に連載された生々しさは薄まって、昭和の時代劇を軽くコミカルにもシニカルな描写されているようにも感じる。

「人事のように、家族も社会もみていたような兄でした」と、つげ忠男さんは語っている対談記事がとても良い。

ぼくは個人的に貸本劇画で、つげ義春、つげ忠雄が描いてたマンガの異色さにゾッコンな時期があった。似てて異なる兄弟からみた世界がある。

「月刊漫画ガロ」の編集部にいた時にも、つげ忠男の作品はもっと評価されていいと思っていた。

幼少期の兄弟を描いた三部作を読んで、つげ兄弟の連作マンガは妄想のなかで膨らんでしまいました。


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2024年5月11日 (土)

「縁を切るべき人のタイプ」

1.自分の不機嫌をぶつけてくる人

感情をコントロールできず、不機嫌を周りにぶつける人は要注意。「あなたの機嫌を取るのは自分の役目ではない」と、毅然とした態度で接したい。

2.あなたの時間を奪って何も感じない人

遅刻ドタキャンの常習犯で、大切な時間を平気で奪う人とは距離を置くべき。お互いの時間を尊重し合える関係は大切。

3. 都合が悪いとあなたを無視する人

自分の都合が良い時だけ連絡をしてきて、都合が悪くなると無視する人。そんな薄情な人と付き合っていても、幸せにはなれない。

4.借りたのに返さない人

借りてたものを催促しないと返してくれないようでは、信用できない。どれだけ仲がよくても、貸借りはきちんとしたいり

5.おごられて当たり前と思っている人

感謝の気持ちが欠けている。有り難いことだと気づかないのは、信頼できる人間ではないでしょう。

6.話を最後まで聞かない人

自分の話ばかりして、あなたの話を最後まで聞こうとしない人はダメ。一方的なコミュニケーションでは、本当に分かり合えない。

7.あなたの可能性を否定してくる人

人の可能性を否定してくる人。そんなネガティブな言葉に流されてはならない。どんなときも応援してくれる人との縁を大切にして、自分を信じて前に進んでいきたい。

縁を切るのは勇気いることだけれど、時には必要なこと。幸せを守るためにも、正しい距離を置くのも大切である。

2024年5月10日 (金)

サスペンス名作選 浅見光彦ミステリー②天城峠殺人事件 BS日テレ

良家の御曹司でフリーのルポライター・浅見光彦が、日本各地で起こる難事件を直感と抜群の洞察力で推理し解決していく内田康夫の人気ミステリーシリーズ。主演は水谷豊。


511 土曜 12:00 -13:55 BS日テレ

 

ルポライターの光彦(水谷)は、車の免許を取得したばかりというアイドルスターの夕紀(塙)にインタビューした。一ヵ月後、光彦は取材先の伊豆で朝美(加納)という女性と知り合った。天城峠で約一ヶ月前に車にひき逃げされた亡父・章夫(木曽)が、粘り歩いていた「下司」という千社札をたよりに、父の足跡をたどるらしい。ひき逃げ犯は分からず、死体は死後推定10日たっていた。


【出演者】浅見光彦:水谷豊 小松朝美:加納みゆき 小松章夫:木曽秋一 桜井夕紀:塙理恵 ほか 

【スタッフ】 

原作:内田康夫 

脚本:岡本克己 

監督:藤井克彦 ほか 

【日本テレビ初回放送日】 1987年12月1日

ホームページ

https://www.bs4.jp/suspense/

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『天城峠殺人事件』内田康夫(角川文庫)

伊豆の手鞠歌が暗示する謎に浅見光彦が挑む。

天城峠付近で発見された、千社札を持って寺社巡りをしていた男の死体。そして人気アイドルの心中事件。無関係とも思える二つの事件に遭遇した浅見は、意外な接点に気づき、巧妙なトリックに迫っていく。


昔の歌なども懐かしく出てきて、自然体で物語が膨らみ、舞台の地域も純粋に想いを入れ込んで書かれて情緒もあるミステリとなっている。

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『昭和ミステリー大全集』新潮文庫

小説新潮臨時増刊「昭和名作推理小説」の文庫化のような企画刊行。

平成や令和に比べて半世紀以上の長いスパンにあった、昭和の作家たちの面子が並んでおります。

ブランディのような濃いお酒を嗜める、そんな味わい深い時代背景など堪能できるアンソロジーとなっております。1991年刊行)


【収録作品目次】

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『昭和ミステリー大全集 上』

指紋(佐藤春夫)

途上(谷崎潤一郎)

琥珀のパイプ(甲賀三郎)

怪奇の創造(城昌幸)

嘘(渡辺温)

お・それ・みお(水谷準)

死後の恋(夢野久作)

押絵と旅する男(江戸川乱歩)

殺された天一坊(浜尾四郎)

聖アレキセイ寺院の惨劇(小栗虫太郎)

聖悪魔(渡辺啓助)

怪奇を抱く壁(角田喜久雄)

ハムレット(久生十蘭)

探偵小説(横溝正史)

眼中の悪魔(山田風太郎)

天狗(大坪砂男)

妖婦の宿(高木彬光)

解説(長谷部史親)


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『昭和ミステリー大全集 中』

社会部記者(島田一男)

心霊殺人事件(坂口安吾)

落ちる(多岐川恭)

完全犯罪(加田伶太郎)

殺意(松本清張)

かあちゃんは犯人じゃない(仁木悦子)

吉備津の釜(日影丈吉)

不運な旅館(佐野洋)

團十郎切腹事件(戸板康二)

案山子(水上勉)

お嫁にゆけない(笹沢佐保)

葬式紳士(結城昌治)

下り「はつかり」(鮎川哲也)

方壺園(陳舜臣)

ナポレオンの遺髪(三好徹)

淋しがりやのキング(生島治郎)

解説(縄田一男)


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『昭和ミステリー大全集 下』

南神威島(西村京太郎)

黄色い吸血鬼(戸川昌子)

襲われて(夏樹静子)

単位の情熱(森村誠一)

ジャケット背広スーツ(都筑道夫)

死神はコーナーに待つ(天藤真)

掘出された童話(泡坂妻夫)

ところにより、雨(赤川次郎)

菊の塵(連城三紀彦)

暗殺者グラナダに死す(逢坂剛)

ゆきどまりの女(大沢在昌)

糸ノコとジグザグ(島田荘司)

少年の見た男(原尞)

解説(長谷部史親)


最終刊行された下巻になると、さすがに現代の若い人もご存知な、西村京太郎、森村誠一、島田荘司、大沢在昌などの作者さんが並んでます。でもバブル経済が崩壊する以前に執筆された作品がほとんどで、中巻の松本清張、水上勉、生島治郎など高度経済産業期に活動した推理小説家の流れとは、無縁ではないのが感じられる編集となっております。

昭和初期に活躍した上巻の江戸川乱歩、夢野久作、久生十蘭、山田風太郎などから、読み進めたらミステリーという犯罪小説は社会風習と経済社会とは根深く絡まっていることが、脈々と戦前から戦後へ向かって、平成時代へ変貌する醍醐味が読み取れるでしょう。どの短編小説もエンタメとして書かれておりますから、順不同に好奇心のまま読んでも、タイムワープしたような時代のギャップが愉しめます。

見事なカードが揃っているので、全三冊1800ページ以上の内容を、どのように読むのも読書の手腕に掛かっている一代アンソロジーです。


【関連記事】

小説新潮五月臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」

http://zerogahou.cocolog-nifty.com/blog/2024/05/post-98d4f8.html

2024年5月 9日 (木)

小説新潮臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」

一度は読んでおきたい、もう一度読んでみたい。江戸川乱歩から逢坂剛まで昭和の名作短篇40です。

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【収録作品】

渡辺温

夜の街 城昌幸

死後の恋 夢野久作

押絵と旅する男 江戸川乱歩

殺された天一坊 浜尾四郎

絶景万国博覧会 小栗虫太郎

悪魔の指 渡辺啓助

かいやぐら物語 横溝正史

五人の子供 角田喜久雄

骨仏 久生十蘭

天狗 大坪砂男

原子病患者 高木彬光

張込み 松本清張

落ちる 多岐川恭

作並 島田一男

白い密室 鮎川哲也

吉備津の釜 日影丈吉

案山子 水上勉

十五年は長すぎる 笹沢佐保

葬式紳士 結城昌治

死火山の灰 黒岩重吾

敵討ち 山田風太郎

犯罪講師 天藤真

ナポレオンの遺髪 三好徹

雪どけ 戸川昌子

やさしい密告者 生島治郎

神獣の爪 陳舜臣

山のふところに 仁木悦子

科学的管理法殺人事件 森村誠一

盲目物語 土屋隆夫

人形の家 都筑道夫

特急夕月 夏樹静子

雲雀はなぜ殺された 日下圭介

復讐は彼女に 小泉喜美子

紳士の園 泡坂妻夫

菊の塵 連城三紀彦

無邪気な女 阿刀田高

遠い国から来た男 逢坂剛

糸ノコとジグザグ 島田荘司

気まぐれな鏡 佐野洋


〈エッセイ〉

三冊の文庫本 青柳友子

「ピエールとリュース」と「また逢う日まで」 赤川次郎

パンダ狂騒曲 井沢元彦

なりたくて 内田康夫

ヘアリキッドの匂い 大沢在昌

「義」のために 笠井潔

まぼろしの土地 菊村到

色川さん、大好き 黒川博行

鶴見事故 小池真理子

ダーティな美学 河野典生

英雄の最期 小杉健治

三浦和義の溜息 小林久三

わたしの高橋和己 佐々木譲

だれかのために死ねますか? 志水辰夫

納豆の食べ方 高橋克彦

青いペンキを地球に塗って 多島斗志之

二つの戦争体験 伴野朗

逆しま 中井英夫

九時間の落差 楢山芙二夫

熱血って何 乃南アサ

昭和三十八年の夏 原尞

新人類ではない 東野圭吾

パリゴロ 藤田宜永

ダニエル・リペス 船戸与一

明るい東京 三浦浩

鉄道少年とサヨナラした日 本岡類

あの夕焼け/洞爺丸台風の襲った日 森真沙子

女の時代・幕開けの闇 山崎洋子

巨匠との出会い 山村正夫

千年の長さ 由良三郎

「名作」の基準 長谷部史親

(特集のための書き下ろしエッセイ)


小説新潮臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」(平成元年5月)

『湘南海岸殺人事件』斎藤栄

大友部長の策動で、風見は小田原に転勤を命ぜられた。怨みはやがて殺意に変わり、綿密な殺人計画が練られていく。

〈駆逐されてたまるものか!〉

ゴルフと釣りが趣味の大友をどう殺すのか? そして、ついに磯釣り中の大友を、海に突きおとした! 

完全犯罪の成立、とほくそ笑む風見だが、意外な展開が待っていた! 


愛憎うずまく湘南を舞台に、様々な惨劇を描いた傑作8編を収録。

【目次】

ポケベル殺人

稚児ガ淵の呪詛

腐った海

殺人者の指

黒い海の花

氷川丸・幻の出航

油壺の殺意

〈初版発行: 1987年〉

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斎藤栄(さいとう・さかえ)

1933(8)、東京太田生まれ。

中学時代から「血妖会殺人事件」などの習作を著し、神奈川県の湘南高校在学中に、石原慎太郎らと同人誌「湘南文芸」を発行。不弔の筆名で作品を発表。高校時代には中篇「輝紫蛇邸殺人事件」を書いた。東京大学法学部卒。不在クラブ会員。宝石賞受賞作家の親睦団体GEMの会会員。

1960年「星の上の殺人」が「宝石」「面白倶楽部」共催のコント募集に佳作入選し、「宝石」に掲載。

1962年「女だけの部屋」が宝石中編賞候補作となり、「宝石」に掲載。

1963(38)、「メバル」が「宝石」の新人二十五人集に掲載。

1963年(機密」が第二回宝石中編賞を受賞。

1963年「愛と血の復活」が江戸川乱歩賞候補となる。

1965年「愛と血の港」が江戸川乱歩賞候補になる。「愛と血の港」は1968年刊行され、1969年に第22回日本推理作家協会賞の候補となる。

1966年「殺人の棋譜」が第12回江戸川乱歩賞を受賞。

1967年に刊行した「真夜中の意匠」が、1968年に第21回日本推理作家協会賞の候補となる。

1969年刊行した「紅の幻影」が1970年に第23回日本推理作家協会賞の候補となる。

1979年刊行した「方丈記殺人事件」が「週刊文春」の79年「傑作ミステリーベスト10」の6位に選ばれる。

1982年作品中の被害者の霊を慰める「執筆殺人供養碑」を建立。

2024年5月 8日 (水)

トーマス・マン『魔の山』について

『魔の山』舞台はスイス・ダヴォースにある国際結核療養所「ベルクホーフ」であった。

従兄のヨーアヒムを見舞ために、施設に滞在するハンス・カストルプは、病と死の臭いが蔓延している施設の退廃的な雰囲気に翻弄される。 

日常とは異なった独特の時間が流れて、不意打ちのような事件が相次ぐこの「魔の山」は一体何を象徴しているのだろうか。

https://pfadfinder24.com/reise/berghof/


『魔の山』という難解で饒舌な1200ページの長編小説は、難しい山に登るに等しい。

なにせ肝心なことは何一つ語らないトーマス・マンの愉快な感覚は、現代日本人には遠く理解する範疇を遥に超えてしまっている。

やはり山登りガイドラインは必要であったのだ。読書オタのぼくの直感は当りだった。

番組では現代日本語によって読み解く構成になって、これで何とか読めると思った視聴者はいたと思う。にしても難解奇天烈な『魔の山』ではある。

生前に作者は「魔の山入門」という講演をしていたらしい。そんだけに作品への愛着があったのだろうと推測される。ネットで検索したけれど、日本語には翻訳されてはいないようだ。

トーマス・マンならば、どのように壇上で語ったのか、そんな空想して読むのも長編小説ならではの醍醐味だろう。全世界に及ぼしているコロナ禍のパンデミックスな状況にあって、戦火が続いている人間社会を考えさせられる日々。『魔の山』は全世界において読まれるべき作品内容だろう。心と精神が病んでしまった人間世界は、サナトリウムの空間に映っているようにも想える。

2024年5月 7日 (火)

『トオマス・マン短篇集』(岩波文庫)

人間的な苦悩を芸術的情熱の火で浄めてゆくシラーの姿を浮き彫りにした「悩みのひととき」.精神的には優れたものを持ちながら,どこか生活機能が充分でないため,実生活の上ではみじめなばかおどりをしているにすぎぬ「道化者」.その他清新な創造意欲の息吹きにみちたマンの初期短篇から十七篇を集めた.


トオマス・マン(Thomas Mann)は,19875年6月6日,ドイツ西南隅のハンザ同盟都市リュウベックで,同市の有力な素封家を父として生まれ,1955年8月12日,スイスのキルヘンベルグという小村で,80年の生涯を閉じた.

 ……23歳のとき,すでに最初の短編小説『小フリイデマン氏』によって,すぐれた芸術的才腕をひろくみとめられて,作家生活にはいったが,さらに26歳で,はじめての長編小説『ブッデンブロオク家の人々』を発表して,それまでの重苦しい自然主義文学に見られなかったような,清新な創造意欲と,丹念な,ねばりづよい技巧で,ドイツ文壇に新風を吹きおくると同時に,その一角に独自の地歩をしめてしまった.

 そののちも,人間の本質にやどる,宿命的な二元性の実相を,情熱的に追及しながら,その情熱を,まれに見る自己鍛錬によって,いくつもの作品のなかに,みごとに結晶させて行った.そしてどの作品も,きびし,冷静な客観描写の奥に,かならず澄みきった理性と,深い理解からわく愛情と,かるいユウモアであたためられた皮肉とが,おのずからうかがわれるのである.

(「あとがき」より)

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【目次】

幻滅
墓地へゆく道
道化者
トリスタン
小フリイデマン氏
幸福への意志
トビアス・ミンデルニッケル
ルイスヒェン
飢えた人々
衣裳戸棚
神の剣
ある幸福
予言者の家で
悩みのひととき
なぐり合い
神童
鉄道事故

あとがき
初期トオマス・マンの作品群について



トーマス・マン 1875年ドイツのリューベックに生まれる。1894年Gefallenでデビユー。1929年ノーベル文学賞を受賞。ナチスの台頭によりアメリカに亡命し戦後はスイスに移住。ヒューマニズムの立場で民主主義を支持。作品に「ヴェニスに死す」「魔の山」などがある。1955年没。

2024年5月 6日 (月)

ビートルズの子供たちPrimrose Hill- James Mccartney and Sean Ono Lennon

ロンドン(CNN) ビートルズの元メンバー、ポール・マッカートニーと故ジョン・レノンの息子たちが2人で共作した新曲のシングルが発売された。


Primrose Hill- James Mccartney and Sean Ono Lennon (SUB ESPAÑOL) https://youtu.be/tCeeApDPhyg?si=xIoB24o8qzKhBnUJ


ポールと妻の故リンダさんの息子ジェイムズ・マッカートニーと、ジョンと妻オノ・ヨーコの息子ショーン・オノ・レノンは、ともにビートルズ解散後の1970年代に生まれ、現在ミュージシャンとして活動している。


2人が作詞、作曲した共作シングルのタイトルは、北ロンドンの公園にちなんだ「プリムローズ・ヒル」。愛する人と一緒にこの公園で過ごした時間を思い出す内容。

https://www.cnn.co.jp/showbiz/35217916.html


 BBCウェブサイトに掲載されたジェームズさんのインタビューによると、ジェームズさんは故ジョン・レノン(John Lennon)さんの息子ショーン・レノン(Sean Lennon)さん、故ジョージ・ハリスン(George Harrison)さんの息子ダーニ・ハリスン(Dhani Harrison)さん、リンゴ・スター(Ringo Starr)さんの息子ザック・スターキー(Zak Starkey)さんと、新バンド「ザ・ビートルズ―ネクスト・ジェネレーション(The Beatles -- The Next Generation)」の構想を話したことがあると認めた。


4人のビートルズの息子たちは、全員が父の軌跡をたどり音楽の道へ進んだ。ショーンさんは米ニューヨーク(New York)を拠点に活動するシンガー・ソングライターで、ダーニさんはロンドン(London)のロックバンド「thenewno2」でリードボーカルを担当。ザックさんは父のリンゴさんと同じドラム奏者として、ザ・フー(The Who)やオアシス(Oasis)などと共演している。


父親にうり二つのジェームズさんは、「ビートルズを超えることを夢見てきた」と言う。「自信はあまりないけれど」と認めつつ、ジェームズさんは「せめて、ビートルズに並ぶ所まで行きたい。でも、それさえもすごく難しいだろうね」とBBCに語った。

https://www.afpbb.com/articles/-/2869521

100分de名著 🈟トーマス・マン“魔の山”(全4回) 11月6日(月)スタート [Eテレ]毎週月曜 午後10:25~10:50

20世紀ドイツ文学の最高傑作の一つ『魔の山』。作家トーマス・マンをノーベル文学賞受賞のきっかけの一つになったともいわれる名著です。世界中の作家や研究者たちが今も言及し続けるなど、現代の私たちに「行き詰った近代市民社会にどう向き合ったらよいのか」「生と死の関係をどうとらえたらよいのか」といった深い問いを投げかけています。番組では、20世紀世界文学の旗手ともいえるトーマス・マン(1875-1955)の人となりにも触れながら、代表作「魔の山」にマンがこめたものを紐解いていきます。


番組ではドイツ文学者・小黒康正さんを講師に迎え『魔の山』を新たな視点で読み解き「人間が逃れようのない生の条件」やそこから炙り出される「死をどうとらえるか」「現実とどう向き合えばよいか」といった普遍的な問題について考えます。


<出演者>

MC】伊集院光/安部みちこアナウンサー

【指南役】小黒康正(ドイツ文学者・九州大学教授)

【朗読】玉置玲央(俳優)

【語り】小坂由里子


https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/blog/bl/p8kQkA4Pow/bp/p2DR8gZbLa/


1回 「魔の山」とは何か

[Eテレ] 56(午後10:2510:50

トーマス・マンの人となりにも言及しながら、『魔の山』の空間、時間を通して描かれる、近代社会の病弊と限界について考察する。


2回 二つの極のはざまで

[Eテレ] 513(午後10:2510:50

セテムブリーニとショーシャ夫人に象徴される「生の力」「死の力」の葛藤を読み解き、私たち現代人は、「生と死」の問題にどう向き合っていけばよいかを考える。


3回 死への共感

[Eテレ] 520(午後10:2510:50

様々な価値観のあいだで揺れ動きながらも、「生と死」の問題に真摯に向き合おうとするハンスの姿を通して、「生きること」の意味を考える。


4回 生への奉仕へ

[Eテレ] 527(午後10:2510:50

ハンスが最後に辿り着いた境地の意味を読み解き、私たちが厳しい現実とどう向き合ったらよいかを考える。


100分de名著

[Eテレ]

毎週月曜 午後10:25

🈞 毎週金曜 午後3:05

https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/

2024年5月 5日 (日)

劇作家・唐十郎さん死去 84歳

 「泥人魚」「ベンガルの虎」などテント劇場で時代を挑発し日本の演劇界をリードした劇作家、演出家、俳優で文化功労者の唐十郎(本名・大靏義英=おおつる・よしひで)さんが4日、急性硬膜下血腫のため東京都内の病院で亡くなった。84歳だった。

 東京生まれ。下町で育った。明治大文学部で演劇学を専攻。卒業後、劇団「状況劇場」を結成。前衛舞踏家の土方巽の影響を受けて既存の演劇公演に反発し、1967年に東京・新宿の花園神社に初めて紅テントを仮設し、独自のスタイルで公演を始めた。

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70年「少女仮面」で岸田國士戯曲賞。都会のノイズを皮膜一枚で隔てた空間に現出させる詩的で猥雑な劇世界は熱狂的な人気を集め、日本の演劇界を変革したアングラ小劇場運動を先導した。

 2003年に長崎県の諫早湾の干拓問題を題材に「泥人魚」を発表、読売文学賞戯曲・シナリオ賞、鶴屋南北戯曲賞などを受賞。12年に自宅前で転倒し頭部を負傷するまで新作を発表、演出と役者を務めた。

 小説家としては1983年に「佐川君からの手紙」で芥川賞を受賞。97年から2005年まで横浜国立大教授。06年には読売演劇大賞芸術栄誉賞を贈られた。

https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20240504-567-OYT1T50099.html

2024年5月 4日 (土)

浅見光彦ミステリー平家伝説殺人事件

内田康夫の人気ミステリーシリーズ

54  12:00 -13:55 BS日テレ


連続転落死事件の奇妙な符号を追え!!
浅見光彦ミステリー第1弾。「難事件を直感と推理で解決していくルポライター・浅見光彦の活躍を描く。浅見光彦を水谷豊が演じ、名探偵ぶりと茶目っ気を遺憾なく発揮している。

【ストーリー】
母親と高知に向かうフェリーの旅を楽しんでいたルポライターの光彦(水谷豊)は、甲板で教由という男から平家の落人の村・相ノ川に帰る途中なのだと話しかけられる。男が去って間もなく、悲鳴とともに男の姿が船上から消える。一年後、光彦が乗っていたフェリーの船員が自殺をはかる。光彦の直感が2つの事件の真相を解き明かしていく。


【出演】
水谷豊・・・・・・・浅見光彦
有森也実・・・・・・稲田佐和(教由の姪)
乙羽信子・・・・・・浅見雪江(光彦・陽一郎の母)
高橋悦史・・・・・・浅見陽一郎(光彦の兄・警察庁刑事局長)
松山政路・・・・・・稲田教由
泉晶子・・・・・・・浅見和子(陽一郎の妻)


原作:内田康夫「平家伝説殺人事件」(角川文庫版)

脚本:岡本克己

音楽:佐橋允彦

テーマ曲:「夜のてのひら」岩崎宏美(ビクターエンタテインメント)

制作:日本テレビ

企画:小坂 

プロデューサー:長富忠裕 赤司学文 石川好弘

監督:藤井克彦

製作著作:近代映画協会


たぶん浅見光彦シリーズのTVドラマ化の第一作にあたる。原作イメージとは違うと言われていた水谷豊が熱演して、クオリティは低いない。

ヒロイン稲田佐和はその後に、大切なキャラクターとなっていくけれど、今作では基本キャラ設定に追われて追求は薄いのが心残りだ。

火曜日サスペンス番組スタッフの拘りが感じられる、期待の再放送シリーズ。

2024年5月 3日 (金)

宮部みゆき原作『霊験お初~震える岩~』5月4日(土)放送

宮部みゆき氏の傑作時代小説を上白石萌音主演で初映像化するテレビ朝日ドラマプレミアム『霊験お初~震える岩~』が、本日54日(土)に放送される。


不思議な力霊験を宿した町娘・お初(上白石萌音)と、草食系の与力見習い・古沢右京之介(京本大我)が凸凹バディを結成し、江戸の町で起きた奇怪な連続殺人の謎に迫っていく《時代劇×ミステリー》が絶妙に融合した大型スペシャルドラマ。


享和21802)年――。ある出来事をきっかけに、ふつうの人間には見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる不思議な力霊験に目覚めた一膳飯屋の看板娘・お初。

彼女は南町奉行・根岸肥前守鎮衛(坂東彌十郎)からの依頼で、与力見習いの右京之介とともに “死人憑き事件を調べることに。


一度死んだ男がよみがえったという信じがたい事件だが、その直後、死人憑きの犯行と思われる連続殺人が発生。

そして、約100年前、『忠臣蔵』の物語の発端を作った赤穂藩主・浅野内匠頭が切腹した庭に置かれた岩が夜ごと鳴動しているという謎も。

これらの謎は絡まり合い、次第に大きなうねりとなって『忠臣蔵』の奥底に秘められていた悲しくも切ない夫婦の物語へとつながっていく。


上白石、京本のほか、坂東彌十郎、満島真之介、髙嶋政宏、倉科カナ、野波麻帆、味方良介、和田正人、宮野真守ら超豪華キャストが集結。

時代劇の聖地東映京都撮影所スタッフが培ってきた撮影技術にVFXをプラスし、これまでにない時代劇を作り上げている。

2024年5月 2日 (木)

夕方ミステリー『小早川警視正シリーズ2 函館五稜郭殺人旅情』🈑

斎藤栄サスペンス。豪華客船宝石ショーに美人秘書の死体!15年前に死んだはずの恋人が犯人?江差に隠された謎が新たな悲劇に…。

5月2日 木曜 15:54 -17:56 BSテレ東

 客船で新作ジュエリーショーが開催される。警視庁広域捜査官・小早川警視正(辰巳琢郎)は主催者の貴金属会社社長・大鳥文雄(鶴見辰吾)を窃盗団の首謀者とにらみ潜入捜査していた。

窃盗団は盗んだ金を江戸時代幕末に海底に沈んだ金塊と称して、売りさばいていた。そんな中、宝石鑑定人の死体が見つかる。発見者は大鳥文雄。警察は乗客の中に犯人がいると考え身元確認に急ぐ。死体近くには“Y&H”と刻まれた指輪が…。

【出演者】小早川雅彦…辰巳琢郎  夏木香奈…国生さゆり  飯島恭子…高橋恵子  伴内警部…矢崎滋  夏木梨香…菊池麻衣子  大鳥文雄…鶴見辰吾  大鳥弘美…渡辺典子

【原作】斎藤栄「五稜郭殺人旅情」  (祥伝社・刊) 

【脚本】水谷龍二

【監督】岡田寧

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『函館五稜郭殺人旅情』斉藤栄

「殺人現場に、あなたのネックレスが散乱していました。なぜですか」警察の尋問に、旅行会社社員・夏木梨香は絶句した。

出張先の函館五稜郭の旅館でOLが殺され、その有力容疑者とみなされてしまったのである。梨香は嫌疑を晴らすため、旅行評論家の姉・香奈と、その夫で警察庁の小早川警視正に相談するが、直後もう一つの五稜郭で、第2の殺人が起こった


★ 人間心理や旅情描写が、細やかであります。医療関係の家系にあるのが、他のミステリ作家さんには、書けないセリフなどドラマ化されても受け継がれているようです。


斎藤栄(さいとう・さかえ)

1933年(昭8)、東京太田生まれ。

中学時代から「血妖会殺人事件」などの習作を著し、神奈川県の湘南高校在学中に、石原慎太郎らと同人誌「湘南文芸」を発行。不弔の筆名で作品を発表。高校時代には中篇「輝紫蛇邸殺人事件」を書いた。東京大学法学部卒。不在クラブ会員。宝石賞受賞作家の親睦団体GEMの会会員。

1960年(昭35)、「星の上の殺人」が「宝石」「面白倶楽部」共催のコント募集に佳作入選し、「宝石」に掲載。

1962年(昭37)、「女だけの部屋」が宝石中編賞候補作となり、「宝石」に掲載。

1963年(昭38)、「メバル」が「宝石」の新人二十五人集に掲載。

1963年(昭38)、「機密」が第二回宝石中編賞を受賞。

1963年(昭38)に「愛と血の復活」が江戸川乱歩賞候補となる。

1965年(昭40)に「愛と血の港」が江戸川乱歩賞候補になる。「愛と血の港」は1968年(昭43)に刊行され、1969年(昭44)に第22回日本推理作家協会賞の候補となる。

1966年(昭41)、「殺人の棋譜」が第12回江戸川乱歩賞を受賞。

1967年(昭42)に刊行した「真夜中の意匠」が、1968年(昭43)に第21回日本推理作家協会賞の候補となる。

1969年(昭44)に刊行した「紅の幻影」が1970年(昭45)に第23回日本推理作家協会賞の候補となる。

1970年(昭45)、「奥の細道殺人事件」を刊行。

1971年(昭46)に「オール讀物」に発表した「外人墓地の時刻表」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1972年版」に収録される。

1972年(昭47)に刊行した「香港殺人旅行」が1972年(昭47)に第25回日本推理作家協会賞の候補となる。

1974年(昭49)、「王将殺人」を刊行。

1979年(昭54)に刊行した「方丈記殺人事件」が「週刊文春」の79年「傑作ミステリーベスト10」の6位に選ばれる。

1982年(昭57)、作品中の被害者の霊を慰める「執筆殺人供養碑」を建立。

🈑ミステリー・セレクション・父が来た道

密室ですべてを聞く代議士の運転手謎の女と消えたワイロ!!復讐に燃える運転手の決断は!?


52 木曜 11:24 -13:25 BS-TBS

🈑ミステリー・セレクション・父が来た道


戸田慎一郎は、政府与党の最高実力者・佐多幸吉の運転手。その慎一郎と佐多の間には深い因縁が。慎一郎の父・信雄はかつて佐多の選挙区で中堅の建設会社を営んでいた。信雄は後援会長として佐多に尽くしたが、選挙違反の罪を一身に背負って獄につながれ、すべてを失った。慎一郎も勤めていた警視庁を辞めざるを得なかった。佐多は慎一郎にとって、親子二代の人生を台無しにした男。なぜ慎一郎は運転手の誘いを受け入れたのか


【出演者】阿部寛、渡辺えり子、神山繁、余貴美子、前田吟、内藤武敏、冨士眞奈美、立川三貴、久保酎吉

【原作】高村薫「地を這う虫」(文藝春秋刊) 

【脚本】鎌田敏夫

【監督】出目昌伸

制作2005


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高村薫「地を這う虫」(文藝春秋刊) 

失意の内にあっても誇りを失わない男たちよ。老刑事、国会議員の運転手、サラ金の取り立て屋が見据えた闇の底。歪みを抉る会心作。

文庫版で50ページ小編を5篇集めた短編集。地を這う虫は刑事を自分で退職しながら、昔とよく似た仕事を今もしている男である。 

そんな五種類の仕事が描かれている。『愁訴の花』では警備会社の社員研修担当者、『巡り逢う人びと』ではサラ金会社の取り立て担当者、『父が来た道』では大物代議士の公用車運転手、『地を這う虫』では昼は小さな薬品製造会社、夜は倉庫会社の警備員をして家計を支えている男である。


『巡り逢う人びと』で、主人公は会社側も感心するまで働くのだが、借金の取り立てに足を運ぶ日々は、内偵や聞き込み捜査をやっていた日々に実によく似ている。そして現在、違法な強制取り立てを行う社外のその筋の人間と「やりすぎじゃないのか」ときどき争うのは、元のシマで元の顔ぶれとやりあっていたことの繰り返しに過ぎず、いまの債務者を笑顔で脅す顔はまさに、被疑者を締め上げる刑事の目付きとどこが違っているだろう。この5年、会社の業務に打ち込んだのは、結局それが慣れ親しんだ世界だったからではないか。地を這いずり回って小さな餌を追い詰めようとする、餌よりも少しだけ大きな虫として、居心地がよかったからではないか。


官庁と業界と政治家の寄せ鍋は、慣行と恩義と金のダシで煮るが、この鍋はともかく仕込みに時間を食うのだ。 (p189)


神経は絶えまなく四方八方に働いているとはいえ、それは単純な肉体労働だった。そこにいる全員にとって、慎一郎という一個の人間は一個の障害物でしかなく、誰の目にも止まらず、声をかけられることもない。そんな自分の姿に、ときには倒錯した快感も覚える。自分を絶対服従のロボットだと思う。足も踏まれても体当たりを食らっても、痛みすら覚えないことが多く、ましてや感情などはゼロだった。 (p193)


高村薫

1953(昭和28)年、大阪市生れ。

1990(平成2)年『黄金を抱いて翔べ』で日本推理サスペンス大賞を受賞。1993年『リヴィエラを撃て』で日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。同年『マークスの山』で直木賞を受賞する。1998年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞を受賞。2006年『新リア王』で親鸞賞を受賞。2010年『太陽を曳く馬』で読売文学賞を受賞する。他の著作に『神の火』『照柿』『晴子情歌』などがある。

2024年5月 1日 (水)

『白い果実』ジェフリー・フォード 翻訳:山尾 悠子,谷垣 暁美,金原 瑞人(国書刊行会)

悪夢のような理想形態都市を支配する独裁者の命令を受け、観相官クレイは盗まれた奇跡の白い果実を捜すため属領アナマソビアへと赴く。待ち受けるものは青い鉱石と化す鉱夫たち、奇怪な神を祀る聖教会、そして僻地の町でただひとり観相学を学ぶ美しい娘

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「私たちには白い果実を絶滅させることはできなかった。というのは、白い果実は森が生み出したものだからだ。私たちには世界からそれを取り除く権利はない。」


観相学を利用した独裁国家の物語。

第一章では辺境の町、第二章では孤島の硫黄採掘場、第三章では首都となる理想形態市を舞台に、主人公の一級観相官クレイは、不死をもたらすという「白い果実」を巡って様々な事件に巻き込まれる。

「この世に楽園というものは、ほんとうに存在するのだろうか?」

「私たちはそれに向かって旅をしている。この世の楽園とはこんなものだろうと君が思うものーーそれがこの世の楽園だ」


わさまざまな読みどころに、プラス山尾悠子の訳文。つまり、鬼に金棒。

https://l.smartnews.com/3hM5V

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