30周年『古畑任三郎』の「再放送されない」名エピソード
■古畑任三郎の鉄拳炸裂「赤か、青か」
1996年1月31日に放送されたシーズン2の4話「赤か、青か」
天神大学電子工学部の研究助手の林が観覧車に仕掛けた爆弾を、古畑が解体するというこのエピソード。タイトルとなっている「赤か、青か」は爆弾に仕掛けられたコードのどちらを切るかを示したもの。
観覧車には西村雅彦さん演じる古畑の部下である今泉慎太郎が乗って、怖がっている様子はコミカル。そんな面白さとは相反して、林と古畑の駆け引きは、終盤になるにつれて緊張感が増していく。
「赤か、青か」は、あまりにも理不尽な理由で犯行に及んだ林を古畑が殴るという、珍しいシーンもあるエピソードだが、その様子には、今泉を心配する気持ちがにじみだしているような印象を受ける。林の最後の駆け引きにも、彼の身勝手さや往生際の悪さがあらわれており、見事なまでの悪役を木村拓哉さんが演じた。
■ミステリーというよりコント「間違われた男」
1996年3月6日に放送されたシーズン2の9話「間違われた男」は、風間杜夫さんが犯人を務めた回で、コミカルな部分が強調されたエピソード。ミステリー要素がほぼない異色の回だ。
犯人は雑誌編集者・若林仁なのだが、彼は凄まじく運が悪く、推理の駆け引きはほぼ関係なく、自動的に追い詰められていくことになる。
事件は若林が妻の浮気相手を殺してしまうが、帰り道で運悪く車がパンクし、そこを通りかかった鴨田という男の車で彼の自宅に案内してもらうが、留守番電話で若林のことを吹き込まれてしまったため彼も殺害。そこに用事があって鴨田家に古畑が訪れたため、若林は鴨田になりすますことで難を逃れようとする。最初から“詰んでいる”としか言いようがない犯人だ。
若林のあまりに苦しい言い逃れがコミカルで、若林が古畑の罠によって追い詰められていくミステリーというより、若林の運の悪さを楽しむコント回となっている。
■スペシャル版「古畑任三郎vsSMAP」
1999年1月3日にスペシャルで放送された、異色のエピソード。犯人はSMAPのメンバーが演じるアイドルグループ「SMAP」。一人一人の役名も実名と同じ。
冒頭の古畑のトークシーンでは、いつもならば古畑が暗闇で語るのみだが、本エピソードでは今泉が登場している。犯人が複数というのもなかなかレアで、石井正則さん演じる刑事・西園寺守の初登場回でもある。
他に津川雅彦さんが出演したシーズン3の5話「古い友人に会う」の回も、近年再放送されなかったり、FODで欠番となっていたりと視聴が困難な話数。
どのエピソードも、『古畑任三郎』を語る上で欠かせないユニークな展開ばかりである。
『古畑任三郎』30周年記念一挙放送決定!ミステリードラマの金字塔が地上波に帰ってくる! - フジテレビhttps://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/20240590.html
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