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2024年5月24日 (金)

倒叙ミステリー犯人役をしてた南果歩さんの熱狂愛のキレたキャラクター

倒叙ミステリー犯人役をしてた南果歩さんの熱狂愛のキレたキャラクター

「相棒season9元日スペシャル『聖戦』」にゲスト出演した南果歩さんが凄かった。

水谷豊と及川光博のコンビの人気シリーズの特番で、主役は犯人役のバイク事故で息子を亡くし復讐に燃える母だった。

「ちょっと久々に読みながら興奮してしまった。構成力がすごい。準備稿だったんですけど、すぐにやりたいと思った」と南果歩さん。

数年前にバイク事故で息子を亡くして、突然に復讐心へ火が付く。

住宅街で爆破殺人事件が発生。その時、寿子は―。

中学生の息子を持つ母だけに、寿子の気持ちは痛いほど分かったと言う。

「実行に移すかどうかは別にして、かなり心情に寄り添えるところがあった。

スタッフは『相棒史上、最も悲惨な殺人事件だ』と言っていたけど、みんなどこか共感せざるを得ない部分があったと思う」

「スタッフにも『右京さんよりも寿子さんの方が出番が多い。いつもとは違うバージョンですね』と言われました」


【『聖戦』あらすじ】

公園から家を見張っている女は、盗聴器で家の中の様子も探っていた。ピンクレディ「UFO」を口ずさみ。そして次の瞬間に「プレゼント〜!」って笑いながら、飛び出してリモコンを操作して家の一室を爆破させた。

住人の男性が殺害されて、事件の捜査が開始される。犯人は現場付近の公園から爆弾を遠隔操作したと、推測する右京は、その公園で犯人の残したらしきビスケットのかけらを発見する。

殺された折原は数年前に、事故で人を死なせていたと判明する。その事故で息子を亡くした富田寿子(南果歩)を訪れると、右京が公園で見つけた同じ種類のビスケットを振る舞う。

さらに寿子の犯行を匂わせる発言により、彼女に捜査の目を向ける。

犯人は現場付近の公園で爆弾を遠隔操作したと、何故か推測させることをする。

そんな中、寿子とは無関係の場所で爆弾の成分が検出される。

しかしも犯行の証拠も一切見つからず、警察は彼女を逮捕するのが出来ない。

右京と神戸は彼女の犯罪を探って、証拠を掴もうと奔走するが、今までのように特命係は彼女は手に負えない。全て先回りされて、捜査は空回りする。


殺害された男は12年前に薬物を吸引後に、交通事故を起こして一人の若者を死亡させて、怨恨から事故の被害者の母親が殺意は明らかなのだが。物証がないのだった。


「どんなゲームにも終わりは来る」と発言した右京に「これはゲームなんかじゃない、戦争、聖なる戦い」と返す。この発言通り彼女は自らが聖戦に身が朽ち果てようとも、全身全霊を投じる覚悟で、事件を起こしている。

とんでもない執念で、この戦いの顛末しか考えていない。本当に演技でどうこうできる領域なのかと、純粋さと狂気を感じさせる迫力があった。


「その発言は自白とも取れますが」と返す右京に「なら逮捕しなさい、裁判でひっくり返すから」と強く言い張る。仮に捕まった後も法廷でどう戦うかまで考えているような熱狂ぶり。
爆弾をリモコンで遠隔操作していた公園に、右京の想像通りわざと落としたクッキーと同じものを聴取に来た右京たちに振る舞うあたり、何が証拠で何が証拠にならない計画していたようだし、用意周到なんだから底知れない。

結局は復讐目的は達成されているし、右京の最後に仕掛けたものすら看破しているドラマとなる。


ただの主婦でありながらシーズン9時点で、最も特命係を追い詰めた犯人の一人となる。
逮捕はされたが、右京らとは別の要因が大きい。事件が解決した後、花の里で右京が「僕にはついに富田寿子という人間がわからなかった」と言う。
「強いて言い表すなら、母親という一言に尽きる」と評した。それ以上は表す言葉がない事件だった。
 
檻の中で生まれたての息子を抱く仕草をしながら、その子が気に入っていた子守唄として、冒頭に被害者を吹き飛ばす直前にも口ずさんでいたピンクレディー「UFO」を静かに歌ってる。


「結局僕らは傍観者でしかないかもしれない」って神戸は言う。確かに最初から最後まで特命係の視点を通して、愛も狂気も含めて富田寿子という母親の物語を見せられていた。

ドラマ作家は主役がいい気になっていると、困らせることを考えることもある。初期の相棒だった亀山薫が、離れた世界へ旅立つた頃から噂がたっていた。スタッフに対する傲慢さが、水谷豊さんにはあったとか。


倒叙ミステリー は犯人が分かっている状態で、どのように犯人を追いつめていくのかを楽しめるドラマである。

犯人を演じた南果歩さんのキャラクターが、あまりに強烈なイメージが残ってしまった。脚本家と演出家が仕掛けとしか思えない怪作だった。


それはいつの間にか、倒叙ミステリー番組『古畑任三郎』のエピソードだと記憶してしまった。

犯人役が強烈な印象を残すと、主役は探偵を超えてしまう話数が、ミステリー番組にはあるからだった。人間の心理のなかには、正義をかざしているヒーローなんか、コテンパにやられてしまえばいいい。とか内心あったりするものだ。ミステリー番組を見て、本心からスッキリ感動したドラマだった。


真摯に描写させた創作には、同じく感じることがある。これって絵なのでしょうか?

芸術性が極まると、虚構と現実が入れ替わって感じたりします。

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