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2024年9月30日 (月)

[字]名作ドラマ劇場・第39回江戸川乱歩賞 顔に降りかかる雨

930()  16:0018:00

BSフジBSフジ・

桐野夏生の江戸川乱歩賞受賞作品を原作に、ハードボイルドタッチのサスペンスを展開する異色推理ドラマ。   番組内容 中古外車販売業の成瀬(役所広司)は、妻子と別れて愛人のルポライター・耀子(村上里佳子)と婚約していた。その耀子が、横浜中華街で貿易商殺しの現場を目撃、車で逃げる犯人の金髪女の写真を撮った。特ダネと勢いこむその耀子が突然姿を消した。成瀬が耀子にあずけた12千万円の金とともに。成瀬が彼女の部屋から帰った夜のことだ。

金はボスの上杉(岡田真澄)に返す金だ。成瀬は耀子の親友・ミロ(鶴田真由)と二人で耀子の行方を追う。  その耀子の水びたしの死体写真が、死体愛好家・川添の家で見つかった。しかもその川添も首吊り死体になっていた。耀子を殺したのは誰か?金は誰が?事件に見え隠れする金髪女は何者か。目まぐるしく二転三転する謎の中に、男と女の愛憎の極限の姿が浮かび上がってくる...  


出演者 成瀬隆次:役所広司 村野ミロ:鶴田真由 宇佐川耀子:村上里佳子 山崎龍太:筧利夫 戸田朝子:床嶋佳子 小林ゆかり:上野正希子 村野博夫:倉橋青児 川添:赤星昇一郎 藤村:山崎一 ジュヌヴィエーブ松永:森久美子 上杉:岡田真澄 ほか

(フジテレビ初回放送日:199456


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桐野 夏生『顔に降りかかる雨』

親友のノンフィクションライター宇佐川耀子が、1億円を持って消えた。

大金を預けた成瀬時男は、暴力団上層部につながる暗い過去を持っている。あらぬ疑いを受けた私(村野ミロ)は、成瀬と協力して解明に乗り出す。

二転三転する事件の真相は?

女流ハードボイルド作家誕生の’93年度江戸川乱歩賞受賞作。


桐野 夏生(きりの・なつお)

1951年生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。98年『OUT』で日本推理作家協会賞(同作品は英訳され、日本人初のエ ドガー賞候補となる)99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で 婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞を受賞。

『昭和名作推理小説』小説新潮五月臨時増刊 ミステリー大全集

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《江戸川乱歩から逢坂剛まで、昭和の名短編40‼︎

嘘・・・渡辺温/昭和2

夜の街・・・城昌幸/3

死後の恋・・・夢野久作/3

押絵と旅する男・・・江戸川乱歩/4

殺された天一坊・・・浜尾四郎/4

絶景万国博覧会・・・小栗虫太郎/10

悪魔の指・・・渡辺啓助/10

かいやぐら物語・・・横溝正史/11

五人の子供・・・角田喜久雄/22

骨仏・・・久生十蘭/23

天狗・・・大坪砂男/23

原子病患者・・・高木彬光/29

張込み・・・松本清張/30

落ちる・・・多岐川恭/31

作並・・・島田一男/32

白い密室・・・鮎川哲也/33

吉備津の釜・・・日影丈吉/34

案山子・・・水上勉/36

十五年は長すぎる・・・笹沢佐保/36

葬式紳士・・・結城昌治/36

死火山の肌・・・黒岩重吾/37

敵討ち・・・山田風太郎/37

犯罪講師・・・天藤真/37

ナポレオンの遺髪・・・三好徹/38

雪どけ・・・戸川昌子/39

やさしい密告者・・・生島治郎/41

神獣の爪・・・陳舜臣/41

山のふところに・・・二木悦子/43

科学的管理法殺人事件・・・森村誠一/45

盲目物語・・・土屋隆夫/47

人形の家・・・都筑道夫/50

特急夕月・・・夏樹静子/50

雲雀はなぜ殺された・・・日下圭介/51

復讐は彼女に・・・小泉喜美子/51

紳士の園・・・泡坂妻夫/53

菊の塵・・・連城三紀彦/53

無邪気な女・・・阿刀田高/58

遠い国から来た男・・・逢坂剛/59

糸ノコとジグザグ・・・島田荘司/60

気まぐれな鏡・・・佐野洋/61


1989(平成元)年531日 発行  新潮社 定価¥874+税

2024年9月29日 (日)

[字]江戸川乱歩原作 名探偵・明智小五郎「黒蜥蜴」 9月29日(日) 19:00〜20:54 放送時間 114分 BS-TBS

江戸川乱歩 不朽の名作「黒蜥蜴」が令和に甦る!船越英一郎演じる探偵・明智小五郎と、黒木瞳演じる怪盗・黒蜥蜴が、スリリングな心理戦を繰り広げる。果たして勝者は・・   


【出演】探偵・明智小五郎:船越英一郎女賊・緑川夫人(黒蜥蜴):黒木瞳岩瀬庄兵衛の一人娘・岩瀬早苗:白本彩奈明智探偵事務所メンバー・小林芳雄:樋口幸平明智探偵事務所メンバー・木内文代:唯月ふうか緑川夫人の手下・雨宮潤一:古屋呂敏緑川夫人の手下・元番頭・松吉:諏訪太朗宝石商・早苗の父親・岩瀬庄兵衛:大河内浩警視庁捜査一課刑事・浪越警部:池田鉄洋ほか  


番組内容 

大富豪で宝石商の岩瀬庄兵衛のもとに、一人娘・早苗の誘拐と、大宝玉「エジプトの星」強奪をほのめかす予告状が届き、名探偵・明智小五郎に警護を依頼する。

明智は部下である小林芳雄と木内文代と、警視庁捜査一課の浪越警部と共に警備にあたるが、混乱のなか早苗が誘拐されてしまう。明智は、宝飾店の常連客でもある緑川夫人が犯人であると確信し追い詰めていくが、お互い心の内を探るうちに惹かれあっていく  


【原作】江戸川乱歩「黒蜥蜴」(角川ホラー文庫【脚本】入江信吾  監督・演出 本田隆一  HP https://bs.tbs.co.jp/kurotokage2024/  制作 2024


平成の黒蜥蜴はどんな作風になっているのか、ちと楽しみでありますね。

『夢やぶられて』バッド・シュールバーグ

『夢やぶられて』バッド・シュールバーグ

ハリウッドで脚本家として生きる作家の悲劇 が描かれる長編小説。

『駅馬車』『海外特派員』などの製作プロデューサーのウォルター・ウェンガーから、コメディ映画『冬のカーニバル』の脚本家に抜擢される。だがシュルバーグの書いた脚本に満足せずに、改稿するのにスコット・フィッツジェラルドを採用して、ダートマス大学に二人を派遣した。

映画はニューハン プシャー州にあるダートマス大学を舞台とした「学園ロマンス」で、ダートマス出身のシュルバーグの同行には、酒にからんで前歴あるフィッ ツジェラルドの一種のお目付け役としての役割もあった。

だが予想に反 してシュルバーグはフィッツジェラルドと一緒に飲みつづけた結果、取材 はうまくいかずハリウッドによびもどされる。

この顚末をまとめた 『夢やぶられて』に登場する作家マンリー・ハリディはフィッツジェ ラルドをモデルにしたとされて、かつては一世を風靡した作家がハリウッド の脚本家となる様子が描かれた。この作品によりフィッツジェラルド晩年の酒浸りのイメージが定着したらしい。


フィッツジェラルド

Francis Scott Key Fitzgerald

生没年:1896-1940

アメリカのミネソタ州セント・ポール出身。

処女作《楽園のこちら側》(1920)。権威が失墜した既成道徳に思いきり反逆する当時の若者の思考と感情を,奔放な行動を通して直截に描いた小説。彼は〈ジャズ・エージの桂冠詩人〉ともてはやされ,新時代の声を代弁する新進作家にまつり上げられた。長編《美しくも呪われた人たち》(1922)などを書きとばしてゆく。富と自由にあこがれ都会風の洗練と優美を愛した彼の内面には,誠実・真摯を貴ぶ古風なモラルが生きていて,代表作《偉大なるギャツビーThe Great Gatsby》(1925)を執筆する。

過労と酒と妻の精神異常に苦しめられ,1930年代に入って情勢の一変したアメリカ社会から急速に忘れられてゆき,はてはハリウッドに移って映画のシナリオ作家になるが,そうした逆境の中で書いた《夜はやさし》(1934)や未完の遺作《最後の大君》(1941)には,台頭する新興勢力の前についえ去ってゆく古い美徳への挽歌が鳴っている。《崩壊》(1945)は親友E.ウィルソンが編集した彼の拾遺随想集。

2024年9月28日 (土)

涼しくなった朝

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2024年9月27日 (金)

[字]サスペンス劇場 浅見光彦シリーズ9斎王の葬列

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BSフジ

映画「斎王の葬列」の関係者をめぐって起こる連続殺人事件の謎を浅見光彦が解き明かす。


番組内容

内田康夫原作の"浅見光彦シリーズ"9回目。伊勢で行われた映画「斎王の葬列」のロケをバックに、映画関係者をめぐって起こる連続殺人事件の謎を解き明かすフリーのルポライター浅見光彦(榎木孝明)の活躍ぶりを描いていく。


斎王の取材で伊勢を訪れたルポライターの浅見(榎木孝明)は、劇団東京ユニコーン製作の映画「斎王の葬列」伊勢ロケをコーディネートした地元、甲東木材製作所専務、長屋明正(近藤弐吉)の死体が、ダムで見つかったことを知る。
 続いて今度は、劇団のマネジャー、塚越綾子(河合亜美)が、小道具を積み込んだトラックの上で死体となって発見された。


明正の時と同じように死体の傍らには銅の不気味な人形代(ひとかたしろ)が残されている。
 "連続殺人事件"とみた浅見は、明正の父、敬三(西田健)と映画の製作費を出し、社員の綾子を派遣した大手ゼネコンの社長、喬木(清水章吾)に近づき、事件が明正と映画でヒロインを演じている小宮山佳鈴(高橋かおり)に関わりのあることを推理する。


<出演者>
浅見光彦:榎木孝明
小宮山佳鈴:高橋かおり
白井貞夫:梨本謙次郎
久米美佐子:島崎路子
望田:井原啓介
長屋明正:近藤弐吉
塚越綾子:河合亜美
江間:でんでん
:青島健介
喬木英一:清水章吾
浅見陽一郎:西岡徳馬
浅見雪江:野際陽子
ほか

<スタッフ>
企画:清水賢治、瀧山麻土香
プロデューサー:中曽根千治、金丸哲也、小林俊一
原作:内田康夫
脚本:大久保昌一良
音楽:渡辺俊幸
監督:小林俊一

制作フジテレビ

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『斎王の葬列』内田康夫(角川文庫)

帝の名代として伊勢神宮に仕えた皇女たちの生涯は、儚い哀しみの歴史に包まれている。その斎王伝説を題材に、滋賀県土山町で映画のロケが行われていた。

ところが現場付近のダムで、男性の水死体が発見されて、容疑がロケ隊のメンバーにかかってしまう。

監督の白井は高校時代の旧友・浅見光彦に嫌疑を晴らして欲しいと依頼するが、その直後に第二の殺人が発生した。真相を追う浅見は、やがて34年前の皇太子御成婚前夜に起きた惨劇に辿りつくが――。


「斎王」にまつわる歴史的なことや知識が書かれて、展開が停滞する前半はなかなか進まない。現場に浅見光彦が登場するのは三割過ぎてからになり、映画のロケーションと刑事が堂々巡りしている。

後半の展開は実質一時間半のドラマより、原作小説のほうが充実している。人間心理や心のひだが細やかに書かれている。

加害者側にいる人物像が省略されているTVドラマは、上滑りのような結末へ向かってしまう。映画撮影となっている原作に対して、地方での演劇舞台というのもショボい感じだ。そして情感が今ひとつな印象は否めない。


【斎王の伝承】

斎王の歴史は日本神話の時代まで遡る。語り継がれる伝説の初代斎王は、天照大神の御杖代であった豊鍬入姫命。そのあとを継ぎ、天照大神の鎮座される場所を探し諸国を旅し、伊勢の地にたどり着いた倭姫命。倭姫命は、伊勢の地に入り、佐々夫江行宮を造り、カケチカラ行事の発祥となる伝説をつくった。

これが斎王と明和町との縁となったのか、斎王制度が確立し、斎王が天照大神に仕えた場所・斎宮は、伊勢神宮からおよそ15km離れた伊勢神宮領の入口につくられた。

https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/stories/story007/ より。

2024年9月26日 (木)

『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』垣内尚文

25年間編集者として1000人以上取材してきた僕が、「伝わるとはどういうことか」を何度も何度も考え、学び、実践しながらやってきたことの積み重ねが書かれています。 


・伝えたいことがなかなか伝わらない 

・伝えなくちゃいけないとわかっているけど、伝える勇気が出ない 

・「どうせ伝わらない」とあきらめている 

・「伝えるのが面倒な人」に振り回されていて、どうにかしたい 

・もっと多くの人に自分の考え・気持ちを伝えたい 


そんな人に読んでもらえたらうれしいです。 


【目次】

1 人は、正しいかどうかではなく「伝わったこと」で判断する 

伝わらないことは存在しないことと同じ 

人は伝わったことで判断する 

「伝える量」と「伝える質」は分けて考える 

コラム 「話がうまい=伝え方がうまい」ではない 


2 「伝わる」は7階建て構造 

「伝わる」ってそういうことだったのか

伝わる構造1 ゴール設定 

伝わる構造2 納得感(理解する、腑に落ちる 

伝わる構造3 相手ベース 

伝わる構造4 見える化 

伝わる構造5 聞く力 

伝わる構造6 親近感 

伝わる構造7 信頼感 

コラム 雑談は「目的」を変えると楽しくなる 


3 ×伝える技術 ○伝わる技術 

伝わる技術比較の法則 比較しないと人は魅力がなかなかわからない 

伝わる技術フリオチの法則 話がつまらない人は「フリ」不足かも 

伝わる技術ファクトとメンタルの法則 吉野家の「うまい、やすい、はやい」はファクトとメンタル 

伝わる技術脳内チューニングの法則 わかりあいたい相手とは「脳内チューニング」を

伝わる技術言いかえの法則 「言いかえ」でマイナスをプラスに変える 

伝わる技術たとえの法則 「たとえる」は伝わる技術のホームラン王 

伝わる技術ネーミングの法則 「名前をつける」とスペシャルなものに 

伝わる技術間の法則 「間」をとり、考える時間を作る 

伝わる技術数字の法則 「数字」は頭の中をくっきりハッキリさせてくれる 

伝わる技術10 読点の法則  、」(読点)は伝わる強度を上げる 

伝わる技術11 外部力の法則 自分の言葉に自信がないときは「外部力」を借りる 

伝わる技術12 相手メリットの法則 「相手メリット」でイエスを引き出す 

伝わる技術13 3つのグッドの法則 3つのグッド」を入れると、興味・関心が高まる 

伝わる技術14 文脈の法則 「伝わる文脈」を作る

伝わる技術15 結論の伝え方 結論ファーストと結論ラストの使い分け 

伝わる技術16 本能の言語化 みんなの中にある「本能」を言葉にする 

コラム 居酒屋の「煮込み」に学ぶ伝え方のコツ 


4 「伝わる」人が実践している4つの行動 

伝え上手な人はムダな努力をしない 

「伝わる人」は「やさしさ」を武器にしている 

「怒る」と「不機嫌」は伝わらないを生む

「言わなくてもわかっているはず」が引き起こす悲劇 

コラム 伝え方がうまいかどうかがすぐわかる質問の仕方 


5 「伝えるのが面倒な人」への対応策 

「すぐ否定する人」への対応策 

「話が通じない人」への対応策 

「重箱の隅をつつく人」への対応策 

「話が広がらない人」への対応策 

「話しかけにくい人」への対応策 

『幽霊列車』「ところにより、雨」赤川次郎

赤川次郎のデビュー作となる『幽霊列車シリーズ』。

永井夕子と宇野警部のコンビによる謎解きの〈最初の一歩〉である「幽霊列車」は、1976年に第十五回オール讀物推理小説新人賞を受賞した作品。

「凍りついた太陽」が197710月号に、「ところにより、雨」が782月号に、「善人村の村祭」が年5月号へと発表されて一冊に刊行となった。

警視庁捜査一課の警部で40歳こえる宇野喬一と、女子大生の名探偵で永井夕子による連作短編。内容も富んだ謎解きで、なかでも「ところにより、雨」は本格推理小説として、真っ向からミステリーに取り組んでいた。


「幽霊列車」

山間の岩湯谷温泉へ走る列車、乗客全員が忽然と消えてしまった。温泉宿を利用していた8人の湯治客が、帰りの列車から失踪する。
確かに朝一番の列車に乗ったのだが、次の駅に着いてみると荷物は残して全員姿が消えていたのだ。

上司から休暇と仕事と半々で派遣された宇野は、列車事件を調べているうちに、興味本位で現場にやってきた夕子と知り合う。

滞在している旅館ゆけむり荘の女中・植村美和が殺されて、証言者がみな立派過ぎるたりして、夕子は真相へ推理。

旅館なのにトンカツやエビフライと社員食堂みたいな食事を並べられながら、温泉宿らしからぬことも疑問視する。りっぱ過ぎる目撃者たちも、気になる様子である、

最後の夜に生死を共にした二人は、探偵コンビの縁がはじまるのだった。


「裏切られた誘拐」

実業家である新田の娘、雅子が誘拐される。

原田刑事と新田邸を訪れた宇野は、雅子の家庭教師として出入りしている、夕子と再会して事件へ乗りだす。

近所に住む西尾にも話を聞き、夕子が犯人に身代金を渡しに行くと、銃弾に撃たれて西尾と雅子は死亡していた。西尾が犯人と思われたが、夕子は不審な脅迫状から、隠された真相を推理する。


「凍りついた太陽」

伊豆のリゾートホテルで真夏の休暇を楽しむ2人。そこで知り合った竹中綾子は、子ども3人を連れて滞在していた。

そんな周囲に不審なサングラスにアロハシャツ姿の男がうろついてる。

そこで偶然にも元凄腕スリ辰見に再会する。蛇の道同士でユスリの矛先が、綾子夫人にあると知る。ちびっ子三人のためにも、阻止しなければならない。

リゾートホテルでそのアロハ男に接近するが、自室のバルコニーで死んでいたのだった。そして鑑識の結果では、なんと凍死と判定されたる。真夏のリゾート地で凍死したのだ。夕子の推理はレストランでの冷凍食品の会話から、真相究明へ近づいていく。


「ところにより、雨」

夕子の学園祭で講演をすることになった宇野だが、紹介された助教授の川島との挨拶あり、準備を進めて学内で不審死が発見される。

雨の天候でもないのに、地下の書庫でレインコートと長靴と傘姿で死んでいる川島の助手、青木を見て疑問を持つ。

翌日に同じく助手の中野が、住宅街の雑木林の中で雨降りの格好をして殺されているのが発見されて、更にその夜には会社経営をしている川島の母親も、雨装束で殺されていた。

これは連続殺人ではなく不連続殺人ではないかと、疑った夕子は推理を展開させていく。


「善人村の村祭」

正月休みを温泉で過ごそうと、秩父まで来た宇野と夕子だが、途中で線路が土砂崩れに遭い、手前の駅へ引き返す。

そこで会った植村刑事の里帰りに同道させて貰い、彼の故郷である善人村へ向かう。

笑顔の歓待に迎えられ、至れり尽くせりのもてなしを受ける。艶やかな村長の妻・絢路の夜這いすら受けて宇野は困惑する。

善人ばかりの村だが、電車の中でも視線を感じた青年・山上の兄の転落死や、その山上自身の死が不穏な影を落とす。

新年祭の時は迫り、一件落着した後、温泉宿の一室で、夕子は宇野に探偵社を開業しないかと提案するのだった。


5編、最後の1編以外はトリックで読ませる本格的なもの。ベストセラー作家となった赤川次郎とは違うテイストで、垣間見れる初期作品である。ミステリとは非日常なのだから、このように日常を離れた場所で軽妙に展開するのも相応しいだろう。

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赤川次郎 一九四八年二月二十九日、福岡県生まれ。桐朋高等学校卒業。七六年、「幽霊列車」で第十五回オール讀物推理小説新人賞を受賞、以来ベストセラー作家として活躍。「幽霊」シリーズの他に、「三毛猫ホームズ」、「三姉妹探偵団」など、数々の人気シリーズがあり、著作は六百冊を超える。二〇〇五年に第九回日本ミステリー文学大賞、一六年に『東京零年』で第五十回吉川英治文学賞を受賞。

2024年9月25日 (水)

森村誠一の終着駅シリーズ31 殺人の花客[解][字][再]

925()  13:5515:50 放送時間 115

テレビ朝日

「ランの花粉が暴くホテル密室殺人!!」片岡鶴太郎()

名前のよく似た2人の男性が相次いで殺害された。実は間違い殺人"だったのか牛尾刑事が執念の捜査で暴いていく。

 

◇番組内容

ホテルの一室で輸入家具の営業マン・木原栄作が殺害された。木原はベッドの上で金槌のようなもので後頭部を殴られ、死亡していた。牛尾は、毛布に黄色い粉がついているのを見つける。分析の結果、日本では珍しいランの花粉と判明。そのランの購入者を追跡するが、店頭に並ばない花らしく捜査は行き詰ってしまう。数日後、海岸で日原栄策という男性の死体が発見された。牛尾は2つの事件の被害者が似た氏名であることが引っかかり


◇出演者

片岡鶴太郎、岡江久美子、中原果南、林泰文、大浦龍宇一、諏訪太朗、片山萌美、笠原紳司、大寳智子、床嶋佳子、秋野太作、東根作寿英 ほか

1999/3/27放送)


【スタッフ】

原作:森村誠一 脚本:岡本克己 音楽:大野克夫 監督:池広一夫


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森村誠一『殺人の花客』

超高層ホテルで起きた殺人事件に敏腕刑事・牛尾が挑む!

新宿の超高層ホテルの宿泊客たちの人間模様が、意外な連続事件を引き起こし、因縁の糸で結ばれてゆく……この難事件を、牛尾刑事が丹念に解きほぐす。社会派推理の傑作。

2024年9月24日 (火)

朝ドラ『ドラに翼』フルバージョン放送

今期のドラマOP映像では、個人的に最高レベルなアニメーションと、主題歌の音楽だった。

今月最終回に向けて、スペシャル番組が放送されております。

オープニング映像は「ロトスコープアニメーション」と呼ばれる、実際に撮影した映像をトレースしてアニメーションにする手法が取り入れられている。
通常の放送では約1分半の映像が流れる。今回新たに公開された3分半弱のフルバージョンには、これまでのエピソードの名場面や、寅子の家族と友人、家庭裁判所の上司など、寅子の人生に深く関わった人物たちが登場する。


「虎に翼×米津玄師スペシャル」ではドラマで佐田寅子役を務める主演の伊藤沙莉の対談をオンエア。さらに明律女子部座談会として伊藤のほか、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンスといったキャスト陣がドラマの名場面や撮影を振り返った。語りは尾野真千子が担当。番組はNHK BS、深夜にNHK総合で再放送された。


「虎に翼」主題歌タイトルバック・フルサイズ版[字] 924( 14:5014:55 放送時間 5

NHK総合

「虎に翼」の米津玄師が手掛ける主題歌「さよーならまたいつか!」の新たに制作されたタイトルバックフルサイズを紹介するミニ番組。


『さよなーら、またいつか』

作詞作曲・米津玄師

https://youtu.be/QsskUgnrZrs?si=rktjUB_-HHcXA0Hi


どこから春が巡り来るのか 知らず知らず大人になった
見上げた先には燕が飛んでいた 気のない顔で

もしもわたしに翼があれば 願う度に悲しみに暮れた
さよなら100年先でまた会いましょう 心配しないで

いつの間にか 花が落ちた 誰かがわたしに嘘をついた
土砂降りでも構わず飛んでいく その力が欲しかった

誰かと恋に落ちて また砕けて やがて離れ離れ
口の中はたと血が滲んで 空に唾を吐く
瞬け羽を広げ 気儘に飛べ どこまでもゆけ
100
年先も憶えてるかな 知らねえけれど さよーならまたいつか!

しぐるるやしぐるる町へ歩み入る そこかしこで袖触れる
見上げた先には何も居なかった ああ居なかった

したり顔で 触らないで 背中を殴りつける的外れ
人が宣う地獄の先にこそ わたしは春を見る

誰かを愛したくて でも痛くて いつしか雨霰
繋がれていた縄を握りしめて しかと噛みちぎる
貫け狙い定め 蓋し虎へ どこまでもゆけ
100
年先のあなたに会いたい 消え失せるなよ さよーならまたいつか!

今恋に落ちて また砕けて 離れ離れ
口の中はたと血が滲んで 空に唾を吐く
今羽を広げ 気儘に飛べ どこまでもゆけ
生まれた日からわたしでいたんだ 知らなかっただろ
さよーならまたいつか!

2024年9月23日 (月)

「書き方16のタブー」(八病八疾)

書法に八病勢があるという。

以下のように分類された。

 

牛頭(ぎゅうとう)
竹節(ちくせつ)
鶴膝(かくしつ)
稜角(りょうかく)
折木(せつぼく)
鼠尾(そび)
蜂腰(ほうよう)
柴担(さいたん)

 

柴担以外は、点、一画の起筆と収筆が不自然に力が入ってごつごつする病。現れ方の違いで名前が異なる。柴担は天秤棒のようになる。

この病は古くから指摘される病で、初心者に最初に指摘する習慣的書き癖の病。

つまり自然において書字を創造していく過程で、この癖を健筆にしていくという。


書の世界には、「病筆」(悪筆)という概念がある。病筆とは、「生命感に乏しい点画」のこと。その代表的なものが、古来より整理分類されて伝承されてきた。

 

筆が纏まらない「折木」や「撒箒」、立たない「狐尾」や「板書」、弾力が効かない「牛頭」や「折木」・・・要するに、筆の性能を引き出す身体性に乏しい。


【八病八疾】

牛頭・折木・柴担・竹節・鶴膝・蜂腰・稜角・鼠尾


釘頭・撒箒・狐尾・墨猪・筋書・板書・布棋・布算。

 

上記は「書き方16のタブー」。古来より「病筆」(悪筆)とされて、「こんな書き方をすると美から遠ざかります」との戒めである。

 要するに「生命感のない線は駄目」ということ。

「生命感のない線」とは、「筆墨硯紙の道具性と自分の身体性が調和しない状態で書いた線」のことである。ボコボコ、バサバサ、びちゃびちゃといった線。

2024年9月22日 (日)

アイスクリーム

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超バニラ味でした。

2024年9月21日 (土)

ETV特集 選「生誕120年・没後60年 小津安二郎は生きている」[字]

9月21日(土)  23:00〜00:00 放送時間 60分NHK東京 教育

映画監督・小津安二郎。死後に世界で評価が高まり代表作「東京物語」は映画史上No.1にも選ばれた。世界はなぜ小津に目覚めたのか?内外の映画人等が魅力と謎を読み解く

 
番組内容
昨年12月、生誕120年・没後60年を迎えた小津安二郎。「東京物語」など海を越えて世界を魅了していった作品群。今も、その影響を受けた作品が生まれ、創作の秘密を探る熱い議論が続く。独特なローポジションのカメラが写す淡々とした家族の日常がなぜ深い感銘を残すのか。笠智衆と原節子の父娘が泊まる宿に置かれた「壺」の謎とは。小津が画面に忍ばせた戦争の影とは。小津を愛してやまない映画人や作家が読み解いていく。
【語り】三宅民夫,【出演】山田洋次,岡田茉莉子,ヴィム・ヴェンダース,周防正行,トラン・アン・ユン,平山周吉,岡田秀則,築山秀夫

2024年9月20日 (金)

『贖罪の奏鳴曲』中山七里

御子柴礼司シリーズ」第1作。著者初のリーガル・サスペンス作品。2012218日放送の『王様のブランチ』でも紹介されて、大森望も推奨した。

20123月号の『ダ・ヴィンチ』の今月のプラチナ本にも選ばれる。

著者の他の作品にもたびたび登場する古手川と渡瀬のコンビが今作でも登場し、主人公である御子柴礼司に迫る。出版元は違うものの『連続殺人鬼カエル男』と同じく古手川が埼玉県警に配属になって1年が過ぎたころの話だが、時系列的にはこちらの方が後になり、人物や出来事が多数リンクしている。

著者は「主人公が変化していく物語と謎が解決していく物語を一緒に描きたい」と執筆をした。

結果どんでん返しを含んだミステリーというだけではなく、少年法の是非や、障害者を持つ家族の実態、贖罪の意味など様々な問題を投げかける作品となる。

贖罪の奏鳴曲とは御子柴自身のソナタを表して、ベートーベン「ピアノソナタ第23番ヘ短調〈熱情〉」を聴くことで改めて自分の罪と向き合うなど、音楽にも重要な役割がある。

ある懲役囚から自身の本の感想を聞いた時、人を殺す人間というのは何かが欠落しており、それは言葉や知識ではなく感性であるということを知った。音楽で感性が目覚めるというシーンを描くことを決意。医療少年院でピアノを弾く少女と出会うシーンで実現させたが、演奏シーンが長すぎるのではないかという意見が編集者から挙がる。しかし長めにとらなければ主人公が変わっていくリアリティーが失われてしまうと思い、当初の長さのままにしてほしいとこだわって押し通したという。

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【あらすじ】

上奥富運動公園を越えた先、入間川の堤防で30代前半と思われる全裸の男の死体が発見された。身体中に傷と打撲跡があり、リンチを受けたかのようたが、パートナーの古手川和也と共に現場で死体を見た埼玉県警捜査一課の渡瀬は、水死体であるのを見抜いた。また左の掌中央に不自然な小円形の赤い窪みがあるのに着目する。

捜査本部がある狭山署で記者クラブに対して会見が開かれ、参加していた埼玉日報社会部記者の尾上善二の発言から、死体の身元がフリーの記者・加賀谷竜次であるとわかる。

強請りの常習者として有名で、最近は保険金のために夫・彰一の人工呼吸器を止めて殺害したと騒がれている東條美津子の事件に関心を寄せていたらしい。

そして監察医の光崎の報告から、左の掌にあった窪みは電流紋だと判明する。それは感電死するくらいの電流が一気にそこに流れたのである。

渡瀬は古手川と共に「東條製材所」を訪れる。美津子は現在拘留中だが、一人息子の幹也がオートメーション化された製材所で変わらず仕事を続けていた。

そこで美津子の裁判を担当している弁護士の御子柴礼司と初めて顔を合わせる。御子柴の顔を見た渡瀬はすぐ、加賀谷がパソコンで頻繁に見ていた「少年犯罪ドットコム」というページの園部信一郎と同一人物であるのに気づく。園部は26年前の昭和60年、幼女殺害事件の犯人として当時14歳で逮捕されていた。加賀谷が強請っていたのは美津子ではなく御子柴なのではないかと、渡瀬は疑いを抱くが、加賀谷の死亡推定時刻に御子柴は東京地裁で弁護中で、アリバイは完璧だった。

しかし殺しには免疫性があるのを知っている渡瀬は、なぜ御子柴が地位も名誉もない東條美津子の国選弁護人を引き受けたのがキーポイントになるはずだと考え、御子柴の素顔を知るため、関東医療少年院収容時に彼の教育担当だった稲見武雄に当時の様子を聞きに行く。

美津子が故意にストップさせたという人工呼吸器の製造元・ガーランド医療機器会社を訪れ、御子柴は弁護のための切り札を見つけていた。そして最高裁弁論当日。傍聴席にいた渡瀬や幹也の前で、御子柴は法廷に人工呼吸器の実物を持ち込んでデモンストレーションを行い、美津子が無実だと見事に証明して、対峙していた検事の額田順次を含めた関係者達を唸らせる。しかし当の御子柴の気持ちは晴れなかった。そして裁判では明らかにしなかったもう1つの真相を幹也に告げた後、帰ろうとした地下駐車場で、以前から自分を恨んでいた安武里美に刺されてしまう。

気づいて駆け寄ってきた渡瀬ももう1つの真相に気づいていたと知って安堵しながら、御子柴の意識は遠のいていった。

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単行本:講談社、20111221日発売、ISBN 978-4-06-217377-3

文庫:講談社文庫、20131115日発売、ISBN 978-4-06-277666-0

公式サイト

http://www.bookclub.kodansha.co.jp/

2024年9月19日 (木)

「巻頭句の女」松本清張

 俳句雑誌「蒲の穂」編集会議で話題になった志村さち女、この3か月に一句も投稿していなかった。巻頭句を書く彼女の才能を高く評価する麦人は、見舞うことにした。入院しているのは、施療院だった。

 麦人に同行したのは藤田だけで、施療院の受付では3か月ほど前に退院したと告げられる。麦人の本業は医師だったので、院長は親切に状況を語り伝える。彼女の本名は志村さち子であり、病名は末期の胃癌であった。


 文通していた岩本英太郎という男性が結婚して、彼女の最期を看取るために引き取るので退院を許可した。その現在の住所は中野区である。東京に戻った麦人は、藤田青沙に新居に向かわせるが、彼女は亡くなっていた。

 近所の人の話では、月のうち10日ほどしか岩本は帰宅してなく、さち女が亡くなった夜は何度か自動車が岩本の家の前で止まったという。麦人は彼女の死について、詳細に調べさせる。

「医師の名前、看護人の派遣元、葬儀社の名前、自動車の発着時間などを調べてきてくれ」

 葬儀は寂しかったらしく、藤田青沙の調査結果は不十分なものだった。巻頭句の女について想いを廻らせながら、麦人は或る推理を組み立てるのだった。


 数日後に岩本英太郎こと草薙俊介は逮捕される。草薙は妻と共に世田谷で暮らしていたのだが、さち女が自然死した夜に中野へ妻を連れてきて謀殺した。さち女は草薙の妻の名前で、往診の医師の診断を受けていた。死亡診断書は当然、妻の名前になる。

 妻として正式に出棺しているので、誰も疑いは持たない。女の遺体が余分になって、山林の道路際に投げ捨てた。自治体は行路病者として処理した。人付き合いのない新居での保険金殺人であった。さち女の看病人として雇っていた女は、草薙の愛人だったのだ。

『火の記憶』松本清張

木々高太郎の勧めに応じて、『或る『小倉日記』伝』と同時期に書かれた短編小説。


【あらすじ】

交際の末に、頼子は高村泰雄と結婚する。

泰雄の戸籍謄本に父失踪と書かれていたのが少し気にかかった。兄の貞一も事情を泰雄に訊いたが、それ程問題になることでない、として済んでいた。

2年後にやっと話す決心になった、泰雄は事情を頼子に打ち明ける。父の「失踪」の真相を追跡しようとしていた。

「僕は本州の西の涯B市で生れた」「父は四つの時に失踪したから、僕の父に対する記憶は殆どない」「父は自分の家には居ず、どこか別の家にいたのではないか - 僕はそう思った。それにはそう考えてよい或る記憶があるからだった」「では、父は何故、別の家にいたか。母が僕を背負ってそこを訪ねて通ったのは、どのような事情か。母の生前、僕はこのことを訊くことが出来なかった。それは何となく両親の秘密を衝くような気がしたからだ。たしかにそれは秘密の臭いがした。それも一種の忌わしさで僕の記憶に残っている。それは父とは思えない一人の男の影がからんでいるからだ」「こういう記憶もある - 真暗い闇の空に、火だけがあかあかと燃えているのだ」「この光景をその場で見ていた者は母と僕だけではない。あの男がいたのだ。母とならんで、彼が立っていたのを覚えている」「そういう淡い記憶が、どれだけ僕を苦しめたか知れない」「しかし僕は単なる幻想と思っていない」。

「今から数年前の母の十七年忌だった」「一枚の褐色になった古ハガキが写真の間から離れて落ちた。もう渋紙色したそのハガキのうすい文字は『河田忠一儀永々療養中の処、薬石効無く-』という極り文句の死亡通知だった」「B市にいた頃の母宛、差出人は九州N市で恵良寅雄という名で、日附は十九年前のものだった」「死亡通知の『河田忠一』とは何者であろう?」「僕はとにかく、ハガキの差出人九州N市の恵良寅雄という人宛に河田忠一という人物のことを問合せてやった」「寅雄は自分の亡父だという返書がきた」「僕は東京を出発して九州に向った」「結局、深いことは分らなかった」「N駅から帰りの汽車に乗った」「その時だ、その外の闇の中で、高いところに真赤な火が燃えているのが望まれた」「あの火、母が僕を背負い、あの男が横に立っていて、三人で見た同じ火」「すると母は曾てここに来たことがあるのだ」「何のためか云うまでもない、この土地に流れてきた河田忠一に会いに来たのだ」「それで分る。父が家に寄りつかなかったことも、遂に行方をくらまして失踪したことも」「僕は失踪した父が可哀想でならぬ。それを思うと、母への不信は憎んでも憎みきれぬ」という。


頼子は兄の貞一に会って、泰雄の話をした。貞一は後日に、頼子に手紙をくれた。

「いつか、頼子が僕に云った泰雄君の話は、種々なことを考えさせられた。

しかし泰雄君に考えの足りないところもある、つまり、まだ本当のことを知っていないのではないか」と記されていた。


1961年・1978年にテレビドラマ化されている。)


著者の回想によると、デビュー作『西郷札』が『週刊朝日・春季特別号』(19513月)に掲載されて、喜んだ著者は推理小説に造詣のある木々高太郎に掲載誌を送ると、木々はハガキで返信を送った。

「雑誌お送り下すってありがたく拝読いたしました。大そう立派なものです。そのあと本格もの矢つぎ早やに書くことをおすすめいたします。発表誌なければ、小生が知人に話してもよろし。木々高太郎」

著者は「木々氏のいう「本格もの」とは推理小説の意味で、掲載誌に添えたわたしの木々氏への手紙は、このような小説でも推理小説になるでしょうかときいたのである。当時の木々氏は推理小説を文学のひろい領域の中に考え、たとえば森鷗外の「かのように」といった作品まで推理小説の範疇に入れておられた」「氏が推理小説を寄稿する雑誌にでも紹介してもらえるのかと思い『記憶』という四十枚くらいのものを送った。ところがそれが『三田文学』にいきなり掲載されたのにはおどろいた」という。


『記憶』掲載時の『三田文学』の編集後記に、木々高太郎は以下のように記した。

「復刊後に本誌の出した新人、数へてみると、安岡章太郎、藤井千鶴子、金子義男、田邊茂一、渡邊祐一それに今度の号にも高橋勇と松本清張とある。尤も松本清張は去年の暮の週刊朝日特輯号で、「西郷札」といふ一篇で当選したことがあるから、ずぶの新人ではないが、文学への意図をもつて励んでゐることは、これからつづく本誌への作品で判つてくるであらう」


『三田文学』に掲載された『記憶』は、「一 <ある雑誌に投稿した青枝伸一の原稿>」と「二 <ある雑誌の編集長畠中善一が青枝伸一に与えた手紙>」の二つの章から構成されて、一章の青枝による謎解きに対して、二章で青枝の原稿を読んだ畠中が異議を唱える構成となっていた。

国文学者・三好行雄は「この短篇が推理小説の処女作と呼ぶにふさわしいゆえんは、容易に納得できよう。のちに『張込み』や『顔』に展開するはずのモチーフの萌芽がひっそりと潜在しているのを確かめることもたやすい」と記して、「『記憶』から『火の記憶』への改稿の過程で、氏が手に入れたもののほうがはるかに大きかったといえる」「作品の密度や象徴性がはるかに深化し」「プロットのメリハリもいちだんと緊密度をましている」と評した。


宮部みゆきは「中学くらいの時に読んでいるはずなんです」「ほぼ同じ頃に『張込み』も読んだと思うのですが、当時は私もティーンエイジャーで、娘っこには『張込み』のような女の人生のあわいみたいなものより、「子どもの頃に手を繋いで見たあの光景はどういう意味だったのか」という謎解きの方が身に迫って面白かったものだから、『火の記憶』はすごく印象的だったんですね」という。

2024年9月18日 (水)

松本清張の短編小説『鴉』

『週刊読売』196217日号に掲載されて、19634月に『松本清張短篇総集』収録の1作として、講談社より刊行。

【あらすじ】

火星電器販売部の浜島庄作は、仕事が出来ない平社員であった。職場でも家庭でも余計者のように扱われていた。

しかし労働組合の委員改選で新代議員に当選すると、無気力な生活に突然、一筋の光明が射した。改選後の組合が賃上げ交渉に力を入れて、委員長の柳田修二を中心に大幅なベースアップを要求する。

この機会に会社へ仕返しをすると浜島は決心して、労組内の強硬派となった。

日ごろ軽蔑している上役や同僚たちが驚異の眼でみつめている、と心持がよかった。会社側が最終案を提出すると、柳田委員長の顔色に動揺の色が見えてきた。

考え込む柳田委員長はポケットからマッチを出して、急にポケットに納めた。レッテルにはバーの名前「ゼブラ」と自転車マークが印刷されていた。

翌晩、柳田委員長は無理をしてストライキを決行すれば、火星電器労組が分裂してしまうとスト回避の裁決を下したのだ。

労働争議は収まって、前職場に戻った浜島は資材課倉庫係を命じられて、柳田修二は製品部第一課長に躍進した。

信賞必罰的な人事異動に、浜島は拳を握るが、殊に信用していた柳田が、ぬけぬけと会社側の厚遇を受入れている。浜島の憎悪は燃え上がる。柳田委員長がバーのマッチを隠したのに思い出して、「BARゼブラ」を探し出し十日ほど通い詰めた。そこで柳田と労務担当重役が会っていたのを突き止める。柳田が裏取引を行い会社側に組合を売り渡したのか。さらに憎悪が燃えたが、心が荒んで倉庫内の見回りを怠って、倉庫が出火し半焼、責任を問われ浜島は馘首を云い渡される。

浜島の左遷を知って、困ったことになったと柳田は思った。あの奇矯な人物が黙っておとなしくしているとは思えなかった。予感は不幸にも的中する。クビになった浜島は、昼間から火星電器の本社の玄関へ怒鳴り込むようになった。

「柳田は裏切り者だ。柳田はスパイだ。重役と密談している。証拠もあるぞ!」

浜島の絶叫が幾度も繰返されると、眼に見えない不信感と疑惑とが柳田の周囲に次第にふえてきた。

休養を命じられて、主流からはずされた柳田は、西郊外にいる浜島と話し合おうと決心するのだったが。


(本作はNHKテレビによって、1965年にドラマ化されている。)


著者は「東京の西郊外、国分寺、小平、田無などを歩いていると、武蔵野特有のケヤキの多い防風林に囲まれた農家をよく見かける。シャーロック・ホームズの事件簿では、ホームズが田舎に出かけて、絵心のない者でも絵を描きたくなるような風景に接し、そこに犯罪が隠されていると呟き、ワトソンを驚かせるところがあるが、私も武蔵野の田園風景に犯罪の潜在を感じたといえなくもない。もう一つ、新道路建設予定地の中で頑張っている民家の一軒から「犯罪」の存在を思いついて書いた」と述べている。


阿刀田高は「『鴉』は、犯罪の動機と、ミステリー的トリックがべつべつに作者の頭の中にあって、それが合致して一篇の作品となったケースではあるまいか」「不吉な事件には、そしてこの主人公のようなパーソナリティには、この動物(カラス)がよく似合っている」と評した。

松本清張ドラマ『書道教授』

◇初回放送日=2010323

◇日本テレビ系 生誕100年記念 松本清張スペシャル・書道教授(船越英一郎)

四人の女性が主人公を翻弄させる。

主人公・川上克次の妻、保子。

行きつけの古本屋「谷口書店」の女房、妙子。

呉服屋の寡婦で、書道教授してる勝村久子。

主人公の愛人でBARホステスの神谷文子。

谷口妙子と神谷文子は雰囲気の似た外見だが、物静かな妙子へ惹かれる反面、ヒステリックな文子に谷口は自由を束縛されていく。若い男との密会をする妙子が、気になって度々の追跡から、書道教室への出入りについて疑惑を持つのだった。

そのうち谷口古書店から女房の姿が、永久に見えなくなった。


◇出演者

船越英一郎、杉本彩、荻野目慶子、的場浩司、岡本麗、大場久美子、手塚理美、野川由美子、賀来千香子、嶋田久作、坂下千里子、大河内浩、上杉祥三、若林久弥、春やすこ、くわばたりえ(クワバタオハラ)、小原正子(クワバタオハラ)、レツゴー正児、海原はるか、海原かなた、南雲勝郎、大石昭弘、池田勝志、増田こはる、豊田順子(アナウンサー)、菅谷大介(アナウンサー)、豆はな、満奈葉、綾乃


【あらすじ】

 京都市内で主に顧客回りをしている銀行員の川上克次(船越英一郎)は、新しく書道教室教授・勝村久子(杉本彩)の担当を任される。その屋敷を訪ねると、久子は呉服商だった夫を亡くした5年前から、書道教室を始めた優雅な物腰の美人で、書体を見て書いた人の運勢を占う筆占いの特技があるという。政治家や芸能人も、お忍びで屋敷に出入りしていると噂があった。


仕事の話を終えた川上は書道を多少嗜んでいたこともあり、久子の字に惚れ込んで弟子入りを申し出る。完全個人教授だという久子は

新規の弟子は取っていないと断わるが、川上の熱い思いに打たれて他の弟子や屋敷内の一切を詮索しないとの条件で入門を許可する。


 裕福な家の娘・保子(賀来千香子)と結婚し、平凡な夫婦生活を送っていた川上だった。一見、真面目そうな川上は、実は酒も飲めないのにナイトクラブに通い、ホステスの神谷文子(荻野目慶子)を愛人にしていた。銀行員という立場を自覚しながらも、カネしか信じられない文子との愛欲の蟻地獄に落ちていた。


 得意先の古美術『懐古堂』店主の妻・谷口妙子(手塚理美)が久子の屋敷に入るのを目撃したことから、その事実を確かめてみた。

妙子は人違いの一点張りで、書道も久子も知らないという。一方、保子は東京にいた頃に盗まれた、母親の形見の高価な着物を着ている女を目撃したと大騒ぎをしていた。


 書道屋敷に何度か通ううち、川上はそこに漂う妙な空気が気になり始める。久子はお手伝いのスマ(野川由美子)と二人暮らしで他に植木屋の飯田留吉(嶋田久作)が屋敷に出入りするだけ。川上の耳には、屋敷のどこからか、微かに女たちの声が聞こえてくる。屋敷内で妙子らしき女を見かけるが、確認することは出来なかった。


 しばらくして、妙子の変死体が発見さた。気になった川上が久子の口座を調べてみると、書道教室には不釣合いな何億もの金が時々出入りしている。それとなく聞く川上に対してら久子は詮索しないよう告げるだけだった。


 保子から妊娠したと明かされた川上は、文子に別れ話を切り出した。納得すると思いきや、川上が銀行の金を横領している事をネタにして多額の慰謝料を要求してくる。保子の妊娠を知った文子は、さらに銀行にまで押し掛けるようになった。文子との関係や横領の事実が露見するのではないか、と川上は不安を募らせた。


 その文子が久子の屋敷を2週間ほど張り込みしたと告げ、川上に興味深い事実を明かした。屋敷にはお茶屋女将の日野千鶴(大場久美子)や、女実業家の安西詩織(岡本麗)が、いろいろな男と一緒に出入りしているという。

屋敷に凄い悪事が隠されていると言い切る文子は、呉服商の夫を殺した可能性もある久子を、一緒に強請ろうと川上を誘った。川上が話しに乗らないと知るや、文子は自分も妊娠したという。


 脅迫に怯える日々を過ごすことになった川上は、悪夢と幻影にうなされ、ついに文子の殺害を計画するのだった。



「松本清張の書道教授・消えた死体」

198211621:02-22:51、テレビ朝日系列の「土曜ワイド劇場」にて放映された。


【出演】近藤正臣・風吹ジュン・生田悦子・有馬昌彦・富田恵子・住吉道博・小沢象・浅沼晋平・俵一・池波志乃


妻を持ちながら、ホステスと愛人関係を持った銀行員が、思わぬ出世話を機に殺人を犯す。

取引先の私大理事長の娘、保子(生田悦子)と結婚した銀行員・克次(近藤正臣)は、妻の家族に頭が上がらず、気の休まる場所が無かった。

克次はホステスの文子(風吹ジュン)と愛人関係を続けることで、家庭でのストレスを軽減していた。ある時、支店長代理としての転勤命令が克次に下る。夢のような出世話に喜ぶ克次だったが、文子との愛人関係を整理しなくてはと、文子に別れ話を持ちかけるが


【スタッフ】

脚本:吉田剛

演出:野田幸男

制作:松竹

視聴率24.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

2024年9月17日 (火)

『おかしな刑事スペシャル』シリーズ第21弾

ベテラン女詐欺師が殺害事件が発生。

しかも鴨志田がアポ電強盗未遂に

事件を追う鴨志田は、被害者が死の直前、裏切り者について話していたのを知る。その裏切り者とは誰なのか

複雑に絡み合った事件の真相、そして詐欺師父と娘の愛憎をひも解いていく。


テレビ朝日2024917日(火)135015:50再放送


◆あらすじ

鴨志田新一(伊東四朗)は警視庁東王子署の警部補。別れた妻との間にもうけた娘・岡崎真実(羽田美智子)は警察庁刑事局のエリート警視だが、鴨志田と真実が実の親子だということは、職場の人間は誰も知らない


たまたま風邪をひいて休んでいた鴨志田のもとに、アポ電強盗の電話がかかってきた。鴨志田はだまされたふりをして3人組の強盗をおびき寄せて、見事逮捕に成功する。


翌日、東王子署管内のマンションの一室で、その部屋の住人・山田圭子(黒田福美)の死体が見つかる。圭子は夫を亡くした後、地元のオペラ同好会などに顔を出しながらひとりで暮らしていたらしく、死後40時間ほど経過しているようだった。

圭子は両手足を結束バンドで縛られた上で刺殺されており、防犯カメラを確認したところ、鴨志田のもとに押し入った3人組の姿が映っていた。彼らは一昨日、圭子の部屋に押し入り、その翌日に鴨志田のもとを訪れたらしく、鴨志田は「タイミングが悪かったら自分も危なかったのか」とゾッとする。しかし、3人は殺人などしていないと、頑なに犯行を否定する。

さらに、思いもよらぬ事態が発覚する。なんと山田圭子というのは偽名で、本当の身元は坂東頼子という詐欺師であることがわかったのだ。

頼子は7年前、地面師の根岸良朗(ベンガル)、瀬川光(岡田浩暉)と組んで中堅ホテル会社をだまし、4億円を奪い取ったベテラン詐欺師だった。その地面師詐欺の後、根岸はすぐに逮捕されたものの、だましとった金はまた別の人間に奪われたと主張。頼子と瀬川の居場所は一向につかめないまま、結局、4億円の行方は今も謎だった。


事件を調べはじめた鴨志田は最近、頼子がオペラ同好会の仲間に「イヤーゴがわかった」と話していたと知り、その言葉が気にかかる。イヤーゴとはオペラの演目『オセロ』の登場人物のひとりで、裏切り者を意味していた

もしや頼子は4億円がらみで殺されたのか!? 鴨志田と真実は手がかりを求めて根岸を直撃する。現在、詐欺から足を洗い、工場で働いている根岸は、娘・佐竹日菜子(大後寿々花)のためにもすっかり更生したと話すが、当の日菜子は父を恨んでいるらしく鴨志田たちが訪ねても取り付く島もなかった。

はたして、イヤーゴ=裏切り者とは誰のことなのか…!? そのイヤーゴが真犯人なのか!? 

鴨志田と真実は協力しながら、頼子の死の謎、そして7年前の地面師詐欺事件の深層に迫っていく。


日曜プライム『おかしな刑事スペシャル』

20191020日(日)午後900~午後1105、テレビ朝日系24

2024年9月16日 (月)

ザ・ミステリー『20時18分の死神 小樽発殺意の旅路』[字]

9月16日(月)  12:56〜15:00 放送時間 124分 BSテレ東

 娘の命を救うため母が犯した殺人トリック!悲劇の終わりにもうひとつの悲劇が始まる…。【出演】古谷一行、川上麻衣子、かとうかずこ、原千晶、甲本雅裕、平泉成(他)

【番組内容】小樽中央署・熊沢真琴(古谷一行)は、踏切を越え自殺しようとする男・鈴木道生(甲本雅裕)を見つけた。道生の妻・美江(川上麻衣子)の話によると道生は自殺未遂の常習者で、今月に入って3度目だという。原因は、1年前の飛行機事故で両親を失ったこと。そのショックから飛行機の墜落した時刻“20時18分”に死にたくなるという。まるで死神に取り憑かれたようだった。

数日後、道生は20時18分に投身自殺を遂げた。まさか“その死神”が熊沢に挑戦してこようとは…。

【出演者】

熊沢真琴古谷一行

鈴木美江川上麻衣子

青柳奈穂子原千晶

鈴木道生甲本雅裕

雪子かとうかずこ

十文字伍一郎平泉成

会田静枝中島ひろ子

石川香上良早紀

杉田淳一正木慎也

深谷為次郎山本清


【原作】和久峻三「2018分の死神」(光文社文庫・刊)

【脚本】中野顕彰

【監督】齋藤光正

【製作】テレビ東京


 和久峻三『20時18分の死神』(光文社文庫)

娘・洋子が結婚。音川音次郎警部補は、男手一つで育てた娘を複雑な心境で送り出した。数日後、京都府警に出勤した音川に衝撃的な報告があった。

「20時18分になると死にたくなる」と訴えていた会社員・鈴木道夫が、まさにその時刻、投身自殺を遂げていたのだ!

春の怪異か、他殺事件か?才色兼備の女性刑事とコンビを組んで、音川の推理が冴えわたる。


【目次】

20時18分の死神;掏摸男ニ正義アリ;誰も悪くない?;黄金取引;宿命の絆


【関連記事】

ドラマ「2018分の死神 小樽発 殺意の旅路」BS松竹東急零画報

http://zerogahou.cocolog-nifty.com/blog/2023/08/post-dc9013.html

2024年9月15日 (日)

日本文学100年の名作(新潮文庫)全10冊

日本文学100年の名作(新潮文庫)全10

新潮文庫創刊以来の100年間を代表する名作を精選して収録、小説アンソロジー決定版。

文学全集からあぶれてる隠れた名作や珍らしい短編小説を厳選されている。 

この全10冊は物語の意外性と激しい時を乗り越えてきた生粋のストーリーが満載されている。(2015年刊行)

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1 1914-1923 夢見る部屋

1 荒畑寒村『父親』

2 森鴎外『山拾得』

3 佐藤春夫『指紋』

4 谷崎潤一郎『小さな王国』

5 宮地嘉六『ある職工の手記』

6 芥川龍之介『妙な話』

7 内田百閒『件』

8 長谷川如是閑『象やの粂さん』

9 宇野浩二『夢見る部屋』

10 稲垣足穂『黄漠奇聞』

11 江戸川乱歩『二銭銅貨』


2 1924-1933幸福の持参者

1 中勘助『島守』

2 岡本綺堂『利根の渡』

3 梶井基次郎『Kの昇天』

4 島崎藤村『食堂』

5 黒島伝治『渦巻ける島の群』

6 加能作次郎『幸福の持参者』

7 夢野久作『瓶詰地獄』

8 水上瀧太郎『遺産』

9 龍胆寺雄『機関車に巣喰う』

10 林芙美子『風琴と魚の町』

11 尾崎翠『地下室アントンの一夜』

12 上林暁『薔薇盗人』

13 堀辰雄『麦藁帽子』

14 大佛次郎『詩人』

15 広津和郎『訓練されたる人情』


3 1934-1943三月の第四日曜 さん

1 萩原朔太郎『猫町』

2 武田麟太郎『一の酉』

3 菊池寛『仇討禁止令』

4 尾崎一雄『玄関風呂』

5 石川淳『マルスの歌』

6 中山義秀『厚物咲』

7 幸田露伴『幻談』

8 岡本かの子『鮨』

9 川崎長太郎『裸木』

10 海音寺潮五郎『唐薯武士』

11 宮本百合子『三月の第四日曜』

12 矢田津世子『茶粥の記』

13 中島敦『夫婦』

 

4 1944-1953木の都

1 織田作之助『木の都』

2 豊島与志雄『沼のほとり』

3 坂口安吾『白痴』

4 太宰治『トカトントン』

5 永井荷風『羊羹』

6 獅子文六『塩百姓』

7 島尾敏雄『島の果て』

8 大岡昇平『食慾について』

9 永井龍男『朝霧』

10 井伏鱒二『遙拝隊長』

11 松本清張『くるま宿』

12 小山清『落穂拾い』

13 長谷川四郎『鶴』

14 五味康祐『喪神』

15 室生犀星『生涯の垣根』


5 1954-1963百万円煎餅

1 梅崎春生『突堤にて』

2 芝木好子『洲崎パラダイス』

3 邱永漢『毛澤西』

4 吉田健一『マクナマス氏行状記』

5 吉行淳之介『寝台の舟』

6 星新一『おーい でてこーい』

7 有吉佐和子『江口の里』

8 山本周五郎『その木戸を通って』

9 三島由紀夫『百万円煎餅』

10 森茉莉『贅沢貧乏』

11 井上靖『補陀落渡海記』

12 河野多惠子『幼児狩り』

13 佐多稲子『水』

14 山川方夫『待っている女』

15 長谷川伸『山本孫三郎』

16 瀬戸内寂聴『霊柩車』

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6 1964-1973ベトナム姐ちゃん

1 川端康成『片腕』

2 大江健三郎『空の怪物アグイー』

3 司馬遼太郎『倉敷の若旦那』

4 和田誠『おさる日記』

5 木山捷平『軽石』

6 野坂昭如『ベトナム姐ちゃん』

7 小松左京『くだんのはは』

8 陳舜臣『幻の百花双瞳』

9 池波正太郎『お千代』

10 古山高麗雄『蟻の自由』

11 安岡章太郎『球の行方』

12 野呂邦暢『鳥たちの河口』


7 1974-1983公然の秘密

1 筒井康隆『五郎八航空』

2 柴田錬三郎『長崎奉行始末』

3 円地文子『花の下もと』

4 安部公房『公然の秘密』

5 三浦哲郎『おおるり』

6 富岡多惠子『動物の葬禮』

7 藤沢周平『小さな橋で』

8 田中小実昌『ポロポロ』

9 神吉拓郎『二ノ橋 柳亭』

10 井上ひさし『唐来参和』

11 李恢成『哭』

12 色川武大『善人ハム』

13 阿刀田高『干魚と漏電』

14 遠藤周作『夫婦の一日』

15 黒井千次『石の話』

16 向田邦子『鮒』

17 竹西寛子『蘭』


8 1984-1993薄情くじら

1 深沢七郎『極楽まくらおとし図』

2 佐藤泰志『美しい夏』

3 高井有一『半日の放浪』

4 田辺聖子『薄情くじら』

5 隆慶一郎『慶安御前試合』

6 宮本輝『力道山の弟』

7 尾辻克彦『出口』

8 開高健『掌のなかの海』

9 山田詠美『ひよこの眼』

10 中島らも『白いメリーさん』

11 阿川弘之『鮨』

12 大城立裕『夏草』

13 宮部みゆき『神無月』

14 北村薫『ものがたり』


9 1994-2003アイロンのある風景

1 辻原登『塩山再訪』

2 吉村昭『梅の蕾』

3 浅田次郎『ラブ・レター』

4 林真理子『年賀状』

5 村田喜代子『望潮』

6 津村節子『初天神』

7 川上弘美『さやさや』

8 新津きよみ『ホーム・パーティー』

9 重松清『セッちゃん』

10 村上春樹『アイロンのある風景』

11 吉本ばなな『田所さん』

12 山本文緒『庭』

13 小池真理子『一角獣』

14 江國香織『清水夫妻』

15 堀江敏幸『ピラニア』

16 乙川優三郎『散り花』


10 2004-2013バタフライ和文タイプ事務所

1 小川洋子『バタフライ和文タイプ事務所』

2 桐野夏生『アンボス・ムンドス』

3 吉田修一『風来温泉』

4 伊集院静『朝顔』

5 恩田陸『かたつむり注意報』

6 三浦しをん『冬の一等星』

7 角田光代『くまちゃん』

8 森見登美彦『宵山姉妹』

9 木内昇『てのひら』

10 道尾秀介『春の蝶』

11 桜木紫乃『海へ』

12 高樹のぶ子『トモスイ』

13 山白朝子『〆』

14 辻村深月『仁志野町の泥棒』

15 伊坂幸太郎『ルックスライク』

16 絲山秋子『神と増田喜十郎』    


各巻付属 あとがき 解説 年譜


【関連記事】

池内紀×川本三郎×松田哲夫・座談会 

100年の文学宇宙 新潮文庫『日本文学100年の名作』  

三者三様に密度高い読書家でもある対談。

https://www.bookbang.jp/review/article/30912

2024年9月14日 (土)

イグ・ノーベル賞に「哺乳類が肛門を使って呼吸する仕組み」…日本の研究者、18年連続受賞

【ケンブリッジ】人々を笑わせ、考えさせる優れた研究を顕彰する「イグ・ノーベル賞」の今年の受賞者が発表された。

哺乳類が肛門を使って呼吸する仕組みを医療応用に結びつけた、武部貴則・東京医科歯科大教授(37)(再生医学)ら日米計11人の研究チームが「生理学賞」を受賞した。日本の研究者の受賞は18年連続となる。


【関連記事】

イグ・ノーベル賞に「哺乳類が肛門を使って呼吸する仕組み」日本の研究者、18年連続受賞 : 読売新聞

https://www.yomiuri.co.jp/science/20240913-OYT1T50015/


「イグ・ノーベル賞は最高の賞」 酔っ払ったミミズを研究 死んだ魚の実験は「やらない方がいい」- Yahoo!ニュース

https://news.yahoo.co.jp/articles/aa5363988a7c0c45b6dd8b1fe4946d0aa5ac01b1

2024年9月13日 (金)

ドラマ「振り返れば奴がいる」の最終回は石川玄が重篤な病に侵されて、手術の末に亡くなると衝撃的な展開。

「別離」あらすじ

人間ドッグで悪性の胃ガンであるのが判明した石川は、中川(鹿賀丈史)からそのことを隠されていた。


司馬(織田裕二)は石川の手術に全力でドクターとして臨むが、手術自体は成功しても、容体は急変して亡くなってしまう。

石川が亡くなる間際、司馬は胸骨圧迫をしながら「戻ってこい、石川!」と叫んだ。


その後、司馬は恨みを持っていた男に刺されて、路上に倒れてしまう衝撃のラストシーン。

再放送で今観ても唐突なくらい、主人公ふたりが死んでしまうので、放送当時は最終回はインパクトある幕だったに違いない。このラストシーンがクランクアップ直前に変更された。演じていた本人が死んだほうが良いと提案があり、脚本が変更になったという。


「振り返れば奴がいる」は19931月より、フジテレビ系列の「水曜劇場」で放送されたテレビドラマ。脚本は三谷幸喜で、クールな男性医師同士のプライドをかけた闘いが描かれていた。喜劇を創作してきた彼の唯一のシリアスな医療ドラマとなっている。反面において相当な推敲された、計算のうえの展開であり話題作になっていると感じる。三谷幸喜ならではの考え抜かれた脚本だろう。

6000万円窃盗事件と交際クラブ

和歌山県田辺市の会社経営者男性(74)が、自宅から6000万円相当の現金や貴金属類を盗まれた事件が、大きな話題となっている。

   とりわけ、窃盗容疑で逮捕された東京都新宿区に住む自称フリーモデルの女(27)と男性が出会った理由について、多くのネットユーザーが「どうやって」「謎すぎる」と不思議がっている。和歌山と東京、およそ450キロの距離を結んだのは「交際クラブ」だったとの報道も出ている。


   和歌山県警田辺署は2016222日、男性宅から20151月に現金600万円と貴金属など29点(約5400万円相当)を盗んだ疑いで女を逮捕した。女は「盗んだつもりはない。男性が『持って行っていい』と言ったので持ち出した」と容疑を否認しているという。

   男性は同日、女を自宅に残して外出していた。しかし、帰宅後すでに自宅はもぬけの殻。翌29日に現金や貴金属がなくなっているのに気付いた。それ以降、女とは連絡がつかない状態だという。

   男性はかなりのお金持ちのようで、テレビ局などの取材に対し、「1億円なんて紙切れだから」「謝っていただければ、別にね」などとも答えている。

   男性が自宅に多額の金品を保管していたことや、フリーモデルという見慣れない肩書きなど様々な点がクローズアップされている今回の事件。とくに、男性と女の50歳近い年齢差からか、2人の出会ったきっかけがネットで注目されている。ツイッターには

「いったいどうやって知り合いになった」

「謎すぎる関係」

といった声が相次いでいる。

   情報番組「モーニングショー」(テレビ朝日系)や「白熱ライブ ビビット」(TBS系)によると、2人は東京・銀座にある「交際クラブ」で出会った。男性はそこで女を紹介され、これまで11回自宅へ招いた。女が訪れるたび、航空チケット代や30万円~40万円もの現金を渡していたようだ。

   交際クラブは別名「デートクラブ」とも言われ、入会すると、女性会員とデートをしたり、連絡をとりあったりできる。その多くは会員制。紹介料がその都度必要となるため出会い系サイトより費用がかさむ一方、指名すれば「必ず出会える」という強みもある。

   東京都内にも、広尾や南青山、銀座など至るところに店舗がある。それぞれの公式サイトで示されている料金システムを見ると、入会金の相場は5万円、年会費の相場は3万円といったところだろうか。加えて、紹介を受けるごとに3万円から5万円ほどの紹介(セッティング)料が必要となる。

   「デートクラブ」が注目された事件が過去にもあった。交際していた男性らを次々殺害したとして、1審、2審で死刑判決を受けた木嶋佳苗被告(最高裁に上告中)もかつて交際クラブの女性会員だった。19歳の頃に渋谷で交際クラブにスカウト。以後数十人と「愛人契約」を交わしたとされ、「愛人」から得た収入は月150万円に上るとも報じられている。

   逮捕された容疑者の女は、「盗んでない。男性が持って行っていいと言った」と話しているという。

2024年9月12日 (木)

「紀州のドン・ファン」殺害事件 55歳年下元妻が『無罪主張』 検察側は「『老人完全犯罪』『覚醒剤過剰摂取死亡』などと複数回検索」「覚醒剤を密売サイトから致死量の3倍以上注文」と指摘

2018年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の野崎幸助さん(当時77歳)に覚醒剤を飲ませて殺害した罪に問われている元妻・須藤早貴被告(28)の裁判員裁判が、きょう12日始まり、須藤被告は「私は無罪です。私は社長を殺していませんし、覚醒剤を摂取させたこともありません」と語り、無罪を主張しました。


和歌山県田辺市で生まれた野崎さんは、地元の中学校を卒業後、金融業や酒類の販売、不動産事業などで成功し、一代で億単位の財産を築きました。


世間から注目されるようになったのは、金品を奪われる「被害者」としてでした。


自宅には、様々な高級品があり、強盗に4000万円相当を奪われた経験も。


【野崎幸助さん】「(強盗が)『カネや、カネや』と言って。ドスを突き付けて」

Q怖くなかった?)

「怖くありません。(狙われるのは)男の勲章なんですよね」


また、2016年には、50歳下の交際相手に、現金600万円と時価5400万円相当の貴金属を盗まれました。


【野崎幸助さん】「(女性が)時計とかダイヤモンドとか一緒に入っているやつ全部持って行った。(女性とは)アバンチュールですね。それが私の脇の甘いところ」


野﨑さんは、多くの女性と交際してきたことを赤裸々に語り、スペインの伝説上のプレイボーイになぞらえて、「紀州のドン・ファン」と自ら称していました。


2018年、76歳の時に、55歳年下の女性と結婚。


この相手というのが、須藤被告でした。


【野崎さんの45年来の友人・沖見泰一さん】「普通の若い女の子で。手からスマホを離さないというイメージ。大人の話で田舎の話とか、色々とそういう。もろもろの話しても、全然ちんぷんかんぷんで。ただ、そこに居るっていうだけの存在だった」


野崎さんが自宅で死亡しているのが見つかったのは、その結婚からおよそ3カ月後のこと。

死因は「急性覚醒剤中毒」でした。


他殺なのか、自分で覚せい剤を服用したことによる事故死なのか。

疑惑の目は、事件当時、家にいた須藤被告に向けられ、そのころ、FNNの単独取材に応じていました。


【須藤被告(2018年)】「本当に殺してないです。社長の前の女の人が覚せい剤をやっていたと、家政婦の方から聞いています」


警察は、野﨑さんが死亡する12日前に愛犬の「イブ」が突然死したことにも着目。

埋葬された「イブ」を掘り起こして鑑定したり、野﨑さんが飲んだビールの空き瓶およそ2000本も押収したりしましたが、いずれも覚醒剤は検出されず、捜査は難航を極めました。


そして、事件から3年後の2021年、野崎さんが覚醒剤を口から摂取したとみられる夕方の時間に家に須藤被告しかいなかったことや、須藤被告が、事件の前にインターネットで覚醒剤について調べていて、密売人とSNSを通じて接触したとみられることなどから、警察は、状況証拠が揃ったとして、須藤被告を野崎さん殺害容疑での逮捕に踏み切りました。


また、その後の取材で、事件前に野崎さんが、須藤被告との離婚をほのめかしていたことがわかりました。


【野﨑さんの知人武田美喜枝さん(87)】「財産誰にやるんだ?」と聞いたら「イブに全部やる」イブて犬の名前や、「犬にやる前に嫁さんちゃうんか?」て言うてん、「まぁな、まぁな」と/その時から心は冷えていたんかな」


【沖見泰一さん】「結婚したけども田辺には皆目来ないんだとか言って、もうそうこうしてるうちにね結婚したのに、もう次の彼女ができて、もうあの子と別れるとか言ったりね、その須藤早貴と」


須藤被告と別れた後の交際相手をすでに決めていたという野﨑さん。

警察は、「離婚問題」をきっかけに、須藤被告が犯行に及んだ疑いもあるとみて捜査を進めましたが、須藤被告は逮捕後の調べで容疑を否認した後、事件への関与について供述しなくなりました。


そしていよいよ裁判が始まりました。


検察側は、直接証拠がない中で、状況証拠をもとに有罪であることの証明を進めるとみられます。

予備日を除いて、3カ月の間に22日間開かれる審理で、28人の証人尋問が予定されていて、捜査関係者は「有罪立証に自信があるから起訴している」と話しています。


12日の初公判に黒のノースリーブのワンピースを着て法廷に現れた須藤被告。


弁護人から起訴状を渡された際には、髪をかきあげるような仕草を見せ、検察側が起訴内容の朗読をしているときも動揺した様子は見られませんでした。


そして、「私は無罪です。私は社長を殺していませんし、覚醒剤を摂取させたこともありません」と語り無罪を主張。

弁護側も同様に無罪を主張しました。


一方、検察側は冒頭陳述で、須藤被告が『老人完全犯罪』『覚醒剤過剰摂取死亡』などと複数回検索していたことや、覚醒剤を密売サイトから3g以上、致死量の3倍以上を注文していたこと、犯行時間に自宅にいたのは、野崎さんと須藤被告の2人きりだったことなどを指摘。


「資産家である野崎さんと財産目当てで被告は結婚し、完全犯罪により莫大な資産を得るため、致死量の覚醒剤を摂取させて殺害した」と主張しました。


須藤被告は静かに検察側の主張を聞いていました。

本当に野崎さんを殺害したのは、須藤被告なのか。

覚醒剤を飲ませた「何らかの方法」とはいったいどのようなものなのか。


長期間にわたる裁判の中で裁判員は難しい判断を迫られることになります。

【関西テレビ】


まるでテレビドラマのような事件ですね。

難しい裁判になりそうであります。

2024年9月11日 (水)

『紀州のドン・ファン―美女4000人に30億円を貢いだ男』野崎幸助(講談社+α文庫)

付き合った女は4000人、使ったカネは30億! 「美人とやりたい」、その一心だけで無一文から大富豪に上り詰めた男の一代記とんでもない男がいた!

幼いころから「美人と付き合いたい」と願い続け、そのためには大金持ちになるのが近道と、鉄屑拾い、コンドーム訪問販売、金融業など様々な商売を経て、裸一貫から成り上がった男の痛快自伝。
商売が上手くいくコツ、金持ちになるための心構え、女性を口説く技から、75歳になってクスリいらずの生涯現役法まで、すべてを赤裸々に語った!
文庫書き下ろし

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第1章 50歳下の愛人は大金とともに去りぬ

第2章 「若さ」と「馬鹿さ」の日々
第3章 転機――「どうも、コンドーム屋でございます」
第4章 高度経済成長の波に乗れ
第5章 よく稼ぎ、よく遊ぶ
第6章 心を読めばナンパも仕事も上手くいく
第7章 人生、山もあれば谷もあるさ
第8章 老け込んでなんて、いられない

講談社 (2016/12/20)

戦後まもない昭和20年代半ば、和歌山の田舎でひとりの少年が性に目覚めた。美女と付き合いたい。それには大金持ちになるのが一番だ。そう決心して以来、鉄屑拾い、コンドーム訪問販売、金融業となんでもやった。そして手に入れた億単位のカネと、美女に囲まれて暮らす日々。たとえ他人に馬鹿にされようと、本気で願えば夢は叶う。


野崎幸助[ノザキコウスケ] 
1941(昭和16)年、和歌山県田辺市生まれ。酒類販売業、不動産業などを営む実業家。地元の中学を卒業後、鉄屑拾い、訪問販売員、金融業など様々な商売を手掛け、裸一貫で億単位の財を成す。


【和歌山 6000万円窃盗事件】

2021428日に死亡時の妻Bが殺人容疑で逮捕された。しかし、決定的な証拠が出てきておらず、地元記者らは和歌山毒物カレー事件を引き合いに冤罪の可能性を指摘している。20245月時点で動機の詳細は不明である。初公判は912日に行われた。


死亡した男性は、1941年(昭和16年)に和歌山県田辺市で7人兄弟の三男として生まれた。地元の中学を卒業後働き始め、酒造メーカー訪問販売員や金融業などを手掛けた。その後、コンドームを訪問販売する仕事で成功し、それを元手に投資や金貸しを行うことで数十億の財産を築くに至り、「紀州のドン・ファン」と呼ばれていた。

女好きでも知られており、美女4,000人に30億円を貢いできたと自称している。20162月に27歳の自称モデルの女性に現金600万円と5,400万円相当の宝石類など合計6,000万円を盗まれたが「6,000万円なんて自分にとっては紙くず。窃盗事件もいい経験だ」などと発言して話題となった。

201828日、55歳年下の女性B(当時21歳)と結婚した。同年524日午後10時半ごろ、自宅2階の寝室で倒れているA20代の妻と60代の家政婦が発見、119番した。行政解剖で、血液や胃などから多量の覚醒剤成分が検出される。墓は田辺湾を望む高台の田辺市営墓地にある。


事件当日の2018524日、自宅にいたのは夫妻AB、家政婦の3人のみであった。午後3時ごろ、夕食の支度を終えた家政婦が外出し、AB2人きりになる。この間にAは夕食を済ませ、寝室に戻ったと見られている。一方、Bは、自分は2階には上がっていないと供述した。午後10時ごろ、家政婦とBにより、Aが寝室で倒れているのが発見された。その場で死亡が確認され、死亡推定時刻は午後9時ごろとされた。解剖の結果、致死量を超える覚醒剤が検出され、死因が急性覚醒剤中毒であったことが判明した。当時自宅にはBと家政婦しかおらず、防犯カメラにも何も映っていなかった。当日の夕食は家政婦が用意した鍋料理であったが、夕食時には家政婦は帰宅しておりABだけであった。


Aの腕などに注射跡はなく、また覚醒剤成分が長く残留する毛髪検査でも覚醒剤成分が検出されなかったため、覚醒剤を経口摂取させられたと推測されている。Aの所有する酒類販売会社にあった2000本以上のビールの空き瓶や飼い犬の死体からも覚醒剤成分は検出されなかった。また、事件の直前に死亡した飼い犬の葬儀を予約するなど自殺する事情がないことから、何者かに覚醒剤を摂取させられた可能性があるとみられている。

2021428日、Bは覚醒剤を使用してAを殺害した被疑者として、殺人容疑と覚醒剤取締法違反容疑で和歌山県警察に逮捕された。Bは事件前に覚醒剤について調べた形跡があり、また覚醒剤の密売人と接触した可能性が指摘されている。

同年519日、和歌山地検はBを殺人と覚醒剤取締法違反の罪で和歌山地裁へ起訴した。なお、20234月時点で初公判は開かれておらず、公判日程も決まっていない。

202249日、BAの会社の資金を横領した疑惑に関しては、202246日に嫌疑不十分により不起訴となった。

20245月時点で、公判の目途は立っていないという。裁判開始までに時間がかかっていることについて、弁護士の若狭勝は「分からないことが多くある事件。弁護団とすると徹底的に争うという姿勢を抱いているんだと思う」と見解を述べている。


135000万円とされるAの遺産については、「全財産を田辺市に寄付する」としたAの遺言書が見つかったとして、田辺市が受け取る方針を明らかにした。一方で、弁護士の高橋裕樹によると「相続人ではない第三者に全額を相続するという遺言でも、妻、子供、親には『遺留分侵害請求権』が認められている」ため、B67500万円を受け取れる可能性がある。しかし、殺人罪で有罪が確定すると遺産を一切受け取れなくなるため、遺産の行方も注目されている。

Aの「全財産を田辺市に寄付する」と書かれた遺言書をAの兄ら4人が「偽造だ」として、2020年に遺言書の無効確認を求め地裁に提訴した。市や訴状によると、遺言書は平成2528日付で「いごん 全財産を田辺市にキフする」と紙に赤ペンで手書きされていた[16]。田辺市側とAの親族が遺言書の有効性を争った裁判で、2024621日に和歌山地裁(高橋綾子裁判長)は「有効」とする判決を言い渡した。72日、親族側は判決を不服として大阪高裁に控訴した。

Wikipedia】より

2024年9月10日 (火)

入堂雲のような

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夏空がつづいております。

2024年9月 9日 (月)

抹茶アイスクリーム

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2024年9月 8日 (日)

日曜日の初耳学【三谷幸喜×林修◆仲良し長澤まさみ&平野レミがリモートで大暴れ】[字]

98()  22:0022:54 放送時間 54

TBS

 

番組概要

カリスマ脚本家アイデア誕生の瞬間『ザ・マジックアワー』『鎌倉殿の13人』◆舞台で天海祐希&大泉洋&吉田羊イタズラ真相◆親友は長澤まさみ&理想の女性は平野レミ

 

出演者

MC 林修・大政絢 【ゲスト(50音順) 大家志津香 澤部佑(ハライチ田村淳 中島健人 八木亜希子山本千尋 VTR出演】 三谷幸喜 長澤まさみ 平野レミ


◎この番組はいま知っておくべき話題のトレンドを物知りな林先生とやさしく掘り下げ、日曜の夜をちょっとだけ元気にするバラエティ番組。対談コーナー「インタビュアー林修」や、気になるワードから今話題のトレンドを紐解く「初耳トレンディ」などをお届けする!


公式SNS

【番組HP http://www.mbs.jp/mimi/ X @hatsumimigaku https://twitter.com/hatsumimigaku #初耳学 【インスタグラム】 @hatsumimigaku https://www.instagram.com/hatsumimigaku/

2024年9月 7日 (土)

三谷幸喜の脚本スランプ脱出法

番組が次週収録なのに、シナリオが全く思いつかない。ホテルに缶詰めになって追い込まれて頭が真っ白になってしまう。


【スランプ脱出法】

1.ホテルのベッドと壁の間に、身を挟むように沈んで考える。「ダメな人間だなぁ」と全身に浴びて朝まで沈んで考える。

2.浴室でソープまんたんにした浴室に入って、全身泡にまみれにして、浴槽の栓を抜く。泡だらけの人間となり、最低な男だと実感させる。

3.諦めて寝る。しかし夢の中で仕事をして、朝までに完成したこともあった。


96日(金)放送の「酒のツマミになる話」(フジテレビ系)にゲスト出演して三谷幸喜は語った。

円卓を囲み、それぞれの好きなお酒で乾杯し宴がスタート。番組特製の酒瓶ルーレットでトークの順番を決定する深夜のバラエティー。

2024年9月 5日 (木)

三谷幸喜ドラマ自選放送シリーズのラインナップ

今月公開の映画『スオミの話をしよう』が三谷幸喜の脚本と監督をしてるので、フジテレビは番宣兼ねての企画なんだろう。

三谷幸喜テレビ自選放送は、勝呂武尊シリーズから始まった。

オリエント急行殺人事件(2015年)

黒井戸殺し(2018年)

死との約束(2021年)が既に放送された。

放送ラインナップされてる、振り返れば奴がいる(1993年)は、喜劇作家なのにシリアスな医療ドラマを依頼されてしまい困窮した番組だったらしい。放送予定になっているのが意外だった。


古畑任三郎 シリーズは深夜帯で再放送が始まっている。

やっぱり猫が好き(1988 - 1991年)は離婚した女優さんが主演してるので自選されないだろう。

フジテレビのドラマとして、以下の番組から、どれだけ再放送されるだろうか。

東京ストーリーズ『大災難の街 東京』(1989年)

子供、ほしいね(1990年)

女ねずみ小僧 いけないことだぞ!大江戸マラソンばくち地獄(1990年)

世にも奇妙な物語『息子帰る』(1991年)

天国から北へ3キロ(1991年)

君たちがいて僕がいる(1992年)

総務課長戦場を行く!1992年)

今夜、宇宙の片隅で(1998年)

合い言葉は勇気(2000年)

HR(エイチアール)(2002 - 2003年)

わが家の歴史(2010年)

ステキな隠し撮り〜完全無欠のコンシェルジュ〜(2011年)


スランプ期間の作品も含めて、脚本は色々ある。映画がロングランになれば、意外な番組が観れるかも知れない。

2024年9月 4日 (水)

三谷幸喜×アガサ・クリスティー 死との約束 後編[再][字][解][デ]

96()  13:5014:48 放送時間 58

フジテレビ

 

ポアロシリーズの傑作を、熊野古道を舞台に日本初映像化!一家を支配していた母親が殺され、その家族には全員に動機があった。名探偵・勝呂武尊が難事件に挑む!

 

番組内容

名探偵・勝呂武尊(野村萬斎)は休暇で熊野古道を訪れていた。ホテルのラウンジで医師の沙羅絹子(比嘉愛未)の姿を目にし、声をかける。沙羅は勝呂のことを新聞で見て知っていたため、2人はすぐに打ち解ける。そこに本堂家の夫人(松坂慶子)、次男の主水(市原隼人)、長女の鏡子(堀田真由)、次女の絢奈(原菜乃華)、少し遅れて長男の礼一郎(山本耕史)、妻の凪子(シルビア・グラブ)がやってくる。夫人はいきなりホテルのスタッフをどなりつけ、子ども達にはあれこれと命令しはじめる。それはまるで一家の独裁者のようだった。一家の税理士・十文字幸太(坪倉由幸)によると、主の本堂氏が家族に十分なお金を残して死んだため、本堂家は日本中を旅しているのだという。

本宮大社を散策していた勝呂は背後から声をかけられる。婦人代議士・上杉穂波(鈴木京香)と編集者の飛鳥ハナ(長野里美)だった。穂波は自伝の執筆のために熊野を訪れたというが、どうやら勝呂とは旧知の仲らしい。

その2日後、古道散策ツアーに向かった本堂一家と勝呂、沙羅、穂波、飛鳥。しかし参道沿いのベンチで本堂夫人が遺体となって発見される。地元の警察署長・川張大作(阿南健治)に事件解決を要請された勝呂は、早速捜査をはじめる。夫人は普段から心臓が弱かったというのだが、勝呂はその右腕に注射針の痕を発見する。ぎくしゃくしていた家族の誰にも動機があり、殺害のチャンスがあった。


【出演者】野村萬斎 / 松坂慶子、山本耕史、シルビア・グラブ、市原隼人、堀田真由、原菜乃華 / 比嘉愛未、坪倉由幸(我が家) / 長野里美、阿南健治 / 鈴木京香 他


スタッフ

【原作】アガサ・クリスティー『死との約束』 

【脚本】三谷幸喜 

【プロデューサー】渡辺恒也、高丸雅隆(共同テレビ) 

【演出】城宝秀則(共同テレビ) 

【制作協力】共同テレビ 

【制作著作】フジテレビ

2024年9月 3日 (火)

三谷幸喜×アガサ・クリスティー 死との約束 前編[再][字][解][デ]

9月5日(木)  13:50〜15:45 放送時間 115分

フジテレビ

 ポアロシリーズの傑作を、熊野古道を舞台に日本初映像化!一家を支配していた母親が殺され、その家族には全員に動機があった。名探偵・勝呂武尊が難事件に挑む!

【番組内容】名探偵・勝呂武尊(野村萬斎)は休暇で熊野古道を訪れていた。ホテルのラウンジで医師の沙羅絹子(比嘉愛未)の姿を目にし、声をかける。沙羅は勝呂のことを新聞で見て知っていたため、2人はすぐに打ち解ける。そこに本堂家の夫人(松坂慶子)、次男の主水(市原隼人)、長女の鏡子(堀田真由)、次女の絢奈(原菜乃華)、少し遅れて長男の礼一郎(山本耕史)、妻の凪子(シルビア・グラブ)がやってくる。夫人はいきなりホテルのスタッフをどなりつけ、子ども達にはあれこれと命令しはじめる。それはまるで一家の独裁者のようだった。一家の税理士・十文字幸太(坪倉由幸)によると、主の本堂氏が家族に十分なお金を残して死んだため、本堂家は日本中を旅しているのだという。

本宮大社を散策していた勝呂は背後から声をかけられる。婦人代議士・上杉穂波(鈴木京香)と編集者の飛鳥ハナ(長野里美)だった。穂波は自伝の執筆のために熊野を訪れたというが、どうやら勝呂とは旧知の仲らしい。

その2日後、古道散策ツアーに向かった本堂一家と勝呂、沙羅、穂波、飛鳥。しかし参道沿いのベンチで本堂夫人が遺体となって発見される。地元の警察署長・川張大作(阿南健治)に事件解決を要請された勝呂は、早速捜査をはじめる。夫人は普段から心臓が弱かったというのだが、勝呂はその右腕に注射針の痕を発見する。ぎくしゃくしていた家族の誰にも動機があり、殺害のチャンスがあった。

【出演者】野村萬斎 / 松坂慶子、山本耕史、シルビア・グラブ、市原隼人、堀田真由、原菜乃華 / 比嘉愛未、坪倉由幸(我が家) / 長野里美、阿南健治 / 鈴木京香 他

スタッフ

【原作】アガサ・クリスティー『死との約束』 

【脚本】三谷幸喜 

【プロデューサー】渡辺恒也、高丸雅隆(共同テレビ) 

【演出】城宝秀則(共同テレビ) 

【制作協力】共同テレビ 

【制作著作】フジテレビ

2024年9月 1日 (日)

三谷幸喜ドラマ『死との約束』フジテレビ

96(木)13:5014:48 放送時間118


アガサ・クリスティが1938年に発表した長編小説『死との約束』を原作として、巡礼の道として世界遺産に登録されている熊野古道を舞台に、昭和30年代に設定した。

主人公の勝呂武尊が本堂家の女主人が遺体で発見された案件の真相を追う。

『オリエント急行殺人事件』(2015年)『黒井戸殺し』(2018年)に続く脚本家・三谷幸喜×狂言師・野村萬斎によるドラマシリーズ第3弾。今回も原作者のアガサ・クリスティに敬意を表して、舞台を日本にした以外はほぼ原作を忠実に脚色して「こうしなければ視聴者がすぐに誰が犯人か分かってしまう」ので、ある人物の設定のみミスリードのために一部改変している。

三谷幸喜は「死との約束は、アガサ・クリスティーの隠れた傑作です。ポワロ物で、僕がいちばん好きな作品です」とコメント。

物語の舞台「黒門ホテル」の外観は愛知県の蒲郡クラシックホテルで、館内は都内のセットで撮影が行われた。

【あらすじ】

休暇で熊野古道の近くにある和歌山県天狗村の「黒門ホテル」に宿泊していた勝呂武尊は、馴染みのラウンジで同席となった医師の沙羅絹子や、各地を旅している富豪の本堂家の人々(本堂夫人、礼一郎、凪子、主水、鏡子、絢奈)とそれに付き添う税理士の十文字幸太と出会い、その夜に言い争う男女が発した「分からないのか、こうなったらもう殺すしかないんだ」という言葉を耳にする。

自らの子供たちを支配し、全てを自分の思うようにしなければ気が済まない本堂夫人の態度に苛立ちを感じた沙羅医師は、礼一郎や鏡子に接触を図るが、それを快く思わない夫人は2人に彼女を無視するように命じる。その頃、勝呂は古き知り合いであり、今は代議士をしている上杉穂波と再会し、同行している編集者の飛鳥ハナの隙を見て逢瀬を重ねるが、空気を読めない勝呂の発言に気分を害した上杉代議士に背中を押され怪我をしてしまう。

怪我を理由に、翌日の全員がバスにて向かう熊野古道の探訪を断ろうとする勝呂だが、上杉代議士の願いを断れず、本堂家の人々や沙羅医師たちと共に探訪に参加。そこでも上手く同行していた飛鳥を騙し2人きりになるが、再び悪戯心の芽生えた上杉代議士に背中を押された勢いで山道を転がり落ちてしまい、遠回りをして助けに来た彼女の手を借りてバスへと戻り休む事となり、仕方なく彼女はバスへ戻っていた飛鳥と共に散策する。

一方その頃、本堂家の人々は珍しく1人にして欲しいという本堂夫人の命令に従い、夫人1人をベンチに残しそれぞれ散策した後に、夫人に声をかけバスへと戻る。

しばらく後、雨も降りそうな天気となったために沙羅医師がベンチに座っている本堂夫人の下へ向かうと、本堂夫人は既に亡くなっていた。勝呂は捜査に呼ばれた川張大作署長に煽てられ、関係者全員のアリバイと動機を確認し、思考した後に署長に自らが証人となっており事件への動機が見当たらない上杉代議士と飛鳥以外の全ての人をラウンジに集めるように伝え、上杉代議士には自らの華麗な推理をラウンジのすぐ上にある自室で聞いて欲しいと伝える。関係者が全て集まった後、勝呂は事の顛末についての推理を語り始めるのであった。

【キャスト】

原作 - アガサ・クリスティ『死との約束』

脚本 - 三谷幸喜

演出 - 城宝秀則(共同テレビ)

音楽 - 住友紀人

ロケ協力 - 熊野本宮大社、和歌山県、田辺市、熊野本宮観光協会、新宮市、熊野しんぐうフィルムコミッション、わかやまフィルムコミッション、和歌山県観光連盟、ワープステーション江戸 ほか

原作翻訳参考 - 高橋豊「死との約束」(ハヤカワ文庫)

アドバイザー - 町田暁雄

スタントコーディネーター - おぐらとしひろ

スタント - 塚越靖誠、酒井和真

技術協力 - バスク

美術協力 - フジアール

照明協力 - ラ・ルーチェ

VFX - 日本映像クリエイティブ

スタジオ - 東映東京撮影所

プロデューサー - 渡辺恒也(フジテレビ)、高丸雅隆(共同テレビ)

協力 - Agatha Christie,Ltd

エグゼクティブプロデューサー - Basi AKpabioLeo Dezoysa

日本国内エージェント - 甲斐美代子、甲斐絵里

制作協力 - 共同テレビ

製作著作 - フジテレビ

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