三谷幸喜ドラマ『死との約束』フジテレビ
9月6日(木)13:50〜14:48 放送時間118分
アガサ・クリスティが1938年に発表した長編小説『死との約束』を原作として、巡礼の道として世界遺産に登録されている熊野古道を舞台に、昭和30年代に設定した。
主人公の勝呂武尊が本堂家の女主人が遺体で発見された案件の真相を追う。
『オリエント急行殺人事件』(2015年)『黒井戸殺し』(2018年)に続く脚本家・三谷幸喜×狂言師・野村萬斎によるドラマシリーズ第3弾。今回も原作者のアガサ・クリスティに敬意を表して、舞台を日本にした以外はほぼ原作を忠実に脚色して「こうしなければ視聴者がすぐに誰が犯人か分かってしまう」ので、ある人物の設定のみミスリードのために一部改変している。
三谷幸喜は「死との約束は、アガサ・クリスティーの隠れた傑作です。ポワロ物で、僕がいちばん好きな作品です」とコメント。
物語の舞台「黒門ホテル」の外観は愛知県の蒲郡クラシックホテルで、館内は都内のセットで撮影が行われた。
【あらすじ】
休暇で熊野古道の近くにある和歌山県天狗村の「黒門ホテル」に宿泊していた勝呂武尊は、馴染みのラウンジで同席となった医師の沙羅絹子や、各地を旅している富豪の本堂家の人々(本堂夫人、礼一郎、凪子、主水、鏡子、絢奈)とそれに付き添う税理士の十文字幸太と出会い、その夜に言い争う男女が発した「分からないのか、こうなったらもう殺すしかないんだ」という言葉を耳にする。
自らの子供たちを支配し、全てを自分の思うようにしなければ気が済まない本堂夫人の態度に苛立ちを感じた沙羅医師は、礼一郎や鏡子に接触を図るが、それを快く思わない夫人は2人に彼女を無視するように命じる。その頃、勝呂は古き知り合いであり、今は代議士をしている上杉穂波と再会し、同行している編集者の飛鳥ハナの隙を見て逢瀬を重ねるが、空気を読めない勝呂の発言に気分を害した上杉代議士に背中を押され怪我をしてしまう。
怪我を理由に、翌日の全員がバスにて向かう熊野古道の探訪を断ろうとする勝呂だが、上杉代議士の願いを断れず、本堂家の人々や沙羅医師たちと共に探訪に参加。そこでも上手く同行していた飛鳥を騙し2人きりになるが、再び悪戯心の芽生えた上杉代議士に背中を押された勢いで山道を転がり落ちてしまい、遠回りをして助けに来た彼女の手を借りてバスへと戻り休む事となり、仕方なく彼女はバスへ戻っていた飛鳥と共に散策する。
一方その頃、本堂家の人々は珍しく1人にして欲しいという本堂夫人の命令に従い、夫人1人をベンチに残しそれぞれ散策した後に、夫人に声をかけバスへと戻る。
しばらく後、雨も降りそうな天気となったために沙羅医師がベンチに座っている本堂夫人の下へ向かうと、本堂夫人は既に亡くなっていた。勝呂は捜査に呼ばれた川張大作署長に煽てられ、関係者全員のアリバイと動機を確認し、思考した後に署長に自らが証人となっており事件への動機が見当たらない上杉代議士と飛鳥以外の全ての人をラウンジに集めるように伝え、上杉代議士には自らの華麗な推理をラウンジのすぐ上にある自室で聞いて欲しいと伝える。関係者が全て集まった後、勝呂は事の顛末についての推理を語り始めるのであった。
【キャスト】
原作 - アガサ・クリスティ『死との約束』
脚本 - 三谷幸喜
演出 - 城宝秀則(共同テレビ)
音楽 - 住友紀人
ロケ協力 - 熊野本宮大社、和歌山県、田辺市、熊野本宮観光協会、新宮市、熊野しんぐうフィルムコミッション、わかやまフィルムコミッション、和歌山県観光連盟、ワープステーション江戸 ほか
原作翻訳参考 - 高橋豊「死との約束」(ハヤカワ文庫)
アドバイザー - 町田暁雄
スタントコーディネーター - おぐらとしひろ
スタント - 塚越靖誠、酒井和真
技術協力 - バスク
美術協力 - フジアール
照明協力 - ラ・ルーチェ
VFX - 日本映像クリエイティブ
スタジオ - 東映東京撮影所
プロデューサー - 渡辺恒也(フジテレビ)、高丸雅隆(共同テレビ)
協力 - Agatha Christie,Ltd
エグゼクティブプロデューサー - Basi AKpabio、Leo Dezoysa
日本国内エージェント - 甲斐美代子、甲斐絵里
制作協力 - 共同テレビ
製作著作 - フジテレビ
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