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2024年12月21日 (土)

『鄙の記憶』内田康夫 (角川文庫)

名探偵・浅見光彦を揺るがす悲しき運命の連鎖とは

静岡の寸又峡で「面白い人に会った」という言葉を残して、テレビ局の記者が死亡。

さらに、事件を追っていた新聞記者が失踪した。

浅見はふたつの事件に隠された深き恩讐と対峙する本格推理長編。

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1部は静岡県大井川鉄道の寸又峡(すまたきょう)、 2部は秋田県雄物川の大曲(おおまがり)が舞台となっている。 

それぞれ起きる殺人事件が何の関連もないようで、実は繋がりがあり、浅見光彦が事件解決の糸口を知るのだった。


大曲の花火大会の夜に横居ナミは誘われたが、会場の河原には出かけず、 独り屋敷の縁側で、木の間越しに打ち上げ花火の競演を眺めていた。

突然二人連れの男たちが屋敷に入り込み、金庫に向かうがナミに気付いて、襲い掛かり殺害する。 


新聞記者になった所が父親がなくなり、母親から泣きつかれ、時々法事のために帰郷している。 今は静岡県島田市の通信部に籍を置き、女房の春恵とともに業務をこなす。 

島田市役所記者クラブの仲間でテレビ局のカメラマン久保一義は寸又峡へ写真を撮りに出かけるが飛龍橋の下で死体で発見される。 


地元警察署では事故死か自殺の線で捜査を開始するが、供島には久保は殺害されたものと推察する。 

事件直前に久保は供島の家に電話を入れるが、供島は留守で春恵が電話を取る。 

その時に久保が言ったのが「面白い人に会った」。 

この言葉が後までひっかかり、結局事件解決のキーワードとなる。 


供島が個人的に久保の事件を調べていると、大間ダムに死体が浮きあがる。

供島武龍という主人公が登場する。 

滋賀県長浜の郊外にある浄土真宗の末寺の長男として生まれ、 僧侶を継ぐ立場にあった。しかし父親が嫌いで、勘当当然に家を飛び出した。ホテルの宿泊者名簿から、死体は川口元正という男だった。

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そこへ浅見光彦探偵が登場する。 

実は殺害された久保の未亡人、香奈美は光彦と高校の同窓、 文芸部で光彦の2年後輩だった縁で、 久保の死亡に疑問を抱く香奈美が光彦に調査を依頼した。


二つの事件は同一人物による殺害事件とみて、 警察署には邪魔扱いされ供島と光彦は共同で調べて行く。 

久保と川口の間には接点がなく、何らかのつながりがある予感を光彦は抱く。 

川口というのは偽名で、大曲で起きた殺人事件の 実行犯と判明して、捜査は秋田県の大曲の警察署に移る。 


光彦は問題を残したまま東京に戻り、 物語は第2部となる。

久保は時々供島の家に遊びに来ることがあり、 供島は酔って機嫌のいい時には、大曲時代の 写真を久保に見せている。

供島は大曲の通信部に勤務したことがあり、 

久保が残したメッセージ「面白い人」が見つかるのではと、 大曲へ単身でかける。 

ところが供島は大曲で殺害され、事件は闇の中となる。

そして光彦探偵も大曲へ向かい、真犯人を突き止めるまでの、 冴えた推理と事件の展開となるのだった。

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