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2025年1月13日 (月)

『劇場版・孤独のグルメ』松重豊 監督

井之頭五郎(松重豊)があてどなく飲食店をさまよい、行き着いた先で食への愉悦に浴する―。そんな本作が放つ浮遊感と場当たりなフォーマットを、長編映画に変換するのか興味も含めて関心は尽きない。


映画はパリに住むクライアントから「幼少期の思い出のスープを再現してほしい」とイレギュラーな依頼を受けた五郎が、フランスを起点に長崎の五島列島から韓国へと渡り歩き、求められた味を探し回る“ロードムービー”の様相を呈していく。

その展開は「飛躍や強引にも程度があるだろ」と奔放なもので、テレビから映画へという移行を先んじて実践したグルメドラマ「深夜食堂」ほどストーリーを重要とはしていない。

 もとからテレビシリーズ自体がそうした秩序希求を選択せず、整合性の放棄に寛容な性質を持っている。映画はそれもまた「孤独のグルメ」なのだと受け入れられる。

「理想とする食への追求」に取り組もうとする。グルメ映画として国際的な評価を得ている伊丹十三の「タンポポ」(1985)へのオマージュがあり、アジアを中心に海外で支持されている「孤独のグルメ」なりの着地どころへたどり着いた。

 テレビドラマ版に長年かかわってきた松重豊が創作のイニシアチブを握ることで、映画版は「孤独のグルメ」を改めて原作を重んじ定義して、総仕上げの語勢を強めている。

舞台のひとつにパリを選んで、唯一の海外回がフランスだったコミックとの同期がはかられ、そ原作への敬意を表する。

ドラマ版が向かった、オーディエンスの間でディスカッションが交わされたが、谷口ジローが生前に描画した最後の「孤独のグルメ」に言及したことで、とても印象よいものとなった。

「それにしても…腹が、減った…」


【関連記事】

松重豊が監督・脚本・主演を務めた「劇映画 孤独のグルメ」が10日、公開される。「腹が…減った」「店を探そう」などのセリフでもおなじみのグルメドラマシリーズhttps://search.app/QoRuUaQZJcTGvQhw9

ま"松重豊 体形維持の意外なモチベーション 長年「孤独のグルメ」主演も「ヒロトとステージで…」"  https://l.smartnews.com/m-17VqfI8/TVBAhY

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