アクティブ・リコールという勉強法
「白い紙に何も見ないで、今日学んだことを思い出して書いてみる」と御上先生は生徒たちに勧めた。
これはアクティブ・リコールという勉強法で、多くの東大生が実践しているという。
自力で思い出そうとする勉強法で、復習する際に実践すると効果がある。
何か教材を用意するのではなく、ただ頭だけで思い出す勉強法の本質だろうか。
2010年代に認知脳科学や心理学などの研究成果から、「思い出すこと」に焦点を当てた勉強法が効果的だと探求された。
問題を解く勉強法も覚えたものを思い出すので共通してるが、問題文や選択肢が目に入るので、思い出す作業の邪魔になってしまう。
「何もヒントのない状態で、1カ月前に会った初対面の人の名前を思い出す」のが、アクティブ・リコール式で、「いろいろとヒントを得た状態で、その人の名前を思い出す」のが問題演習式となる。
どちらのほうが「思い出す」良い練習になるかといえば、アクティブ・リコールのほうである。
昔よりも良い参考書があり、昔より良質な授業を受けられる。その分、その学びを自分で咀嚼して、思い出す「アクティブ・リコール」の時間が取れなくなっている。
予備校の授業を誰よりも多く取れば、成績が上がるわけではない。
朝から晩まで塾で先生の話を聞き、それに追われるがあまり、復習をして、自分の頭を整理する時間が取れなかったら、学力は伸びない。もっと自分で「思い出す」練習をさせる教育が必要かもしれない。
【参考】
日曜劇場『御上先生』第2話より
シナリオやコンテなどの創作をする時、記録された設定より思い出すことが、作品想像性が高いことに比例してる。
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