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2025年4月 1日 (火)

東日本でしか使わない鼻濁音

鼻濁音の比較

鼻濁音は「がぎぐげご」を鼻に抜いて発音する時の [ŋ] という音で、兵庫県から東にしかない。中国・四国・九州地方の日本語には存在しない。

兵庫県以東の大部分にはあるが、新潟県・群馬県・埼玉県や、千葉県南部、愛知県の大部分など、存在しない地域もある。

語頭では濁音、それ以外は鼻濁音になる   「学校(がっこう)」「議会(ぎかい)」「碁(ご)」など、「がぎぐげご」が言葉の始めに来る時は、どの地域でも [g] という濁音を使う。

けれども「小学校(しょうがっこう)」「市議会(しぎかい)」「囲碁(いご)」など言葉の途中には、東日本では [ŋ] という鼻濁音として発音される。

「囲碁」は西日本では [igo] だが、東日本では [iŋo] となる。

助詞の「が」は東日本では常に [ŋa] と発音されて、「私が」「僕が」「これが」の「が」は鼻濁音である。

 [ga gi gɯ ge go]  [ŋa ŋi ŋɯ ŋe ŋo] はともに「がぎぐげご」と表記されて、別の文字を持たない。

同じ音素として括られる異音として存在する。鼻濁音を濁音として発音しても十分に通じ、問題とならない。


歌手やアナウンサーには鼻濁音が要求された昔   

東京方言を基に作られた標準語では、「語中のガ行の鼻濁音化」がルールとされる。

以前はNHKのアナウンサーになる人が鼻濁音のない地域の出身者である場合、鼻濁音を使えるよう厳しく訓練された。

また日本語の歌を歌う場合に、鼻濁音のない地域でも鼻濁音で歌うのを教育された。

鼻濁音のない九州で育った美輪明宏さんやさだまさしさんも、意識的に鼻濁音を練習した経験談を語っている。

もともと鼻濁音のあった東京地域に鼻濁音のない地方から大勢の人が流入して、濁音派が鼻濁音派を次第に凌駕していった。

そして今日の東京で育った若者たちの大部分が、鼻濁音を使わないようになっている。

全国に向けて放送される標準語でも、鼻濁音を使わなくて良い風潮にだんだんなってきた。

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