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燐寸図案

  • 実用燐寸
    実用燐寸レッテルには様々な図案があります。 ここにはコレクション300種類以上の中から、抜粋して100種類ほど公開する予定。 主に明治、大正、昭和初期時代の燐寸レッテルの図案。

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  • 0の愚者から21の宇宙(世界)まででひとつの話が結ばれる
    兆しを理解して現実なるものを深くたのしく感知する訓練カードです。 タロットを機能させるには慣れ親しむことからはじまります。 まだ目には見えていない物事や潜在的な事柄を導き出す道具でもあります。 各アイコンをクリックすると、21のカードが観れます。
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2025年5月31日 (土)

江戸川乱歩の『悪霊物語』あらすじ 恐ろしく怪しくも美しい奇談

『悪霊物語』は江戸川乱歩の短編小説の中でも際立つ作品である。

奇怪な雰囲気に満ちた老人形師との出会いは、不思議な世界へと引き込む。


【要約】名作のあらすじ

小説家・大江蘭堂は、新しい小説の題材を探す中で、奇怪な「老人形師」に出会う。

紹介された人形師は世田谷の静かな住宅街に住む「伴天連爺(バテレンじい)」という名の老人で、彼の家は奇妙なオーラを放っている。暗い仕事部屋での初対面は、ひとつの儀式にも似た異様な雰囲気が漂う。彼の専門であるろう人形制作や、技巧や材料についての深い話を通じて、魅力と不気味さが同時に描かれる。


次に伴天連爺は蘭堂を、アトリエに案内する。暗い廊下を進むと、蝋燭の明かりに浮かび上がる奇妙な彫刻や物体たち。そして作られた死骸や異様な人体像に驚きつつも、それが生き生きとした現実感を持つのに圧倒される。じいさんの話ぶりや物品の展示は、単なる技術以上にあり、狂気に満ちている。不思議と怖い一方で、アトリエ内には人を引き込まずにはおかない魅力が漂っている。


アトリエの奥で見たのは、まるで生きているかのような、美しい女性の「蝋燭人形」だった。目を開き、動き、話しかけてくる彼女は、人形にしてはあまりにもリアル。その美女はじいさんがモデルとして雇っている「最上令子」という本物の人間であった。

彼女の存在が作品全体をさらに複雑で謎めいたものにしている。どこまでが真実でどこまでがじいさんの巧妙なトリックなのか、見ている者の感覚が揺さぶる。


蘭堂が帰ろうとすると、令子から手渡されたメッセージには驚きの言葉が記されていた。「このじいさんは大悪人です。助けてください。わたしは殺されます。」

それまでの出来事が、一層恐ろしい陰謀の予兆として蘭堂の胸に迫ってくる。

果たして伴天連爺の真意は何なのか。令子を守るべきなのか、それとも全てが彼女の計略なのか――物語はここで幕を閉じて、読者の想像をかき立てる。


江戸川乱歩の『悪霊物語』は、美しさと恐怖、リアリティーと幻想のはざまで揺れ動く、魅力的な物語。不気味な人形師のアトリエで起こる奇々怪々な出来事は、一瞬たりとも退屈させない。

モデルである最上令子と伴天連爺の関係が示唆する物語。読後も心に残る余韻を持つ、短編小説の名作。


江戸川乱歩 『悪霊物語』青空文庫

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初出:「講談倶楽部」講談社1954(昭和29)年9月増刊

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