『日本にある世界の名画入門』赤瀬川原平(知恵の森文庫)
ドガ、モディリアーニからピカソ、ミロ、クレー、マグリットまで、いちばん面白い時代のこんな名画が日本にあった。
「元祖ヘタウマ」のルソー、寂しい、でもなぜか懐かしいキリコ、シャガールは家庭で揚げる天麩羅だ―ユニークな視点で「近代絵画」の見方を伝授する。巻末に美術館ガイドを収録。解説・南伸坊
【目次】
モディリアーニ「おさげ髪の少女」-絵画が“自我”に目覚めはじめた(名古屋市美術館)/ピサロ「ポン・ヌフ」-パリの心地よさを美味しく味わう(ひろしま美術館)/ルソー「要塞の眺め」-素人に描けて、玄人に描けない絵(ひろしま美術館)/ドガ「浴後」-写真と浮世絵で掴んだ“現代”とは(ブリヂストン美術館)/ピカソ「腕を組んですわるサルタンバンク」-身銭を切って買いたいかどうか(ブリヂストン美術館)/シャガール「ヴィテブスクの眺め」-家庭で揚げる天麩羅との付き合い(ひろしま美術館)/スーティン「セレの風景」-汚ないけど美味い餃子屋の魅力(名古屋市美術館)/マルケ「レ・サーブル・ドロンヌ(オロンヌの浜)」-野獣派マルケに何が起こったのか(国立西洋美術館)/キリコ「ヘクトールとアンドロマケーの別れ」-不安をかき立てる「影」のパワー(大原美術館)/マグリット「王様の美術館」-現代にフィットするCM感覚の妙(横浜美術館)/ボナール「ヴェルノン付近の風景」-印象派を乗り越えた色遊びの快楽(ブリヂストン美術館)/ミロ「パイプを吸う男」-絵は「立派」じゃないといけないか(富山県立近代美術館)/ダリ「ガラの測地学的肖像」-正常の極にあるスリリングな異常/クレー「セイレーンの卵」-絵のどこに“虫の動き”を感じるか(セゾン現代美術館)/レジェ「佇む女」-世の風潮が消えた後に残る絵とは(池田20世紀美術館)
解説 南伸坊
本書の面白ささと、美術視点からの素晴らしいことは、解説をしてる南伸坊さんが、見事に解き明かしてる。
奇才 赤瀬川原平さんの 古今東西 四方八方に及ぶ ”名画鑑賞シリーズ”の一冊だ〜〜 今回は 日本の美術館にある 洋画15点 〜〜
具象性の残っている”モジリアーニ” や”ドガ” から 超現実主義派の”キリコ” ”マグリット” を経て「絵画」解体前夜の 抽象性の高い ”ミロ” ”クレー” などを俎上に載せている〜
赤瀬川原平流の鑑賞術の魅力は 懇(ろに且つ嘗め回すが如く各画家 作品と絡み 対話し 独り言?”を楽しむでいる点だ!〜〜(構図 色使い タッチから一本一本の線の意味にまで〜)〜そして何よりも”あっと言わせる比喩” が印象的だ!〜例えば シャガールの絵を「家庭で揚げる天麩羅」に スーチンの絵に対しては「汚いけれど美味い餃子屋」にと〜〜
読後 不思議な事に 芸術家!赤瀬川原平さんの心の奥底にある ”ブラックホール”?が見えた様な気もした!〜〜
因みに 本書の「名画」の発色もよく 奇麗で 実際に 「原画」の前に立ってみたい気にさせる一冊だ!〜〜
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