« 朝ドラ名場面スペシャル 夫婦で紡いだウル&キュン物語[字] NHK総合 | トップページ | 『裏面・ある幻想的な物語』アルフレート・クビーン »

2025年9月24日 (水)

対極―デーモンの幻想 アルフレート・クービン

Cccdfaab254748bd8b6f28a14185460c

ジンギスーカンの末裔である碧眼の種族が隠れ棲む天山山脈の麓に、ひそかに建設された「夢の国」-現代文明に安住できず、その進歩から取り残された精神的・肉体的な疎外者を住民とするこの国の首都ペルレで、人びとはヨーロッパ各地から運んできた前世紀の廃屋や遣物の中で時代遅れの衣裳を着て独得の奇習に閉じこもって暮らしている。外界との交流を厳重に規制するこの国の建設者パーテラは、謎の力によって人びとの身も心も呪縛している至上の支配者で、彼の一顰一笑はそのまま、暗黙のうちに人びとの運命を左右する。彼の内面の絶望と苦悩を反映するかのように、ペルレの空には陽も月もなく、低く垂れこめた雲の下に、限りなく単調な灰色の世界がひろがっている。(つづく)

[仔犬の散歩路]

https://share.google/u5h8U9r9My8crDZ7g


雑誌『海』で「クービン特集」が種村季弘先生によって企画されたようだ。

「没落のパラダイス」アルフレッド・クービン

「おそらくクービンにおけるこの世界逃避の意味をもっともよく理解していたのは、『日記』(一九一五年)に次のように書いたパウル・クレーであった。クレーはこの不安と死の夢魔的世界への孤立が、同時に無際限の現実破壊に通じている消息をさえ、正確に見抜いている。「かれは生理的に耐えられなくなって、この世を逃れた。しかし、かれの逃避は中途半端に終り、結晶したものを憧憬しながらも、現象界の泥濘に足をとられた。かれの芸術によれば、この世界とは毒そのものであり、破滅であった。だが、クービンには才能があった。破壊することにかけては、頭の先からつま先まで生気に溢れていた」

(南原実訳)」


『海』19713月号特集〈終末の画家クービン〉没落のパラダイス――アルフレッド・クービン (みずゑ 19701月号)より

« 朝ドラ名場面スペシャル 夫婦で紡いだウル&キュン物語[字] NHK総合 | トップページ | 『裏面・ある幻想的な物語』アルフレート・クビーン »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 朝ドラ名場面スペシャル 夫婦で紡いだウル&キュン物語[字] NHK総合 | トップページ | 『裏面・ある幻想的な物語』アルフレート・クビーン »

2026年3月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

燐寸図案

  • 実用燐寸
    実用燐寸レッテルには様々な図案があります。 ここにはコレクション300種類以上の中から、抜粋して100種類ほど公開する予定。 主に明治、大正、昭和初期時代の燐寸レッテルの図案。

ペンギンタロットの原画

  • 0の愚者から21の宇宙(世界)まででひとつの話が結ばれる
    兆しを理解して現実なるものを深くたのしく感知する訓練カードです。 タロットを機能させるには慣れ親しむことからはじまります。 まだ目には見えていない物事や潜在的な事柄を導き出す道具でもあります。 各アイコンをクリックすると、21のカードが観れます。

最近のトラックバック

フォト