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2025年10月31日 (金)

釈迦様の弟子に、周利槃陀伽(しゅりはんだか)という十大弟子がいた

『 仏説阿弥陀経』には釈迦様の弟子たちの七番目に、周利槃陀伽(しゅりはんだか)がいて、十大弟子の一人に数えられる。この人はいわゆる勉強のできないどころか、自分の名前も書けない弟子だった。

何を教えられても一つも覚えられないから、周りの人は呆れて、「小路」ではなく「愚路」といってからかった。

それでも父さんは、愚かなシュリハンドクを深く憐れみ、臨終を迎えると兄を呼んで「シュリハンドクを頼む」と弟を託してこの世を去っていった。

ある日、兄さんが急に帰ってこなくなって、
身寄りもなく、家事もできないために、生活に困ってしまう。
やっと生き延びていると、兄さんが悟りを開いて家に帰ってきて、「お前も出家しよう」
という。
シュリハンドクは、お兄さんの言われるままに出家するとお兄さんから、「三業に悪を造らず、生き物を悩ませず、正念に空を観ずれば 無益な苦は離れるべし」を覚えるように言われ何とか覚えようとした。
暗記しようとして毎日この言葉を繰り返しているのを、近くの牧場にいた牛飼いが聞くともなしに聞いて口ずさむ。
やがて3カ月が過ぎて祇園精舎で会合があり、一人一人が知らされたことを発表する。
ところがシュリハンドクの番が回ってくると、この言葉を暗唱することもできず、しどろもどろになってしまった。

その姿を見た兄さんは、これは少し厳しく言って発憤させないと、とても仏道を求めることはできないだろうと思ったを
「お前は本当に愚かだな。一句の法門も覚えられないようでは、お前のような奴は仏道修行の器ではない」と叱責した。


「私は頭が悪いために兄に追い出されてしまいました。もう家にも帰れませんし、ここにもいられません。これからどうしたらいいか分からなくて泣いていたのです」
そんなおり親切な釈迦様は、なだめる。
「悲しむ必要はない。おまえは自分の愚かさを知っている。世の中には、賢いと思っている愚か者が多い。愚かさを知ることは、最もさとりに近いのだ」

やがて釈迦様は一本のほうきと「ちりを払わん、あかを除かん」という言葉を授けられる。

それ以来は掃除をしながら、釈迦様から与えられた言葉を必死に覚えようする。
ところが「ちりを払わん」を覚えると「あかを除かん」を忘れてしまい。
「あかを除かん」を覚えると「ちりを払わん」を忘れた。
それでも掃除三昧を毎日続けた。
自分のいるところをきれいにして、身に付けているものを奇麗にして、心も清まったた。

こうして掃除三昧を20年間続ける。
その間に一度だけ、釈迦様からほめられた。
「おまえは、何年掃除しても上達しないが、上達しないことにくさらず、よく同じことを続ける。
上達することも大切だが、根気よく同じことを続けることは、もっと大事だ。これは他の弟子にみられないすばらしいことだ」

これがレレレのおじさんキャラクター原案となった、インドの出来事であります。

レレレのおじさん 赤塚不二夫、これでいいのだ!!

インドに周梨槃特(シュリハンドク)という人がいた。周梨槃特は物忘れが酷く、自分の名も忘れてしまうほどであった。名札(名荷=みょうが)に名を書いてぶら下げていた。それを嘆いていた時、お釈迦さまが箒を与えて「塵を払い、垢を除かん」と唱えながら掃除をするように仰いました。

来る日も来る日も掃除をしていた周梨槃特は、ある時、自分自身の心に積もった塵と垢であったのだと気付いた。それらを全部捨てて離れることで悟りを開らいた。
 その周梨槃特の墓から、芽が出た植物が夏に美味しいミョウガで、その名前がついたという。
 「天才バカボン」という赤塚不二夫さんのマンガに「レレレのおじさん」が登場する。

「おでかけですか?」と声をかける、ほうきを持った掃除好きおじさん。モデルは釈迦様の弟子の一人と言われている。25人もの子供がいる大家族パパでもある。

眼のかわいいキャラクターで、まるで周梨槃特みたいなおじさん。


レレレのおじさん | 赤塚不二夫公認サイトこれでいいのだ!!

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「天才バカボン」は馬鹿な坊やではなく、「薄伽梵(バギャボン)」で、その意味は「尊敬される人」あるいは「目覚めた人」=「ブッダ」であるらしい。


〈ウケるためなら、死んでもいい


〈バカっていうのは自分がハダカになることなんだよ。世の中のいろんな常識を無視して、純粋な自分だけのものの見方や生き方を押し通すことなんだよ。だから、バカだからこそ語れる真実っていっぱいあるんだ。〉


〈最後につじつまがあってりゃ何やってもいいんだよ〉


(『天才バカボン』を描き出した時にもまず思った。バカに真実を語らせようと。そこからバカボンが生まれ、バカボンのパパが生まれたんだ〉


大陸である満州で、幼少期を過ごした人には、おおらかさがあると巨匠は生前に語ってる。〈これでいいのだ〉

『レベッカ』デュ・モーリア(新潮文庫)

『レベッカ』デュ・モーリア(新潮文庫)

ゆうべ、またマンダレーに行った夢を見た――この文学史に残る神秘的な一文で始まる、ゴシックロマンの金字塔、待望の新訳。海事故で妻をくった貴族のマキシスに出会い、後妻に迎えられたわたし。

だが彼の優雅な邸宅マンダレーには、美貌の先妻レベッカの存在感が色濃く遺されていた。


〈雲が、それまで姿を見せていなかった雲が月にかかって、顔の前に突きだされた暗い手のように、ほんの刹那、そこに留まった。その途端、幻が去り、窓の灯もかき消えた。目に映るのは荒れ果てた抜け殻、無言の冷たい壁面に過去の名残さえ留めず、亡霊がさまよい歩くこともない、いまや魂のこもらないただの形骸となった家だった。
 この屋敷は墓所ーーわたしたちを脅かした不安や苦しみは廃墟に埋められ、二度と甦ることはない。〉


その後、「わたし」は、亡き前妻レベッカの見えざる存在に悩まされる。残るやシワ身体に圧倒され、そこにかつてのレベッカの侍女ダンヴァース夫人が突然現れ、次にタンの中の彼女の衣装を見せつけられる。 冷や汗をかいて退散する「わたし」。


「どうしてマキシムはレベッカを連れてこなかったの? レベッカが大好きなのに。わたしの大好きなレベッカはどこ?」


マンダレーで開かれた豪華な仮装舞踏会の翌日、海底から発見されたレベッカのヨット。キャビンには、一年以上前に葬られたはずの彼女の死体があった――。混乱するわたしにマキシムが告げた、恐ろしい真実。変わらぬ愛を確信し、彼を守る決意を固めるわたし。だが、検死審問ののちに、マキシムすら知らなかったレベッカの秘密が明らかになっていく。魅惑のサスペンス、衝撃の結末。


「わたし」という人間が、変貌してしまうのも実に痛ましい。「ぼくが好きだった表情、なんだか途方に暮れたような、あのおかしな初々しい感じ、あれが消えてしまった。もうもどってこない。」とマキシムの台詞に暗澹たる気分になって、何と切ない物語であろう。


● Rebecca 1940 Psychological Thriller - Alfred Hitchcock, Laurence Olivier, Joan Fontaine 1080P - YouTube

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サスペンス映画の巨匠ヒッチコック監督に1940年、主演ローレンス・オリヴィエで映画化もされて、アカデミー作品賞、撮影賞受賞した。

「レベッカ、あの浅黒い真剣な顔、聖人を思わせる狂信的な大きな目、象牙のような尖った白い歯の潜む小さな口、そして、黒く輝き、荒れ狂う、手に負えない髪の光輪―― そう、あれ以上、美しい人はいまだかつていなかった。誰がきみの心を見抜くだろう? 誰がきみの考えを見抜くだろうか?」

古めかしい文章で、翳りある展開は、ヒッチコック好みの作品で、彼の他の映画にも色濃く影響を与えている。


Du Maurier,Daphne

1907-1989513日ロンドン生まれ。祖父はフランスから移り住んだ人気画家、父は『ピーター・パン』の作者、J..バリーとも親交のあった有名俳優という芸術家一族に育つ。自立のために小説家を目指し、20代のころ後の映画監督キャロル・リードと恋愛関係になるが、結局、イギリス軍人のブラウニングと結婚、12女をもうける。『レベッカ』は、1938年の刊行直後に英米でベストセラーになり、1940年にヒッチコックによってハリウッドで映画化され、アカデミー賞を受賞。「20世紀のゴシックロマン」「ミステリーの金字塔」と賞され、1978年にアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞グランドマスター賞を受賞している。清楚な美人だが、社交嫌いで静かな生活や散歩を好み、このあたりの性格は『レベッカ』の主人公に投影されている。主な著書に『鳥』『レイチェル』『破局』など。

ベストセラー小説の多くは、彼女が人生の大半を過ごしたコーンウォールを舞台としている。彼女は1969年に大英帝国勲章第1位(DBE)を授与されて、1989年に亡くなった。

2025年10月30日 (木)

有吉佐和子の原作を現代に置き換え、田中みな実が主演した「悪女について」をNHK再放送。

「悪女について」彗星のごとく実業界に現れ、一代で巨万の富を築き上げた女が謎の死を遂げた。自殺か?他殺か?「悪女」と呼ばれた女の一代記を生々しくも爽快に描き、その実像に迫る。 

【放送予定】 

前編 2025年11月23日(日) 

午後11時00分から午後11時44分30秒 

後編 2025年11月30日(日) 

午後11時00分から午後11時44分30秒 

総合テレビ 

NHK ONE(新NHKプラス)でもご覧いただけます。 

【原作】 有吉佐和子 「悪女について」 

 【脚本】 平松恵美子 

 【音楽】 村松崇継 

 【出演】 

田中みな実 木竜麻生 

吉沢悠 細田善彦 

尾美としのり 渡辺真起子 

戸田恵子 林家正蔵 

田中偉登 時任勇気 

床嶋佳子 橋爪功 

ほか 

【内容】 自殺か、他殺か、虚飾の女王が謎の死を遂げた。 

スキャンダルにまみれた実業家、富小路公子。彼女は、男社会を逆手にとって、男たちを翻弄しながらも、騙された男たちにすら、それとは気づかれない奇想天外な手口で、欲しいものは必ず手に入れ、虚飾の実業家へと駆け上っていった。 

公子の実像に迫り悪女小説を書こうと、若手小説家の梶谷亜弥は、関係者に取材を始める。 

関係者たちの口から語られる公子の実像は、「素晴らしい女性だった」そして「悪辣非道の女」と真っ二つ。思わぬ証言の数々が亜弥を動揺させるのだった・・・。 

今なお読み継がれる有吉佐和子の名作を、現代に置き換えてドラマ化。 

バブル期の混乱から現在まで続く景気低迷時代を舞台に、昭和・平成・令和の時代にまたがり、社会のシステムや人間の情を巧みに操って、ただひたむきに、貪欲に、生を生き抜いた「悪女」と呼ばれた女の一代記を、生々しくも爽快に描き、その実像に迫る。 彼女は「悪女」だったのか?それとも「聖女」だったのか? 

【初回放送】 2023年6月27日 

総合テレビ「ドラマ10」にて放送 

2025年10月29日 (水)

山上徹也被告、殺人罪認める 安倍元首相銃撃事件初公判

安倍晋三元首相(当時67歳)を手製銃で銃撃して死亡させたとして、殺人罪などに問われている山上徹也被告(45)は28日午後、奈良地裁(田中伸一裁判長)で始まった裁判員裁判の初公判で殺人罪の起訴内容を認めた。

 戦後初めて首相経験者が殺害された前代未聞の事件は、発生から3年超で裁判が始まった。被告にどれほどの量刑を科すかが主な争点になる。

 被告は捜査段階で、自身が小学生の頃、母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信して家庭が崩壊したとし、「恨みがあった教団に打撃を与えようと考え、つながりがあるとされる安倍氏を銃撃した」と供述したとされる。

 検察側と弁護側の間では、こうした被告の背景事情をどこまで酌むべきかで対立がある。

 検察側は被告の生い立ちを過度に重視すべきではないとする立場だ。銃を用意した計画性や大勢を巻き込む恐れがあった危険性を中心に主張するとみられる。一方の弁護側は、高額献金などが問題となった旧統一教会による「宗教被害」が背景にあったとし、情状酌量につなげたい考えだ。公判では予備日を含めて計19回の期日が指定されている。弁護側が求めてきた母親や宗教学者のほか、検察側が請求した事件現場の目撃者ら計12人が証人尋問に臨む予定だ。

 11月20日以降には被告人質問が実施され、被告が動機や経緯をどう説明するか注目される。判決は2026年1月21日に言い渡される。

 起訴状によると、被告は22年7月8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で2回にわたり手製銃を発砲し、参院選の応援演説中だった安倍氏を殺害したなどとされる。

- 毎日新聞 #SmartNews https://l.smartnews.com/m-6tAwgUlq/pbl4vf

2025年10月27日 (月)

久部の舞台は「シェイクスピアへの冒涜」なのか? 『マクベス』に重ねて分析する『もしがく』

WS劇場では久部三成(菅田将暉)による『夏の夜の夢』の初日公演を翌日に控え、倖田リカ(二階堂ふみ)、蓬莱省吾(神木隆之介)らが準備に追われていた。「で、明日はうまく行くの?」とリカに聞かれると、久部は自信いっぱいに「もちろん」と断言する。

その頃、八分神社の社務所には神社本庁の清原(坂東新悟)が来ていた。風紀が乱れ、我慢の限界に達している巫女の樹里(浜辺美波)は「1日も早く出て行きたいんです」と清原に懇願する。清原は「街も変わりつつあるし、もう少し頑張ってみたらどうか」と『夏の夜の夢』のチラシを取り出す。 「楽しみにしているんです」と喜ぶ論平に対し、樹里は「シェイクスピアへの冒涜です!」と声を荒げる。 舞台の準備は着々と進むが、久部は悲観的。思い通りにはいかないのだ。そして、そのゲネプロ(通し稽古)中、突如、久部の古巣劇団「天上天下」の黒崎(小澤雄太)が乱入する。「自分の夢に他人を巻き込むな」と黒崎。だがWS劇場の人々の自由な芝居に口をつぐむ。型にはまらない“可能性の萌芽”が、そこにはあった。 こうして数多くのトラブルを乗り越え、迎えた初日。その裏で、おばば(菊地凛子)のタロットカードは「挫折、限界」を意味する「世界」の逆位置が開かれていた…。

『徹子の部屋』に“鳥の言葉がわかる”東大准教授が登場!世界の学会が注目する若き研究者 – テレ朝

鳥の言葉がわかる"若き研究者〜動物言語学者・鈴木俊貴さんが今日のゲストです。

動物の言語学を3年前に提唱した鈴木さんは、東大の若き准教授で世界の学会から注目を集めている。主に研究しているのは鳥の「シジュウカラ」で、彼らにはいくつかの「言語」があり、しかもそれらを組み合わせて文章も作っているという。今日は、鈴木さん自らが検証実験した映像を見ながら「不思議な動物の言語の世界」を解説する。


『徹子の部屋』に鳥の言葉がわかる東大准教授が登場!世界の学会が注目する若き研究者 – テレ朝POST

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『徹子の部屋』番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/tetsuko/


「イライラさせる男の人とは、付き合わない方がいいです」黒柳徹子

日刊スポーツ https://l.smartnews.com/m-6sp3SFPi/WCPSgp

2025年10月26日 (日)

沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

多くの固定ファンを掴んでいる「絶対零度」シリーズ。15年続くフジテレビの人気ドラマで、現在シーズン5として「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」が沢口靖子(60)主演で放送中だ。沢口はこれがフジ月9初出演となる。

 今回の「絶対零度」の舞台は「情報犯罪特命対策室」(通称DICT)。匿名・流動型犯罪(トクリュウ)に代表される数々の情報犯罪に立ち向かうことが使命の部署で、沢口が演じるのは刑事の二宮奈美。

「絶対零度」シリーズのこれまでの主演はシーズン1と2が上戸彩(40)、3と4が沢村一樹(58)。そこに沢口が加わったというわけだが……。

 ある在京キー局ディレクターは「なぜ今ここで沢口さんを主演に? と首をひねる関係者は少なくありません。元気ではつらつとした沢口さんを強調したいのか、初回からとにかく全速力で走る、走る。悔しさをこらえ切れずに大声で叫んだかと思えば、はじけた様子でカラオケで熱唱するなど、“科捜研の女”からの脱却、新しい面を見せようという試みは感じるのですが……正直、空回り感が否めないというか」と言葉を濁す。

日刊ゲンダイDIGITAL

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2025年10月25日 (土)

ドラマ『小さい頃は、神様がいて』(フジテレビ系、木曜午後10時〜)

北村有起哉さん主演、仲間由紀恵さん共演のドラマ『小さい頃は、神様がいて』(フジテレビ系、木曜午後10時〜)

三階建てのレトロマンションに住む、三家族の住人たちの物語を描いたホームコメディー。19年前、あることがきっかけで「子どもが二十歳になったら離婚する」という約束を交わした小倉夫婦。マイペースな夫の渉を北村さんが、家族を最優先に生きてきた妻のあんを仲間由紀恵さんが演じる。

脚本は、『最後から二番目の恋』シリーズなどで知られる岡田惠和さん。主題歌は、松任谷由実さんの『天までとどけ』。音楽はフジモトヨシタカさん。

小さい頃は、神様がいて - フジテレビ公式

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* 脚本 - 岡田惠和

* 演出 - 酒井麻衣佐伯竜一

* 音楽 - フジモトヨシタカ

* 主題歌 - 松任谷由実「天までとどけ」(ユニバーサル ミュージック)

* プロデュース - 田淵麻子

* 制作プロデュース - 熊谷理恵、渡邉美咲

* 制作協力 - 大映テレビ

* 制作著作 - フジテレビ

2025年10月24日 (金)

ダークサイドミステリー お嬢様は殺人鬼?未解決130年リジー・ボーデン事件[字][再] NHKBS

10月24日(金)  11:00〜12:00 放送時間 60分

番組概要

あなたはこの謎が解けるか?お金持ち夫婦をオノで惨殺したのは、物静かな令嬢リジー?恨みか?遺産争いか?そして不気味ななわとび歌…。アメリカ最大の未解決事件に迫る。

番組内容

「アメリカ大統領にリジーを!」と言われ、タイタニック沈没と並ぶほど超有名!まるで横溝正史のようにミステリアスな未解決事件!19世紀末、有名お金持ち夫婦が自宅でオノで惨殺。容疑者はなんと物静かな令嬢リジー。恨みか?遺産争いか?決定的な証拠はなく誰にも解けない謎も出現!さらに不気味な「なわとび歌」まで。世間はトリックを暴こうと総探偵状態で現代まで大騒ぎ。あなたは130年に及ぶ壮大ミステリーが解けるか?

【出演】栗山千明,【ゲスト】翻訳家・映画評論家…柳下毅一郎,フェリス女学院大学学長…小檜山ルイ,【語り】中田譲治,【司会】池間昌人

2025年10月22日 (水)

【ばけばけ】小泉八雲が「怪談」を生む以前…じつは「レシピ本」を書いていた「意外な半生」と「左眼失明」という悲劇

小泉八雲の妻・セツを主人公にしたNHK連続テレビ小説『ばけばけ』。ギリシアで生まれ、いくつもの土地を経て、日本にたどり着いたハーン/八雲。その後に出会い、妻となったセツとの共同作業で、『怪談』をはじめとする、数々の名著を生み出すことになる。なぜ八雲は、日本人の暮らしや心を、日本人以上に深く見つめ、描き出すことができたのか――。ドラマの放送に合わせて、民俗学者・畑中章宏が満を持して書き下ろした「小泉八雲入門の決定版」『小泉八雲 「見えない日本」を見た人』(光文社新書)より、一部を公開する。

 現代ビジネス https://l.smartnews.com/m-6r7pfZHq/RqymYy

2025年10月21日 (火)

“どん底サラリーマン”大泉洋が世界を救う!? 連続ドラマ「ちょっとだけエスパー」(火曜午後9時)

 10月21日に始まるテレビ朝日系の連続ドラマ「ちょっとだけエスパー」(火曜午後9時)の取材会が同日、同局本社(東京都港区)で行われ、主演の大泉洋さん、ヒロインの宮崎あおいさん、脚本家の野木亜紀子さんが出席。制作の経緯を明かした。

 ドラマは、「アンナチュラル」「MIU404」などで知られる野木さんのオリジナル脚本。会社をクビになって離婚した人生どん底のサラリーマン・文太(大泉さん)が謎の会社「ノナマーレ」に合格したことをきっかけに“ちょっとだけエスパー”として世界を救っていく。文太を夫と思い込む謎の女性・四季(宮崎さん)も現れて一緒に生活を始めるが、ノナマーレからは“人を愛してはいけない”という不可解なルールを課されて……と展開するSFラブロマンスだ。

 今作は、4年前から企画が進行していたという。野木さんは「プロデューサーの貴島(彩理)さんと何かを作ろうとなった時に『大泉さんとドラマやりませんか』となって。何がいいだろうってなった時に私は“魔法もの”をやりたくて、貴島さんは“忍者もの”がいいと。『忍者は(筆が)乗らないな~』と話し合って今に至ります。でもその後、Netflixで『忍びの家』をやっていたので、忍者はやらなくてよかった(笑)」とぶっちゃけた。

 “魔法もの”をやりたかった理由について、野木さんが「毎回社会派ばっかりやっていても疲れるので(笑)。楽しいことをやりたかった」と話すと、大泉さんは「私は全然、社会派で良かったんですけどね。炭鉱とかの話で良かったのに。“ちょっとだけエスパー”と言われても……」と、野木さんが脚本を手掛けたTBS系日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」(2024年)を引き合いに出してぼやき。

 野木さんが「あれは神木(隆之介)君のだから(笑)! ほんとにやりたい?(笑)」とツッコむと、大泉さんは「僕だっていつまでも“ちょっとだけ”の役者じゃいられないですよ!」と“反論”。野木さんが「でも最近は結構真面目な作品やっていたじゃないですか」となだめると、「たしかにそうかもしれない。最近割と重かったので“ちょっとだけ”くらいがちょうどいいかもしれない(笑)」と納得。

 作品には自信があるようで「他の(秋クールの)ドラマと比べて(スタートが)相当遅かったので放送が待ち遠しかった。こんなにも自信をもってお届けできるドラマはそうないんじゃないのかな。早く見てもらって世界中から賛辞を浴びたかったですね(笑)」と“大泉節”でアピールした。

脚 本 野木亜紀子

音 楽 髙見優 信澤宣明

エグゼクティブプロデューサー 三輪祐見子(テレビ朝日)

プロデューサー
貴島彩理(テレビ朝日)
山形亮介(テレビ朝日)
和田昂士(角川大映スタジオ)

監 督 村尾嘉昭 山内大典

制作協力 角川大映スタジオ

制作著作 テレビ朝日


野木亜紀子 のぎあきこ 誕生日 1974年 2010年にシナリオ「さよならロビンソンクルーソー」で第22回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞し、同作がTVドラマ化される際に脚本を担当して脚本家デビュー。以降、月9ドラマ「ラッキーセブン」や「主に泣いてます」(ともに12)の脚本に携わる。 13年、佐藤信介監督が有川浩の同名小説を映画化した「図書館戦争」で初めて映画脚本を手がけ、同年のTVドラマ「空飛ぶ広報室」も好評を博した。その後も映画「アイアムアヒーロー」、TVドラマ「重版出来!」、社会現象にもなった「逃げるは恥だが役に立つ」(すべて16)で脚本家としての人気を確立し、TVドラマ「アンナチュラル」「獣になれない私たち」(ともに18)や「MIU404」(20)などのオリジナル脚本作品で社会問題も巧みに織り交ぜつつユーモアを交えた会話劇の作風がヒット。 映画「罪の声」(20)、「ラストマイル」および「カラオケ行こ!」(ともに24)で第48回日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞している。

午後ロー「オーシャンズ12」豪華共演の名作!大泥棒と対決![映][字][デ][二] テレ東

10月21日(火)  13:40〜15:40 放送時間 120分

ジョージ・クルーニー×ブラッド・ピット×ジュリア・ロバーツら豪華出演者勢ぞろい!!帰ってきたオーシャンと11人の仲間たちがフランスの大泥棒と対決!!

出演者

ジョージ・クルーニー(ダニー・オーシャン)[声]:小山力也

ブラッド・ピット(ラスティー・ライアン)[声]:細井治

監督・演出

監督:スティーブン・ソダーバーグ

【制作年/国】2004年/アメリカ


ストーリー

かつて実業家ベネディクトが経営するカジノの中にある、誰にも破れないと言われた金庫から大金を強奪したダニー・オーシャンは、強奪金を仲間たちと山分けした後、別れた元妻テスと復縁し、静かな暮らしを楽しんでいた。また、彼の右腕として活躍した詐欺師ラスティーをはじめ、オーシャン率いる11人の仲間達それぞれが自由気ままな生活を楽しんでいた。

しかしその後、オーシャンズへの復讐に燃えるベネディクトはオーシャンズ1人1人の前に現れ、2週間以内に盗んだ金額に利子をつけて返すよう迫る。ベネディクトは冷酷非情な男であり、もし返せなければ殺されてしまう…。それぞれ使ってしまった金を回収すべく、再び全員で仕事することになるが、前回の強奪でアメリカでは動きにくくなった彼らは、舞台をヨーロッパに移す。綿密に計画を練って盗みを遂行していくが、彼らが盗む前に、獲物は何者かに先回りされ盗み出されていた。そして現場には必ず謎の黒い狐の置物が残されていた。困惑したメンバーは、かつてヨーロッパでその名を馳せた往年の大泥棒ギャスパー・ルマークのもとを尋ねる。聞けば、彼の弟子である“ナイト・フォックス”が関与しているという。かくして、オーシャンズとフランスの大泥棒“ナイト・フォックス”との対決が始まるが…。

音楽【午後のロードショー オープニング曲】

「Escaping The Smokers(Waterworld/Soundtrack Version)」James Newton Howard


関連情報

映画を見るなら午後ロー 詳しくは番組公式ホームページをチェック

【番組公式ホームページ】

https://www.tv-tokyo.co.jp/telecine/oa_afr_load/

2025年10月20日 (月)

レモン彗星の観察チャンス(2025年10月)

レモン彗星は2025年1月3日に発見された彗星。発見当初さほど明るくならないものと予想されていたが、8月中旬に急増。10月から11月に肉眼で見えそうな程までに明るくなるのが期待された。
レモン彗星が近日点を通過するのは11月8日13時頃(世界時)で、彗星は太陽から0.53天文単位(約7900万キロメートル)まで近づく。この前後の時期で彗星活動はピークを迎えるものと予想。地球への最接近は10月21日1時頃(世界時)で、この時の彗星と地球の距離は0.60天文単位(約8900万キロメートル)である。

レモン彗星の観測好機: 10月下旬から11月上旬。
特にオススメ: 10月24日頃から11月2日頃。この期間は日没1時間後の高度が20度以上あり、比較的見つけやすくなります。
時間帯: 日没後の西の空。空にまだ少し明るさが残る夕暮れが終わり、完全に暗くなった頃が狙い目です。
探す方角:西の空、低い位置です。建物や山などで視界が遮られていない、開けた場所を探しましょう。

(解説)レモン彗星の観察チャンス(2025年10月) | 国立天文台(NAOJ)
https://share.google/pDdTquh0XtUgTdT1g

2025年10月19日 (日)

ぼくたちん家#2 及川光博×手越祐也×白鳥玉季!ゲイのおじさん、突然親に![解][字]

10月19日(日)  22:30〜23:25 放送時間 55分 日本テレビ

 番組概要

心優しきゲイが恋をした。相手はクールな中学教師。恋の告白は「家を買う!」。そこに現れたのは、訳アリ中学生。3千万円で親を買う!? 一体なぜ?親を買うってなに???

【出演者】

及川光博 手越祐也 白鳥玉季 

田中直樹 井之脇海 渋谷凪咲 久保田磨希 川口凉旺 土居志央梨 大島美優 星乃あんな 西浦心乃助

大谷亮平 坂井真紀 光石研 麻生久美子

【番組内容】

心優しく不器用なゲイのおじさん・波多野玄一(及川光博)。ある日、クールな中学教師・作田索(手越祐也)と出会い、恋に落ちる。そこに謎の大金を抱えた訳あり中学生・楠ほたる(白鳥玉季)が現れて「私、3千万円であなたを買います!親のフリをしてください」と謎オファー。玄一が困惑する中、ほたるの親子契約の計画が動き出す!玄一と索の恋も動き出す!そして、ほたるの母(麻生久美子)が関係する3千万の秘密が明らかに…

【演出】鯨岡弘識

【脚本】松本優紀(第一回 日テレシナリオライターコンテスト審査員特別賞)

音楽 東川亜希子 神谷洵平

【チーフプロデューサー】松本京子

【インクルーシブプロデューサー】白川大介

【協力プロデューサー】小杉真紀

【プロデューサー】河野英裕

西紀州(日テレアックスオン)

岡宅真由美(アバンズゲート)

【制作協力】日テレアックスオン

【製作著作】日本テレビ

【番組HP】

https://www.ntv.co.jp/bokutachinchi/

【X】https://x.com/bokutachinchi

【instagram】https://www.instagram.com/p/DNWQc_mTsje/ 

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#ぼくたちん家

2025年10月18日 (土)

数々の浮世絵師らを世に送り出した“江戸のメディア王”の波乱の生涯を描く

森下佳子が脚本を務める本作は、18世紀半ば、町民文化が花開き大都市へと発展した江戸を舞台に、“江戸のメディア王”にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描く痛快エンターテイメントドラマ。

蔦重はその人生の中で喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見い出し、また日本史上最大の謎の一つといわれる“東洲斎写楽”を世に送り出すことになる。

幕府“新時代”を目指す権力者・田沼意次役で渡辺謙、美人画が大評判となる喜多川歌麿役で染谷将太、蔦重の妻・てい役で橋本愛らが出演。語りを綾瀬はるかが務める。


松平定信(井上祐貴)による出版統制をかいくぐり、山東京伝名義で政演(古川雄大)の本を出した蔦重だったが、政演とともに牢屋敷に連行された。

「ご公儀をたばかった非常に由々しきもの」として、異例ながら定信自らが検分することに。定信は「心得違いを認め、かようなものは二度と出さぬと誓え」と言うと、蔦重は「白河の清きに魚(うお)住みかねて元の濁りの田沼恋しき」という狂歌を突き付けた。定信の清らか過ぎる世は住みづらく、賄賂があったとされるが自由だった意次の世が懐かしいという歌。意次を憎む定信に対して挑発ともとれる態度は怒りを買い、蔦重は拷問を受ける。

それを蔦重と懇意にしている火付盗賊改方の長谷川平蔵(中村隼人)が報告すると、ていは気を失ってしまった。しばらくして意識を取り戻したていは、集まっていた地本問屋仲間の鶴屋(風間俊介)らに「主人の命乞いなどをしていただくことは…」と相談。

鶴屋は、累が及ぶことを考えると店も家族もいる自分たちにはできないが、「訴え出られるとすれば、おていさんしかいません」と助言した。

狂歌師の宿屋飯盛(又吉直樹)によると、訴訟に出てきた人が泊まる「公事宿」の知り合いは「厳しいお裁きってなぁ、朱子学の説くところとは矛盾してんだよ」と、よくぼやいているという。

朱子学は江戸時代に官学として認められた学問。その矛盾をつけば、可能性はある。本屋の娘として生まれ、本を愛する中で培ってきた知識があるていならできるかもしれない。ただ、かえって怒りが増すことも考えられ、命乞いをした者もただではすまないかもしれなかった。

意を決し命乞いに出向いたていは、平蔵の同席のもとで、定信の要請で幕府の儒官となった柴野栗山(嶋田久作)と対面。論語を引用しながら、蔦重が本にして救いたかった女郎は親兄弟を助けるために売られてくる「孝の者」とし、「不遇な孝の者を助(たす)くるは、正しきこと。どうか、儒の道に損なわぬお裁きを」と頭を下げた。

“お白洲”と呼ばれる裁きの場で処分が言い渡される日がきた。町奉行から蔦重に言い渡されたのは「身上半減」。聞き慣れない処分に、蔦重は空を仰ぎ、力なく「身を真っ二つってことにございますよね」と言った。

財産の半分を没収されることだと分かるとホッとする蔦重。ところが、「真に世のためとなる本を出すことを望んでの沙汰である」と告げられると、「真の世のため…それが難しいんですよねぇ」と話し始めた。

そして「どうでしょう?真に世のためとは何か、お奉行様、一度膝を詰めて。かなうなら、越中守(※定信のこと)…」と言いかけたところで、控えていたていが歩み寄り、蔦重のほほを叩いた。奉行所の者たちがあぜんとする中、倒れた蔦重の体を叩き続けるていは、「己の考えばかり!皆様がどれほど…」と涙を流し、「べらぼう!」と叫んだ。

自らの命をも投げ出す覚悟で命乞いしたていの願いがかない、命は助かった。なのに、この期に及んでも“たわける”蔦重が許せなかったのだろう。

ただ、蔦重は釈放されたあとも、たわける態度は変わらなかった。鶴屋らに迷惑をかけたことを詫びたとき、身上半減の処分で今後の金繰りを案じた蔦重は「間違えて借金も半分持ってってくんねえですかねえ」と冷笑。すると、今度は鶴屋が「ほんと、そういうところですよ!」と一喝した。

蔦重の“たわける”ところは、よい方向に向かうときもあるが、今回は巻き込んだ者もいて、さらに大勢の者が心配していたのだ。SNSには「おていさんと鶴屋さんの喝にしびれた」「おていさん肝座っててかっこいい」「お奉行の前で蔦重にビンタかますおていさん最高!!」「本気で怒ってくれる人がいてよかった」といった反響とともに、蔦重のブレなさを評価する声もあった。

● 橋本愛“てい”の強烈ビンタがさく裂、横浜流星“蔦重”を「べらぼう」と一喝<べらぼう>WEBザテレビジョン より

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『魔術はささやく』宮部みゆき(新潮社)

一人目はマンションの屋上から飛び降り、二人目は地下鉄に飛び込んだ。三人目はタクシーの前に飛び出して――。無関係にしか見えない三つの死の背後には、一体どんな繋がりがあるというのか? そして魔の手は、新たな犠牲者へと伸びていく。


【受賞】

2 日本推理サスペンス大賞

【テレビ化】

金曜プレステージ 宮部みゆきスペシャル『魔術はささやく』(20119月放映)

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〈あらすじ〉

高校生の日下守の父親は市役所で働く公務員だったが、公金横領事件を起こして失踪していて、母親も去年の暮れに三十八歳の若さで亡くなっていた。

そのために伯母の浅野より子のもとに引き取られて、東京の下町に住んでいる。

浅野より子の夫・大造は個人タクシーの運転手だったが、女子大生の菅野洋子をはねてしまう。

目撃者がいなかったために逮捕されてしまった浅野大造の無実を証明するために、日下守は真相を探ろうとするが。


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松本清張没後20年特別企画「市長死す」2025年10月18日(土) 14:30~17:00

市議会議員の笠木公蔵(反町隆史)のもとに、伯父である市長の田山与太郎(イッセー尾形)が死んだとの連絡が母親から入った。まじめ一辺倒の市長が公務中に突然姿を消し、数日後にある温泉で遺体となって発見されたのだった。市長はすでに無断で6日も議会を欠席しており、横川市庁舎にて行われていた定例市議会では市長に対する野次が飛び交い、場内は騒然、市長の秘書・矢崎(春海四方)が責め立てられていた。矢崎は市長が視察をかねたクラシックコンサートの途中で、突然「急に用事を思い出したから、明日の議会は欠席にしてほしい」と言って姿を消したことを、ずっと不思議に思っていた。さらには、向かった先の志摩川(シマカワ)温泉のことを“シマガワ”温泉と言ったことで、初めて行く町だったのではないかと不信感を募らせていた。また、堅物で通っていた伯父が私用で仕事を抜け出したことを不審に思った笠木は、市長のところに通っていた家政婦のスミ子(倍賞美津子)の協力のもと、市長の部屋で遺品整理をする。そこで発見した伯父の日記によって、芳子(木村多江)という女にほれ込んでいたという伯父の意外な一面を知る…!

この日記の内容は、伯父の失踪と関係があるのだろうか…?笠木はスミ子と共に、市長が遺体で発見された志摩川温泉に再び足を運ぶが…。笠木は市長の死の裏にある衝撃的な真実にたどり着く。

【出演者】反町隆史 木村多江 石黒賢

白石美帆 升毅 きたろう

京本政樹 イッセー尾形 倍賞美津子

スタッフ

【原作】松本清張「市長死す」(光文社文庫「青春の彷徨」所収)

【脚本】樫田正剛

【編成企画】水野綾子

【プロデュース】

樋口徹(FCC)

竹田浩子(FCC)

【企画協力】ナック 菊地実

【協力】

北九州市立松本清張記念館

エス・エヌ企画

日本文学復興会松本清張賞事務局

【演出】西浦正記(FCC)

【制作】フジテレビ

【制作著作】FCC

ドラマ「俺たちの旅」全シリーズ一挙放送 BS日テレ 2025年10月20日(月)スタート 毎週月曜~金曜 12:00~13:00

「俺たちの旅」全46話

スペシャル版「俺たちの旅 ~三十年目の運命~」※2026年1月放送予定

【スタッフ】

脚本:鎌田敏夫ほか

演出:齋藤光正ほか

【キャスト】

津村浩介(カースケ):中村雅俊

熊沢伸六(グズ六):秋野太作(津坂まさあき)

中谷隆夫(オメダ):田中健

山下洋子:金沢碧

浜田大造(ワカメ):森川正太

熊沢紀子:上村香子

中谷真弓:岡田奈々

2025年10月17日 (金)

連続テレビ小説アンコール「どんど晴れ」

都会育ちの夏美は婚約者の実家である老舗名門旅館のおかみを目指し、盛岡の地で厳しい修業に励むことに!ヒロインを演じたのは本作がドラマ初出演だった比嘉愛未。

 【放送予定】 2025年10月13日(月)より 

毎週月曜日から土曜日 午前7時15分から午前7時30分 <NHKBS・BSプレミアム4K 同時放送> 

毎週日曜日 午前8時から午前9時30分 1週間分6話連続 <NHKBS> 

毎週日曜日 午前10時から午前11時30分 1週間分6話連続 <BSプレミアム4K> 

各話2回ずつ放送します 

15分×全156回 

 【作】 小松江里子 

 【音楽】 渡辺俊幸 

【主題歌】 小田和正 「ダイジョウブ」 

 【語り】 木野花 

【出演】 比嘉愛未 内田朝陽 

大杉漣 森昌子 神木隆之介 蟹江一平 

東幹久 雛形あきこ 鈴木正幸 あき竹城 

高橋元太郎 吹越満 白石美帆 中原丈雄 

奥田瑛二 長門裕之 草笛光子 宮本信子 ほか 

 【内容】 浅倉夏美は横浜のケーキ屋の跡継ぎ娘で、一流のケーキ職人である父・啓吾を目標にパティシエの修業をしている。ある時、夏美は恋人・加賀美柾樹の実家で行われる柾樹の祖母・カツノの喜寿祝いのため岩手に行く。柾樹の実家は盛岡でも有名な老舗旅館で、カツノはその大女将。旅館の実務は次男の嫁の女将・環が取り仕切っていた。夏美は柾樹に連れられて「一本桜」を訪れる。そこで柾樹が盛岡を出て横浜で暮らしている理由を知り、柾樹の普段は見せない寂しさに触れて、夏美は柾樹の心の一本桜になろうと決意した。その時、カツノが倒れたと知らせが入る。そして、ここから夏美の人生は大きく変わる。たった一人で盛岡の老舗旅館に飛び込み、女将となるべく修業に奮闘していく。 

 【初回放送】 2007年4月2日から2007年9月29日 総合テレビ「連続テレビ小説」にて放送  

2025年10月16日 (木)

<BSフジサスペンス傑作選>『宮部みゆきスペシャル 魔術はささやく』

2025年10月17日(金) 12:00~14:00

それは突然起きた。

1人目は赤信号で車道に飛び出し、2人目は誘われるように地下鉄に飛び込み、そして3人目は結婚式当日に飛び降り自殺。

偶然にも、3人ともかつて“ある大罪”を共に犯してしまった、高木和子(木村佳乃)の仲間たちだった。

しかも、最初の事件は、和子にとって命よりも大切な弟・守(中村蒼)や、その里親たちも巻き込んでいる。

そして、死の魔術は、ついに第4の女・和子の耳元にささやかれようとしていた。


<出演者>

木村佳乃 中村悠一 小池栄子

谷村美月 眞島秀和 草村礼子

里田まい 六角精児 大杉漣

松重豊 加藤治子 原田美枝子

奥田瑛二

2025年10月15日 (水)

『食権力の現代史-ナチス「飢餓計画」とその水脈』藤原辰史(人文書院)

「第一次大戦から第二次大戦を経て、イスラエルのガザの虐殺までの現代史を、食を通じた権力の歴史、そして「施設化」した飢餓の歴史として描く!」

なぜ、権力は飢えさせるのか?

飢餓という暴力の歴史をたどる 

-----史上最大の殺人計画「飢餓計画フンガープラン」

ソ連の住民3000万人の餓死を目標としたこのナチスの計画は、どこから来てどこへ向かったのか。その世界史的探究の果てに、著者は、「飢餓計画」と現代世界の飢餓を結ぶ重要人物を探り当てる。飢餓を終えられない現代社会の根源を探る画期的歴史論考。

飢餓は発見後に実在化したのではない。飢餓それ自体が、依然として、問題化と非問題化のあらそいの場なのだ。ナチスの飢餓もイスラエルの飢餓もソ連の飢餓もそれは変わらない。では、この飢餓を再び自然化する力の源とはなにか─ 本書は、このような問いから始まる。()飢餓は人を平等に殺さない。ここに介入するのは自然というよりは、社会であり制度であり政治である。「序章」より

20259月刊)

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食権力の現代史 - 株式会社 人文書院

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飢餓は発見後に実在化したのではない。飢餓それ自体が、依然として、問題化と非問題化のあらそいの場なのだ。ナチスの飢餓もイスラエルの飢餓もソ連の飢餓もそれは変わらない。では、この飢餓を再び自然化する力の源とはなにか─ 本書は、このような問いから始まる。()飢餓は人を平等に殺さない。ここに介入するのは自然というよりは、社会であり制度であり政治である。「序章」より

【目次】
序章 歴史概念としての食権力
1
 標的にされるパン屋
2
 飢餓を必要とする世界
3
 食権力という概念
4
 食権力論の先駆
5
 歴史のなかの食権力

1 第一次世界大戦と食権力---ナチス飢餓政策の精神的基層
土地なき民に、民なき土地を
ナチスの植民地主義/第二歴史家論争/FAOの基盤としてのナチズム批判
第一次世界大戦期の食権力---飢餓の被害者として
全独逸飢餓に迫る/ドイツの飢えの背景/代用食品と豚殺し
農村婦人の第一次世界大戦
農村婦人とはだれか/「食べられるもの」の発掘/捕虜と闇市-バイエルンの農村女性たち
ナチスの飢餓シンドローム
ダレの第一次世界大戦観/バッケの第一次世界大戦観/黒海と大西洋をまたぐユダヤ系穀商人/「穀物メジャー」の源泉
食権力の水源としての黒海地域

2 ナチスの飢餓政策----史上最大の殺人計画
1
 「世界史上最大の殺人計画」の準備
  石油と食糧/常軌を逸した行政文書/ロシア人の胃袋は伸縮自在
2
 飢餓政策の結果
 ソ連市民の飢餓/ソ連捕虜の飢餓/労働不足と飢餓計画という矛盾/闇市と虐殺のあいだ/トレブリンカの犬
3
 「東方」とナチズム
 「民族ドイツ人」たちの入植/入植者のみた暴力/「ブラッドランド」の飢餓
4
 ナチス飢餓政策の史的文脈
 女たちの第二次世界大戦/欧米食支配への「抵抗」

3 ナチスの飢餓から世界の飢餓へ---ジ・カストロの「政治生態学」
外国から見たナチスの飢餓計画
マリア.バビツカ/ゾラフ・ヴァルハフティグ/飢餓計画と対決したブラジル人-ジョズエ・ジ・カストロ
ブラジルからの問い---ジ・カストロのたたかい
なぜ、人は飢餓を論じたがらないのか/ブラジル北東部に飢餓をもたらしたもの/土を食べる/飢餓に抗する有機農業
世界食糧委員会-ジョン・ボイド・オアの夢
オアの挑戦/政治生態学へ/ヒトラーとジ・カストロ/飢えは人生のダイナマイトである

4 イスラエルの食権力---洗練される生態学的統治
農薬攻撃の現代史
失われゆくガザの食
封鎖という食権力/食権力の発露としての入植
3 パレスチナの生態学的統治
 農業と漁業に対する攻


藤原辰史『食権力の現代史-ナチス「飢餓計画」とその水脈』人文書院、2025930日、322頁、2700+税、


「あとがき」「本書の最大の意図」より

「「ナチスからイスラエルへ」という一本の線を、歴史の大海原にスキャンダラスに引くことではありません。食権力を行使して胃袋を掌握することこそが、政治権力掌握の条件であることを実証し、歴史と現状を「腹の底」から理解できる道筋をつけることを私は目標としました」


パラグラフでは

「かつては、ホロコーストのような悲劇が二度と起こらないようにナチス研究をすることが研究者の大きなモチベーションのひとつでした。けれども、ホロコーストに比するほど人間性が剥奪された事件は、ナチス崩壊後も繰り返されてきた、というのが私の歴史研究の基本的認識にほかなりません。沖縄戦、原爆投下、ナクバ、済州島の四・三事件、朝鮮戦争、水俣病、ヴェトナム戦争、チェルノブイリ、イラク戦争、どの事件をとってみても、そのように思えてなりません」

「現在も、アメリカやイスラエルや日本をはじめ世界中の大国で、ナチス顔負けの露骨な差別が公言され、ヘイトクライムも公然となされ、虐殺を助長するような政治家の発言が終わることはありません。飢餓を通じた殲滅政策も、本書で述べたとおり、ナチスにせよ、イスラエルにせよ、性質としてはほとんど変わりありません」


本書の第一のキーワードは、「食権力」である。序章「歴史概念としての食権力」「3 食権力という概念」で、つぎのように説明されている。

「本書では、「食権力food power」を、「食料や食料生産に必須のものを一局に集中し、それらを根拠に人間や自然を統治したり、管理したりする諸力の束」と定義する。金銭やエネルギーを根拠に発動される権力よりも根源的かつ恒常的に人や自然を変化させる。その身体的根源は、乳児の母乳への渇望である。空腹を覚えると、体を震わせ、顔を真っ赤にして泣き叫び母乳を求める。乳児が発話による人間関係構築を意識しはじめると飢えへの恐怖は外見上薄くなるが、恐怖自体は別のかたちで残る。余剰作物を蓄える倉庫が恐怖をなだめ、食権力の社会的根源となる。余剰農作物は、古代国家の誕生以来、もっとも重要な財のひとつであった。権力一般の源であり、税収の源だ。ある集団の構成員の生命維持必要量以上に生産された作物、とくに麦や米など保存の効く炭水化物の食物は、災厄や飢饉に備えて、害獣や害虫が侵入しないように設計された共同穀物倉庫に蓄えられる。ちなみに、ハワイの統治首長が保有する大きな穀物倉庫の場合、首長が民から容認できないほど穀物を徴収しすぎると、高圧的と受け取られた。あくまで、穀物倉庫は「人民を満足させておく手段」にすぎなかったからである。だが、結論めいたことを述べれば、近現代史の穀物倉庫は人びとの不安を軽減し、満足させるというよりは、人びとから過剰の穀物を徴収し、倉庫の持ち主の権力を拡張させていくために用いられたのだった」


邦訳では「制度」と訳されており冒頭の引用もそれに倣ったが、原語はinstitution、つまり「施設」という意味合いも多分に含まれる。また彼は明示していないが、構成員全員を食べさせる分はあるのに、一部の人を餓死させる収容所、というイメージが浮かぶ」「飢餓が起こりつづける世界を「施設」としてみる見方は、飢餓マシーンと化したナチスの強制収容所やゲットー、ソ連のラーゲリの暴力と収容所以外の暴力を包括的に理解するのに役立つ。しかし、それだけでは十分ではない。

本書で明らかにしようとしているのは、飢餓こそが施設の運営を根底で支え、飢餓に陥っている人びと以外を生かしてきた歴史と現在である。


 終章「ナチスとイスラエルと現在の飢餓をつなぐもの」の冒頭で、つぎのように本書をまとめている。「本書は、第一次世界大戦の飢餓からナチス・ドイツの飢餓政策と入植政策を経て、世界食糧委員会の挫折とイスラエルの飢餓政策と入植政策まで、食権力をめぐる歴史、とりわけその暴力の精神史的水脈をたどってきた。食権力の暴威は、とりわけ子どもたちや女性たちのように大きな力を持ちえない人びとや、権利を剥奪された捕虜や被収容者に向けられた。その根源に、カカオから砂糖を経てバナナにいたるまで、換金作物から多大な利益を得てきたヨーロッパ植民地主義の水脈があることもたびたび確認してきた。その水脈は、現在、生産者に自社製の農薬を効率よく販売するために遺伝子組み換え品種やゲノム編集品種を売るバイオ産業、そうした産業と提携して恒常的利益を得つつ、穀物をカントリーエレベーターに集中させ、情報を詳細に分析して投機し、穀物を生産せずして利益を得る巨大穀物商社、さらには高度な農業技術を独占して利益を得ようとするフードテックにまで通じている」。


終章より「本書も試みは、その居場所を探すことだった。現在の世界規模の飢餓の問題に心痛める多くの人びとでさえ、その原因の大きな部分が、食のはらむ暴力の歴史、とりわけ植民地主義の歴史からの逃避、そして積み残しであることにあまり関心がない。現在の世界規模の戦争に心痛める人びとでさえ、その背景に食の統治の問題があることに思い至らない。こうした状態が放置されてきた代償は大きい。歴史化されなければ対象化できず、対象化されなければ解決にはいたらない。食権力そのものを歴史の根源から問わないかぎり、施設化した飢餓の命脈を断つことはできない」


藤原辰史[フジハラタツシ] 
1976年、北海道旭川市生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中途退学。博士(人間・環境学)。京都大学人文科学研究所教授。専門は農と食の現代史。著書に、『ナチス・ドイツの有機農業』(柏書房、2005年/新装版2012年/第1回日本ドイツ学会奨励賞)、『ナチスのキッチン』(水声社、2012年/決定版:共和国、2016年/第1回河合隼雄学芸賞)、『給食の歴史』(岩波新書、2018年/第10回辻静雄食文化賞)、『分解の哲学』(青土社、2019年/第41回サントリー学芸賞)などがある。

小冊子『熱風』2025年10月号の特集は「藤原辰史 ロング・インタビュー なぜ食べものは行きわたらないのか?――『食権力の現代史』をひもとく」です。

20251010日刊行

菊園≫

口絵From Pak Thong Chai 81(写真&詩 カンヤダ)

巻頭詩 咳(池澤夏樹)

特集/藤原辰史 ロング・インタビュー

 なぜ食べものは行きわたらないのか?
――『食権力の現代史』をひもとく
「今に続く穀物フードシステムは、ある意味でナチスがつくったとさえ言えます」

【連載】

98

シネマの風(江口由美)

――[今月の映画]『旅と日々』

34

()いしい商店(いしいひさいち)

――ROCA"君のいない街"

第2回

宮﨑駿のアニメーション表現(小黒祐一郎)

――『ハイジ』が示したアニメーションの理想形

39

へそ曲がりメカ放談(福野礼一郎)

――私が愛した機械:エレキギター①

18

山田太一といっしょに山田太一ドラマをすべて見る(頭木弘樹)

――『兄弟』の挑戦と『俄ー浪華遊侠伝ー』の原作改変

      【不定期連載】

11

三井住友銀行代表取締役兼副頭取執行役員

工藤禎子さんに聞く 銀行の仕事と私

――初の女性執行役員就任

100

日本人と戦後80年(青木 理)

――【ゲスト】林 博史さん

ジブリだより / 執筆者紹介 / おしらせ / 編集後記 

小冊子『熱風』 - スタジオジブリ出版部

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2025年10月14日 (火)

「朝起きたら寝室の窓を開ける」

「朝起きたら部屋の空気を入れ替える」と、

ヤマザキマリさんのラジオ番組ゲストとして中園ミホさんが出演して語っていた。


「朝起きたら寝室の窓を開ける」と、

『強運習慣100 運をつかんで幸せになる』中園ミホ(エクスナレッジ社)p.181にも書かれている。

風を通しをよくしておくこと、気分転換、気持ちの切り替え方が運気を呼ぶ。


やり方を間違えると意味なし!?

元家政婦が教える「朝の換気」花粉と湿気対策の正解とは?(マミ) 

1か所だけ窓を開ける」のはNG。空気の出入り口がないと、室内の空気はうまく入れ替わりません。

「朝は2か所を開ける」

「掃除のあとに換気」

「花粉が気になる日は早朝10分だけ」

たったこれだけでも、室内の空気が変わりますよ。

エキスパート - Yahoo!ニュース

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【関連記事】

部屋の換気、時間の目安と頻度は?効率良く空気を入れ替える3つの方法

ソース1 Day 

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2025年10月13日 (月)

『キイハンター』JCOM.BS 月曜〜金曜22:00 - 23:00放送

元スパイの黒木、津川、元新聞記者の風間、スピード狂の島らが所属する、国際警察の秘密捜査グループであるキイハンター。本邦アクションドラマの草分けにして最高峰!


1968年―我が国のテレビ界に、後に伝説となる珠玉のアクションドラマが誕生した。それが、丹波哲郎・千葉真一・野際陽子らの出演による『キイハンター』である。国際警察の秘密捜査グループである彼らキイハンターは、世界の平和を揺るがす陰謀や暴動の渦中に、果敢に飛び込んでいく。

テレビ番組の常識を超えたスケール感豊かなストーリーと華麗かつダイナミックなアクションは視聴者の度肝を抜き、5年間・全262話に亘って放送されるほどの大ヒット作となった。


今回から再放送が始まって、大評判となっているようです。


●キイハンター | J:COMテレビ番組表

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【放送年】1968年~

【出演者】丹波哲郎、野際陽子、谷 隼人、大川栄子、千葉真一 ほか

【脚本】高久進、池田雄一、小川英、柴栄三郎 ほか

【監督】深作欣二、鷹森立一、佐藤肇、島津昇一、降旗康男 ほか

『石原家の兄弟』石原伸晃、石原良純、石原宏高、石原延啓(新潮社)父は慎太郎、叔父は裕次郎。華麗なる「昭和の家族」の知られざる日々。

「俺はこの宇宙を孤りで過ぎる隕石だ」──作家・政治家として一世を風靡した父と、彼を支え家庭を切り盛りした母・典子。そして家族同然だった裕次郎。強烈な家風で知られる「石原家」の日常は涙と笑いに満ちていた。お正月から大晦日まで、幼少期の出来事から介護、看取り、相続までを兄弟それぞれの視点から振り返る追憶エッセイ。

父は慎太郎、叔父は裕次郎。華麗なる「昭和の家族」の知られざる日々。「俺はこの宇宙を孤りで過ぎる隕石だ」――作家・政治家として一世を風靡した父と、彼を支え家庭を切り盛りした母・典子。そして家族同然だった裕次郎。強烈な家風で知られる「石原家」の日常は涙と笑いに満ちていた。

1966年8月22日生まれの四男・石原延啓氏は、兄たちとは異なる道を選んだ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、ニューヨークの美術学校に留学し、アートの世界で研鑽を積んだ。
現在は画家・美術家として活動して、抽象画やコラージュ、水彩、アクリルを駆使した独自の作品を発表。国内外で個展を開き、美術界での評価を高めている。石原家の中ではもっとも「芸術肌」といえる存在で、兄たちが政治や芸能に進む中、自分の表現を貫く姿は多くの人に新鮮な印象を与えている。

2025年10月12日 (日)

お菓子🍭🍪🍘のような

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雲でありました。

2025年10月11日 (土)

道行(読み)みちゆき

精選版 日本国語大辞典 「道行」の意味・読み・例文・類語

みち‐ゆき【道行】

〘 名詞 〙

① 道を行くこと。また、旅をすること。

[初出の実例]「若ければ道行(みちゆき)知らじ幣(まひ)は為む黄泉(したへ)の使負ひて通らせ」(出典:万葉集(8C後)五・九〇五)

② 雅楽で、舞楽の時、舞人が楽屋を出て舞台に上り定位置に着くまで奏でられる楽。ただし、どの舞にも道行があるのではなく、また、舞によって曲が違う。みちき。〔教訓抄(1233)〕

③ 能の一構成単位をなす謡。ワキが見物・参詣などの目的地につくまでの経過を示すもので、能全体の初めの方にある。七五調を基調とする文章で、音楽上の形式は上げ歌。

[初出の実例]「相生、道行『たかさごの地につきにけり』、是よいふし也」(出典:禅鳳雑談(1513頃)上)

④ 狂言で、原則として名のりの後に独白、また、会話をしながら舞台を一巡し、目的地へ向かうことを示す部分。

[初出の実例]「みちゆきは、前の山ぶしのごとく」(出典:虎明本狂言・柿山伏(室町末‐近世初))

⑤ 軍記物・謡曲・浄瑠璃などで、たどり行く道すじの地名や光景・旅情を述べた韻文。縁語、序詞、掛詞などを用いた技巧的な文章で、七五調が多い。「平家‐一〇」の「海道下」や「太平記‐二」の「俊基朝臣再関東下向事」などにこの文体の成立を見、さらに謡曲や幸若舞を経て、特に、浄瑠璃では、近松門左衛門の「曾根崎心中」によって、死に場におもむく男女の心情の表現を主とし、叙景を従とした新しい表現形式が確立され、以後世話物、特に心中物の舞台を構成する主要な要素となる。

[初出の実例]「皆人のと曾我の道行をかたり出す」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)二)

⑥ 浄瑠璃・歌舞伎などで、舞踊で表現される相愛の男女の駆け落ち、情死行などの場面。転じて一般に、男女が連れ立って歩くこと。

[初出の実例]「なき上手涙くらべの郭公〈西鶴〉 淀のわたりや道行の段〈友雪〉」(出典:俳諧・六日飛脚(1679))

⑦ そこに至るまでの経過。手続。前おき。

[初出の実例]「道行斗言はず共、入こと斗申せ」(出典:浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)中)

⑧ 和服用外套の一種。防寒とちり除けのため多く旅行者が用いたところからの名。形は被風(ひふ)に似ているが、衿は細身に、小衿は角形に作ったもの。みちゆきぶり。道行コート。

道行<b>⑧</b>〈四時交加〉

道行⑧〈四時交加〉

[初出の実例]「道行をぬいて義太夫本をよみ」(出典:雑俳・柳多留‐一七(1782))

⑨ 歌舞伎で、手拭のかぶり方の一つ。立役と女形とで異なる。

⑩ 民俗芸能で、神輿の渡御や芸能団体の行列行進などに奏される音楽。


どう‐ぎょうダウギャウ【道行】

〘 名詞 〙 仏語。仏道の修行。学道の修行。

[初出の実例]「一筋に諸の有所得の心を離れて、清浄の道行を励ますべし」(出典:栂尾明恵上人伝記(1232‐50頃)下)

[その他の文献]〔維摩経‐下〕


みちき【道行】

〘 名詞 〙 雅楽で、「道行(みちゆき)」を気取っていういい方。

[初出の実例]「調子をふいて、鳥のきうをみちきにす」(出典:龍鳴抄(1133)上)

出典 精選版 日本国語大辞典

精選版 日本国語大辞典

2025年10月10日 (金)

『北は山、南は湖、西は道、東は川』クラスナホルカイ・ラースロー

『北は山、南は湖、西は道、東は川』クラスナホルカイ・ラースロー


2000年に日本に半年滞在した経験から生まれた『北は山、南は湖、西は道、東は川』である。驚異的な観察眼と想像力、几帳面さと真摯さをもって書かれた話。


「列車は線の上ではなく一本の鋭い刃の上を超えていた。」 と読者は現代の京都の町に誘導される。

福稲というから東福寺界隈と思しきあたりで京阪電車をおりた。死んだように静まり返った京都の町が映っているらしい。


一章自体は短いが、寺の境内の詳しい情景描写が終わると、新しい章が現れて初めて主人公の名が明かされて、源氏の孫君である。

『名庭百選』という本に紹介されていた庭を探しに、供も連れず京阪に電車に乗ってやってきたのだが、町は祭か災でもあったのか人っ子ひとりいず、案内人がないままに寺に入っこんで終わった。

情景を描いた章が挿入されるあたりは、やりカットバック処理された映画を見ているような気分にさせられる。

宮大工の長年の経験によって山門のどの位置に使われる蘊蓄が偏執狂的に記述される。

場所にまでできることができたのかを例の蛞蝓が這い回ったやがて燐光を張った航跡のような文体で延々と描写される。

釘付けで打ち付けられた十三匹の金魚、悲惨なオブジェを介して、持病の発作を癒すため一杯の水を探し求める主人公の探索行を物語る。

どこか謎にひかれるように読み進めていくと読むという作業自体は、やがて快楽の度合いを行って、上質の読書体験が読者には約束されている。

シーンはもとの京電車阪の駅舎に戻る、視感に満たされた光景が描写、物語は円環を閉じるように見えるのが、列車の方向は始まるとは反対の北を向く、京都の町でいましも起きようとする災厄を予言する禍々しい言葉が終わりの始まりを告げる。

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「つまるところ伝統とは、経験に基づく習慣を厳格に、しかも柔軟性をもって実直に守ることにほかならず、可能な限り最も当たり前の方法と技術、さらには伝統というものが存在し、その伝統は観察と反復と、自然の内的秩序と事物の本質にたいする尊敬の上に成り立っていること、そしてその意味での伝統とその自明性は疑うべくもないこと、そうしたことを素直に信じることなのだった」(p.74)。

「その意味と目的をよく考えてみることもせず、いわれるがままに」(p.124)。


(訳者あとがきより)

85年に長篇小説『サタンタンゴ』でデビュー。7時間超えの長大な映画があるらしいということは知っていたが、その原作がこれであるとあとから知った次第。2000年代にはいってから作品が本格的に英訳されるようになっていき、評価の高まりとともに2015年には国際ブッカー賞を受賞している。この国際ブッカー賞は英訳された文芸作品が対象となるものだが、2005年の第1回の受賞者がイスマイル・カダレだったこともあり、自分のなかではなぜか東欧文学をたたえるための賞という印象がつよい(受賞者の顔ぶれをみるとぜんぜんそんなことはないのだが)。クラスナホルカイはまたあちこち旅してまわるのが好きな作家らしく、アメリカ、モンゴル、中国などのほか、日本へは97年に初訪問。日本文化との出合いはまさに衝撃的で、彼のものの見方を一変させてしまったらしい。正直、「おるよな、そういう外人」という感想をいだいてしまうのだが、彼は本物であった。それはのちに、2000年と2005年にそれぞれ半年ずつ、国際交流基金招聘フェローとして観世流能楽師のもとに通いながら、京都で寺社建築や日本庭園といった日本伝統文化の研究に打ち込んだというところからも見てとれる。

〈早稲田みか〉



クラスナホルカイ・ラースロー2025年ノーベル文学賞

 スウェーデン・アカデミーは9日、2025年のノーベル文学賞をハンガリーの作家、クラスナホルカイ・ラースロー氏(71)に授与すると発表した。授賞理由は「終末的な恐怖の真っただ中にあって、芸術の力を再確認させる説得力と先見性のある作品群に対して」としている。賞金は1100万スウェーデンクローナ(約17000万円)。授賞式は1210日、ストックホルムで行われる。


 ハンガリー南東部のジュラ生まれ。大学で法律や文学などを学んだ。出版社勤務を経て1985年、小説「サタンタンゴ」でデビュー。救世主とも悪魔ともつかない正体不明の一人の男によって操られる小さな村を描き、一躍注目を浴びた。同作は後にタル・ベーラ監督によって映画化された。抑圧や貧困による絶望的状況から逃れられない人々をモチーフとし、「抵抗の憂鬱」(89年)も同監督の映画「ヴェルクマイスター・ハーモニー」の原作となっている。


 語句の反復や、一文が数ページにもわたる独特の文体が特徴。詳細な描写とも相まって、ドイツをはじめ国際的な評価が高い。15年にはブッカー国際賞を受賞している。


 日本とも縁が深く、97年に初来日。00年には半年間にわたり京都で暮らし、能や寺社など日本の伝統文化について見聞を広めた。「北は山、南は湖、西は道、東は川」(03年)は京都を舞台とし、日本滞在の経験が生かされている。06年に松籟社から邦訳が刊行された。

2025年10月 9日 (木)

NHK MUSIC SPECIAL 藤井 風 ~いま、世界で~ 【9日(木) 夜10時放送】

"藤井 風、NHK特番で世界進出の軌跡に密着 アルバム制作から海外ツアーまで3年間を記録 109放送" - ORICON NEWS 

https://l.smartnews.com/m-6lQOVwsg/OesHjH


NHK MUSIC SPECIAL 藤井  ~いま、世界で~

9(10時放送】番組冒頭先行公開!|NHK MUSIC SPECIALNHK - YouTube

https://share.google/9mKYgShiYsNqqJiG4


藤井 風「PremaMステ初出演パフォーマンス【期間限定公開】 - YouTube

https://share.google/FZlt6e75atNZs8iJD


It Ain't Over - YouTube

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藤井  - Love Like This [Official video] - YouTube

https://share.google/XxftpPx0DDvjijPCh


藤井 風「私はメキシコ人です」ーー現地に馴染みすぎな北米ツアーオフショ ノリノリな姿に「どこにいてもかわいい」(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース

https://share.google/pGi1WMUDulAJLEELK


「徹子の部屋」(テレビ朝日)に初出演した際に、かねてから藤井のファンだった黒柳と番組内で食事の約束をかわしていた。 


"藤井風、92歳の黒柳徹子を乙女に変えるフェロモン。ついにシニア世代まで色気がバレたか" - コクハク 

https://l.smartnews.com/m-6m38yVc4/HaYYYZ

2025年10月 8日 (水)

もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう「八分坂日記」 #02[字][解] フジテレビ

10月8日(水)  22:00〜23:09 放送時間 69分

番組概要

脚本・三谷幸喜×主演・菅田将暉!1984年の渋谷を舞台に、老若男女総勢25名超の人生が交差する!1人の演劇青年が全員の人生を変えていく青春群像劇!

番組内容

風営法の改正でストリップショーが厳しく規制されるようになり、2年前の熱狂が嘘のように寂れてしまったWS劇場。パトラ(アンミカ)が踊るショーの客席は閑散とし、まるで盛り上がらない。

久部三成(菅田将暉)はWS劇場の法被を着て、パトラのショーのピンスポを担当することになった。前夜、WS劇場の支配人・浅野大門(野添義弘)から「うちで働いてみないか」と誘われたのだ。

劇場スタッフの伴工作(野間口徹)に連れられ、久部はダンサーたちの楽屋を挨拶に訪れる。そこで久部はリカ(二階堂ふみ)と再会する。「頑張ります!」と気を吐く久部に対し、リカは興味なさげに目をそらし…。


【出演者】菅田将暉 二階堂ふみ 神木隆之介 浜辺美波 戸塚純貴 アンミカ 秋元才加 野添義弘 長野里美 富田望生 

西村瑞樹(バイきんぐ) 大水洋介(ラバーガール) 小澤雄太 福井夏 ひょうろく 松田慎也 佳久創 佐藤大空 野間口徹 シルビア・グラブ 菊地凛子 ・ 小池栄子 ・ 市原隼人 井上順 坂東彌十郎 小林薫 他

スタッフ

【脚本】三谷幸喜 

【主題歌】YOASOBI『劇上』[Echoes/Sony Music Entertainment(Japan)Inc.] 

【音楽】得田真裕 

【プロデュース】金城綾香(『監察医 朝顔』、『PICU 小児集中治療室』、『うちの弁護士は手がかかる』、『5→9〜私に恋したお坊さん〜』、『犬神家の一族』、『悪魔の手毬唄』など) 

野田悠介(『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』、『新宿野戦病院』、『ナイト・ドクター』、『競争の番人』、『女神の教室〜リーガル青春白書〜』など) 

【制作プロデュース】古郡真也(『コンフィデンスマンJP』、『翔んで埼玉』、『ほんとにあった怖い話』シリーズなど)

【演出】西浦正記(『コード・ブルー-ドクターヘリ救急救命-』、『THE DAYS』、『リッチマン、プアウーマン』、『連続ドラマW フィクサー』、『ブラックペアン シーズン2』など) 

【制作著作】フジテレビ

【公式HP】https://www.fujitv.co.jp/moshi_gaku/ 

【公式X】https://x.com/moshi_gaku/ 

【公式インスタグラム】https://www.instagram.com/moshi_gaku/ 【公式TikTok】https://www.tiktok.com/@moshi_gaku

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[字]ミステリー・セレクション・ミステリー作家・朝比奈耕作2 鳥啼村の惨劇 BS-TBS

10月9日(木)  13:54〜15:55 放送時間 121分

小泉孝太郎主演の朝比奈耕作シリーズ第2弾!逃げ場のない島で起こる連続殺人に潜む陰謀とは・・・。怪しげなミステリーと壮大なスケールの映像もお楽しみに!

【出演】朝比奈耕作:小泉孝太郎 高林智里:南沢奈央 夏目椿:阿南敦子 朝比奈耕之介:佐戸井けん太 中沢義信:阿南健治 小野田一郎:足立尭之 鳥神翔子:雛形あきこ 鳥神姫羽:小柳ルミ子 鳥神京子:遠野なぎこ 鳥居猿彦:永澤俊矢 羽鳥三都子:千葉雅子鳥 神純子:篠原ゆき子 太田柊一:吉田智則 横田康介:鈴木正幸 柿沼正二:デビット伊東 結城翼:上遠野太洸 窪田六郎:阪田マサノブ 岩下吾郎:モロ師岡 太田しず江:池田道枝 尾車泰之:里見浩太


番組内容

小説家の朝比奈耕作(小泉孝太郎)は、自身の著書「雉啼島(きじなきじま)の惨劇」ドラマ化のオファーを受けるために、担当編集者の高林智里(南沢奈央)と共にテレビ局を訪れる。そこでドラマの撮影中に毒殺された俳優の事件を追っていた刑事の中沢(阿南健治)と偶然出会い、“鳥啼村(とりなきむら)見聞録”と書かれたノートを渡される。毒殺された被害者の俳優が持っていたもので20年前に亡くなっている民俗学者の耕作の父・耕之介(佐戸井けん太)が書いたものだった。

さらに、ドラマ撮影のロケ地が鳥啼島ということから、耕作は不気味な偶然に興味を惹かれる。父・耕之介と古くから付き合いがある心理学者の尾車(里見浩太朗)に鳥啼村のことを尋ねると、尾車は言いづらそうに耕之介が最も恐れていた村と伝える。耕作は父が何を恐れていたのか確かめるべく、撮影の下見で鳥啼島を訪れる。

【原作】吉村達也「惨劇の村」シリーズ(徳間書店刊)

【脚本】大石哲也

『本を読むだけで脳は若返る』川島隆太(PHP研究所)

脳科学者の川島氏は、スマートフォンやタブレット端末などデジタル機器が、子どもたちの脳の発達や学力に対して、意図せぬ深刻な「副作用」をしてる可能性を科学的根拠から指摘している。

デジタル機器への依存から脱却して、脳の健康を取り戻す方法として、「読書」という行為を推奨している。

とりわけ声に出して読む「音読」や、親子間の「読み聞かせ」が、脳を驚くほど活性化させ、若返らせる力を持っている。

自身の長年にわたる研究成果や具体的な実験データを豊富に示しながら、分かりやすく解説しています。

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『本を読むだけで脳は若返る』

1章:読書は脳の「全身運動」である – 活性化と創造性の源泉

 読書が単なる文字情報の受容でなく、脳全体の広範な領域を活動させる包括的な精神活動、「脳の全身運動」だと位置づけている。MRIを用いた脳活動計測実験では、小説や新聞記事などを黙読してると、物事を考え、学習し、創造性を司る重要な領域である「思考の脳」前頭前野が顕著に活性化するのが明確に示された。

 文章の意味理解や記憶に関わる側頭葉、視覚情報を処理する後頭葉など、左右両半球にわたる複数の領域が連動して活発に働いてるのも確認されてる。この脳全体の協調的な活動が、読書を通じて脳の基礎的な能力を高める基盤となる。


 読書は新たな発想を生み出す力、創造性を鍛える効果も持っている。大学生を対象とした実験では、提示された言葉やイラストを組み合わせて新しいことをする際、言語処理に関わる左半球の「思考の脳」の一部や、知識が蓄積されている側頭葉の下部が特に活動することが分かった。これらの領域は読書中にも活発に働く領域と重なっていた。

読書という行為が年齢に関わらず、脳の創造性を高めるトレーニングになルイボスのを示している。


 読書媒体に関してデジタルコンテンツよりも紙媒体の方が、語彙の習得、文章内容の深い理解、知識の定着といった点で優れている研究結果が、心理学分野を中心に数多く報告されている。

その理由として電子メディアは読書以外の機能を多数備えているため、読書中に注意が散漫になりやすく、集中して内容を深く読むのを妨げる可能性が指摘される。

紙の本はページを物理的にめくる感覚や、気になる箇所へ瞬時に戻って読み返す容易さ、余白への書き込みといった、デジタルにはないことが理解や記憶の定着を助けると考えられる。


2章:音読による脳機能の向上 – 記憶力回復から認知症改善まで

 読書の効果をさらに高める方法として、「音読」を特に推奨してる。文字を目で追いながら声に出して読む音読は、黙読に比べて、視覚情報だけでなく、発声という運動指令、そして自身の声を聞くという聴覚情報も脳内で処理されるため、広範な脳領域を強力に活性化させるのがMRI実験で確認されている。この強力な脳の活性化は、具体的な認知機能の向上に繋がる。


 この音読の効果は健常者だけでなく、アルツハイマー型認知症と診断された中度から重度の高齢者においても確認された。介護施設入居者を対象に、短い文章の音読やひらがなの拾い読みなど、負担の少ない音読プログラムを実施したところ、通常は進行を遅らせることが主目的となる薬物療法では達成が困難な、認知機能自体の「回復・改善」という顕著な効果があった。


 音読には「脳のウォーミングアップ効果」もある。音読によって脳全体を適度に活性化させて、脳がスムーズに活動を開始できる準備状態になるためと考えられる。副次的な効果として、音読は過度な緊張状態を緩和する働きもあるという。試験や面接、発表といった場面の前に音読をすることで、精神的な落ち着きを取り戻した本来の力を発揮しやすくなる可能性がある。


3章:読み聞かせが育む親子の絆と「こころの脳」

 黙読、音読と並ぶもう一つの重要な読書スタイルが、親などが子どもに絵本などを読んであげる「読み聞かせ」である。

 この読み聞かせが、単なる言語能力の発達促進にとどまらず、親子の情緒的なつながりや子どもの社会性の発達に、極めて大きな影響を与えている。


 NIRSを用いて読み聞かせ中の親の脳活動を計測したら、予想された言語野の活動以上に、他者の気持ちを推し量ったり、場の空気を読んだりする機能に関わる「こころの脳」である背内側前頭前野が最も強く活性化していた。単に文字を追うだけでなく、子どもの表情や反応を注意深く観察して、物語を通して子どもとの心の交流を深める状態を反映している。

 聞いている子どもの脳では、大脳皮質の言語野や聴覚野の活動は比較的穏やかであるのに対して、喜び、不安、興奮といった情動や感情の処理に深く関わる脳の深部領域である辺縁系が非常に強く反応していた。子どもが物語の世界に感情移入し、心を揺さぶられている状態を示している。


この効果は毎日続けるのが理想的だが、忙しい家庭でも「110分、週3日」程度から始めるだけでも十分に期待できるという。

 読み聞かせは、アニメなどの映像コンテンツを親子で一緒に視聴する場合とは異なり、親から子へ、子から親へと情報と感情が相互に伝達される、より密度の高いコミュニケーションであり、共感と絆を深める上で重要であると考察されている。

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4章・第5章:スマートフォンの恐怖 – 脳活動抑制と発達阻害のリスク

 読書の効用を強調する一方で、現代生活に不可欠となったスマフォやタブレット端末が脳に及ぼす負の影響について、強い警鐘を鳴らしている。著者が開発に関わった任天堂の「脳トレ」の開発過程において、小さな画面で映像やゲームを見ると、大きな画面で見る場合に比べて脳活動、特に思考を司る前頭前野の活動が著しく低下する現象が発見された。

その後の研究で動画を視聴したり、多くのゲームをプレイしている最中の脳活動は、何もせずにぼんやりしている安静時よりもさらに低いレベルにまで「抑制」されるの確認されている。この状態は、身体がリラックスして気持ち良いと感じるマッサージを受けている際の脳活動パターンと類似して、脳が活発に思考している状態とは正反対である。


 この脳活動の抑制は、スマホを使って比較的長いメール文章を作成したり、英単語などの意味を調べたりなど、前頭前野はほとんど活性化しないのが示された。紙に手書きで文章を書いたり、紙の辞書を引いて単語を調べたりする場合と比較すると、その差は歴然として、脳活動レベルだけでなく記憶の定着度にも、スマホで調べた場合は一つも思い出せなかったという結果となった。

情報へのアクセス効率は高いものの、脳を十分に活用しないため、学んだ内容が頭に残りにくい。またスマートフォンは脳が疲れにくいため、長時間画面を見続けるのが可能になり、依存を引き起こす一因ともなっている。


 そのメカニズムの一つとして、「ながら勉強」に伴う「スイッチング」の問題が挙げられる。多くの中学生が勉強中にスマートフォンを使い、音楽を聴くだけでなく、メッセージのやり取り、動画視聴、ゲームまで行っている実態が明らかにされた。複数のアプリを頻繁に切り替えながら使用する場合、注意が絶えず中断され、一つの課題に深く集中することができない。

 これらの現象の根底にある最も憂慮すべきは、スマートフォンでインターネットに長時間接続する習慣を持つ子どもたちの脳をMRI3年間追跡調査した研究結果を提示している。ネット利用時間が長い子どもたちは、全く利用しない子どもたちと比較して、思考、学習、感情制御などに関わる重要な脳領域において、神経細胞が集まる灰白質の体積増加が見られず、神経線維が集まる白質の発達も停止している、「脳の発達が止まってしまっている」のが明らかになった。

これは脳の物理的な成長そのものを阻害している可能性を強く示唆するものである。


6章・終章:脱スマホ依存とAI時代の読書の意義

 これらの深刻なリスクを踏まえ、特に子どもたちの脳を守るために、社会全体でスマートフォンやタブレット端末との付き合い方を見直す必要性を唱える。

リスクを知らないまま、あるいは軽視したまま、これらの機器を無制限に使用し続けてしまうのに危機意識を持っている。

 家庭においては、親自身が手本を示すことが不可欠である。親のスマートフォン使用時間が長い家庭ほど、子どもの使用時間も長くなる傾向があるため、親子で「スマホデトックス」に取り組み、特に食事中や親子だけの時間など、コミュニケーションを大切にすべき場面ではスマートフォンを遠ざけるのを推奨している。


 教育現場におけるデジタル機器の活用に対しても、著者は慎重な姿勢を示している。

個別のドリル学習や調べ物などでタブレット多用する学校では、生徒の学力が低下する傾向が見られるのを指摘。かつて視聴覚教育が期待ほどの効果を上げずに廃れた歴史を繰り返し、安易なデジタル化が教育の本質を見失わせる危険性を警告している。むしろ音読や手書き、反復計算といった、脳を確実に使う伝統的な教育方法(「読み・書き・計算」)の価値を再評価して、ICTと効果的に組み合わせる道を模索すべきだと提案している。


 急速に進化するAI人工知能時代における読書の意義について考察している。AIは情報検索や文章生成において強力なツールとなり得るが、その性能を最大限に引き出し、出力された情報を適切に評価・活用するためには、人間側に的確な問いを立て、情報を批判的に吟味し、応用する「知恵」が不可欠となっている。

読書は受動的な情報摂取に陥りやすいインターネットや動画視聴とは異なり、著者との対話、自己との対話を通じて、能動的に情報を処理して、思考を深め、物事の本質を理解する力を養なう。言語や記号を用いて抽象的な思考を行い、多様な想像を膨らませる能力は、人間に固有の力であり、読書はこの能力を鍛え、維持するための最良の方法である。情報が溢れて効率性が重視される現代だからこそ、時間をかけて深く思考して内面を豊かにする読書の価値は高まっている。


 脳の健康を維持しで潜在能力を最大限に引き出すために、デジタルデバイスへの依存を見直し読書というシンプルながらも奥深い活動を日常生活に取り戻すことの重要性を、科学的知見に基づいて訴えかけている。


スマホと子どもの脳の深刻な関係 「学力が大きく低下する」驚きの結果 | PHPオンライン|PHP研究所

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3か月でマスターする古代文明 [新]1衝撃!最古の巨大遺跡見直される文明の始まり[解][字] NHK教育

10月8日(水)  12:15〜12:45 放送時間 30分

番組概要 世界各地で相次ぐ驚きの発見から古代文明の新たな姿を探る。今回は、世界最古の文明メソポタミアより5000年以上前に造られた謎の巨大遺跡。揺らぐ“文明の始まり”…。

番組内容 トルコで発見されたその遺跡は、古代文明の常識を覆した。遺跡の名は「ギョベックリ・テペ」。直径20メートルほどの円形の石の建物が並ぶ。そびえる石の柱は高さ5メートル以上。世界の文明の始まりとされるメソポタミアよりはるか昔に、人類は巨大な石の建物を築いていたのだ。それは農耕が始まるずっと前。土器も金属器もない時代。この遺跡は一体何なのか。私たちに何を語るのか。“文明の始まり”について考える。

【出演】国立民族学博物館館長…関雄二,筑波大学教授…三宅裕, 

【司会】石橋亜紗,【語り】朴ろ美

2025年10月 7日 (火)

ヒトラーはベジタリアンで、健康志向のコーヒー通だった?

ヒトラーの毒味役を続けたマルゴット・ヴェルクさん。

「料理はどれも美味でした。アスパラガス、エキゾチックな果物、本物のバターやコーヒー、新鮮な野菜も豊富に使われた料理で、一般庶民が口にすることの出来ない食材を口にする。その味を満喫することはできませんでした。一口飲み込むごとに、これが最後になるかもしれないと震えていました。」

豪華な料理の食前に、毒味をするのがマルゴットさんはじめ合計15人、20代の女性。

1941年冬、ベルリン・シュマルゲンドルフに両親と一緒に生活して、実家が爆弾で破壊されて、マルゴットさんはオストプロイセンにあった夫の両親の家へ避難した。

そこにナチス親衛隊・Schutzstaffelが現れた。

「一緒に来い!」と拉致されて、彼女が到着したのは、ナチス大本営近くにあるバラック小屋だった。その小屋にヒトラーの食する料理を調理するキッチンがあった。当時は連合軍がヒトラーを毒殺する噂があり毒味役が必要だった。

「肉を使った料理はありませんでした。ヒトラーはベジタリアンでした」

「料理は美味しかった、というか、本当に絶品でした。でも、それを満喫することはできなかった・・・」

料理を口にするたびに死ぬかもしれないと恐怖に慄いていた。

1944年、ドイツ陸軍の国内予備軍参謀長シュタウフェンベルクは、ヒトラー暗殺計画を目論み、総統大本営ヴォルフスシャンツェに時限爆弾を落とした。

「ヒトラーが死んだ!」と誰かが叫んだが、ヒトラーは軽症を負っただけだった。

この暗殺計画から大本営周辺の警備が一段と強化される。毒味役だった女性たちも自宅から通うことは禁止され、大本営近くの旧学校校舎で生活をする。

「あの時、本当にどうしたらいいかわからなかった。命を絶とうと思った」という。


ヒトラーは「ヤク中」だった? ナチス・ドイツの驚くべき薬物事情を暴く『ヒトラーとドラッグ』 | 本がすき。

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コーヒーからカフェインを抜いた「デカフェ」は100年以上前にドイツで発明され、ナチス・ドイツに飲用が奨励された。

ドイツのコーヒー焙煎業者見習いだったルートヴィヒ・ロゼリウスが1905年にデカフェは発明したり

荒れた海を渡ってきた船で運ばれたコーヒー豆をロゼリウスが受け取ったのが、発明のきっかけだった。コーヒー豆は塩水をたっぷりと吸い込んでしまって、ロゼリウスはどうにか塩味を抜いて使えないか模索して、偶然海水と同時にカフェインも取り除いたコーヒーが生まれたらしい。


1930年代に自然回帰から健康ブームが起った。砂糖やアルコール、タバコ、肉、カフェインを食事から積極的に減らそうという運動につながり、Kaffee HAGのデカフェの人気は高まって、ドイツのみならずアメリカにも輸出されて、カフェイン抜きのコーヒーが世界中に広まる。

脱カフェインの動きは、「アーリア人を保護する」というナチス・ドイツの優生学的国家政策の1つとなる。

20世紀初頭、作家のジェフリー・コックス氏は「当時のナチス・ドイツは、個々のドイツ人の健康を守るだけでなく、生物学的、人種的な存在としてのドイツ国民全体の健康を守ることが彼らの義務であり責任であると真剣に信じていました」という。

1941年のヒトラーユーゲントの手帳には、「少なくとも若者にとって、カフェインは『あらゆる形であらゆる強さの毒』である」と書かれていた。

1930年代末までデカフェは、その品質が政府により厳しく規制されて広く入手可能だったものの、値段は非常に高く贅沢品とみられていた。

当時のKaffee HAGのカフェイン除去プロセスには問題があり、微量ではあるものの、ベンゼンがコーヒー中に残ってしまって、実際には健康的どころか、大量に飲むと体に害を及ぼす可能性もあった。


そしてヒトラーは無類の紅茶好きでもあった。カップに最初に牛乳を入れて紅茶を注ぐ慣習があり、紅茶だけだと乳白色に濁ってしまう。ヒトラーは愛飲していたコーヒーであれば、牛乳を入れても入れなくても外見上は変化がない。飲み物に物質をどう入れるかで作戦立案者は考えを巡らせたという。


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「ヒトラーは菜食が個人的な健康問題を解消してくれ、魂の再生をもたらすものだと考えていた。」

アドルフ・ヒトラーのベジタリアニズム - Wikipedia
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『ナチスのキッチン〜食べることの環境史』藤原辰史 (水声社)

国民社会主義(ナチス)による支配体制下で、人間と食をめぐる関係には何が生じたのか? この強烈なモティーフのもと、竃からシステムキッチンへ、近代化の過程で変容する、家事労働、レシピ、エネルギーなどから、「台所」という空間のファシズムをつぶさに検証して、従来のナチス研究に新たな一歩を刻んだ画期的な成果。

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『食べることの環境史』目次


序章 台所の環境思想史
1、歴史の基層としての台所
2、テイラー・システムとナチズム
3、台所の変革者たち
4、 台所をどうとらえるか──定義とアングル

第1章 台所空間の「工場」化──建築課題としての台所
1、ドイツ台所小史──「煙と煤」から「ガスと電気」へ
2、ドイツ台所外史──「キッチンの集団化」という傍流
3、第一次世界大戦の衝撃──集団給食の登場
4、フランクフルト・キッチン──「赤いウィーン」から来た女性建築家
5、考えるキッチン──エルナ・マイヤーの挑戦
6、ナチス・キッチン?
7、労働者、約一名の「工場」

第2章 調理道具のテクノロジー化──市場としての台所
1、電化される家族愛──快適、清潔、衛生的
2、台所道具の進歩の背景
3、ニュアル化する台所仕事──人間から道具へ
4、市場化する家事──消費者センター「ハイバウディ」の歴史
5、報酬なきテイラー主義の果てに

第3章 家政学の挑戦
1、家政学とは何か
2、家政学の根本問題──『家政年報』創刊号
3、家政学の可能性と限界──『家政年報』19281932
4、家政学のナチ化──『家政年報』1933?1935
5、家政学の戦時体制化──『家政年報』19391944
6、家政学が台所に与えた影響

第4章 レシピの思想史
1、ドイツ・レシピ小史
2、読み継がれる料理本──食の嗜好の変化のなかで
3、企業のレシピ──ナチズムへの道
4、栄養素に還元される料理

第5章 台所のナチ化──テイラー主義の果てに
1、台所からみたナチズム
2、「第二の性」の戦場
3、「主婦のヒエラルキー」の形成──母親学校、更生施設、そして占領地へ
4、無駄なくせ闘争
5、残飯で豚を育てる──食糧生産援助事業
6、食の公共化の帰結

終章 来たるべき台所のために 
1、労働空間、生態空間、信仰の場
2、台所の改革者たちとナチズム
3、ナチスのキッチンを超えて


●blog 水声社 » 『ナチスのキッチン』

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ナチスの台所の哲理とは何か。それは、調理法に「科学的管理法」を導入して地域差や個人的嗜好といった「曖昧さ」を排除する。

「栄養価」の概念を「普遍的な基準」にして、総体的体験の食を「要素還元的」なものへと限定する。

更に「快楽」としての食を、必須栄養素補給という大義名分で、「健康至上主義」に隷属させるのであった。

そして「健康」という文脈で語られた食は、とりわけ戦時下に強靱な肉体と健全な精神をもった強いドイツ兵、健康で多産的なドイツの母親という、国家主義的神話へと収斂させた。

「健康を崇める道具」となりはて、「均質化」してしまったナチスの台所は果たして、食を「豊かに」しただろうか?

今日われわれの食卓は、そうした呪縛から、どれだけ離脱できているだろうか?

第1回河合隼雄学芸賞を受賞した、著者代表作の問いかけるものは、重くて考えさせられる大作である。

群馬コーヒー事件

群馬県による太平洋戦争中に日本軍が貯蔵していたコーヒーの払い下げをめぐって1947年(昭和22年)に発生した物価統制令違反事件である。

群馬県は、払い下げを希望する業者に対して、払い下げ価格の金員とは別に指定する物資の納入を求め、その担保として高額な違約保証金を要求したことなどから、業界団体の反感を買った。

この払い下げが物価統制令違反に問われ、一審で当時の知事、総務部長、経済部長、食糧課長、食糧課主任の5名に罰金と執行猶予付きの有罪判決が下されたが、控訴審では知事と経済部長に罰金刑が言い渡されたほかは無罪となって確定した。

事件は、太平洋戦争後の経済的な混乱の中で群馬県がカスリーン台風による未曽有の水害被害を受けたことを背景とする特異な事件とされ、現職知事の起訴や辞任など事件が表面化してから控訴審判決までの2年にわたって群馬県政を揺るがしたほか、太平洋戦争後の日本のコーヒー史の汚点として記憶されている。

Wikipedia》より


戦後のコーヒーについて、そんな時間があったとは、『コーヒーと恋愛』を読んで初めて知りました。

2025年10月 6日 (月)

『コーヒーと恋愛』獅子文六

『コーヒーと恋愛』獅子文六

1962(昭和37)年11月から翌5月まで、読売新聞に連載されたユーモア小説。


【目次】

コーヒーと恋愛
 それもある
 テレビ病
 同人会
 今年の縁喜
 稽古
 朔風
 多忙な日
 生活革命
 和敬清寂
 たたり目
 コーヒー夫婦
 テレ牛異相
 野火止め
 鍵
 おしまい
『可否道』を終えて
解説 曽我部恵一

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テレビがまだ新しかった頃、お茶の間の人気女優 坂井モエ子43歳はコーヒーを淹れは抜群にうまい。

「彼女のいれたコーヒーは、まったくウマい。色といい、紫陽花といい、香りといい、絶妙である」
そのコーヒーが縁で、演劇に情熱を注ぐ上品な青年であるベンちゃんと仲よく生活が続いていた。  

「こんな旨いコーヒーは、東京じゅう歩いたって飲めない」

彼は上品な生まれつきで、押しかけるとか、好みはしないのだが、モエ子のコーヒーばかりは抵抗の力を失った。

眼が優しくて眉が黒い八歳年下の彼氏だが、突然に今のままじや腐敗してしまうと、宣言して若い研究生で関西生まれの女優の元へと去ってしまう。  

久しぶりで彼女は孤独という友人に再会した。

芸術の理想を持って、結ばれた二人なら。

「呉れてやるわよ。いさぎよく」とはいうものの、悲嘆に暮れる。モエ子はコーヒー愛好家の友人に相談して、人間味溢れる人々が寄り添う。コーヒー通の集まりである可否会の連中でも、コーヒーの知識や講釈にかけては、彼女以上の練達者が多いけれど、コーヒーを淹れる技術になると、彼女が断然とリードしていた。

そんなモエ子はベンちゃんとよりを戻すのか、それとも新たな人と結ばれるのか?
そして順調だったオバサン女優業にも、影を落とすことになる。

ベンちゃんの関わっている劇団「新潮」は、二つの潮流に別れて、旧潮と新潮が渦巻いていた。そんな空気が何ともやり切れない。その気焔に共鳴したのが丹野アンナという女優の卵であった。

業界内での三角関係、奇人変人揃いの可否会のメンバーたちが、コーヒーのほんわか茶道的展開で、おいしい珈琲が飲みたくなってくる。

「コーヒー好きには、とかく精神主義者が多い。珈琲豆を生き物として扱い、旨くコーヒーを淹れるのは、愛情であり、奉仕であると考えてる。道具の扱い方、湯の注ぎ方、口へ持っていく仕草にも、森厳な作法がなければならぬ」

地下鉄丸の内線が開通された頃の、荻窪にある高級なアパートが舞台で、都会的なライトノベル風な文章は、さほど時代ギャップを感じることなく読める。たぶんテレビや演劇界に、ヒロインが生きているから、業界で仕事をしたことがある人には「あゝ、こういう奴はいるいる」と思えてしまうのだろう。

作者は文芸座を立ち上げたり、フランス社会にも触れていて、初々しい軽妙なハイカラ人格ぶりであったとおもわれる。

「コーヒーを味わう目的は、俗念を洗うためで、清澄な感情と思考を喚起して、人生を高めることだ」

「どんな水がコーヒーに合うのか、感心するくらいよく知っていた」

「コーヒー熱は倍加した。道楽だったのが、発狂とハッキリ区別ができた」

コーヒー仲間の可否会メンツが語らう会話は当時の人たちに、相当トッポいって感じられたんだろうなぁ。というかこんな洒落っ気ある小説を、今に書いたら、一般読者層は増加していくのではないかと思える。これはハードカバー単行本よりも、手軽な文庫本。それより電子書籍で読みたい。

朝ドラアニメにもなるなと、勝手にヒロイン主役のキャスティングを妄想してる。

「舟を編む」「とと姉ちゃん」「べらぼう」など、出版編集をドラマにしたドラマを観て盛り上がっている。


『コーヒーと恋愛』獅子文六 (筑摩書房)

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獅子 文六

日本の小説家、演出家。本名:岩田 豊雄。演劇の分野では本名で活動して、久保田万太郎、岸田国士らと文学座を創立して顧問となる。小説『金色青春譜』を発表、ユーモア文学に新境地を開く。戦中・戦後と人気を博して『悦ちゃん』『達磨町七番地』『おばあさん』などの小説を婦人雑誌や新聞に発表。

3番目の妻の幸子夫人は吉川重吉の5女である。昭和44年(1969)に文化勲章受章、その翌月の1213日に76歳で死去。

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コーヒーと恋愛|文学座

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「居丈高」の意味・読み・例文・類語

いたけ‐だか〔ゐたけ‐〕【居丈高】

[形動][文][ナリ]

1 (「威丈高」とも書く)人に対して威圧的な態度をとるさま。「居丈高に命令する」

2 座ったときの背が高いさま。

「偏かたほにものし給はむ人の―に髪少なにて」〈栄花・根合〉

3 上半身を伸ばすようにして、相手を見くだすさま。

「興なる修行法師めが面つらやと―になりて申しける」〈義経記・三〉

[類語] 頭ごなし・野放図・勝手・わがまま・横着・身勝手・得手勝手・手前勝手・自己本位・好き放題・好き勝手・気随・気まま・ほしいまま・恣意的しいてき・利己的・エゴイスチック・好き・自分勝手・気任せ・奔放・自由・尊大・横柄・傲然・高慢・傲慢・驕慢・倨傲・大風おおふう・高姿勢・高飛車・高圧的・権柄尽く・偉そう・口幅ったい・僭越・越権・不遜・態度が大きい・我が物顔・空威張り・野太い・図太い・太い・豪胆・厚かましい・図図しい・ふてぶてしい・おこがましい・えげつない・いけ図図しい・猛猛しい・虫がいい・厚顔・厚顔無恥・鉄面皮・破廉恥・面の皮が厚い・心臓が強い・心臓に毛が生えている・恥知らず・傍若無人・人を人とも思わない・眼中人無し・聞く耳を持たない・横紙破り・ふんぞり返る・自己中・人も無げ

出典 小学館デジタル大辞泉より》

いたけだか ゐたけ‥ 【居丈高】

《ダナ》人を威圧するような態度。 

「―になってどなる」

『獅子文六全集』全16巻・別巻1巻(朝日新聞社、1968.5~1970.9)

『獅子文六全集』全16巻・別巻1巻(朝日新聞社、1968.51970.9



1巻 1969.7.20

 

韻‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

茶ばなし‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥55

初雪‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥61

金色青春譜‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥65

浮世酒場‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 137

楽天公子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 183

悦ちゃん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 265

胡椒息子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 479

*獅子文六年表‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 619

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 645

 


2巻 1969.2.20

 

それは毒だ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

達磨町七番地‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥33

青春売場日記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥79

青空部隊‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 123

女軍‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 153

女給双面鏡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 217

沙羅乙女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 243

信子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 443

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 569

 


3巻 1968.8.20

 

東京温泉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

虹の工場‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥95

太陽先生‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 231

南の風‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 381

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 603

 


4巻 1968.9.20

 

おばあさん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

おじいさん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 237

二階の女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 405

てんやわんや‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 429

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 589

 


5巻 1968.5.20

 

嵐といふらむ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

夫婦百景‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 239

すれちがい夫婦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 357

自由学校‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 381

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 613

 


6巻 1968.6.20

 

やっさもっさ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

娘と私‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 217

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 557

 


7巻 1969.5.20

 

青春怪談‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

ドイツの執念‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 239

バナナ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 279

アンデルさんの記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 505

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 633

 


8巻 1968.10.20

 

大番‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 587

 


9巻 1968.11.20

 

七時間半‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

箱根山‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 191

可否道‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 423

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 629

 


10巻 1969.1.20

 

ある美人の一生‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

但馬太郎治伝‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 113

父の乳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 293

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 669

 


11巻 1969.6.20

 

広い天‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

ほおじろ あっちゃん‥‥‥‥‥‥‥‥ 108

八幸会異変‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 132

風流親日トリオ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 140

呑気族‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 148

あどわ・でかめろん‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 164

愛の陣痛‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 169

昭和孝子伝‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 176

愚弟は愚弟‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 187

海景異彩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 195

ホルモン奇談‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 202

楽園の春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 208

新興花見風景‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 211

コント・ノンキナアル‥‥‥‥‥‥‥‥ 215

金髪日本人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 219

仇討三鞭風呂‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 230

巷に歌あらん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 232

久里岬土産‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 240

四月の蕾‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 252

桜会館騒動記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 260

羅馬の夜空‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 264

人種・人種・人種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 268

座席を温めるな‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 270

明治正月噺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 272

仁術医者‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 278

霊魂工業‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 286

探偵女房‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 298

鼻‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 306

男の友情‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 313

ライスカレー‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 322

芸術家‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 331

日本贔屓‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 346

松の一番‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 350

天は晴れたり‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 363

先見明あり‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 371

初春米搗男‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 381

豪傑‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 385

団体旅行‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 396

今年の春外套‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 414

断髪女中‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 423

胡瓜夫人伝‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 434

夏の餅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 445

桜桃三塁手‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 456

好漢奇癖あり‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 469

われ過てり‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 478

ホントの話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 488

写真‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 499

売家‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 504

将軍鮒を釣らず‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 514

西貢まで‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 526

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 533

 


12巻 1969.3.20

 

共産党とエンコ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

無頼の英霊‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9

塩百姓‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥18

田園浮世床‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥26

奉安殿‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥34

野球大会‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥41

桐の木の怪‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥53

遅日‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥63

とうがらし‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥74

兵六夢物語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥82

日高山伏簡略話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥90

丸茂理助の先見‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥96

金剛遍照‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 106

歌舞‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 118

かれ毎日欲情す‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 129

巴里のレニン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 140

日の丸問答‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 150

伯爵選手‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 159

東条さん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 167

沈黙をどうぞ!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 178

文六神曲編‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 189

かくの如き食事‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 206

老球友‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 211

谷間の女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 216

小説その後―自由学校‥‥‥‥‥‥‥‥ 226

見物女中‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 228

レモネードさん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 236

日本敗れざりし頃‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 243

モモタロウ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 254

負けぎらい‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 266

ノゾキということ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 277

榎稲荷と榎病院‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 283

一つの白い小さな球‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 293

愚連隊‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 296

銀座にて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 301

万国の個人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 305

ヒゲ男‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 307

おいらん女中‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 313

因果応報‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 328

竹とマロニエ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 338

ロボッチイヌ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 349

べつの鍵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 360

ケツネ滅びたり‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 376

狐よりも賢し‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 382

おちんちん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 392

何か寂しい男‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 408

竜沢寺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 414

藤原青年‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 426

第二の故郷‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 435

出雲の神様‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 446

初の船旅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 459

ある結婚式‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 469

待合の初味‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 474

南の男‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 485

未刊短篇

出る幕‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 499

サイゴンにて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 516

発車前十分‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 530

自閉児‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 533

亭主蒸発‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 536

脱税王‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 539

次ぎの日米戦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 542

戦後の英霊‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 545

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 549

 


13巻 1969.8.20

 

読物

巴里小唄ジャネーマール‥‥‥‥‥‥‥‥ 3

ペペ物語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6

諏訪君の失敗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥37

ミスタンゲットは何故としとらぬ‥‥‥‥41

恋人の恋人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥43

フォリー・ベルジェール潜入記‥‥‥‥‥45

半処女物語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥52

半貴婦人物語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥59

牛肉屋・ドン・ジュアン‥‥‥‥‥‥‥‥67

西洋色豪伝‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥74

血と泥濘の事件‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 115

立見席の女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 125

欧亜二人旅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 130

エロイーズ物語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 141

椿姫をめぐる‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 149

暴君ネロ伝‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 157

女王クレオパトラ物語‥‥‥‥‥‥‥‥ 164

シューポンの奴‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 177

続「シューポンの奴」‥‥‥‥‥‥‥‥ 188

女と蜘蛛とダイヤモンドの話‥‥‥‥‥ 195

横須賀物語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 203

雑記

巴里のミュジック・ホール‥‥‥‥‥‥ 217

女優五景‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 226

巴里の流行唄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 236

レヴィユウ小題‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 239

脚の哀史‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 243

ルウレットを回りて‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 252

モンマルトルの散歩‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 257

モンパルナス界隈‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 262

フランス人の鼻唄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 270

裸島‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 273

コキュの新型‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 276

寝台はフランスに限る‥‥‥‥‥‥‥‥ 279

新女性アフォリズム‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 281

世界一日本女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 307

東西粋人伝序説‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 313

東西若夫婦考‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 322

東西女性風俗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 328

日本劇‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 331

日本‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 332

ピジャマ談義‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 335

水のルアイユ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 337

ある巴里娘の話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 342

Tire‐au flanc! ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 344

洋画回顧‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 345

上野見物‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 348

チャップリン先生‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 352

随筆

会話について‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 359

ユーモアと諷刺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 362

牡丹亭雑記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 367

由来‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 367

和洋小噺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 368

一日三枚の弁‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 369

番外‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 371

シューポン拾遺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 373

早稲田とタイガース‥‥‥‥‥‥‥‥ 374

片貝‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 375

悲観公子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 377

F君 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 378

ラブレー遂に訳さる‥‥‥‥‥‥‥‥ 380

小さん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 381

球場内外‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 383

モデルの経験‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 385

夏の宵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 387

異人観能図‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 388

初日の先生‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 390

二人のテニス選手‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 390

映画の「沙羅乙女」‥‥‥‥‥‥‥‥ 391

水銀事件‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 393

或る日の多摩川見物‥‥‥‥‥‥‥‥ 394

桟敷の追想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 395

葛飾花見‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 396

歳晩雑記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 399

女性風俗時評‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 400

奇夢‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 401

愛国行進曲‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 402

ユーモア小説懺悔‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 403

日本家屋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 405

本‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 405

Foujita ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 406

ノーエルの記憶‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 407

文士の子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 409

禁令謳歌‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 414

朝鮮と僕‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 419

町内の宰相‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 423

外苑抄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 428

二度目の巴里の話‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 430

三田山上の秋月‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 435

諧謔文学瑣談‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 439

ユーモア文学管見‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 442

ユーモア小説と探偵小説‥‥‥‥‥‥ 444

文学のいろいろ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 445

映画に現われたユーモア‥‥‥‥‥‥ 447

映画雑感‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 450

諷刺映画小論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 452

笑いと諷刺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 454

牡丹亭新記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 457

静かなところ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 457

ベルリンの大工さん‥‥‥‥‥‥‥‥ 458

ユーモリストの素顔‥‥‥‥‥‥‥‥ 460

下町の人々‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 462

京都‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 463

伊勢外宮‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 465

人の顔‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 466

五九郎‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 468

旅の憂さ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 469

ウチと握鮨‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 471

マッポー談義‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 472

天草抄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 474

薩摩女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 475

読書回答‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 480

巴里の本屋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 481

巴里のクリスマス‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 484

或る時代の巴里の芸術家‥‥‥‥‥‥ 484

敵国アメリカ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 487

ハワイの同胞諸君に‥‥‥‥‥‥‥‥ 488

上海の経験‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 489

レ・ミゼラブル‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 491

レヴィユウと禿頭‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 492

古い、古い映画の話‥‥‥‥‥‥‥‥ 493

新派の友‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 494

中旬会の連中‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 496

疔恨記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 497

私の町内‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 498

北沢楽天‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 498

日記抄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 501

颱風‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 502

生活の断片‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 502

蓄音機禍‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 505

朝酒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 506

雨‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 506

馬の食費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 506

道化役の東京人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 507

前線への言葉遣い‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 507

美人転換‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 508

明治の御宇‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 508

時局とユーモア文士‥‥‥‥‥‥‥‥ 509

早耳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 509

あの日‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 511

法隆寺壁画模写拝見‥‥‥‥‥‥‥‥ 511

映画という食物‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 515

短刀と少年のノート‥‥‥‥‥‥‥‥ 521

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 527

 


14巻 1969.4.20

 

随筆 てんやわんや‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

接吻‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3

夜振り‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4

戦後草野球‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5

民主野球‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10

戦闘帽‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥14

京都‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥16

近頃の若者‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥19

日記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥19

初雲雀‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥22

二十年の収穫‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥25

黒いカンカン帽‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥29

ある家庭の例・上‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30

ある家庭の例・下‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥36

東京から四国への道‥‥‥‥‥‥‥‥‥42

四国に就いて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥46

ありふれた話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥50

はやりぜに‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥56

疎開偶感‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥59

愛媛便り‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥61

田舎の句会‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥63

暗中祭礼‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥64

余震余話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥67

随筆 山の手の子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥69

山の手の子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥71

顔の研究‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥82

値遇反遇‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥89

タオル事件‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥94

あやまり癖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥97

鹿児島と江ノ浦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥99

故郷見物‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 102

熱田‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 110

静岡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 111

新留学論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 113

巴里天国‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 116

役者と貧乏‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 119

大いに生む女優‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 122

寝正月‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 124

酒の研究‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 125

水について‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 132

利酒猪口‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 135

ホケについて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 136

てんやわんやの話‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 139

ブロンディ一家‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 143

アメリカからの小包‥‥‥‥‥‥‥‥ 146

とうふ屋とそば屋‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 148

バナナ禅語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 150

国民服史‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 152

へなへな随筆‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 159

「自由学校」の下調べ‥‥‥‥‥‥‥ 161

復興見物‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 166

南の空の旅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 168

空の旅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 170

田舎のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 174

鐘の音‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 177

M村の話 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 180

田舎の子供‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 181

架空旅行記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 183

那須の狐‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 184

実業空業‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 188

続実業空業‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 191

インフレ禅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 195

ネクタイと女房‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 198

ショルダー・バッグ‥‥‥‥‥‥‥‥ 201

仮の住居‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 201

流浪転々‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 202

トリイレ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 203

正月論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 205

年とらぬ新年‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 206

一九四七年春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 208

野球漫語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 210

古い古い早慶戦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 214

愉しめる野球‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 216

巨人に一言‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 217

シールズ軍‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 219

敗因‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 220

全米野球‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 221

不弁々‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 222

カルタ会‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 223

文士と画‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 225

下手の横ぎらい‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 227

わが胃怒る‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 229

断腸雑記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 233

私のコース‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 237

どんたく‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 239

I海軍少将 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 240

人生の長者‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 245

福沢全集に‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 247

鴎外選集に‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 248

露伴全集に‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 248

漱石選集に‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 250

「金魚」の序文‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 250

我が友を語る‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 254

葉舟先生‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 255

演出者横光利一‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 257

イサム君‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 259

STUDIO28‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 269

丸の内芝居見物‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 271

あちら話こちら話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 281

古巣の春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 283

初日の出‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 283

亀甲石鹸‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 285

ヘレさん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 287

笛‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 290

「源八」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 292

樺山老人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 293

自画像展覧会‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 297

趣味に非ず‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 298

最初の那須‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 299

文士とゴルフ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 300

石坂洋次郎‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 301

若い女学生に‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 303

日本人の笑い‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 304

も少し国を愛したら‥‥‥‥‥‥‥‥ 305

建設期に於ける諧謔文学‥‥‥‥‥‥ 308

私は漫画が好き‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 309

新聞小説私観‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 310

「青春怪談」の執筆にあたって‥‥‥ 312

怪談余語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 313

「野の声」欄に‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 315

文芸・風教・ウソ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 320

小説新潮百号感‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 321

円本迷惑‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 322

皇太子さんを送る‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 323

空旅の情‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 325

パリにて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 335

パリのいやらしさ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 340

わが赤毛布‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 345

戴冠式の前景気‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 352

戴冠式を見て‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 353

戴冠式に参列の記‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 354

女王と皇太子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 355

遊べ遊べ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 365

横浜の悲哀‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 367

グランド・ホテルの記憶‥‥‥‥‥‥ 369

戦勝の春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 371

カンテラ行列‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 376

昔がたり‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 377

白ボク‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 381

文士になった理由‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 382

処女作の頃‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 383

昔の女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 384

釣りの経験‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 386

落人の旅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 391

旗日‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 392

球と棒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 393

漫画家のスポーツ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 398

那須ばなし‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 399

近事私見‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 400

遊べ遊べ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 402

最後の文士‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 403

私の代表作‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 404

私は自分のために書く‥‥‥‥‥‥‥ 406

タンザク恐怖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 407

漫画と諷刺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 408

季節の言葉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 410

新年苦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 410

満かぞえ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 411

大磯早春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 412

湘南電車‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 414

遠足‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 415

尾篭随筆‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 416

隠居の仕損じ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 418

親馬鹿の話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 422

寄席の記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 434

東京の悪口‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 437

東京の悪口‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 439

粗妻のすすめ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 449

新劇忘じ難し‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 455

パリの演能の意義‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 458

流浪の夢‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 459

商館番頭‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 462

フランス女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 464

お坊ばあさん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 468

加賀獅子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 470

アジア大会開会式‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 471

お祝い加減‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 472

秋祭新話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 473

桜井大選手を悼む‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 474

許せ、忘れた‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 475

ロジェストウェンスキー‥‥‥‥‥‥ 476

右往左往‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 476

最初の註文‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 477

鍛え‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 479

モデルと小説‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 480

相場と私‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 482

「大番」余録‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 486

その辺まで‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 491

アイマイ語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 493

皇太子のズボン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 495

中国のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 496

芸妓論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 498

何でも日本でできる‥‥‥‥‥‥‥‥ 500

暗殺者の親‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 502

和服と洋服‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 504

なつかしい中国人‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 505

スタンドにて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 507

外国帰り‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 509

夢声戦争日記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 511

山中暦日なし‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 513

野村洋三翁‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 515

新孝道‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 517

はちまき‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 519

憎まれ生徒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 520

福田博士のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 522

犬の名‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 526

男女共学‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 528

軍神‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 530

福沢諭吉と私‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 532

思想なんてもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 534

ヨコハマの女性たち‥‥‥‥‥‥‥‥ 535

好きな一隅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 538

港区の春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 539

東京をどうする‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 542

花札‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 543

福島繁太郎氏を悼む‥‥‥‥‥‥‥‥ 545

石川武美氏を悼む‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 546

溜息‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 548

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 555

 


15巻 1968.12.20

 

飲み・食い・書く‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

わが食いしん坊‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3

昨日の美味は今日の美味にあらず‥‥‥ 8

一番食べたいもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥11

アジの味‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥12

煮ざかな‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥14

東京のフグ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥16

どぜう‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17

おでん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥19

枝豆‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥21

きのこ料理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥22

ナマコとタワラゴ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24

貝鍋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥26

塩汁‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥27

フグの腸‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥28

蟹‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥29

麸‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥29

豆腐の問題‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30

生キャベツ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥31

バナナの皮‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥33

焼きサーディン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥36

汽車弁当‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥38

信州の洋食‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥39

鉢盛料理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥41

冷さつま‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥45

西南食物誌‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥46

早春味談‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥49

水飯‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥51

雑煮‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥52

黄檗料理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥53

国産洋酒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥57

アルコール無き酒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥58

酒と餅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥58

サケ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥59

キルシュ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥60

カストリ学‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥62

シャンパン談義‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥63

サイダー談義‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥65

タダ飲み正月‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥66

安兵衛‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥68

泥酔懴悔‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥71

ビールと女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥74

トンカツ談義‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥79

パリの喫茶店‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥80

魚食い‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥81

パリを食う‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥85

春菜‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥88

野菜洋食‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥90

惣菜洋食瑣談‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥93

パリの日本料理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥95

ポール軒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥97

タマール‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 104

MARTY ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 107

故郷横浜‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 109

西洋亭‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 115

南京料理事始‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 118

熱いタオル‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 119

本町の今川焼‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 121

ドロップス‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 123

洋食と母‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 124

畳と飯‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 125

砂糖の用い方‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 130

『御飯の手習』の序‥‥‥‥‥‥‥‥ 134

細君料理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 135

料理とセックス‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 137

夜明し屋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 139

牛屋のネーさん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 140

二人の中国料理人‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 142

私の食べ歩き‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 145

わが酒史‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 158

随筆 町ッ子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 165

町ッ子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 167

赤坂クォーター‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 174

ふるさと横浜‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 176

横浜今昔‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 177

ふるさとの初春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 178

正月の下落‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 179

高雄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 181

土佐窺記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 182

筑紫初見‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 185

山陰紀行‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 187

関西の旅とコメディ・フランセーズ‥ 193

旅と宿‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 196

一億総浮かれ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 198

春の町‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 199

ロンドンの男と女‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 201

餅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 203

この反米‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 204

気楽に食べなさい‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 205

あの頃の酒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 208

マロン・グラッセの教え‥‥‥‥‥‥ 211

外国の文士‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 214

正宗白鳥さんのこと‥‥‥‥‥‥‥‥ 216

吉川英治氏の病気‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 217

吉川文子さんのこと‥‥‥‥‥‥‥‥ 220

ユーモア・クラブの頃‥‥‥‥‥‥‥ 222

『寄席紳士録』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 224

『横浜浮世絵』を見て‥‥‥‥‥‥‥ 224

『大番』の旅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 226

『箱根山』を降りて‥‥‥‥‥‥‥‥ 228

『可否道』を終えて‥‥‥‥‥‥‥‥ 229

『娘と私』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 231

娘のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 232

スポーツと私‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 236

野球よもやま話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 239

早慶戦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 241

巨人びいき異論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 242

ゴルフ弁当‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 243

ゴルフ諌言‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 244

首相のゴルフ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 246

ゴルフと自動車‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 247

散歩ゴルフ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 250

クラブを愉しむ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 251

好敵手‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 252

巨人の春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 252

日本の親‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 254

三道楽‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 260

煙草が一番‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 262

読書随筆‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 265

黄バラ組‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 266

文科のやつ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 267

赤チョッキ一年生‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 268

竹内君のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 270

『一万首から』のあとがき‥‥‥‥‥ 271

老人宣告‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 274

愚者の楽園‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 281

愚者の楽園‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 283

わが舌‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 283

日本人は勤勉か‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 283

リキ・アパート‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 284

聴視料の問題‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 285

ヘンな話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 285

帝劇追悼‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 286

ガン恐怖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 287

故奥村博史君‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 287

やき芋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 288

辰野さんとゴルフ‥‥‥‥‥‥‥‥ 289

田山花袋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 289

日本のチップ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 290

カブキ役者の赤毛熱‥‥‥‥‥‥‥ 291

当世学生風俗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 292

テレビの前で‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 292

箱根山のケンカ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 293

高級アパート‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 294

わが家の花‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 294

小ホテル‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 295

結婚式下手‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 296

完全試合‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 296

黒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 297

一日の清遊‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 298

スポーツ紙‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 298

南方熊楠邸‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 299

四面ビルもて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 300

白人臭‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 301

ケンカしない‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 301

奇特な職業‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 302

兄弟ゲンカ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 303

ハダカ天国‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 303

大磯自慢‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 304

ドジョウ食わずとも‥‥‥‥‥‥‥ 305

変転‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 305

鉄斎‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 306

築地移転‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 307

オリンピック‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 307

老人の日の感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 308

佐々木邦氏をいたむ‥‥‥‥‥‥‥ 309

新美人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 309

高いバー‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 310

菊‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 311

庄内米‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 311

白鳥の歌‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 312

「文化の日」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 313

ミュージカル初見‥‥‥‥‥‥‥‥ 313

この狂態‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 314

飛ばし読み‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 315

糖害‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 315

湘南線所感‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 316

新年号‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 317

門松‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 318

花柳章太郎の死‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 318

七十歳も一度‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 319

シングル・タイ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 320

シェラザアド‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 320

城南健児!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 321

吉原夜話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 322

三矢問題‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 322

ヤガラ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 323

鐘銭‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 324

五輪映画‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 324

フルシチョフの写真‥‥‥‥‥‥‥ 325

世紀の恋愛‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 326

『猫』の初版‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 327

人道無視‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 327

京都タワー‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 328

農地報償‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 329

アフリカ舞踊‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 329

占領日本製‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 330

富国他兵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 331

食前酒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 331

魔術師‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 332

シゴキ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 333

京都の寺々‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 333

真贋問答‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 334

出楽園‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 335

雑‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 336

芸術の横行‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 336

泣き寝入り‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 337

東京の空‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 339

子供を救え‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 340

なぜ純潔が大切なのか‥‥‥‥‥‥ 343

学生野球というもの‥‥‥‥‥‥‥ 346

正月ぎらい‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 347

羽子板‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 348

新春放談‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 349

オリンピック開会式‥‥‥‥‥‥‥ 350

常陸宮妃のおじぎ‥‥‥‥‥‥‥‥ 351

サムライ商会の主‥‥‥‥‥‥‥‥ 353

野村翁を悼む‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 360

沢田美喜女史‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 361

一ファンとして‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 362

渋谷天外君‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 364

岸田今日子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 365

横山泰三個展‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 369

中村直人君‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 369

『よみうり寸評』序‥‥‥‥‥‥‥ 370

『田舎医者』序‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 371

丸善との因縁‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 372

大道易者‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 374

パリ時代が青春か‥‥‥‥‥‥‥‥ 380

あらたまの球の話‥‥‥‥‥‥‥‥ 381

ロスト・ボール‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 382

わが小唄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 383

私の愛する詩文‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 384

『てんやわんや』‥‥‥‥‥‥‥‥ 384

『娘と私』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 385

うまいもの‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 386

宮中の食事‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 386

琉球の接近‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 390

男子の料理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 393

あのころの正月‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 397

食物の出世‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 398

ナプキン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 400

昔の横浜駅食堂‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 403

津つ井のオヤジ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 404

天政‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 405

留園‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 405

年頭の酒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 406

酒のサカナ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 407

紀州のメモ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 407

大分県と私‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 410

三度目の鹿児島‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 411

フランスの夏‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 416

四季のノート‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 420

あじさい‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 420

螢‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 422

月‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 424

高尾‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 426

なべやき‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 428

年賀‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 430

梅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 432

ヒナ祭り‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 434

春の旅‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 436

美しき五月‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 438

菖蒲見物‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 440

梅雨‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 442

ちんちん電車‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 445

なぜ都電が好きなのか‥‥‥‥‥‥‥ 447

ちんちんの由来‥‥‥‥‥‥‥‥ 451

品川というところ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 456

泉岳寺―札の辻‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 459

芝浦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 463

東京港―新橋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 467

新橋―銀座‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 471

銀座―京橋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 475

日本橋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 478

続・日本橋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 482

神田から黒門町‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 486

広小路―池の端‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 490

山下―公園‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 493

上野―浅草‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 497

六区今昔‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 501

観音堂と周辺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 506

電車唱歌‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 511

折り折りの人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 517

福沢諭吉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 519

小せん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 520

岸田国士‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 522

友田恭助‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 525

畑中蓼坡‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 526

坂口安吾‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 528

吉川英治‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 529

久保田万太郎‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 531

宮田という職人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 533

未刊随筆

青葉の絵葉書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 537

ジゴマの役者‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 539

偉大な頭脳ロマン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 540

回顧‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 541

草野球起源‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 543

一長一短観―映画『自由学校』を見て‥ 544

女房働くべし‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 545

ライムライト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 546

ロマン来往‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 546

パリの柿‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 547

パパになられた皇太子さん‥‥‥‥‥‥ 548

府中と愚弟‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 549

TV『娘と私』の素顔‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 550

子供のノルマ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 552

ピカソの陶画‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 553

明治の異人館‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 554

カルメラ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 556

菊印のマッチ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 557

初芝居‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 559

大統領とコック‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 560

鏡開き‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 560

馬肉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 561

白魚‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 562

中華街‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 563

ハイカラな人逝く‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 564

パーティー下手‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 564

愛茶弁‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 565

三年生‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 566

辻留讃‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 567

神戸と私‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 568

中村道太のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 572

小泉信三さんのこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 573

一代の好男子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 575

小泉文学‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 576

私の愛することば‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 577

母のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 577

胡瓜‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 590

古い記憶‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 591

『海軍主計大尉小泉信吉』書評‥‥‥‥ 592

米の味‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 593

名月とソバの会‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 596

港区のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 597

佐佐木茂索君をいたむ‥‥‥‥‥‥‥‥ 598

魚の味‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 599

正月野球‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 605

私の小説から‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 606

わが家の明治百年‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 609

一億線上に立って‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 615

中村直人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 617

桃‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 617

ユーモリスト吉田茂‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 618

大磯の吉田さん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 620

フランス女性と恋愛‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 621

書く場合、読む場合‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 622

馬のウマさ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 622

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 625

 


16巻 1968.7.20

 

海軍‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

一号倶楽部‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 195

女将覚書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 321

浪速艦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 373

白梅の君‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 389

海軍随筆‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 399

土浦・霞ケ浦‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 401

海軍潜水学校‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 444

若い海兵団‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 452

海軍水雷学校‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 457

海軍機関学校‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 465

襍記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 473

戦時随筆(未刊分)

水雷神‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 511

連環私記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 527

二十五歳以下‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 535

ある自爆指揮官‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 540

戦争の曲線‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 547

中馬中佐のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 553

太秦見物‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 556

常磐行‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 558

唯一人の声‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 562

*注解(吉沢典男)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 565


『獅子文六全集』全16巻・別巻1巻(朝日新聞社、1968.51970.9

『獅子文六全集』別巻(朝日新聞社)

『獅子文六全集』別巻 1970.9.20

 

創作

特殊潜航艇‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3

サイレン女中‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17

お亀ばあさん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30

太郎冠者‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥36

随筆I

食味歳時記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥43

キントンその他‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥44

貧寒の月というけれど‥‥‥‥‥‥‥‥53

貝類なぞ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥63

春爛漫‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥72

美しき五月‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥82

鮎の月‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥91

涼しき味‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 101

議論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 111

今朝の秋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 121

実る‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 130

熟す‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 140

鍋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 150

あんとるめ―人物・風物・食物‥‥‥‥ 161

モラエスと荷風‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 162

鮨のいろいろ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 166

小さな都市歩き‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 171

友さん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 175

箱根と西洋人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 179

交番焼打ち‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 183

豊橋のチクワ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 187

如是閑さん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 191

衆愚‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 195

随筆II

1

私のなじみの店‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 199

冬の旅の食‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 206

江戸の味・どじょう‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 209

かくれた味の愉しみ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 211

ヨーロッパの味覚‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 212

大人の国‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 220

2

相馬夫妻のこと‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 222

モラエスと阿波女‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 226

大洲の殿様ともう一人‥‥‥‥‥‥‥‥ 228

石橋病院の記憶‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 230

色の黒い小泉さん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 233

てんや君わんや君‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 236

若い大工さん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 238

赤シャツ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 240

飛騨の舟箪司‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 242

3

モーニング物語‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 243

東風西風‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 252

牡丹‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 276

床の間‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 279

ゴルフ談義‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 284

ゴルフなき日々‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 289

週間日記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 291

私の近況‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 295

わたしの城‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 296

どやされる話‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 297

全集の出るまで‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 299

『海軍』その他について‥‥‥‥‥‥‥ 302

『韻』の頃‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 304

出世作のころ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 306

誇りを感じた執筆‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 318

宇和島の段々畠‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 320

4

おちん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 322

ぼくの冒険旅行‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 324

息子の卒業に当りて‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 332

昔と今の小学生‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 333

子守りッ子‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 337

無権威親爺‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 340

有隣堂のある街‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 342

ヤジ馬論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 344

遠くて近い仲‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 346

富国の夢‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 351

障子の春‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 354

羽田付近‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 357

寸筆‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 360

手記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 363

戦中補遺

この一線―神風特攻隊を偲ぶ‥‥‥‥‥ 383

九号水雷艇‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 393

納富大尉遺芳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 399

薩摩の母‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 402

原作者として‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 403

若い人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 405

にんじん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 406

〈付〉パリ時代の書簡‥‥‥‥‥ 409


『獅子文六全集』全16巻・別巻1巻(朝日新聞社、1968.51970.9

2025年10月 5日 (日)

『ネオアベノミクスの感想』 (PHP新書)

ノーベル賞経済学者、ポール・クルーグマン氏推薦


「間違っていると低い成長のは最低限のことができる。本書はその福音となるだろう」時代では「仕方が無い」と言われるなか、資本主義への疑問の声が大いに上がっている。 

「これこそが、格差を解消する最善の道だ」と喝破する人口減少や高齢化は、経済成長を止めず、日本が持つ潜在的な可能性はかくも大きい。ネオアベノミクスが始まる。


【目次】

第1章 最初のアベノミクスは成果を上げるのか

第2章 金融緩和批判を今一度問い直す

第3章 ネオアベノミクスの核心・オープンレジーム

第4章 歴史が教える、あるべき経済政策のビジョン

終章 可能性の探求へ


《内容》

1章ではアベノミクスを3つの矢、消費集中にそれぞれ分けて効果を分析しています

。大手メディアや経済紙などでは、この点があまり論じられていない。


2章では、暫定効果が有るからでしょうか? 緩和への批判について、具体的な例で金融緩和を批判しています。判っているのを見かけたら眉唾で

・円安、バブル、実質見通し、暫定ファイナンスでハイパーインフレ


第3章では、ネオアベノミクスの核心、オープンレジームが語られ、これからの日本が何をすべきかが論じられます。

3つのR、リフレーション、改革、リディストリビューションです。景気安定化、経済成長、結果としての再配分に対応しています。


オープンレジームは大事な点で、117ページより引用〉

・特定産業の利益よりも市場を重視する

・新規参入者に障壁をなくすのではなく、歓迎する

・産業政策重視を排し競争政策階段を切る

・特定産業への補助金よりも広範な減税を行う

・裁量による再配分を排シルールに基づいて再配分を行う


経済学に基づ第4章では、日本の歴史を振り返り、経済成長について考察しています。反経済成長側のキーワードとして、新聞、都留、笠信太郎などが出てきます。

長側のキーワードとして、池田勇人、下村治、安倍晋三など。リフレーション政策や経済成長、結果としての再配分など、世界で実施されていて実績のある政策(新薬自主ジェネリック薬)を使えば、日本は経済成長しつつ、間違いを否定することができるかもしれない。


【関連記事】

アベノミクス継承の自民新総裁を市場はどう見る 「高市トレード」の動き注目 | khb東日本放送
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「サナエノミクス」その手腕は 高市新総裁「何としても物価高対策」(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

「美しく、強く、成長する国へ。」

『向田邦子全集』全3巻(文芸春秋、1987.6~1987.8)

『向田邦子全集』全3巻(文芸春秋、1987.61987.8



1巻 エッセイ1 1987.6.30

 

父の詫び状……………………………………13

父の詫び状…………………………………15

身体髪膚……………………………………26

隣りの神様…………………………………36

記念写真……………………………………47

お辞儀………………………………………57

子供たちの夜………………………………68

細長い海……………………………………78

ごはん………………………………………88

お軽勘平……………………………………98

あだ桜…………………………………… 108

車中の皆様……………………………… 118

ねずみ花火……………………………… 128

チーコとグランデ……………………… 138

海苔巻の端っこ………………………… 148

学生アイス……………………………… 159

魚の目は泪……………………………… 170

隣りの匂い……………………………… 180

兎と亀…………………………………… 191

お八つの時間…………………………… 201

わが拾遺集……………………………… 210

昔カレー………………………………… 219

鼻筋紳士録……………………………… 229

薩摩揚…………………………………… 239

卵とわたし……………………………… 249

眠る盃……………………………………… 261

潰れた鶴………………………………… 263

金襴緞子………………………………… 268

眠る盃…………………………………… 272

「あ」…………………………………… 275

伽俚伽…………………………………… 279

噛み癖…………………………………… 282

夜の体操………………………………… 285

宰相……………………………………… 288

字のない葉書…………………………… 291

桧の軍艦………………………………… 295

能州の景………………………………… 298

Bの二号さん …………………………… 303

ツルチック……………………………… 306

続・ツルチック………………………… 310

父の風船………………………………… 314

青い水たまり…………………………… 318

娘の詫び状……………………………… 321

猫自慢…………………………………… 325

六十グラムの猫………………………… 329

マハシャイ・マミオ殿………………… 332

隣りの犬………………………………… 333

犬の銀行………………………………… 336

味醂干し………………………………… 341

幻のソース……………………………… 345

水羊羹…………………………………… 349

重たさを愛す…………………………… 353

一冊の本―吾輩は猫である(夏目漱石著)…… 355

国語辞典………………………………… 358

勝負服…………………………………… 361

人形の着物……………………………… 366

パックの心理学………………………… 368

抽出しの中……………………………… 373

騎兵の気持……………………………… 375

恩人……………………………………… 378

うしろ姿………………………………… 382

負けいくさ―東京美術倶楽部の歳末売立て…… 386

チョンタ………………………………… 390

小さな旅………………………………… 395

鹿児島感傷旅行………………………… 398

同行二人 小泉とみ夫人の個展をみて…… 409

劇写―明治大正文学全集 篠山紀信 413

雷・小さん・ブラームス 巌本真理 417

余白の魅力―森繁久弥………………… 423

男性鑑賞法……………………………… 426

宮崎定夫(ヘア・ドレッサー)…… 426

岩田修(魚屋)……………………… 429

武田秀雄(漫画家)………………… 432

結城臣雄(CMディレクター)……… 435

水谷大(美術商)…………………… 439

倉本聰(シナリオ・ライター)…… 442

小栗壮介(ファッション・デザイナー)…… 446

尾崎正志(摺師)…………………… 449

根津甚八(俳優)…………………… 452

中野のライオン………………………… 457

新宿のライオン………………………… 467

銀行の前に犬が………………………… 477

水虫侍…………………………………… 484

消しゴム………………………………… 494

無名仮名人名簿…………………………… 499

お弁当…………………………………… 501

拝借……………………………………… 506

マスク…………………………………… 512

天の網…………………………………… 517

なんだ・こりゃ………………………… 522

縦の会…………………………………… 528

唯我独尊………………………………… 533

七色とんがらし………………………… 538

転向……………………………………… 543

普通の人………………………………… 548

孔雀……………………………………… 553

特別……………………………………… 559

長いもの………………………………… 564

拾う人…………………………………… 569

人形遣い………………………………… 574

正式魔…………………………………… 579

黒髪……………………………………… 584

白か黒か………………………………… 589

席とり…………………………………… 595

キャデラック煎餅……………………… 600

殴る蹴る………………………………… 605

スグミル種……………………………… 610

隠し場所………………………………… 615

隣りの責任……………………………… 620

ポロリ…………………………………… 625

桜井の別れ……………………………… 630

麗子の足………………………………… 636

パセリ…………………………………… 641

笑う兵隊………………………………… 646

女子運動用黒布襞入裁着袴…………… 652

次の場面………………………………… 657

自信と地震……………………………… 662

目をつぶる……………………………… 668

………………………………………… 673

コロンブス……………………………… 678

臆病ライオン…………………………… 683

………………………………………… 688

眠る机…………………………………… 693

メロン…………………………………… 698

洟をかむ………………………………… 703

胸毛……………………………………… 708

お取替え………………………………… 713

青い目脂………………………………… 719

おばさん………………………………… 724

金覚寺…………………………………… 729

カバー・ガール………………………… 734

キャベツ猫……………………………… 739

道を聞く………………………………… 744

目覚時計………………………………… 749

静岡県日光市…………………………… 754

ハイドン………………………………… 759

金一封…………………………………… 764

*初出一覧………………………………… 769

 


2巻 エッセイ2 1987.8.1

 

霊長類ヒト科動物図鑑………………………17

豆腐…………………………………………19

寸劇…………………………………………24

助け合い運動………………………………29

傷だらけの茄子……………………………34

浮気…………………………………………39

無敵艦隊……………………………………44

女地図………………………………………50

新聞紙………………………………………56

布施…………………………………………61

引き算………………………………………67

少年…………………………………………73

丁半…………………………………………78

マリリン・モンロー………………………84

斬る…………………………………………90

知った顔……………………………………95

小判イタダキ…………………………… 101

写すひと………………………………… 106

合唱団…………………………………… 111

警視総監賞……………………………… 117

白い絵…………………………………… 122

大統領…………………………………… 127

ポスト…………………………………… 132

旅枕……………………………………… 137

紐育・雨………………………………… 142

とげ……………………………………… 147

軽麺……………………………………… 152

男殺油地獄……………………………… 158

お手本…………………………………… 163

西洋火事………………………………… 168

,やられた …………………………… 173

味噌カツ………………………………… 178

スリッパ………………………………… 183

安全ピン………………………………… 188

泥棒……………………………………… 193

孫の手…………………………………… 198

たっぷり派……………………………… 204

ヒコーキ………………………………… 210

ミンク…………………………………… 216

なかんずく……………………………… 221

泣き虫…………………………………… 227

良寛さま………………………………… 233

お化け…………………………………… 239

声変り…………………………………… 244

脱いだ…………………………………… 250

いちじく………………………………… 256

「う」…………………………………… 261

虫の季節………………………………… 266

黒い縞馬………………………………… 272

兎と亀…………………………………… 277

職員室…………………………………… 283

電気どじょう…………………………… 289

一番病…………………………………… 294

夜中の薔薇………………………………… 301

本屋の女房……………………………… 303

………………………………………… 305

夜中の薔薇……………………………… 309

おの字…………………………………… 319

分身……………………………………… 321

編む……………………………………… 323

牛の首…………………………………… 325

桃色……………………………………… 327

質問……………………………………… 329

言いわけ………………………………… 331

四角い匂い……………………………… 333

口紅……………………………………… 335

視線……………………………………… 337

こわい店………………………………… 339

………………………………………… 343

直木台風………………………………… 347

細い糸…………………………………… 351

女の仕事………………………………… 354

心にしみ通る幸福……………………… 356

ダン吉の責任…………………………… 357

写真……………………………………… 360

頭中将…………………………………… 362

ことばのお洒落………………………… 363

言葉は怖ろしい………………………… 365

四不像…………………………………… 369

お釣り…………………………………… 372

革の服…………………………………… 375

下駄の上の卵酒―酒中日記1 ………… 377

小者の証明―酒中日記2 ……………… 382

残った醤油……………………………… 387

箸置……………………………………… 388

刻む音…………………………………… 389

皮むき…………………………………… 390

焦げ癖…………………………………… 392

………………………………………… 393

里子……………………………………… 394

試食……………………………………… 395

討ち入りそば…………………………… 396

わさび…………………………………… 398

「食らわんか」………………………… 399

海苔と卵と朝めし……………………… 412

麻布の卵………………………………… 416

早いが取柄手抜き風…………………… 420

イタリアの鳩…………………………… 423

楽しむ酒………………………………… 426

ベルギーぼんやり旅行―小さいけれど懐の深い国…… 429

アマゾン………………………………… 450

こんにゃく・トーチカ―私の原由美子論…… 457

ムトー・トシコ………………………… 462

寺内貫太郎の母………………………… 464

ホームドラマのお父さん役にお願いしたい三人…… 473

男性鑑賞法……………………………… 476

鶴賀伊勢太夫(新内)……………… 476

荘村清志(ギタリスト)…………… 479

小田島稔(調理師)………………… 483

十文字美信(カメラマン)………… 487

橘家二三蔵(落語家)……………… 490

京田健治(人力車夫)……………… 494

志賀勝(俳優)……………………… 497

川島有(俳優)……………………… 501

手袋をさがす…………………………… 505

時計なんか恐くない…………………… 519

女を斬るな狐を斬れ―男のやさしさ考…… 525

女の人差し指……………………………… 535

チャンバラ……………………………… 537

蜘蛛の巣………………………………… 542

昆布石鹸………………………………… 547

動物ベル………………………………… 553

糸の目…………………………………… 558

買物……………………………………… 564

香水……………………………………… 569

白鳥……………………………………… 575

セーラー服……………………………… 580

………………………………………… 585

桃太郎の責任…………………………… 590

ハンドバッグ…………………………… 595

有眠……………………………………… 600

クラシック……………………………… 605

ライター泣かせ………………………… 611

ホームドラマの嘘……………………… 614

テレビドラマの茶の間………………… 625

名附け親………………………………… 629

家族熱…………………………………… 634

胃袋……………………………………… 638

一杯のコーヒーから…………………… 641

モンロー・安保・スーダラ節………… 645

灰皿評論家……………………………… 647

テレビの利用法………………………… 649

イチスジ………………………………… 651

七不思議………………………………… 653

放送作家………………………………… 655

忘れ得ぬ顔……………………………… 657

あいさつ………………………………… 659

板前志願………………………………… 661

思いもうけて…………………………… 664

こまやかな野草の味…………………… 667

「ままや」繁昌記……………………… 669

母に教えられた酒呑みの心…………… 680

二十八日間世界食いしんぼ旅行……… 683

わたしのアフリカ初体験……………… 686

人形町に江戸の名残を訪ねて………… 693

でこ書きするな………………………… 704

眼があう………………………………… 706

揖斐の山里を歩く……………………… 711

モロッコの市場………………………… 723

ないものねだり………………………… 726

煤煙旅行………………………………… 733

羊横丁…………………………………… 737

私と絹の道……………………………… 741

沖縄胃袋旅行…………………………… 745

大学芸運動会…………………………… 759

男(オ)どき女(メ)どき〔エッセイ〕…… 761

再会……………………………………… 763

鉛筆……………………………………… 768

若々しい女(ヒト)について………… 779

独りを慎む……………………………… 783

ゆでたまご……………………………… 787

草津の犬………………………………… 790

花束……………………………………… 793

わたしと職業…………………………… 799

反芻旅行………………………………… 803

故郷もどき……………………………… 806

日本の女………………………………… 809

アンデルセン…………………………… 812

サーカス………………………………… 816

笑いと嗤い……………………………… 818

伯爵のお気に入り……………………… 824

花底蛇…………………………………… 827

壊れたと壊したは違う………………… 830

無口な手紙……………………………… 832

甘くはない友情・愛情………………… 836

黄色い服………………………………… 839

美醜……………………………………… 843

補遺………………………………………… 847

精神的別居……………………………… 849

せりふ…………………………………… 852

半村良「おんな舞台」解説…………… 861

源氏物語・点と線……………………… 865

きず……………………………………… 869

*初出一覧………………………………… 871

 


3巻 小説 1987.8.22

 

思い出トランプ……………………………… 9

かわうそ……………………………………11

だらだら坂…………………………………27

はめ殺し窓…………………………………41

三枚肉………………………………………57

マンハッタン………………………………75

犬小屋………………………………………91

男眉……………………………………… 105

大根の月………………………………… 119

りんごの皮……………………………… 133

酸っぱい家族…………………………… 147

………………………………………… 163

花の名前………………………………… 177

ダウト…………………………………… 193

あ・うん…………………………………… 209

狛犬……………………………………… 211

蝶々……………………………………… 243

青りんご………………………………… 267

やじろべえ……………………………… 290

四角い帽子……………………………… 311

芋俵……………………………………… 346

四人家族………………………………… 374

隣りの女…………………………………… 401

隣りの女………………………………… 403

幸福……………………………………… 455

胡桃の部屋……………………………… 497

下駄……………………………………… 537

春が来た………………………………… 569

男どき女どき〔小説〕…………………… 605

………………………………………… 607

ビリケン………………………………… 625

三角波…………………………………… 643

嘘つき卵………………………………… 661

寺内貫太郎一家…………………………… 679

身上調査……………………………… 681

石頭…………………………………… 687

びっこの犬…………………………… 701

4 EGG …………………………………… 714

ネズミの一日………………………… 726

蛍の光………………………………… 739

ビー玉………………………………… 754

親知らず……………………………… 766

いたずら……………………………… 780

10 祭りばやし ………………………… 794

11 梅雨の客 …………………………… 811

12 初恋 ………………………………… 823

*年譜……………………………………… 840

*初出一覧………………………………… 844

ノーベル賞渇望するトランプ氏、陰に陽に働き掛け-選考委員会に圧力

 2010年のノーベル平和賞発表に先立ち、選考委員会は中国の反体制派が受賞すれば深刻な影響が及ぶだろうと中国とノルウェーの当局者から警告を受けていた。この脅迫を選考委員会は無視し、人権活動家で獄中にあった劉暁波氏に賞を授与することを決めた。

 ただ、ノルウェーが中国との外交的・経済的関係を修復するのには6年かかった。

 選考委員会の管理部門であるノルウェー・ノーベル研究所のクリスチャン・ベルグ・ハルプヴィーケン所長は「中国当局は受賞を阻止しようと組織的に動いていた」と述べ、「選考委員会が独立しているという事実を受け入れるのは難しかったようで、中国は明確なメッセージと警告を送ってきた」と当時を振り返った。

 その独立性はいま再び試されている。今回の相手は陰に陽に攻撃的なロビー活動を展開するトランプ米大統領で、10日の受賞者発表が迫るここ数日、働き掛けはいっそう強まっている様子だ。

 トランプ氏は先週の国連総会で「私がノーベル平和賞を受け取るべきだと誰もが話している」と主張。大統領1期目の2020年に、イスラエルとアラブ数カ国の外交関係を正常化させた「アブラハム合意」で自分と米国は正当な評価を受け取っていないと不満を示した。

 トランプ氏は今年1月の大統領返り咲き以来、インドとパキスタンの武力衝突、コンゴ民主共和国とルワンダが支援するその反政府勢力との戦闘、タイとカンボジアの国境紛争など、少なくとも6つの戦争を終わらせたと繰り返し述べている。ただ、この「実績」については、衝突自体が小規模または事実上かなり前に終わっていた、トランプ氏の関与は限定的だったとして、同氏が唱えるほどの称賛には値しないとの声もある。

 それでも、ロシアとウクライナの戦争やイスラエルのガザ侵攻の終結に向けた取り組むに関与するウィトコフ特使は8月の閣議で、ノーベル選考委員会は「いい加減しっかりして」、トランプ氏に賞を授与すべき時だと発言した。

 9月30日にはトランプ氏が米軍幹部との集会で、自分がノーベル平和賞を取るとは思っていないと述べつつ、「どうせろくなこともしていない人物にやるのだろう。そのような結果は、米国に対する大きな侮辱だ」と話し、選考委員会に圧力をかけた。

 この発言の24時間足らず前に、トランプ氏はイスラエルのガザ侵攻終結に向けた20項目から成る和平提案を発表した。この提案をイスラエルは受け入れたが、イスラム組織ハマスは正式な回答をまだ控えている。

 ウィトコフ氏は欧州当局者との非公表の協議でも、トランプ氏のノーベル賞受賞について提起していると、匿名を要請した当局者が明らかにした。ルビオ国務長官も折に触れてトランプ氏受賞への働き掛けに動員されているという。

 7月には、トランプ氏が直接、北大西洋条約機構(NATO)前事務総長でノルウェーの財務相を務めているストルテンベルグ氏に電話。オスロ市内を歩いていたストルテンベルグ氏にトランプ氏は関税について話し始めたが、そこでノーベル賞についても切り出した。このエピソードはノルウェー経済紙のダーゲンス・ナーリングスリーブがまず報じ、同国報道官が事実を確認した。

 企業も関わっている。米製薬大手ファイザーのアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)は最近、新型コロナウイルスワクチンの早期開発を可能にしたトランプ政権1期目の「ワープ・スピード作戦」について、「ノーベル平和賞に値する」取り組みだったと称賛した。

 ノーベル研究所のハルプヴィーケン所長は、委員会が「直接的な政治的圧力を受けたことはない」としながらも、「公の場と私的な場の両方で、複数のキャンペーンが行われているのは明らかだ」と語った。トランプ氏を名指しはしなかった。同所長によると、過去には「委員会に影響を及ぼせると考えられるメディアや関係者」に働き掛けるため、ノルウェーのPR会社が雇われた例もあるという。

 ノーベル平和賞の5人の選考委員はノルウェー議会によって選ばれる。協議内容は50年間非公開とされているため、トランプ氏が受賞する場合を除き、同氏が候補に挙がったかどうかを確認できるのは半世紀後になる。

 固唾をのんで発表を見守っているのは、ノルウェー政府も同じだろう。匿名を要請した同国政府高官は、トランプ氏が受賞を逃した場合にどのような行動を取るだろうかと問われ、自分は病欠を取ることを考えていると冗談交じりに語った。

 実際、発表のタイミングはノルウェー政府にとって理想的とは言えない。世界最大の2兆ドル(約295兆円)の運用資産を抱える同国の政府系ファンドは最近、パレスチナ自治区ガザへの侵攻に関連があるとして多数のイスラエル企業から資金を引き揚げ、イスラエルがガザで使用したブルドーザーを供給した米キャタピラーもポートフォリオから除外した。

 これを受け、米共和党所属の上院議員からは、ノルウェー政府系ファンドの幹部に対するビザ発給制限や、同国に課す関税の引き上げを求める声が上がっている。

 ノルウェーのアイデ外相はトランプ氏が受賞しなかった場合の影響について、「選考委員の判断次第と言うだけだ。委員会は独立した存在であるということを忘れてはならない」と強調した。

Ott Ummelas、Heidi Taksdal Skjeseth、Lauren Dezenski 2025年10月4日 1:27 JST

6つの戦争終わらせたとトランプ氏、政権幹部も受賞に向けロビー活動

受賞逃す場合の影響に身構えるノルウェー政府、「病欠」とると冗談も

2025年10月 4日 (土)

ミステリー作家 朝比奈耕作「花咲村の惨劇」BSTBS

2025/7/4(金)午後1:54~3:55

主演・小泉孝太郎で送るシリーズ第1弾! 一人の女性の死から始まる連続殺人事件。ミステリー作家 朝比奈耕作「花咲村の惨劇」

雄大な自然と妖しく咲き乱れる桜に囲まれた花咲村が抱えるある秘密とは… 

【ストーリー】ミステリー専門の推理作家・朝比奈耕作(小泉孝太郎)。巷で起こった事件は欠かさずスクラップし、自らの足で捜査をすることもあれば、その事件を自身の小説のネタにすることもしばしば。亡くなった父親が学者だったこともあってか、冷静でありながら好奇心旺盛で、行動的な面も持ち合わせている。

ある日、自宅のリビングでパソコンに向かい、新作を執筆中の耕作。その新作は以前、世田谷で起こった女性の不可解な転落死事件をもとにしたものであり、耕作自身も聞き込み捜査や現場検証を行っていたが、真相にはいまだ辿りつけずにいた。

そんな耕作のもとに、20年以上前に亡くなっている父・耕之介(佐戸井けん太)宛の手紙が届く。差出人はなんと耕作が新作の題材にしている転落死した女性の名前だった。不気味な偶然に興味を惹かれた耕作は、耕之介の古くからの知り合いである尾車(里見浩太朗)のもとを訪れる。

 一連の話を聞いた尾車は、生前、耕之介から預かったというある写真を持ち寄り、手紙の消印にあった「花咲村」について話し始める。そこは、民俗学者だった耕之介が調査の過程で身の危険を感じ、研究者人生の中で唯一調査を断念した村であった。あれほど研究熱心だった父が調査を諦めるほどの村であるため、尾車は暗に耕作を制止しようとしていたが、村の伝説と世田谷の転落事故に関係があるのか確かめるべく、耕作は鳥取県にある花咲村へと向かった。

◆キャスト

朝比奈耕作:小泉孝太郎

花柳唯子:星野真里

花柳苑子:床嶋佳子

花柳蝶子:ジュディ・オング

花柳龍太郎:児玉謙次

花柳一呂志:山中聡

花柳二由樹:阿部亮平

花柳三沙子:須藤温子

花柳四穂美:渋谷飛鳥

花柳明:須田瑛斗

中沢義信:阿南健治

朝比奈耕之介:佐戸井けん太

三谷大二郎:鈴木正幸

佐伯賢三:山本龍二

夏目椿:阿南敦子

福井初乃:ぼくもとさきこ

三枝亮介:大内厚雄

尾車泰之:里見浩太朗 

◆スタッフ

脚本…大石哲也

演出…麻生学

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2025年10月 3日 (金)

『手から、手へ』著者:池井 昌樹撮影:植田 正治編:山本 純司(集英社)


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一回だけの人生だけど、一回じゃない。

「やさしい子らよ」と「ちちはは」はつながっている。
読後に、今迄に感じたことのない大きな安心が読者を包む。

詩は三好達治賞など数多くの受賞歴に輝く現代詩人の池井昌樹。

ひらがなでうたう詩は命の奥底からの声。写真は植田正治。
戦前戦後を通じて鳥取島根で活躍。「植田調」といわれる作品は植田だけの世界。何気なくて深い。世界で高く評価されている。

ことばと写真の奇跡の出会いで生まれた家族のものがたり。支持され続けてロングセラー。

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「手から手へ」池井 昌樹

やさしいちちと

やさしいははとのあいだにうまれた

おまえたちは

やさしい子だから

おまえたちは

不幸な生をあゆむのだろう

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やさしいちちと

やさしいははから

やさしさだけをてわたされ

とまどいながら

石ころだらけな

けわしい道をあゆむのだろう


どんなにやさしいちちははも

おまえたちとは一緒に行けない

どこかへ

やがてはかえるのだから


やがてはかえってしまうのだから

たすけてやれない

なにひとつ

たすけてやれない


そこからは

たったひとり

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まだあどけないえがおにむかって

やさしいちちと

やさしいははは

うちあけようもないのだけれど


いまはにおやかなその頬が痩け

その澄んだ瞳の凍りつく日がおとずれてても

怯(ひる)んではならぬ

憎んではならぬ

悔いてはならぬ

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やさしい子らよ

おぼえておおき

やさしさは

このちちよりも

このははよりもとおくから

受け継がれてきた

ちまみれなばとんなのだから

てわたすときがくるまでは

けっしててばなしてはならぬ


まだあどけないえがおにむかって

うちあけようもないのだけれど

やさしいちちと

やさしいははとがちをわけた

やさしい子らよ

おぼえておおき


やさしさを捨てたくなったり

どこかへ置いて行きたくなったり

またそうしなければあゆめないほど

そのやさしさがおもたくなったら

そのやさしさがくるしくなったら

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そんなときには

ひかりのほうをむいていよ

いないいないばあ


おまえたちを

こころゆくまでえがおでいさせた

ひかりのほうをむいていよ


このちちよりも

このははよりもとおくから

差し込んでくる

一条の

ひかりから眼をそむけずにいよ  

(池井 昌樹)

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池井 昌樹(詩人)

植田 正治(写真家)

山本 純司(編集者)


現代詩人・池井昌樹と日本を代表する写真家である植田正治、企画・構成を担った山本純司による共著『手から、手へ』。

集英社でさくらももこ達を世に送り出した編集人・山本純司の熱意から生まれた、詩と写真で綴られた「家族のものがたり」。

谷川俊太郎が池井昌樹の『手から、手へ』を朗読した場に鉢合わせた山本は、詩の調べと言葉の断片が、体にまとわりついて離れない衝動に掻き立てられて、「これは絵本になる、絵は植田正治の写真だ」と考えて以来植田正治の作品集を買い集める。池井の詩にマッチする図版を探しだして、見開きの右側を詩に、左側を写真にした試作品を2年以上かけて創作した。

その後に植田正治事務所へ使用許諾を取り付け、佐藤卓にアートディレクションを、日下部昌子にデザインを託して、2012年に刊行され増版を繰り返して注目される。


「ここが家だ!ベン・シャーンの第五福竜丸」(2007年日本絵本賞受賞)、「ひろしま」(2008年 毎日芸術賞受賞)を企画編集。齋藤孝と共に、NHK『にほんごであそぼ 雨ニモマケズ』も企画編集。

2025年10月 2日 (木)

『空知川の岸辺』 國木田独歩

空知川の岸辺

國木田独歩

       一


 余が札幌に滞在したのは五日間である、僅に五日間ではあるが余は此間に北海道を愛するの情を幾倍したのである。

 我国本土の中でも中国の如き、人口稠密の地に成長して山をも野をも人間の力で平らげ尽したる光景を見慣れたる余にありては、東北の原野すら既に我自然に帰依きえしたるの情を動かしたるに、北海道を見るに及びて、如何いかで心躍らざらん、札幌は北海道の東京でありながら、満目の光景は殆ど余を魔し去つたのである。

 札幌を出発して単身空知川の沿岸に向つたのは、九月二十五日の朝で、東京ならば猶ほ残暑の候でありながら、余が此時の衣装は冬着の洋服なりしを思はゞ、此地の秋既に老いて木枯こがらしの冬の間近に迫つて居ることが知れるであらう。

 目的は空知川の沿岸を調査しつゝある道庁の官吏に会つて土地の撰定を相談することである。然るに余は全く地理に暗いのである。且かつ道庁の官吏は果して沿岸何いづれの辺に屯たむろして居るか、札幌の知人何人も知らないのである、心細くも余は空知太を指して汽車に搭たふじた。

 石狩の野は雲低く迷ひて車窓より眺むれば野にも山にも恐ろしき自然の力あふれ、此処に愛なく情じやうなく、見るとして荒涼、寂寞、冷厳にして且つ壮大なる光景は恰かも人間の無力と儚さとを冷笑うが如くに見えた。

 蒼白なる顔を外套の襟に埋めて車窓の一隅に黙然と坐して居る一青年を同室の人々は何と見たらう。人々の話柄は作物である、山林である、土地である、此無限の富源より如何にして黄金を握かみ出すべきかである、彼等の或者は罎詰びんづめの酒を傾けて高論し、或者は煙草をくゆらして談笑して居る。そして彼等多くは車中で初めて遇つたのである。そして一青年は彼等の仲間に加はらずたゞ一人其孤独を守つて、独り其空想に沈んで居るのである。彼は如何にして社会に住むべきかといふことは全然其思考の問題としたことがない、彼はたゞ何時いつも何時も如何にして此天地間に此生を托すべきかといふことをのみ思ひ悩んで居た。であるから彼には同車の人々を見ること殆ほとんど他界の者を見るが如く、彼と人々との間には越ゆ可からざる深谷の横はることを感ぜざるを得なかつたので、今しも汽車が同じ列車に人々及び彼を乗せて石狩の野を突過してゆくことは、恰度ちやうど彼の一生のそれと同じやうに思はれたのである。あゝ孤独よ! 彼は自ら求めて社会の外を歩みながらも、中心実に孤独の感に堪えなかつた。

 若し夫それ天高く澄みて秋晴拭ふが如き日であつたならば余が鬱屈も大にくつろぎを得たらうけれど、雲は益々低く垂れ林は霧に包まれ何処どこを見ても、光一閃だもないので余は殆ど堪ゆべからざる憂愁に沈んだのである。

 汽車の歌志内の炭山に分るゝ某なにがし停車場に着くや、車中の大半は其処で乗換へたので残るは余の外に二人あるのみ。原始時代そのまゝで幾千年人の足跡をとゞめざる大森林を穿うがつて列車は一直線に走るのである。灰色の霧の一団又一団、忽たちまち現はれ忽ち消え、或は命あるものの如く黙々として浮動して居る。

「何処どちらまでお出でゝすか。」と突然一人の男が余に声をかけた。年輩四十幾干いくつ、骨格の逞たくましい、頭髪の長生のびた、四角な顔、鋭い眼、大なる鼻、一見一癖あるべき人物で、其風俗は官吏に非ず職人にあらず、百姓にあらず、商人にあらず、実に北海道にして始めて見るべき種類の者らしい、則すなはち何れの未開地にも必ず先づ最も跋扈ばつこする山師やましらしい。

「空知太そらちぶとまで行く積りです。」

「道庁の御用で?」彼は余を北海道庁の小役人と見たのである。

「イヤ僕は土地を撰定に出掛けるのです。」

「ハハア。空知太は何処等を御撰定か知らんが、最早もう目星めぼしいところは無いやうですよ。」

「如何どうでしやう空知太から空知川の沿岸に出られるでしやうか。」

「それは出られましやうとも、然し空知川の沿岸の何処等ですか其が判然しないと……」

「和歌山県の移民団体が居る処で、道庁の官吏が二人出張して居る、其処へ行くのですがね、兎も角も空知太まで行つて聞いて見る積りで居るのです。」

「さうですか、それでは空知太にお出になつたら三浦屋といふ旅人宿やどやへ上つて御覧なさい、其処の主人あるじがさういふことに明あかるう御座いますから聞て御覧なつたら可ようがす、どうも未だ道路が開けないので一寸ちよつと其処までの処でも大変大廻りを為しなければならんやうなことが有つて慣れないものには困ることが多うがすテ。」

 それより彼は開墾の困難なことや、土地に由つて困難の非常に相違することや、交通不便の為めに折角の収穫も容易に市場に持出すことが出来ぬことや、小作人を使ふ方法などに就いて色々と話し出した、其等の事は余も札幌の諸友から聞いては居たが、彼の語るがまゝに受けて唯だ其好意を謝するのみであつた。

 間もなく汽車は蕭条せうでうたる一駅に着いて運転を止めたので余も下りると此列車より出た客は総体で二十人位に過ぎざるを見た、汽車は此処より引返すのである。

 たゞ見る此一小駅は森林に囲まれて居る一の孤島である。停車場に附属する処の二三の家屋の外ほか人間に縁ある者は何も無い。長く響いた気笛が森林に反響して脈々として遠く消え去うせた時、寂然せきぜんとして言ふ可からざる静しづけさに此孤島は還つた。

 三輛の乗合馬車が待つて居る。人々は黙々としてこれに乗り移つた。余も先の同車の男と共に其一に乗つた。

 北海道馬の驢馬ろばに等しきが二頭、逞ましき若者が一人、六人の客を乗せて何処いづくへともなく走り初めた、余は「何処へともなく」といふの心持が為したのである。実に我が行先は何処いづくで、自から問ふて自から答へることが出来なかつたのである。

 三輛の馬車は相隔つる一町ばかり、余の馬車は殿しんがりに居たので前に進む馬車の一高一低、凸凹でこぼこ多き道を走つて行く様が能よく見える。霧は林を掠かすめて飛び、道を横よこぎつて又た林に入り、真紅しんくに染つた木の葉は枝を離れて二片三片馬車を追ふて舞ふ。御者ぎよしやは一鞭いちべん強く加へて

「最早もう降おりるぞ!」と叫けんだ。

「三浦屋の前で止めてお呉れ!」と先の男は叫けんで余を顧みた。余は目礼して其好意を謝した。車中何人なんびとも一語を発しないで、皆な屈托な顔をして物思ものおもひに沈んで居る。御者は今一度強く鞭を加へて喇叭らつぱを吹き立たてたので躯からだは小なれども強力がうりよくなる北海の健児は大駈に駈けだした。

 林がやゝ開けて殖民の小屋が一軒二軒と現れて来たかと思ふと、突然平野に出た。幅広き道路の両側に商家らしきが飛び/\に並んで居る様は新開地の市街たるを欺あざむかない。馬車は喇叭の音勇ましく此間を駈けた。


       二


 三浦屋に着くや早速主人を呼んで、空知川の沿岸にゆくべき方法を問ひ、詳しく目的を話して見た。処が主人は寧むしろ引返へして歌志内うたしないに廻はり、歌志内より山越えした方が便利だらうといふ。

「次の汽車なら日の暮までには歌志内に着きますから今夜は歌志内で一泊なされて、明日能くお聞合せになつて其上でお出かけになつたが可ようがす。歌志内なら此処とは違つて道庁の方かたも居ますから、其井田さんとかいふ方の今居る処も多分解るでせう。」

 斯かういはれて見ると成程さうである。されども余は空知川の岸に沿ふて進まば、余が会はんとする道庁の官吏井田某の居所を知るに最も便ならんと信じて、空知太まで来たのである。然しかるに空知太より空知川の岸をつたふことは案内者なくては出来ぬとのこと、而も其道らしき道の開け居るには在らずとの事を、三浦屋の主人より初めて聞いたのである。其処で余は主人の注意に従ひ、歌志内に廻はることに定きめて、次の汽車まで二時間以上を、三浦屋の二階で独りポツ然ねんと待つこととなつた。

 見渡せば前は平野ひらのである。伐きり残された大木が彼処此処かしここゝに衝立つゝたつて居る。風当かぜあたりの強きゆゑか、何れも丸裸体まるはだかになつて、黄色に染つた葉の僅少わづかばかりが枝にしがみ着いて居るばかり、それすら見て居る内にバラ/\と散つて居る。風の加はると共に雨が降つて来た。遠方をちかたは雨雲に閉されて能くも見え分かず、最近まぢかに立つて居る柏かしはの高さ三丈ばかりなるが、其太い葉を雨に打たれ風に揺られて、けうとき音ねを立てゝ居る。道を通る者は一人もない。

 かゝる時、かゝる場所に、一人の知人なく、一人の話相手なく、旅人宿はたごやの窓に倚つて降りしきる秋の雨を眺めることは決して楽しいものでない。余は端はしなく東京の父母や弟や親しき友を想ひ起して、今更の如く、今日まで我を囲みし人情の如何に温かであつたかを感じたのである。

 男子志を立て理想を追ふて、今や森林の中に自由の天地を求めんと願ふ時、決して女々めゝしくてはならぬと我とわが心を引立ひきたてるやうにしたが、要するに理想は冷やかにして人情は温かく、自然は冷厳にして親しみ難く人寰じんくわんは懐かしくして巣を作るに適して居る。

 余は悶々として二時間を過した。其中そのうちには雨は小止こやみになつたと思ふと、喇叭の音ねが遠くに響く。首を出して見ると斜に糸の如く降る雨を突いて一輛の馬車が馳せて来る。余は此馬車に乗込んで再び先の停車場へと、三浦屋を立つた。

 汽車の乗客は数かぞふるばかり。余の入つた室は余一人であつた。人独り居るは好ましきことに非ず、余は他の室に乗換へんかとも思つたが、思い止まつて雨と霧との為めに薄暗くなつて居る室の片隅に身を寄せて、暮近くなつた空の雲の去来ゆきゝや輪をなして回転し去る林の立木を茫然と眺めて居た。斯かゝる時、人は往々無念無想の裡うちに入るものである。利害の念もなければ越方こしかた行末の想おもひもなく、恩愛の情もなく憎悪の悩もなく、失望もなく希望もなく、たゞ空然として眼を開き耳を開いて居る。旅をして身心共に疲れ果てゝ猶ほ其身は車上に揺られ、縁もゆかりもない地方を行く時は往々にして此かくの如き心境に陥るものである。かゝる時、はからず目に入つた光景は深く脳底に彫ゑり込まれて多年これを忘れないものである。余が今しも車窓より眺むる処の雲の去来ゆきゝや、樺かばの林や恰度ちやうどそれであつた。

 汽車の歌志内の渓谷に着いた時は、雨全く止みて日は将まさに暮れんとする時で、余は宿るべき家のあてもなく停車場を出ると、流石さすがに幾千の鉱夫を養ひ、幾百の人家の狭き渓たにに簇集ぞくしふして居る場所だけありて、宿引なるものが二三人待ち受けて居た。其一人に導かれ礫いし多く燈ともしび暗き町を歩みて二階建の旅人宿はたごやに入り、妻女の田舎なまりを其儘、愛嬌も心かららしく迎へられた時は、余も思はず微笑したのである。

 夜食を済すと、呼ばずして主人は余の室へやに来てくれたので、直たゞちに目的を語り彼より出来るだけの方便を求めた、主人は余の語る処をにこついて聞いて居たが

「一寸ちよつとお待ち下さい、少し心当りがありますから。」と言ひ捨てゝ室を去つた。暫時しばらくして立還たちかへり

「だから縁といふは奇態なものです。貴所あなた最早もう御安心なさい、すつかり分明わかりました。」と我身のことの如く喜んで座に着いた。

「わかりましたか。」

「わかりましたとも、大わかり。四日前から私の家にお泊りのお客様があります。この方は御料地の係の方かたで先達せんだつてから山林を見分みわけしてお廻はりになつたのですが、ソラ野宿の方が多がしよう、だから到当身体を傷こはして今手前共で保養して居らつしやるのです。篠原さんといふ方ですがね。何でも宅へ見える前の日は空知川の方に居らつしやつたといふこと聞きましたから、若しやと思つて唯今伺つて見ました処が、解りました。ウン道庁の出張員なら山を越すと直ぐ下の小屋に居たと仰しやるのです、御安心なさい此処から一里位なもので訳は有りません、朝行けばお昼前には帰つて来られますサ。」

「どうも色々難有ありがたう、それで安心しました。然し今も其小屋に居て呉れゝば可いが。始終居所が変るので其れで道庁でも知れなかつたのだから。」

「大丈夫居ますよ、若もし変つて居たら先せんに居た小屋の者に聞けば可ようがす、遠くに移るわけは有りません。」

「兎も角も明日あす朝早く出掛けますから案内を一人頼んで呉れませんか。」

「さうですな、山道で岐路えだが多いから矢張り案内が入いるでしやう、宅の倅せがれを連れて行いらつしやい。十四の小僧ですが、空知太そらちぶとまでなら存じて居ます。案内位出来ませうよ。」と飽くまで親切に言つて呉れるので、余は実に謝する処を知らなかつた。成程縁は奇態なものである、余にして若し他の宿屋に泊つたなら決してこれ程の便宜と親切とは得ることが出来なかつたらう。

 主人は何処までも快活な男で、放胆で、而も眼中人なきの様子がある。彼の親切、見ず知らずの余にまで惜気もなく投げ出す親切は、彼の人物の自然であるらしい。世界を家うちとなし到る処に其故郷を見出す程の人は、到る処の山川、接する処の人が則すなはち朋友である。であるから人の困厄を見れぱ、其人が何人なんびとであらうと、憎悪にくあしするの因縁いはれさへ無くば、則ち同情を表する十年の交友と一般なのである。余は主人の口より其略伝を聞くに及んで彼の人物の余の推測に近きを知つた。

 彼は其生れ故郷に於て相当の財産を持つて居た処が、彼の弟二人は彼の相続したる財産を羨むこと甚だしく、遂には骨肉の争あらそひまで起る程に及んだ。然るに彼の父なる七十の老翁も亦た少弟せうてい二人を愛して、ややもすれば兄に迫つて其財産を分配せしめやうとする。若しこれ三等分すれば、三人とも一家を立つることが出来ないのである。

「だから私は考へたのです、これつばかしの物を兄弟して争ふなんて余り量見が小さい。宜しいお前達に与やつて了う。たゞ五分の一だけ呉れろ、乃公わしは其を以もつて北海道に飛ぶからつて。其処で小僧が九こゝのつの時でした、親子三人でポイと此方こつちへやつて来たのです。イヤ人間といふものは何処にでも住まば住まれるものですよハッハッハッ」と笑つて「処が妙でせう、弟の奴等、今では私が分配わけてやつた物を大概無くしてしまつて、それで居て矢張り小ぽけな村を此上もない土地のやうに思つて私が何度も北海道へ来て見ろと手紙ですゝめても出て来得きえないんでサ。」

 余は此男の為す処を見、其語る処を聞いて、大に得る処があつたのである。よしや此一小旅店の主人は、余が思ふ所の人物と同一でないにせよ、よしや余が思ふ所の人物は、此主人より推して更らに余自身の空想を加へて以て化成したる者にせよ、彼はよく自由によく独立に、社会に住んで社会に圧せられず、無窮の天地に介立して安んずる処あり、海をも山をも原野をも将はた市街をも、我物顔に横行濶歩して少しも屈托せず、天涯地角到る処に花の香かんばしきを嗅ぎ人情の温かきに住む、げに男はすべからく此の如くして男といふべきではあるまいか。

 斯く感ずると共に余の胸は大おほいに開けて、札幌を出でてより歌志内に着くまで、雲と共に結ぼれ、雨と共にしほれて居た心は端はしなくも天の一方深碧にして窮りなきを望んだやうな気がして来た。

 夜の十時頃散歩に出て見ると、雲の流ながれ急にして絶間たえま々々には星が見える。暗い町を辿たどつて人家を離れると、渓を隔てゝ屏風の如く黒く前面に横よこたはる杣山そまやまの上に月現はれ、山を掠かすめて飛ぶ浮雲は折り/\其前面を拭ふて居る。空気は重く湿めり、空には風あれども地は粛然として声なく、たゞ渓流の音のかすかに聞ゆるばかり。余は一方は山、一方は崖の爪先上りの道を進みて小高き広場に出たかと思ふと、突然耳に入つたものは絃歌の騒さわぎである。

 見れば山に沿ふて長屋建ながやだちの一棟あり、これに対して又一棟あり。絃歌は此長屋より起るのであつた。一棟は幾戸かに分れ、戸々皆な障子をとざし、其障子には火影花はなやかに映り、三絃の乱れて狂ふ調子放歌の激して叫ぶ声、笑ふ声は雑然として起つて居るのである、牛部屋に等しき此長屋は何ぞ知らん鉱夫どもが深山幽谷の一隅に求め得し歓楽境ならんとは。

 流れて遊女となり、流れて鉱夫となり、買ふものも売るものも、我世夢ぞと狂歌乱舞するのである。余は進んで此長屋小路ながやこうぢに入つた。

 雨上あめあがりの路はぬかるみ、水溜みづだまりには火影ほかげうつる。家は離れて見しよりも更に哀れな建てざまにて、新開地だけにたゞ軒先障子などの白木の夜目にも生々なま/\しく見ゆるばかり、床ゆか低く屋根低く、立てし障子は地より直たゞちに軒に至るかと思はれ、既に歪ゆがみて隙間よりは鉤つりランプの笠など見ゆ。肌脱はだぬぎの荒くれ男の影鬼の如く映れるあり、乱髪の酌婦の頭の夜叉の如く映るかと思へば、床も落つると思はるゝ音が為て、ドツとばかり笑声の起る家もあり。「飲めよ」、「歌へよ」、「殺すぞ」、「撲なぐるぞ」、哄笑、激語、悪罵、歓呼、叱咤、艶つやある小節こぶしの歌の文句の腸を断つばかりなる、三絃の調子の嗚咽むせぶが如き忽ちにして暴風、忽ちにして春雨しゆんう、見来れば、歓楽の中に殺気をこめ、殺気の中に血涙をふくむ、泣くは笑ふのか、笑ふのは泣くのか、怒いかりは歌か、歌は怒か、嗚呼あゝ儚はかなき人生の流よ! 数年前までは熊眠り狼住みし此渓間に流れ落ちて、こゝに澱よどみ、こゝに激し、こゝに沈み、月影冷やかにこれを照して居る。

 余は通り過ぎて振り顧かへり、暫し停立たゝずんで居ると、突然間近なる一軒の障子が開あいて一人の男がつと現はれた。

「や、月が出た!」と振上げた顔を見れば年頃二十六七、背高く肩広く屈強の若者である。きよろ/\四辺あたりを見廻して居たが吻ほつと酒気しゆきを吐き、舌打して再び内によろめき込んだ。


       三


 宿の子のまめ/\しきが先に立ちて、明くれば九月二十六日朝の九時、愈々いよ/\空知川の岸へと出発した。

 陰晴定さだめなき天気、薄き日影洩るゝかと思へば忽ち峰より林より霧起りて峰をも林をも路をも包んでしまう。山路は思ひしより楽にて、余は宿の子と様々の物語しつゝ身も心も軽く歩あゆんだ。

 林は全く黄葉きばみ、蔦紅葉つたもみぢは、真紅しんくに染り、霧起る時は霞かすみを隔へだてて花を見るが如く、日光直射する時は露を帯びたる葉毎に幾千万の真珠碧玉を連らねて全山燃もゆるかと思はれた。宿の子は空知川沿岸に於ける熊の話を為なし、続いて彼が子供心に聞き集めたる熊物語の幾種かを熱心に語つた。坂を下りて熊笹の繁しげれる所に来ると彼は一寸立どまり

「聞えるだらう、川の音が」と耳を傾けた、「ソラ……聞えるだらう、あれが空知川、もう直ぐ其処だ。」

「見えさうなものだな。」

「如何して見えるものか、森の中に流れて居るのだ。」

 二人は、頭を没する熊笹の間を僅に通う帯ほどの径みちを暫く行ゆくと、一人の老人の百姓らしきに出遇つたので、余は道庁の出張員が居る小屋を訊ねた。

「此径を三丁ばかり行くと幅の広い新開の道路に出る、其右側の最初の小屋に居なさるだ。」と言い捨てゝ老人は去いつて了つた。

 歌志内を出発たつてから此処までの間に人に出遇つたのは此老人ばかりで、途中又小屋らしき物を見なかつたのである、余は此老人を見て空知川の沿岸の既に多少いくらかの開墾者の入込いりこんで居ることを事実の上に知つた。

 熊笹の径こみちを通りぬけると果して、思ひがけない大道が深林を穿うがつて一直線に作られてある。其幅は五間以上もあらうか。然も両側に密茂みつもして居る林は、二丈を越へ三丈に達する大木が多いので、此幅広き大道も、堀割を通ずる鉄道線路のやうであつた。然し余は此道路を見て拓殖に熱心なる道庁の計営の、如何に困難多きかを知つたのである。

 見れば此道路の最初の右側に、内地では見ることの出来ない異様なる掘立小屋ほつたてごや[#「掘立小屋」は底本では「堀立小屋」]がある。小屋の左右及び後背うしろは林を倒して、二三段歩の平地が開かれて居る。余は首尾よく此小屋で道庁の属官、井田某及び他の一人に会ふことが出来た。

 殖民課長の丁寧なる紹介は、彼等をして十分に親切に余が相談相手とならしめたのである。更に驚くべきは、彼等が余の名を聞いて、早く既に余を知つて居たことで、余の蕪雑なる文章も、何時しか北海道の思ひもかけぬ地に其読者を得て居たことであつた。

 二人は余の目的を聞き終りて後、空知川沿岸の地図を披ひらき其経験多き鑑識を以て、彼処比処かしここゝと、移民者の為めに区劃せる一区一万五千坪の地の中から六ヶ所ほど撰定して呉れた。

 事務は終り雑談に移つた。

 小屋は三間に四間を出でず、屋根も周囲まはりの壁も大木の皮を幅広く剥はぎて組合したもので、板を用ゐしは床のみ、床には莚むしろを敷き、出入の口はこれ又樹皮を組みて戸となしたるが一枚被おほはれてあるばかりこれ開墾者の巣なり家なり、いな城廓なり。一隅に長方形の大きな炉が切つて、これを火鉢に竈かまどに、煙草盆に、冬ならば煖炉に使用するのである。

「冬になつたら堪らんでしやうねこんな小屋に居ては。」

「だつて開墾者は皆みんなこんな小屋に住んで居るのですよ。どうです辛棒が出来ますか。」と井田は笑ひながら言つた。

「覚悟は為して居ますが、イザとなつたら随分困るでしやう。」

「然し思つた程でもないものです。若し冬になつて如何どうしても辛棒が出来さうもなかつたら、貴所方あなたがたのことだから札幌へ逃げて来れば可いですよ。どうせ冬籠ふゆごもりは何処でしても同じことだから。」

「ハッハッハッヽヽヽ其それなら初めから小作人任まかせにして御自分は札幌に居る方が可よからう。」と他の属官が言つた。

「さうですとも、さうですとも冬になつて札幌に逃げて行くほどなら寧いつそ初めから東京に居て開墾した方が可いんです。何に僕は辛棒しますよ。」と余は覚悟を見せた。井田は

「さうですな、先づ雪でも降つて来たら、此この炉にドン/\焼火たきびをするんですな、薪木たきゞならお手のものだから。それで貴所方だからウンと書籍しよもつを仕込しこんで置いて勉強なさるんですな。」

「雪が解ける時分には大学者になつて現はれるといふ趣向ですか。」と余は思わず笑つた。

 談はなして居ると、突然パラ/\と音がして来たので余は外に出て見ると、日は薄く光り、雲は静に流れ、寂たる深林を越えて時雨しぐれが過ぎゆくのであつた。

 余は宿の子を残して、一人此辺このあたりを散歩すべく小屋を出た。

 げに怪しき道路よ。これ千年の深林を滅めつし、人力を以て自然に打克うちかたんが為めに、殊更に無人ぶじんの境さかひを撰んで作られたのである。見渡すかぎり、両側の森林これを覆ふのみにて、一個の人影じんえいすらなく、一縷いちるの軽煙すら起らず、一の人語すら聞えず、寂々せき/\寥々れう/\として横はつて居る。

 余は時雨の音の淋しさを知つて居る、然し未だ曾かつて、原始の大深林を忍びやかに過ぎゆく時雨ほど淋びしさを感じたことはない。これ実に自然の幽寂なる私語さゝやきである。深林の底に居て、此音ねを聞く者、何人か生物を冷笑する自然の無限の威力を感ぜざらん。怒濤、暴風、疾雷、閃雷は自然の虚喝きよかつである。彼の威力の最も人に迫るのは、彼の最も静かなる時である。高遠なる蒼天の、何の声もなく唯だ黙して下界を視下みおろす時、曾かつて人跡を許さゞりし深林の奥深き処、一片の木の葉の朽ちて風なきに落つる時、自然は欠伸あくびして曰く「あゝ我わが一日も暮れんとす」と、而して人間の一千年は此刹那に飛びゆくのである。

 余は両側の林を覗きつゝ行くと、左側で林のやゝ薄くなつて居る処を見出した。下草を分けて進み、ふと顧みると、此身は何時しか深林の底に居たのである。とある大木の朽ちて倒れたるに腰をかけた。

 林が暗くなつたかと思ふと、高い枝の上を時雨がサラ/\と降つて来た。来たかと思ふと間もなく止んで森しんとして林は静まりかへつた。

 余は暫くジツとして林の奥の暗くなつて居る処を見て居た。

 社会が何処にある、人間の誇り顔に伝唱する「歴史」が何処にある。此場所に於て、此時に於て、人はたゞ「生存」其者そのものの、自然の一呼吸の中に托されてをることを感ずるばかりである。露国の詩人は曾て森林の中に坐して、死の影の我に迫まるを覚えたと言つたが、実にさうである。又た曰く「人類の最後の一人が此の地球上より消滅する時、木の葉の一片も其為にそよがざるなり」と。

 死の如く静なる、冷やかなる、暗き、深き森林の中に坐して、此の如きの威迫を受けないものは誰も無からう。余我を忘れて恐ろしき空想に沈んで居ると、

「旦那! 旦那!」と呼ぶ声が森の外でした。急いで出て見ると宿の子が立つて居る。

「最早もう御用が済んで〔ママ〕帰りましやう」

 其処で二人は一先づ小屋に帰ると、井田は、

「どうです今夜は試験のために一晩此処に泊つて御覧になつては。」


 余は遂に再び北海道の地を踏まないで今日に到つた。たとひ一家の事情は余の開墾の目的を中止せしめたにせよ、余は今も尚ほ空知川の沿岸を思ふと、あの冷厳なる自然が、余を引つけるやうに感ずるのである。

 何故だらう。

(明治三十五年十一月―十二月)

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底本:「現代日本文學大系 11 國木田獨歩・田山花袋集」筑摩書房 1970(昭和45)年3月15日初版第1刷発行

番組改編の季節「林修先生のことば検定スマート」終了

テレビ朝日「グッド!モーニング」内の

「林修先生のことば検定スマート」を毎朝楽しみにしていたですが、九月いっぱいで番組が終了してしまいました。

終了の理由については公式に詳細な説明はありませんでしたが、視聴率の低下や番組編成の見直しなど、一般的な番組終了の理由が考えられます。


言葉の豆知識について、朝の頭の体操に代わるものを探してます。


それと「羽鳥慎一モーニングショー」のオープニング曲が、変わってしまい今月は朝から調子かがととのいません。


"じゅん散歩"は、散歩人 高田純次が"一歩一会(いっぽいちえ)"をテーマにいろんなな場所へ自由気ままに街を歩く番組。

番組の10周年を記念してテーマ曲、ロゴ、オープニングがリニューアルとなった。新テーマ曲「Once In A Lifetime」は、川上つよし(Ba)が作曲を担当。番組をイメージして書き下ろした楽曲は、街を散歩するような心地よさと、どこか懐かしさを感じさせる空気感が同居した軽快なナンバーとなった。

でも「斉藤和義の歌声が番組主題歌だったことが長いので、急にちがうオープニングになってしまった」と思った人は多いのではないだろうか。


それにしてもテレビはコマーシャルが多くなりましたね。五分ちかく番組が中断することもあり、ドラマを観てるとしらけてしまいます。

2025年10月 1日 (水)

最後の講義 漫画家 西原理恵子[字] NHK教育

10月1日(水)  22:00〜23:00 放送時間 60分

人生最後なら何を語り残すか?漫画家、西原理恵子が自らの波乱万丈の人生とサバイバル術から「女の子に教えたいこと」をテーマに抱腹絶倒の講義。モテたい男子は超必見?!

面白くて毒舌!まさに女傑!「毎日かあさん」など独自の視点で家族を描く大人気漫画家・西原理恵子さん。激動の人生を振り返り、テーマは「女の子の人生で覚えて欲しいこと」。貧困と隣り合わせの少女時代、エロ本イラストからスタートした漫画家生活、アル中の元夫との壮絶な日々…でも全ては笑い飛ばせる!すさまじいパワーはどこから?「オトコを見る目」「仕事と母親」「新たな彼氏も?」女子も男子も爆笑!書き下ろし漫画も!

【出演】漫画家…西原理恵子,【語り】上白石萌歌

『忘れえぬ人々』国木田独歩

忘れえぬ人々

国木田独歩


 多摩川たまがわの二子ふたこの渡しをわたって少しばかり行くと溝口みぞのくちという宿場がある。その中ほどに亀屋かめやという旅人宿はたごやがある。ちょうど三月の初めのころであった、この日は大空かき曇り北風強く吹いて、さなきだにさびしいこの町が一段と物さびしい陰鬱いんうつな寒そうな光景を呈していた。昨日きのう降った雪がまだ残っていて高低定まらぬ茅屋根わらやねの南の軒先からは雨滴あまだれが風に吹かれて舞うて落ちている。草鞋わらじの足痕あしあとにたまった泥水にすら寒そうな漣さざなみが立っている。日が暮れると間もなく大概の店は戸を閉しめてしまった。闇くらい一筋町ひとすじまちがひっそりとしてしまった。旅人宿はたごやだけに亀屋の店の障子しょうじには燈火あかりが明あかく射さしていたが、今宵こよいは客もあまりないと見えて内もひっそりとして、おりおり雁頸がんくびの太そうな煙管きせるで火鉢ひばちの縁ふちをたたく音がするばかりである。

 突然だしぬけに障子をあけて一人ひとりの男がのっそり入はいッて来た。長火鉢に寄っかかッて胸算用むなさんように余念もなかった主人あるじが驚いてこちらを向く暇もなく、広い土間どまを三歩みあしばかりに大股おおまたに歩いて、主人あるじの鼻先に突ったッた男は年ごろ三十にはまだ二ツ三ツ足らざるべく、洋服、脚絆きゃはん、草鞋わらじの旅装なりで鳥打ち帽をかぶり、右の手に蝙蝠傘こうもりを携え、左に小さな革包かばんを持ってそれをわきに抱いていた。

『一晩厄介になりたい。』

 主人あるじは客の風采みなりを視みていてまだ何とも言わない、その時奥で手の鳴る音がした。

『六番でお手が鳴るよ。』

 ほえるような声で主人あるじは叫んだ。

『どちらさまでございます。』

 主人あるじは火鉢に寄っかかったままで問うた。客は肩をそびやかしてちょっと顔をしがめたが、たちまち口の辺ほとりに微笑ほほえみをもらして、

『僕か、僕は東京。』

『それでどちらへお越しでございますナ。』

『八王子へ行くのだ。』

 と答えて客はそこに腰を掛け脚絆きゃはんの緒ひもを解きにかかった。

『旦那だんな、東京から八王子なら道が変でございますねエ。』

 主人あるじは不審そうに客のようすを今さらのようにながめて、何か言いたげな口つきをした。客はすぐ気が付いた。

『いや僕は東京だが、今日きょう東京から来たのじゃアない、今日は晩おそくなって川崎を出発たって来たからこんなに暮れてしまったのさ、ちょっと湯をおくれ。』

『早くお湯を持って来ないか。ヘエ随分今日はお寒かったでしょう、八王子の方はまだまだ寒うございます。』

という主人あるじの言葉はあいそがあっても一体の風ふうつきはきわめて無愛嬌ぶあいきょうである。年は六十ばかり、肥満ふとった体躯からだの上に綿の多い半纒はんてんを着ているので肩からじきに太い頭が出て、幅の広い福々ふくぶくしい顔の目まなじりが下がっている。それでどこかに気むずかしいところが見えている。しかし正直なお爺やじさんだなと客はすぐ思った。

 客が足を洗ッてしまッて、まだふききらぬうち、主人あるじは、

『七番へご案内申しな!』

 と怒鳴ッた。それぎりで客へは何の挨拶あいさつもしない、その後ろ姿を見送りもしなかった。真っ黒な猫ねこが厨房くりやの方から来て、そッと主人あるじの高い膝ひざの上にはい上がって丸くなった。主人あるじはこれを知っているのかいないのか、じっと目をふさいでいる。しばらくすると、右の手が煙草箱たばこいれの方へ動いてその太い指が煙草を丸めだした。

『六番さんのお浴湯ゆがすんだら七番のお客さんをご案内申しな!』

 膝の猫がびっくりして飛び下おりた。

『ばか! 貴様きさまに言ったのじゃないわ。』

 猫はあわてて厨房くりやの方へ駆けていってしまった。柱時計がゆるやかに八時を打った。

『お婆ばあさん、吉蔵が眠そうにしているじゃあないか、早く被中炉あんかを入れてやってお寝かしな、かわいそうに。』

 主人あるじの声の方が眠そうである、厨房くりやの方で、

『吉蔵はここで本を復習さらっていますじゃないかね。』

 お婆ばあさんの声らしかった。

『そうかな。吉蔵もうお寝よ、朝早く起きてお復習さらいな。お婆さん早く被中炉あんかを入れておやんな。』

『今すぐ入れてやりますよ。』

 勝手の方で下婢かひとお婆さんと顔を見合わしてくすくすと笑った。店の方で大きなあくびの声がした。

『自分が眠いのだよ。』

 五十を五つ六つ越えたらしい小さな老母が煤くすぶった被中炉あんかに火を入れながらつぶやいた。

 店の障子が風に吹かれてがたがたすると思うとパラパラと雨を吹きつける音が微かすかにした。

『もう店の戸を引き寄せて置きな、』と主人あるじは怒鳴って、舌打ちをして、

『また降って来やあがった。』

と独言ひとりごとのようにつぶやいた。なるほど風が大分だいぶ強くなって雨さえ降りだしたようである。

 春先とはいえ、寒い寒い霙みぞれまじりの風が広い武蔵野むさしのを荒れに荒れて終夜よもすがら、真まっ闇くらな溝口みぞのくちの町の上をほえ狂った。

 七番の座敷では十二時過ぎてもまだランプが耿々こうこうと輝いている。亀屋で起きている者といえばこの座敷の真ん中で、差し向かいで話している二人の客ばかりである。戸外そとは風雨の声いかにもすさまじく、雨戸が絶えず鳴っていた。

『この模様では明日あしたのお立ちは無理ですぜ。』

と一人が相手の顔を見て言った。これは六番の客である。

『何、別に用事はないのだから明日あした一日くらいここで暮らしてもいいんです。』

 二人とも顔を赤くして鼻の先を光らしている。そばの膳ぜんの上には煖陶かんびんが三本乗っていて、杯さかずきには酒が残っている。二人とも心地よさそうに体からだをくつろげて、あぐらをかいて、火鉢を中にして煙草を吹かしている、六番の客は袍巻かいまきの袖そでから白い腕を臂ひじまで出して巻煙草の灰を落としては、喫すっている。二人の話しぶりはきわめて卒直であるものの今宵こよい初めてこの宿舎やどで出合って、何かの口緒いとぐちから、二口三口襖越ふすまごしの話があって、あまりのさびしさに六番の客から押しかけて来て、名刺の交換が済むや、酒を命じ、談話はなしに実が入って来るや、いつしか丁寧な言葉とぞんざいな言葉とを半混ぜに使うようになったものに違いない。

 七番の客の名刺には大津弁二郎おおつべんじろうとある、別に何の肩書きもない。六番の客の名刺には秋山松之助とあって、これも肩書きがない。

 大津とはすなわち日が暮れて着いた洋服の男である。やせ形がたな、すらりとして色の白いところは相手の秋山とはまるで違っている。秋山は二十五か六という年輩で、丸く肥えて赤ら顔で、目元に愛嬌あいきょうがあって、いつもにこにこしているらしい。大津は無名の文学者で、秋山は無名の画家で不思議にも同種類の青年がこの田舎いなかの旅宿はたごやで落ち合ったのであった。

『もう寝ようかねエ。随分悪口あっこうも言いつくしたようだ。』

 美術論から文学論から宗教論まで二人はかなり勝手にしゃべって、現今いまの文学者や画家の大家を手ひどく批評して十一時が打ったのに気が付かなかったのである。

『まだいいさ。どうせ明日あしたはだめでしょうから夜通し話したってかまわないさ。』

 画家の秋山はにこにこしながら言った。

『しかし何時いくじでしょう。』

と大津は投げ出してあった時計を見て、

『おやもう十一時過ぎだ。』

『どうせ徹夜でさあ。』

 秋山は一向平気である。杯を見つめて、

『しかし君が眠けりゃあ寝てもいい。』

『眠くはちっともない、君が疲れているだろうと思ってさ。僕は今日きょう晩おそく川崎を立って三里半ばかしの道を歩いただけだから何ともないけれど。』

『なに僕だって何ともないさ、君が寝るならこれを借りていって読んで見ようと思うだけです。』

 秋山は半紙十枚ばかりの原稿らしいものを取り上げた。その表紙には『忘れ得ぬ人々』と書いてある。

『それはほんとにだめですよ。つまり君の方でいうと鉛筆で書いたスケッチと同おんなじことで他人ひとにはわからないのだから。』

といっても大津は秋山の手からその原稿を取ろうとはしなかった。秋山は一枚二枚開あけて見てところどころ読んで見て、

『スケッチにはスケッチだけのおもしろ味があるから少し拝見したいねエ。』

『まアちょっと借して見たまえ。』

と大津は秋山の手から原稿を取って、ところどころあけて見ていたが、二人はしばらく無言であった。戸外そとの風雨の声がこの時今さらのように二人の耳に入った。大津は自分の書いた原稿を見つめたままじっと耳を傾けて夢心地ゆめごこちになった。

『こんな晩は君の領分だねエ。』

 秋山の声は大津の耳に入いらないらしい。返事もしないでいる。風雨の音を聞いているのか、原稿を見ているのか、はた遠く百里のかなたの人を憶おもっているのか、秋山は心のうちで、大津の今の顔、今の目元はわが領分だなと思った。

『君がこれを読むよりか、僕がこの題で話した方がよさそうだ。どうです、君は聴ききますか。この原稿はほんの大要あらましを書き止めて置いたのだから読んだってわからないからねエ。』

 夢からさめたような目つきをして大津は目を秋山の方に転じた。

『詳しく話して聞かされるならなおのことさ。』

と秋山が大津の目を見ると、大津の目は少し涙にうるんでいて、異様な光を放っていた。

『僕はなるべく詳しく話すよ、おもしろくないと思ったら、遠慮なく注意してくれたまえ。その代わり僕も遠慮なく話すよ。なんだか僕の方で聞いてもらいたいような心持ちになって来たから妙じゃあないか。』

 秋山は火鉢に炭をついで、鉄瓶てつびんの中へ冷めた煖陶かんびんを突っ込んだ。

『忘れ得ぬ人は必ずしも忘れてかなうまじき人にあらず、見たまえ僕のこの原稿の劈頭へきとう第一に書いてあるのはこの句である。』

 大津はちょっと秋山の前にその原稿を差しいだした。

『ね。それで僕はまずこの句の説明をしようと思う。そうすればおのずからこの文の題意がわかるだろうから。しかし君には大概わかっていると思うけれど。』

『そんなことを言わないで、ずんずんやりたまえよ。僕は世間の読者のつもりで聴いているから。失敬、横になって聴くよ。』

 秋山は煙草をくわえて横になった。右の手で頭を支ささえて大津の顔を見ながら目元に微笑をたたえている。

『親とか子とかまたは朋友ほうゆう知己そのほか自分の世話になった教師先輩のごときは、つまり単に忘れ得ぬ人とのみはいえない。忘れてかなうまじき人といわなければならない、そこでここに恩愛の契りもなければ義理もない、ほんの赤の他人であって、本来をいうと忘れてしまったところで人情をも義理をも欠かないで、しかもついに忘れてしまうことのできない人がある。世間一般の者にそういう人があるとは言わないが少なくとも僕にはある。恐らくは君にもあるだろう。』

 秋山は黙ってうなずいた。

『僕が十九の歳としの春の半なかごろと記憶しているが、少し体躯からだの具合が悪いのでしばらく保養する気で東京の学校を退ひいて国へ帰る、その帰途かえりみちのことであった。大阪から例の瀬戸内通せとうちがよいの汽船に乗って春海しゅんかい波平らかな内海うちうみを航するのであるが、ほとんど一昔も前の事であるから、僕もその時の乗合の客がどんな人であったやら、船長がどんな男であったやら、茶菓ちゃかを運ぶボーイの顔がどんなであったやら、そんなことは少しも憶おぼえていない。多分僕に茶を注ついでくれた客もあったろうし、甲板の上でいろいろと話しかけた人もあったろうが、何にも記憶に止まっていない。

『ただその時は健康が思わしくないからあまり浮き浮きしないで物思いに沈んでいたに違いない。絶えず甲板の上に出いで将来ゆくすえの夢を描いてはこの世における人の身の上のことなどを思いつづけていたことだけは記憶している。もちろん若いものの癖でそれも不思議はないが。そこで僕は、春の日ののどかな光が油のような海面に融とけほとんど漣さざなみも立たぬ中を船の船首へさきが心地よい音をさせて水を切って進行するにつれて、霞かすみたなびく島々を迎えては送り、右舷うげん左舷さげんの景色けしきをながめていた。菜の花と麦の青葉とで錦にしきを敷いたような島々がまるで霞の奥に浮いているように見える。そのうち船がある小さな島を右舷に見てその磯いそから十町とは離れないところを通るので僕は欄に寄り何心なにげなくその島をながめていた。山の根がたのかしこここに背の低い松が小杜こもりを作っているばかりで、見たところ畑はたもなく家らしいものも見えない。しんとしてさびしい磯の退潮ひきしおの痕あとが日に輝ひかって、小さな波が水際みぎわをもてあそんでいるらしく長い線すじが白刃しらはのように光っては消えている。無人島むにんとうでない事はその山よりも高い空で雲雀ひばりが啼ないているのが微かすかに聞こえるのでわかる。田畑ある島と知れけりあげ雲雀、これは僕の老父おやじの句であるが、山のむこうには人家があるに相違ないと僕は思うた。と見るうち退潮ひきしおの痕あとの日に輝ひかっているところに一人の人がいるのが目についた。たしかに男である、また小供こどもでもない。何かしきりに拾っては籠かごか桶おけかに入れているらしい。二三歩ふたあしみあしあるいてはしゃがみ、そして何か拾っている。自分はこのさびしい島かげの小さな磯を漁あさっているこの人をじっとながめていた。船が進むにつれて人影が黒い点のようになってしまった、そのうち磯も山も島全体が霞かすみのかなたに消えてしまった。その後今日きょうが日までほとんど十年の間、僕は何度この島かげの顔も知らないこの人を憶おもい起こしたろう。これが僕の「忘れ得ぬ人々」の一人である。

『その次は今から五年ばかり以前、正月元旦がんたんを父母の膝下ひざもとで祝ってすぐ九州旅行に出かけて、熊本くまもとから大分おおいたへと九州を横断した時のことであった。

『僕は朝早く弟と共に草鞋わらじ脚絆きゃはんで元気よく熊本を出発たった。その日はまだ日が高いうちに立野たてのという宿場まで歩いてそこに一泊した。次の日のまだ登らないうち立野を立って、かねての願いで、阿蘇山あそさんの白煙はくえんを目がけて霜を踏み桟橋を渡り、路を間違えたりしてようやく日中おひる時分に絶頂近くまで登り、噴火口に達したのは一時過ぎでもあッただろうか。熊本地方は温暖であるがうえに、風のないよく晴れた日だから、冬ながら六千尺の高山もさまでは寒く感じない。高嶽たかたけの絶頂いただきは噴火口から吐き出す水蒸気が凝って白くなっていたがそのほかは満山ほとんど雪を見ないで、ただ枯れ草白く風にそよぎ、焼け土のあるいは赤きあるいは黒きが旧噴火口の名残なごりをかしこここに止めて断崖だんがいをなし、その荒涼たる、光景は、筆も口もかなわない、これを描くのはまず君の領分だと思う。

『僕らは一度噴火口の縁ふちまで登って、しばらくはすさまじい穴をのぞき込んだり四方の大観をほしいままにしたりしていたが、さすがに頂いただきは風が寒くってたまらないので、穴から少し下おりると阿蘇神社があるそのそばに小さな小屋があって番茶くらいはのませてくれる、そこへ逃げ込んで団飯むすびをかじって元気をつけて、また噴火口まで登った。

『その時は日がもうよほど傾いて肥後の平野へいやを立てこめている霧靄もやが焦げて赤くなってちょうどそこに見える旧噴火口の断崖と同じような色に染まった。円錐形えんすいけいにそびえて高く群峰を抜く九重嶺の裾野すそのの高原数里の枯れ草が一面に夕陽せきようを帯び、空気が水のように澄んでいるので人馬の行くのも見えそうである。天地寥廓りょうかく、しかも足もとではすさまじい響きをして白煙濛々もうもうと立ちのぼりまっすぐに空を衝つき急に折れて高嶽たかたけを掠かすめ天の一方に消えてしまう。壮といわんか美といわんか惨さんといわんか、僕らは黙ったまま一言ごんも出さないでしばらく石像のように立っていた。この時天地悠々ゆうゆうの感、人間存在の不思議の念などが心の底からわいて来るのは自然のことだろうと思う。

『ところでもっとも僕らの感を惹ひいたものは九重嶺と阿蘇山との間の一大窪地いちだいくぼちであった。これはかねて世界最大の噴火口の旧跡と聞いていたがなるほど、九重嶺の高原が急に頽おちこんでいて数里にわたる絶壁がこの窪地の西を回めぐっているのが眼下によく見える。男体山麓なんたいさんろくの噴火口は明媚幽邃めいびゆうすいの中禅寺湖と変わっているがこの大噴火口はいつしか五穀実る数千町歩の田園とかわって村落幾個の樹林や麦畑が今しも斜陽静かに輝いている。僕らがその夜、疲れた足を踏みのばして罪のない夢を結ぶを楽しんでいる宮地みやじという宿駅もこの窪地にあるのである。

『いっそのこと山上の小屋に一泊して噴火の夜の光景を見ようかという説も二人の間に出たが、先が急がれるのでいよいよ山を下ることに決めて宮地を指さして下おりた。下くだりは登りよりかずっと勾配こうばいが緩ゆるやかで、山の尾や谷間の枯れ草の間を蛇へびのようにうねっている路をたどって急ぐと、村に近づくにつれて枯れ草を着けた馬をいくつか逐おいこした。あたりを見るとかしこここの山の尾の小路こみちをのどかな鈴の音夕陽を帯びて人馬いくつとなく麓ふもとをさして帰りゆくのが数えられる、馬はどれもみな枯れ草を着けている。麓はじきそこに見えていても容易には村へ出ないので、日は暮れかかるし僕らは大急ぎに急いでしまいには走って下りた。

『村に出た時はもう日が暮れて夕闇ゆうやみほのぐらいころであった。村の夕暮れのにぎわいは格別で、壮年男女なんにょは一日の仕事のしまいに忙しく子供は薄暗い垣根かきねの陰や竈かまどの火の見える軒先に集まって笑ったり歌ったり泣いたりしている、これはどこの田舎いなかも同じことであるが、僕は荒涼たる阿蘇の草原から駆け下りて突然、この人寰じんかんに投じた時ほど、これらの光景に搏うたれたことはない。二人は疲れた足をひきずって、日暮れて路みち遠きを感じながらも、懐なつかしいような心持ちで宮地を今宵こよいの当てに歩いた。

『一村むら離れて林や畑はたの間をしばらく行くと日はとっぷり暮れて二人の影がはっきりと地上に印するようになった。振り向いて西の空を仰ぐと阿蘇の分派の一峰の右に新月がこの窪地一帯の村落を我物顔わがものがおに澄んで蒼味あおみがかった水のような光を放っている。二人は気がついてすぐ頭の上を仰ぐと、昼間は真っ白に立ちのぼる噴煙が月の光を受けて灰色に染まって碧瑠璃へきるりの大空を衝ついているさまが、いかにもすさまじくまた美しかった。長さよりも幅の方が長い橋にさしかかったから、幸いとその欄に倚よっかかって疲れきった足を休めながら二人は噴煙のさまのさまざまに変化するをながめたり、聞くともなしに村落の人語の遠くに聞こゆるを聞いたりしていた。すると二人が今来た道の方から空車からぐるまらしい荷車の音が林などに反響して虚空こくうに響き渡って次第に近づいて来るのが手に取るように聞こえだした。

『しばらくすると朗々ほがらかな澄すんだ声で流して歩く馬子唄まごうたが空車の音につれて漸々ぜんぜんと近づいて来た。僕は噴煙をながめたままで耳を傾けて、この声の近づくのを待つともなしに待っていた。

『人影が見えたと思うと「宮地ゃよいところじゃ阿蘇山ふもと」という俗謡うたを長く引いてちょうど僕らが立っている橋の少し手前まで流して来たその俗謡うたの意こころと悲壮な声とがどんなに僕の情こころを動かしたろう。二十四、五かと思われる屈強な壮漢わかものが手綱たづなを牽ひいて僕らの方を見向きもしないで通ってゆくのを僕はじっとみつめていた。夕月の光を背にしていたからその横顔もはっきりとは知れなかったがそのたくましげな体躯からだの黒い輪郭が今も僕の目の底に残っている。

『僕は壮漢わかものの後ろ影をじっと見送って、そして阿蘇の噴煙を見あげた。「忘れ得ぬ人々」の一人はすなわちこの壮漢わかものである。

『その次は四国の三津が浜に一泊して汽船便びんを待った時のことであった。夏の初めと記憶しているが僕は朝早く旅宿やどを出て汽船の来るのは午後と聞いたのでこの港の浜や町を散歩した。奥に松山を控えているだけこの港の繁盛はんじょうは格別で、分けても朝は魚市うおいちが立つので魚市場の近傍の雑踏は非常なものであった。大空は名残なごりなく晴れて朝日麗うららかに輝き、光る物には反射を与え、色あるものには光を添えて雑踏の光景をさらに殷々にぎにぎしくしていた。叫ぶもの呼ぶもの、笑声嬉々ききとしてここに起これば、歓呼怒罵どば乱れてかしこにわくというありさまで、売るもの買うもの、老若男女ろうにゃくなんにょ、いずれも忙しそうにおもしろそうにうれしそうに、駆けたり追ったりしている。露店ろてんが並んで立ち食いの客を待っている。売っている品ものは言わずもがなで、食ってる人は大概船頭せんどう船方ふなかたの類たぐいにきまっている。鯛たいや比良目ひらめや海鰻あなごや章魚たこが、そこらに投げ出してある。なまぐさい臭においが人々の立ち騒ぐ袖そでや裾すそにあおられて鼻を打つ。

『僕は全くの旅客りょかくでこの土地には縁もゆかりもない身だから、知る顔もなければ見覚えの禿はげ頭もない。そこで何となくこれらの光景が異様な感を起こさせて、世のさまを一段鮮あざやかにながめるような心地がした。僕はほとんど自己おのれをわすれてこの雑踏の中うちをぶらぶらと歩き、やや物静かなる街ちまたの一端はしに出た。

『するとすぐ僕の耳に入ったのは琵琶びわの音ねであった。そこの店先に一人の琵琶僧が立っていた。歳としのころ四十を五ツ六ツも越えたらしく、幅の広い四角な顔の丈たけの低い肥えた漢子おとこであった。その顔の色、その目の光はちょうど悲しげな琵琶の音にふさわしく、あの咽むせぶような糸の音につれて謡うたう声が沈んで濁って淀よどんでいた。巷ちまたの人は一人もこの僧を顧みない、家々の者はたれもこの琵琶に耳を傾けるふうも見せない。朝日は輝く浮世はせわしい。

『しかし僕はじっとこの琵琶僧をながめて、その琵琶の音に耳を傾けた。この道幅の狭い軒端のきばのそろわない、しかもせわしそうな巷ちまたの光景がこの琵琶僧とこの琵琶の音とに調和しないようでしかもどこかに深い約束があるように感じられた。あの嗚咽おえつする琵琶の音が巷の軒から軒へと漂うて勇ましげな売り声や、かしましい鉄砧かなしきの音と雑まざって、別に一道どうの清泉が濁波だくはの間を潜くぐって流れるようなのを聞いていると、うれしそうな、浮き浮きした、おもしろそうな、忙しそうな顔つきをしている巷の人々の心の底の糸が自然の調べをかなでているように思われた、「忘れえぬ人々」の一人はすなわちこの琵琶僧である。』

 ここまで話して来て大津は静かにその原稿を下に置いてしばらく考え込んでいた。戸外そとの雨風の響きは少しも衰えない。秋山は起き直って、

『それから。』

『もうよそう、あまりふけるから。まだいくらもある。北海道歌志内うたしなの鉱夫、大連だいれん湾頭の青年漁夫、番匠川ばんしょうがわの瘤こぶある舟子ふなこなど僕が一々この原稿にあるだけを詳しく話すなら夜が明けてしまうよ。とにかく、僕がなぜこれらの人々を忘るることができないかという、それは憶おもい起こすからである。なぜ僕が憶い起こすだろうか。僕はそれを君に話して見たいがね。

『要するに僕は絶えず人生の問題に苦しんでいながらまた自己将来の大望たいもうに圧せられて自分で苦しんでいる不幸ふしあわせな男である。

『そこで僕は今夜こよいのような晩に独ひとり夜ふけて燈ともしびに向かっているとこの生の孤立を感じて堪たえ難いほどの哀情を催して来る。その時僕の主我の角つのがぼきり折れてしまって、なんだか人懐ひとなつかしくなって来る。いろいろの古い事や友の上を考えだす。その時油然ゆぜんとして僕の心に浮かんで来るのはすなわちこれらの人々である。そうでない、これらの人々を見た時の周囲の光景の裡うちに立つこれらの人々である。われと他と何の相違があるか、みなこれこの生を天の一方地の一角に享うけて悠々ゆうゆうたる行路をたどり、相携えて無窮の天に帰る者ではないか、というような感が心の底から起こって来てわれ知らず涙が頬ほおをつたうことがある。その時は実に我われもなければ他ひともない、ただたれもかれも懐かしくって、忍ばれて来る、

『僕はその時ほど心の平穏を感ずることはない、その時ほど自由を感ずることはない、その時ほど名利めいり競争の俗念消えてすべての物に対する同情の念の深い時はない。

『僕はどうにかしてこの題目で僕の思う存分に書いて見たいと思うている。僕は天下必ず同感の士あることと信ずる。』

 その後二年経たった。

 大津は故ゆえあって東北のある地方に住まっていた。溝口みぞのくちの旅宿やどで初めてあった秋山との交際は全く絶えた。ちょうど、大津が溝口に泊まった時の時候であったが、雨の降る晩のこと。大津は独ひとり机に向かって瞑想めいそうに沈んでいた。机の上には二年前まえ秋山に示した原稿と同じの『忘れ得ぬ人々』が置いてあって、その最後に書き加えてあったのは『亀屋かめやの主人あるじ』であった。

『秋山』ではなかった。

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初出:「国民之友」 1898(明治31)年4月

底本:「武蔵野」岩波文庫、岩波書店  1939(昭和14)年2月15日第1刷発行

底本の親本:「武蔵野」民友社 1901(明治34)年3月

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