日・中・韓平和絵本『ぼくのこえがきこえますか』田島征三 作
戦場で砲弾にふきとばされたぼくの体はとびちり、足も顔もなくなりました。でも、ぼくの心は弟の怒りを見、母さんの悲しみを見ます。憎悪と復讐がどれだけむなしいものか。「だれのためにころし、だれのためにころされるの?」戦争を起こそうとする黒い影が見えますか?
平和絵本の出発は、作家からの呼びかけでした。出版に至るまで何度も対話を重ね、各国が犯してきた事実を包み隠さず共有することを繰り返しました。
くらくて さむい。
ぼくは しんだんだろうか。
めも みみも ないから
なにも みえないし、
なにも きこえない。
でも、ぼくの こころが
なにかを み、
なにかを きき、
なにかを かんじはじめている。
ぼくには あしが ないのに、
どこにでも ゆけるような きがする。
戦争で奪われた主人公の魂は、母や弟のもとへ。怒りや深い悲しみが、淡い泥絵の具の揺らぎやしぶきで表現されます。
だれのために ころし、
だれのために ころされるの?
なんのために しぬの?
選び抜かれた言葉ひとつひとつが、画面のうねりと共に飛び込んできます。
この絵本は、戦争と平和を描いた優れた絵本として、 “Very Best Book(世界中で読んでもらいたい本)”に選ばれるなど、海外でも高く評価されています。
※JBBY:日本国際児童図書評議会(https://jbby.org/news/domes-news/post-9630)
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