プルースト『失われた時を求めて』
プルースト『失われた時を求めて』
最後まで読んでたら達成感ある長編小説なのであるけども、細部まで絵画ように詳しく描写されて、なかなかドラマチックな展開はされない。
冒頭の蝋燭の灯りで眠る場面は、延々と30ページも続いている。これは明らかに眠くなるまでの状況と心理を、詳しく小説にしたいと意識して書かれている。
しかし一般読者は、小説に非日常を求めているから、『失われた時を求めて』は最後まで読んだ人は少ない。
鈴木道彦さんは明確なプロット構成を示して、分かりすい細部までの描写をプルーストがしたかをガイドする。
大長編小説の抄訳をされて、実際に起こった事象を並べてみると、中編小説のプロットくらいしかドラマはない。
しかし飲食したり嗅いだり、人を性別を超えて好きになってしまったり、いろんな異文化に出会い、さまざまな想いを丹念に考察されたことが一人称で記録されている。
それがとんでもない長い。推敲が何度もされている。今までにはなかったタイプの小説であったのだ。
https://share.google/l9hzf9VtcNOJTfRRD
« 古代エジプトの人々の死生観について | トップページ | NHK連続テレビ『ひまわり』wiki »


コメント