哲学者トリスタン・ガルシアによる小説『7』刊行へ 類例をみない“圧巻の構造”の連作長編
小説『7』トリスタン・ガルシア(高橋啓訳/河出書房新社)
著者、トリスタン・ガルシアは、ドゥルーズ以降の世代を代表する哲学者。スラヴォイ・ジジェクらへ強い影響を持つアラン・バディウ、その薫陶を受けたカンタン・メイヤスーらのもとで哲学を学び、2011年に発表した思想書『Forme et objet』(未邦訳)、2016年『激しい生――近代の強迫観念』で一躍脚光を浴びた哲学者であり、2008年に発表した小説デビュー作『La meilleure part des hommes』(未邦訳)で仏フロール賞を受賞し、その後の作品もメディシス賞他数々の賞にノミネートされた。
本書は6つの中編小説「エリセエンヌ」「木管」「サンギーヌ」「永久革命」「宇宙人の存在」「半球(ドーム)」と、1つの長編小説「第七」、合計7つの物語から成る連作長編。
リアリズム、ミステリー、SF小説といった、さまざまな手法が駆使され、実験的な試みが盛り込まれるこの7つの物語は、それぞれが独立した小説世界を形成ながら、最後の「第七」で、それまでの6つの物語がひとつにまとめ上げられる。その類例をみない圧巻の構造は「特異かつ驚異的な建築作品」(テレラマ誌)と評された。
■著者紹介
【著者】トリスタン・ガルシア Tristan Garcia
1981年生まれ。フランスの作家・哲学者。パリ高等師範学校、パリ=ソルボンヌ大学で哲学を専攻。アラン・バディウやカンタン・メイヤスーらに哲学を学ぶ。2008年に発表した小説第一作品『La meilleure part des hommes(男たちの最良の部分)』でフロール賞を受賞。2013年に本書『7』でアンテル文学賞を受賞。2016年に哲学エッセイ『激しい生』(栗脇永翔訳、2021年、人文書院)を刊行し、フェミナ賞にノミネート(エッセイ部門)。その後も2019年に「苦しみの歴史」シリーズの第1巻『Âmes(魂たち)』を、2023年に第2巻『Vie contre vie(生に対する生)』を刊行。現在は、リヨン第三大学で哲学の准教授として教鞭を執っている。
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