2024年5月16日 (木)

つげ忠男『雨季』と時代背景

京成線T駅を中心に周囲200米程の繁華街を、殊に取囲む様に小さな工場がある。柄の悪い連中が屯ろする街。

そこで初老の中年と、青年の二人が酒場で知り合った。


「どうでもよかった あの人の波も絶叫も」

「赤旗も、何もかも・・・」

「ただ、わけもわからず、雰囲気だけに引きずられるのは嫌だった」

「無性に腹立たしく、情けない気分だった」

「これだけ多くの反対の声も、結局、押し切られる公算が強まっていた」

「気取るんじゃねえよ・・・か ははは」

「いつまでも気取ってねえで・・・」

「ザァッと・・・」


<じとじと 雨が降り続いた・・・>つげ忠男『雨季』より


この『雨季』の背景となった時代は1960年で、日米安保条約をめぐり、自民党は5月19日に議会を無視して強行採決にふみきった。

翌日から全国的に「民主主義を守れ!」「岸内角打倒!」「安保条約粉砕」のデモが展開されていった。国会議事堂の周辺には連日のように10万から20万の抗議デモが続いた。多いときは40万にふくれあがった。


つげ忠男が勤務していた採血工場は、総評傘下の化学同盟に属していた。「毎日のように国会前にいってました」といつ。むしろ旗を押し立てた農民、長靴姿の長い隊列は魚河岸の人々と抗議デモは、「国民的」な様相を帯びていた。岸首相は危機感を抱き、自衛隊の出動をも検討していた。議事堂の上空には「陸上自衛隊」と印したヘリコプターが舞っていた。


ニヒリズムと諦観と憤怒が錯綜する『雨季』で作者は、何を伝えたかったのだろう。描かれたのは70年安保運動が激しい69年だった。ベトナム反戦運動でゆれ動く状況下で『雨季』は発表された。すでに60年反安保闘争から半世紀が過ぎ去った。


『雨季』が描かれたのは1969年のことで、8月・10月・12月の三回に分けて『ガロ』に掲載された。

2024年5月13日 (月)

東京人2024年6月号 特集「つげ義春と東京」画業70年 

画業70年を迎える漫画家のつげ義春さん。立石、錦糸町、大塚、伊豆大島、そして1966年から現在まで約60年間暮らす調布――。つげさんの半生を振り返りながら、作品に描かれた東京。


グラビア誌面をたっぷりレイアウトされた、記事や対談が優れております。

『ガロ』以外の作品を数年ぶりに読んで、発表当時に見逃していたコマや描写を心新たにしました。

特集記事はつげ義春マンガのガイドラインとしても、編集スタッフの熱意を感じられた。

【収録記事】

「座談会」くめども尽きぬマンガの泉

つげ忠男(漫画家)×佐野史郎(俳優)×高野慎三(編集者)

秘蔵写真! つげ忠男が撮った1968年の立石 


つげ義春の東京

立石「大場電気鍍金工業所」「少年」「やもり」「海へ」

錦糸町「池袋百点会」「隣りの女」

大塚「チーコ」「別離」

浅草「義男の青春」

伊豆大島「海へ」


調布 長嶋親子が歩く「無能の人」の舞台

長嶋有(小説家)×長嶋康郎(古道具「ニコニコ堂」店主)

▼1969-1973 つげ義春が撮った東京


「インタビュー&エッセイ」

村上もとか「紅い花」/よしながふみ「ほんやら洞のべんさん」/向井康介「別離」

水辺のほうへ 文・川本三郎

作品に息づく、在りし日の調布

多摩武蔵野の地形から読む

もっとつげ作品を知るキーワード

房総/赤線・青線/貸本/湯治場/写真/職人/夢/文学/ユーモア 

https://natalie.mu/comic/news/572125

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つげ義春さんは写真を元にして、背景を描いていた。舞台にリアリティーを求めて、キャラクターは個性的ではあるが簡素に描いている。

これは水木プロでアシスタント以上のマンガ作業していた経験から、確固たる技法として『ねじ式』などにも反映されている。

兄を尊敬した忠男さんのマンガ作法も、自分で撮影した写真が背景元として描かれていた。 

今回の特集には1968年頃の立石の写真がたくさん掲載されて、つげ忠男作品の原風景に触れられる。都会の片隅にも裏ぶれた赤線地帯の跡地や、血液銀行、安アパートなどが写されていた。「ガロ」にも掲載されたことがない、貴重な活写資料である。

よれよれになった社会の裏ぶれた街で、果敢に生きた無頼漢たちを思い出す。低予算映画作品のような世界に生きた、独特なキャラクターたちにはモデルがいたと、作者からの対談発言があって頷いてしまいました。

2024年5月12日 (日)

つげ義春『やもり』『海へ』『別離』三部作を読む

つげ義春とつげ忠男さんが幼少期に、義理の父親と暮らした三部作。

『やもり』『海へ』『別離』という、家族の辛い連作なんだけれど、暗く重い実話を痛々しくマンガに描いた伝説の作品。このあとに絶筆となっているは、もう色々とやり切ったという想いが伺える。

『別離』

どんなに頑張っても貸本漫画の収入では生活でないと悟った男は2年間、生活を共にした女性と別居。だが、一人になっても貧乏生活から抜け出せないでいた。一方、別居し働き始めた彼女は生き生きとし、オシャレになった。ある日、その彼女のバッグの中を見た男は避妊具があるのを見て。(別離)

comicばく」に掲載された作品だが、現在では新潮文庫や電子書籍Kindleでも手軽に手に取れる。雑誌に連載された生々しさは薄まって、昭和の時代劇を軽くコミカルにもシニカルな描写されているようにも感じる。

「人事のように、家族も社会もみていたような兄でした」と、つげ忠男さんは語っている対談記事がとても良い。

ぼくは個人的に貸本劇画で、つげ義春、つげ忠雄が描いてたマンガの異色さにゾッコンな時期があった。似てて異なる兄弟からみた世界がある。

「月刊漫画ガロ」の編集部にいた時にも、つげ忠男の作品はもっと評価されていいと思っていた。

幼少期の兄弟を描いた三部作を読んで、つげ兄弟の連作マンガは妄想のなかで膨らんでしまいました。


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2024年5月10日 (金)

『昭和ミステリー大全集』新潮文庫

小説新潮臨時増刊「昭和名作推理小説」の文庫化のような企画刊行。

平成や令和に比べて半世紀以上の長いスパンにあった、昭和の作家たちの面子が並んでおります。

ブランディのような濃いお酒を嗜める、そんな味わい深い時代背景など堪能できるアンソロジーとなっております。1991年刊行)


【収録作品目次】

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『昭和ミステリー大全集 上』

指紋(佐藤春夫)

途上(谷崎潤一郎)

琥珀のパイプ(甲賀三郎)

怪奇の創造(城昌幸)

嘘(渡辺温)

お・それ・みお(水谷準)

死後の恋(夢野久作)

押絵と旅する男(江戸川乱歩)

殺された天一坊(浜尾四郎)

聖アレキセイ寺院の惨劇(小栗虫太郎)

聖悪魔(渡辺啓助)

怪奇を抱く壁(角田喜久雄)

ハムレット(久生十蘭)

探偵小説(横溝正史)

眼中の悪魔(山田風太郎)

天狗(大坪砂男)

妖婦の宿(高木彬光)

解説(長谷部史親)


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『昭和ミステリー大全集 中』

社会部記者(島田一男)

心霊殺人事件(坂口安吾)

落ちる(多岐川恭)

完全犯罪(加田伶太郎)

殺意(松本清張)

かあちゃんは犯人じゃない(仁木悦子)

吉備津の釜(日影丈吉)

不運な旅館(佐野洋)

團十郎切腹事件(戸板康二)

案山子(水上勉)

お嫁にゆけない(笹沢佐保)

葬式紳士(結城昌治)

下り「はつかり」(鮎川哲也)

方壺園(陳舜臣)

ナポレオンの遺髪(三好徹)

淋しがりやのキング(生島治郎)

解説(縄田一男)


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『昭和ミステリー大全集 下』

南神威島(西村京太郎)

黄色い吸血鬼(戸川昌子)

襲われて(夏樹静子)

単位の情熱(森村誠一)

ジャケット背広スーツ(都筑道夫)

死神はコーナーに待つ(天藤真)

掘出された童話(泡坂妻夫)

ところにより、雨(赤川次郎)

菊の塵(連城三紀彦)

暗殺者グラナダに死す(逢坂剛)

ゆきどまりの女(大沢在昌)

糸ノコとジグザグ(島田荘司)

少年の見た男(原尞)

解説(長谷部史親)


最終刊行された下巻になると、さすがに現代の若い人もご存知な、西村京太郎、森村誠一、島田荘司、大沢在昌などの作者さんが並んでます。でもバブル経済が崩壊する以前に執筆された作品がほとんどで、中巻の松本清張、水上勉、生島治郎など高度経済産業期に活動した推理小説家の流れとは、無縁ではないのが感じられる編集となっております。

昭和初期に活躍した上巻の江戸川乱歩、夢野久作、久生十蘭、山田風太郎などから、読み進めたらミステリーという犯罪小説は社会風習と経済社会とは根深く絡まっていることが、脈々と戦前から戦後へ向かって、平成時代へ変貌する醍醐味が読み取れるでしょう。どの短編小説もエンタメとして書かれておりますから、順不同に好奇心のまま読んでも、タイムワープしたような時代のギャップが愉しめます。

見事なカードが揃っているので、全三冊1800ページ以上の内容を、どのように読むのも読書の手腕に掛かっている一代アンソロジーです。


【関連記事】

小説新潮五月臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」

http://zerogahou.cocolog-nifty.com/blog/2024/05/post-98d4f8.html

2024年5月 9日 (木)

小説新潮臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」

一度は読んでおきたい、もう一度読んでみたい。江戸川乱歩から逢坂剛まで昭和の名作短篇40です。

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【収録作品】

渡辺温

夜の街 城昌幸

死後の恋 夢野久作

押絵と旅する男 江戸川乱歩

殺された天一坊 浜尾四郎

絶景万国博覧会 小栗虫太郎

悪魔の指 渡辺啓助

かいやぐら物語 横溝正史

五人の子供 角田喜久雄

骨仏 久生十蘭

天狗 大坪砂男

原子病患者 高木彬光

張込み 松本清張

落ちる 多岐川恭

作並 島田一男

白い密室 鮎川哲也

吉備津の釜 日影丈吉

案山子 水上勉

十五年は長すぎる 笹沢佐保

葬式紳士 結城昌治

死火山の灰 黒岩重吾

敵討ち 山田風太郎

犯罪講師 天藤真

ナポレオンの遺髪 三好徹

雪どけ 戸川昌子

やさしい密告者 生島治郎

神獣の爪 陳舜臣

山のふところに 仁木悦子

科学的管理法殺人事件 森村誠一

盲目物語 土屋隆夫

人形の家 都筑道夫

特急夕月 夏樹静子

雲雀はなぜ殺された 日下圭介

復讐は彼女に 小泉喜美子

紳士の園 泡坂妻夫

菊の塵 連城三紀彦

無邪気な女 阿刀田高

遠い国から来た男 逢坂剛

糸ノコとジグザグ 島田荘司

気まぐれな鏡 佐野洋


〈エッセイ〉

三冊の文庫本 青柳友子

「ピエールとリュース」と「また逢う日まで」 赤川次郎

パンダ狂騒曲 井沢元彦

なりたくて 内田康夫

ヘアリキッドの匂い 大沢在昌

「義」のために 笠井潔

まぼろしの土地 菊村到

色川さん、大好き 黒川博行

鶴見事故 小池真理子

ダーティな美学 河野典生

英雄の最期 小杉健治

三浦和義の溜息 小林久三

わたしの高橋和己 佐々木譲

だれかのために死ねますか? 志水辰夫

納豆の食べ方 高橋克彦

青いペンキを地球に塗って 多島斗志之

二つの戦争体験 伴野朗

逆しま 中井英夫

九時間の落差 楢山芙二夫

熱血って何 乃南アサ

昭和三十八年の夏 原尞

新人類ではない 東野圭吾

パリゴロ 藤田宜永

ダニエル・リペス 船戸与一

明るい東京 三浦浩

鉄道少年とサヨナラした日 本岡類

あの夕焼け/洞爺丸台風の襲った日 森真沙子

女の時代・幕開けの闇 山崎洋子

巨匠との出会い 山村正夫

千年の長さ 由良三郎

「名作」の基準 長谷部史親

(特集のための書き下ろしエッセイ)


小説新潮臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」(平成元年5月)

2024年5月 8日 (水)

トーマス・マン『魔の山』について

『魔の山』舞台はスイス・ダヴォースにある国際結核療養所「ベルクホーフ」であった。

従兄のヨーアヒムを見舞ために、施設に滞在するハンス・カストルプは、病と死の臭いが蔓延している施設の退廃的な雰囲気に翻弄される。 

日常とは異なった独特の時間が流れて、不意打ちのような事件が相次ぐこの「魔の山」は一体何を象徴しているのだろうか。

https://pfadfinder24.com/reise/berghof/


『魔の山』という難解で饒舌な1200ページの長編小説は、難しい山に登るに等しい。

なにせ肝心なことは何一つ語らないトーマス・マンの愉快な感覚は、現代日本人には遠く理解する範疇を遥に超えてしまっている。

やはり山登りガイドラインは必要であったのだ。読書オタのぼくの直感は当りだった。

番組では現代日本語によって読み解く構成になって、これで何とか読めると思った視聴者はいたと思う。にしても難解奇天烈な『魔の山』ではある。

生前に作者は「魔の山入門」という講演をしていたらしい。そんだけに作品への愛着があったのだろうと推測される。ネットで検索したけれど、日本語には翻訳されてはいないようだ。

トーマス・マンならば、どのように壇上で語ったのか、そんな空想して読むのも長編小説ならではの醍醐味だろう。全世界に及ぼしているコロナ禍のパンデミックスな状況にあって、戦火が続いている人間社会を考えさせられる日々。『魔の山』は全世界において読まれるべき作品内容だろう。心と精神が病んでしまった人間世界は、サナトリウムの空間に映っているようにも想える。

2024年5月 6日 (月)

ビートルズの子供たちPrimrose Hill- James Mccartney and Sean Ono Lennon

ロンドン(CNN) ビートルズの元メンバー、ポール・マッカートニーと故ジョン・レノンの息子たちが2人で共作した新曲のシングルが発売された。


Primrose Hill- James Mccartney and Sean Ono Lennon (SUB ESPAÑOL) https://youtu.be/tCeeApDPhyg?si=xIoB24o8qzKhBnUJ


ポールと妻の故リンダさんの息子ジェイムズ・マッカートニーと、ジョンと妻オノ・ヨーコの息子ショーン・オノ・レノンは、ともにビートルズ解散後の1970年代に生まれ、現在ミュージシャンとして活動している。


2人が作詞、作曲した共作シングルのタイトルは、北ロンドンの公園にちなんだ「プリムローズ・ヒル」。愛する人と一緒にこの公園で過ごした時間を思い出す内容。

https://www.cnn.co.jp/showbiz/35217916.html


 BBCウェブサイトに掲載されたジェームズさんのインタビューによると、ジェームズさんは故ジョン・レノン(John Lennon)さんの息子ショーン・レノン(Sean Lennon)さん、故ジョージ・ハリスン(George Harrison)さんの息子ダーニ・ハリスン(Dhani Harrison)さん、リンゴ・スター(Ringo Starr)さんの息子ザック・スターキー(Zak Starkey)さんと、新バンド「ザ・ビートルズ―ネクスト・ジェネレーション(The Beatles -- The Next Generation)」の構想を話したことがあると認めた。


4人のビートルズの息子たちは、全員が父の軌跡をたどり音楽の道へ進んだ。ショーンさんは米ニューヨーク(New York)を拠点に活動するシンガー・ソングライターで、ダーニさんはロンドン(London)のロックバンド「thenewno2」でリードボーカルを担当。ザックさんは父のリンゴさんと同じドラム奏者として、ザ・フー(The Who)やオアシス(Oasis)などと共演している。


父親にうり二つのジェームズさんは、「ビートルズを超えることを夢見てきた」と言う。「自信はあまりないけれど」と認めつつ、ジェームズさんは「せめて、ビートルズに並ぶ所まで行きたい。でも、それさえもすごく難しいだろうね」とBBCに語った。

https://www.afpbb.com/articles/-/2869521

100分de名著 🈟トーマス・マン“魔の山”(全4回) 11月6日(月)スタート [Eテレ]毎週月曜 午後10:25~10:50

20世紀ドイツ文学の最高傑作の一つ『魔の山』。作家トーマス・マンをノーベル文学賞受賞のきっかけの一つになったともいわれる名著です。世界中の作家や研究者たちが今も言及し続けるなど、現代の私たちに「行き詰った近代市民社会にどう向き合ったらよいのか」「生と死の関係をどうとらえたらよいのか」といった深い問いを投げかけています。番組では、20世紀世界文学の旗手ともいえるトーマス・マン(1875-1955)の人となりにも触れながら、代表作「魔の山」にマンがこめたものを紐解いていきます。


番組ではドイツ文学者・小黒康正さんを講師に迎え『魔の山』を新たな視点で読み解き「人間が逃れようのない生の条件」やそこから炙り出される「死をどうとらえるか」「現実とどう向き合えばよいか」といった普遍的な問題について考えます。


<出演者>

MC】伊集院光/安部みちこアナウンサー

【指南役】小黒康正(ドイツ文学者・九州大学教授)

【朗読】玉置玲央(俳優)

【語り】小坂由里子


https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/blog/bl/p8kQkA4Pow/bp/p2DR8gZbLa/


1回 「魔の山」とは何か

[Eテレ] 56(午後10:2510:50

トーマス・マンの人となりにも言及しながら、『魔の山』の空間、時間を通して描かれる、近代社会の病弊と限界について考察する。


2回 二つの極のはざまで

[Eテレ] 513(午後10:2510:50

セテムブリーニとショーシャ夫人に象徴される「生の力」「死の力」の葛藤を読み解き、私たち現代人は、「生と死」の問題にどう向き合っていけばよいかを考える。


3回 死への共感

[Eテレ] 520(午後10:2510:50

様々な価値観のあいだで揺れ動きながらも、「生と死」の問題に真摯に向き合おうとするハンスの姿を通して、「生きること」の意味を考える。


4回 生への奉仕へ

[Eテレ] 527(午後10:2510:50

ハンスが最後に辿り着いた境地の意味を読み解き、私たちが厳しい現実とどう向き合ったらよいかを考える。


100分de名著

[Eテレ]

毎週月曜 午後10:25

🈞 毎週金曜 午後3:05

https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/

2024年5月 5日 (日)

劇作家・唐十郎さん死去 84歳

 「泥人魚」「ベンガルの虎」などテント劇場で時代を挑発し日本の演劇界をリードした劇作家、演出家、俳優で文化功労者の唐十郎(本名・大靏義英=おおつる・よしひで)さんが4日、急性硬膜下血腫のため東京都内の病院で亡くなった。84歳だった。

 東京生まれ。下町で育った。明治大文学部で演劇学を専攻。卒業後、劇団「状況劇場」を結成。前衛舞踏家の土方巽の影響を受けて既存の演劇公演に反発し、1967年に東京・新宿の花園神社に初めて紅テントを仮設し、独自のスタイルで公演を始めた。

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70年「少女仮面」で岸田國士戯曲賞。都会のノイズを皮膜一枚で隔てた空間に現出させる詩的で猥雑な劇世界は熱狂的な人気を集め、日本の演劇界を変革したアングラ小劇場運動を先導した。

 2003年に長崎県の諫早湾の干拓問題を題材に「泥人魚」を発表、読売文学賞戯曲・シナリオ賞、鶴屋南北戯曲賞などを受賞。12年に自宅前で転倒し頭部を負傷するまで新作を発表、演出と役者を務めた。

 小説家としては1983年に「佐川君からの手紙」で芥川賞を受賞。97年から2005年まで横浜国立大教授。06年には読売演劇大賞芸術栄誉賞を贈られた。

https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20240504-567-OYT1T50099.html

2024年5月 1日 (水)

『白い果実』ジェフリー・フォード 翻訳:山尾 悠子,谷垣 暁美,金原 瑞人(国書刊行会)

悪夢のような理想形態都市を支配する独裁者の命令を受け、観相官クレイは盗まれた奇跡の白い果実を捜すため属領アナマソビアへと赴く。待ち受けるものは青い鉱石と化す鉱夫たち、奇怪な神を祀る聖教会、そして僻地の町でただひとり観相学を学ぶ美しい娘

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「私たちには白い果実を絶滅させることはできなかった。というのは、白い果実は森が生み出したものだからだ。私たちには世界からそれを取り除く権利はない。」


観相学を利用した独裁国家の物語。

第一章では辺境の町、第二章では孤島の硫黄採掘場、第三章では首都となる理想形態市を舞台に、主人公の一級観相官クレイは、不死をもたらすという「白い果実」を巡って様々な事件に巻き込まれる。

「この世に楽園というものは、ほんとうに存在するのだろうか?」

「私たちはそれに向かって旅をしている。この世の楽園とはこんなものだろうと君が思うものーーそれがこの世の楽園だ」


わさまざまな読みどころに、プラス山尾悠子の訳文。つまり、鬼に金棒。

https://l.smartnews.com/3hM5V

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