2025年11月30日 (日)

ドラマ10 悪女について 原作:有吉佐和子 脚本:平松恵美子 音楽:村松崇継 

有吉佐和子原作「悪女について」を現代に置き換えてドラマ化。バブル期の混乱から現代まで続く景気低迷時代を舞台に、昭和・平成・令和の時代をまたいで、社会のシステムや人間の情を巧みに操り、堂々と生き抜いた「悪女」と言われる女の実像に迫る。ーーー虚飾の実業家、富小路公子(田中みな実)が謎の死を遂げた。公子の実像に迫り悪女小説を書こうと、若手小説家の梶谷亜弥(木竜麻生)は関係者に取材を始める。すると、思わぬ証言の数々が亜弥を動揺させる。再婚相手は公子の離婚歴を知らず、離婚を切り出された際には豪邸を慰謝料として手に入れ、二人の息子を引き取って暮らし始める。息子たちは誰の子供なのか。巨額の富を築いた公子の原点は16歳の時に遡るのだが…。

前編 2025年11月23日(日) 
午後11時00分から午後11時44分30秒 
後編 2025年11月30日(日) 
午後11時00分から午後11時44分30秒 

総合テレビ 

原作:有吉佐和子 脚本:平松恵美子 音楽:村松崇継 

【出演】 
田中みな実 木竜麻生 
吉沢悠 細田善彦 
尾美としのり 渡辺真起子 
戸田恵子 林家正蔵 
田中偉登 時任勇気 
床嶋佳子 橋爪功 
ほか 

日曜ミステリー「内田康夫サスペンス 多摩湖畔殺人事件」[再][字][解] テレ東 11月30日(日) 14:00〜16:00 放送時間 120分

兵庫県にいたはずの会社社長が、多摩湖畔で遺体となって発見される。刑事の河内凪雄(遠藤憲一)は、遺体のポケットから謎のメモを見つけるが…【解説放送あり】

多摩湖畔で橋本商事の社長・橋本圭一(小木茂光)の遺体が発見された。兵庫県の丹波篠山に商用で出向いていたはずの橋本が、なぜ多摩湖畔で遺体となって見つかったのか?捜査にあたった刑事の河内凪雄(遠藤憲一)は、遺体から「寺131588」と書かれた謎のメモを見つける。さらに、橋本の娘・千晶(緑友利恵)から捜査の協力を得るが…。多摩湖畔から丹波篠山・酒田・秋田・山梨へ…事件の真相を求め、刑事が走る!

出演者

河内凪雄…遠藤憲一

藤原敦子…萬田久子

橋本千晶・河内順子…緑友利恵

岡部和雄…葛山信吾

平井実…内田朝陽

金井公江…阿知波悟美

橋本圭一…小木茂光

小坂弘文…天宮良(他)

【原作】内田康夫「多摩湖畔殺人事件」(光文社文庫・刊)

【脚本】佐伯俊道

【監督】皆川智之

テレビ東京 制作

2025年11月29日 (土)

『悪女について』1978年に『週刊朝日』で連載された有吉佐和子の小説。同年と2012年と2023年にテレビドラマ化された。また、2001年に芸術座で舞台が上演されたほか、2006年から2008年にかけて、劇団レッド・フェイス(榊原利彦主宰)が、「活読」という独自の形式で、この作品を3回上演している。Wikipediaより

【あらすじ】

女性実業家・富小路公子が突然、謎の死を遂げる。公子は持ち前の美貌と才能を駆使して、一代で財を成した一方で数々のスキャンダルを起こしたことから、マスコミからは「虚飾の女王」「魔性の女」などと悪評を書きたてられていた。物語は、そんな公子と関わった人物27人へのインタビューを綴ったものである。

【テレビドラマ】

1978 テレビ朝日版

197846日から928日までテレビ朝日で連続ドラマとして放映。

出演

富小路公子:影万里江

早川松夫:山口崇

渡瀬義雄:緒形拳

渡瀬小静:杉村春子

丸井牧子:江利チエミ

里内文子:渡辺美佐子

大内三郎:中村敦夫

沢山栄次:森繁久彌

沢山和枝:沢村貞子

浅井雪子:馬渕晴子

伊藤一郎:有島一郎

菅原ふみ:一の宮あつ子

富本寛一:中山仁

富本宮子:木暮実千代

烏丸瑶子:草笛光子

吉井治平:小林桂樹

尾藤輝彦:細川俊之

鈴木とよ:赤木春恵

林梨江:奈良岡朋子

瀬川のぶ代:山田五十鈴

小川圭子:岸田今日子

清水かおる:司葉子

小島誠:谷隼人

鈴木タネ:曾我廼家鶴蝶

鈴木義彦:あおい輝彦

鈴木義輝:中島久之

渡瀬芳子:岩井友見

瀬川大介:山形勲

渡瀬義次:池田秀一

北村医師:北村和夫

太田プロデューサー:小松方正

芦屋婦長:高橋とよ

昭子:中原ひとみ

渡瀬の父:花沢徳衛

義彦の妻:中田喜子

輝彦の父:佐野周二

輝彦の母:市川翠扇

溝口泰男:溝口泰男

ナレーター:川久保潔

スタッフ

脚本:大藪郁子

演出:大村哲夫、藤原英一

プロデューサー:千野栄彦、石橋紘

音楽:間宮芳生

テレビ朝日系 木曜22時枠


悪女について

(テレビ朝日版)

TBS系列で2012430日の21 - 2324分にドラマ特別企画として放映。視聴率は関東地区で14.7%、関西地区で16.4%(ビデオリサーチ調べ)。プロデューサーを務めた八木康夫は、この作品の制作が高く評価され、平成24年度の芸術選奨文部科学大臣賞(放送部門)を受賞した。

キャスト

富小路 公子 / 鈴木 君子 - 沢尻エリカ

ホテル・宝石店「モンレーヴ」などを経営する実業家。私生児としてこの世に生を受ける。17歳で長男を出産する。

沢山 栄次 - 船越英一郎

不動産業・沢山宝飾店経営者。簿記の夜学で公子と出会う。

沢山 道代 - 東ちづる

栄次の妻。

鈴木 タネ - 余貴美子

公子の義理の母親。

渡瀬 義雄 - 上地雄輔

創実建設会社営業部課長。沢山宝飾店で公子と一緒にアルバイトしていた。

尾藤 輝彦 - 渡辺大

公子の幼なじみ。走り高跳びの選手だったが怪我で断念する。

鈴木 義彦 - 蕨野友也(乳児:中野悠希幼少期:櫻井海瑞希)

公子の子供、長男。

鈴木 義輝 - 吉村卓也(乳児:尾藤陽太)

公子の子供、次男。

渡瀬 龍雄 - 中原丈雄、渡瀬 子静 - 高林由紀子

義雄の両親。名家の家柄。

烏丸 瑤子 - 鈴木砂羽

資産家。公子が事業拡大のため保証人を依頼する。

尾藤 睦子 - 高畑淳子

神経質で意地の悪い性格をしており、公子に厳しく接する。

浅井 雪子 - 近野成美

睦子の娘。輝彦の妹。

瀬川 美千代 - 秋山菜津子

元民友党幹事長夫人。公子が経営する宝石店の顧客。

里野 文子 - 浅田美代子

主婦。渡瀬が暮らすアパートの住人。

艶子 - 高橋ひとみ

銀座高級クラブ「火の鳥」ママ。

 梨江 - 床嶋佳子

服飾デザイナー。公子が着用する全ての服をデザインする。

小島  - 浜田学

ホテル支配人。公子の婚約者。

大内 三郎 - 辻義人

宝石店「モンレーヴ」支配人。

伊藤 銀次 - 泉谷しげる

富小路公子顧問弁護士。

友保 清次郎 - 西田敏行(特別出演)

ジュエリー加工職人。

その他

河野洋一郎、足木俊介、野村信次、結城さなえ、加世幸市、浜田道彦 ほか

スタッフ

原作 - 有吉佐和子『悪女について』(新潮文庫)

脚本 - 池端俊策

監督 - 鶴橋康夫

演出補 - 堀英樹、坂上卓哉、山口隆治、西岡衣舞

プロデューサー - 八木康夫

プロデュース補 - 前田菜穂

選曲 - 山内直樹

CG - 田中浩征

宝石指導 - 小澤一彦(トータス貴商)、作田清郷(フローレンス)

走り高跳び指導 - 比留間修吾

珠算指導 - 太田敏幸

方言指導 - 加藤まゆ美

映像協力 - NHK、毎日放送

出演協力 - セントラルグループ、オスカープロモーション

制作・著作 - TBS


2023 NHK

悪女について

再編集版として2023627日の22 - 2245分に「前編」、74日の22 - 2245分に「後編」を地上波のNHK総合『ドラマ10』枠にて放送された。

20251123日「前編」1130 「後編」両日とも23時〜2345 に再放送された。有吉佐和子の原作を現代に置き換え、田中みな実が主演した「悪女について」を再放送。

キャスト

富小路公子

 - 田中みな実

出生時の名前は「鈴木君子」。幼少時から「私はさる高貴な家の隠し子」と嘯いていたが、実際は貧しい家庭の育ちであった。高校を中退後にラーメン店のアルバイトをする傍ら、宝石鑑定や簿記、法律の知識を独学で学んだ。

梶谷亜弥

 - 木竜麻生

小説家。公子の人生に関心を持ち、彼女の人生を描いた小説を書く事を決意する。しかし、公子の人生を知るにつれて公子が嘘を巧みに使って様々な男性を騙して巨万の富を築いた事に嫌悪感を抱くようになり、小説を書く事を断念しそうになるが公子の次男・義輝が語った「母は悪い人ではない・母はいつも泣いていた」という発言を思い出して再び公子の人生を調べるようになる。

吉田翔吾

 - 吉沢悠

亜弥の担当編集者。亜弥と共に公子の関係者達に取材する。

尾藤輝彦

 - 細田善彦

公子が16歳の頃に母と共に身を寄せた尾藤家の長男。公子の2人の息子・義彦と義輝の血縁上の実の父親。現在はニューヨークで暮らしており、亜弥と翔吾とはビデオ通話で取材に応じた。そこで語ったのは貧しかった公子の身を案じて、篤志家である母を説得させて公子とその母を尾藤家に住まわせて、公子は尾藤家で家政婦として働くようになった。その後、輝彦は公子と恋人関係になり、その後公子が妊娠したが、お互いの身分の違いなどもあり結婚する事は出来なかった。

渡瀬義雄

 - 泉澤祐希

公子が勤務するラーメン店のアルバイト仲間。公子の一人目の夫。実家は旧家で資産家。ラーメン店でのアルバイト時代に公子と出会い、同棲するが、彼女から妊娠を明かされた途端に別れを切り出す[注釈 1]。その数年後に別の女性と結婚する事になった際に自身が公子と入籍をしている状態[注釈 2]であることを知って驚く。

沢山栄次

 - 尾美としのり

沢山宝石店経営。公子の不遇な境遇に同情し、彼女を自身の宝石店で雇う[注釈 3]ほか、宝石鑑定の通信教育を受けさせるなど親身に接するうちに彼女と関係を持つようになる。

尾藤玲子

 - 床嶋佳子

輝彦の母。上品な印象の美人。公子とタネ親子を尾藤家に住まわせる。

伊藤弁護士

 - 林家正蔵

公子の2人目の夫「富本寛一」の顧問弁護士。富本は公子を独身(結婚歴&子供なし)と信じて結婚したが、後に彼女が2人の子持ちである事を知り離婚した事を亜弥と翔吾に語る。

沢山朝子

 - 渡辺真起子

栄次の妻。これまで夫の浮気は目をつぶって許容していたが、栄次との子供を身ごもったという公子の存在を知った時にはショックのあまり半狂乱になった。

鈴木タネ

 - 戸田恵子

公子の母。義彦と義輝の祖母。公子の事をよく知る人物として、亜弥が義輝のライブ会場に訪れた際に彼が亜弥に紹介した。夫(公子の父)と死別後は生活のために家政婦として働いたが、勤務先の家庭への不満(タネ曰く「セクハラやパワハラを受けた」)から勤務先の家庭の金品を盗んだほか、その様子を家主に見つかった際に傷害沙汰を起こして逮捕された事から1年ほど刑務所ですごした。一見すると蓮っ葉な印象だが、取材に来た亜弥に対して公子の事を「あの子は本当は心根の優しい子」と語るほか、孫たちの事も可愛がっており特に義輝とは仲が良く家族思いな性格。

鈴木義彦

 - 細田善彦(二役)

公子の長男。取材にやって来た亜弥と翔吾に対して母である公子の事は様々な教育[注釈 4]を受けさせてくれたことには感謝しているものの、「母は平気で嘘がつける人」と話す。高校時代の同級生の女性と結婚しているが、それは母の公子の策略によるものであり、女性との間に恋愛感情はなかった。

鈴木義輝

 - 田中偉登(幼少期:正垣湊都)

公子の次男。音楽活動をしており、自身のライブのチケットを亜弥と翔吾に渡す。公子の人柄に関しては「世間では色々言われていたが、実際は悪い人ではない」「(母は)いつも泣いてばかりいた」と語る。性格は気立てが良く優しい。公子の人生を取材している亜弥に対しては、(公子のことをよく知っている人物として)祖母のタネを紹介するなど協力的である。祖母のタネとは仲が良い。

小島誠

 - 時任勇気

公子が経営する会社の社員で公子の部下。取材に来た亜弥と翔吾に対して自身が公子と婚約しており、数日後に挙式予定だったことを明かす。

高倉健

 - 橋爪功

情報屋。公子の過去の様子を亜弥と翔吾に話す。取材中に亜弥が記録のために彼の話を録音しようとした際には不機嫌になり、怒り出した。名前は偽名であり、俳優の高倉健とは無関係。


スタッフ

原作 - 有吉佐和子『悪女について』(新潮文庫)

脚本・演出 - 平松恵美子

音楽 - 村松崇継

制作統括 - 嶋村希保(松竹)、小松昌代(NHK EP)、尾崎裕和(NHK

NHK総合 ドラマ10


舞台

2001年に芸術座で上演。主演の十朱幸代は本作の演技により菊田一夫演劇賞演劇大賞を受賞した。

キャスト

富小路公子:十朱幸代

沢山栄次:原田大二郎

尾藤輝彦:川崎麻世

烏丸瑶子:淡路恵子

Wikipedia》より


原作小説では親族関係者のインタビューを読むだけで、実態が解明されるヒントがある。そして昭和初期ならではのエピソードは、ドラマにするのは困難だろう。

長男と次男の話については、視点が違うだけに嘘が感じられない。

そして劇中には関西女の喋り方が、効果的に取り入れてあるのが、作家らしい描写でもある。

2025年11月27日 (木)

屠所 としょ の 羊 ひつじ. 《「北本涅槃経」から》

屠所に引かれて行く羊。

刻々と死に近づいているたとえ。

また、不幸にあって気力をなくしていることのたとえ。

綾辻行人のデビュー作『十角館の殺人』(講談社文庫)の実写ドラマ(全5話)が、2025年12月30日、2026年1月3日の2夜にわたって、地上波で再放送される。

「館」シリーズは『十角館の殺人』から『奇面館の殺人』まで9作の長編が発表され、全世界累計発行部数は750万部を突破。現在はシリーズ第10作にして最終作となる『双子館の殺人』の執筆が進められている。

20243月、巧妙な叙述トリックを全編に仕掛け、日本ミステリー史に画期的な影響を及ぼしたと評される傑作長編『十角館の殺人』が、映像化された。長年映像化は不可能と言われ続けてきた名著の実写映像化に、衝撃のあの1をいったいどうやって映像化するのかと配信前から大きな話題となっていた。

ドラマは第40ATP賞』のドラマ部門で奨励賞を受賞、アジア最大級の番組アワードである『第29回アジア・テレビジョン・アワード』の「ドラマ・シリーズ部門」にノミネートされるなど国内外で高い評価を受けた。

Huluでは『十角館の殺人』に続く「館」シリーズ実写化第2弾として、1991年に発行されたシリーズ第5作『時計館の殺人』の実写映像化を発表。映像化を期待する声が多く寄せられたシリーズ屈指の人気作を『十角館の殺人』に続き、江南孝明役を奥智哉、鹿谷門実役を青木崇高が続投し、20262月からHuluにて独占配信する。

原作者・綾辻氏と長濱ねるが対談形式で制作実現の舞台裏を語った特別番組やミステリ研究会メンバーのスペシャル座談会、あの1の裏側に迫るドキュメントなどの特別コンテンツも独占配信中。


◎Billboard JAPAN Showa Books トップ10
1位『十角館の殺人』綾辻行人 
2位『百年の孤独』ガブリエル・ガルシア・マルケス/鼓直
3位『夜と霧』ヴィクトール・エミール・フランクル/池田香代子
4位『春にして君を離れ』アガサ・クリスティ/中村妙子
5位『ノンタン!サンタクロースだよ』キヨノサチコ 
6位『ふしぎなえ』安野光雅 
7位『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス/小尾芙佐
8位『斜陽』太宰治 
9位『英語の習得法』最所フミ 
10位『裸々虫記』古井由吉 
10位『遊びの詩』谷川俊太郎 
10位『悪霊島』香山滋/日下三蔵

次なる「館」は“時計館” 江南(奥智哉)&鹿谷(青木崇高)がふたたび綾辻ミステリーに挑む! Huluオリジナル「時計館の殺人」(otocoto)

日本ミステリー界の巨匠・綾辻行人の「館」シリーズ実写化第2弾、Huluオリジナル「時計館の殺人」。この度、本作のティザー予告映像とメインビジュアルが公開された。

国内外で高い評価を受けたHuluオリジナル「十角館の殺人」に続く「館」シリーズ実写化第2弾作品として選ばれたのは「時計館の殺人」。1991年に発行されたシリーズ第5作にあたり、第45回日本推理作家協会賞を受賞するなど、シリーズ屈指の人気作といえる。実写版製作が発表されると、SNS上でも瞬く間に話題を集め、タイトル「時計館の殺人」がX上で発表直後からトレンド入り、さらにYahoo!トレンドワードでも第1位を獲得。「時計館!そうきたか!」「館シリーズで一番好きな作品きました!」「シリーズの中で一番印象深かった一作。ドラマ化嬉しい」「映像でめちゃくちゃ見たかったから超嬉しい、絶対壮観」など、原作ファンの間でも人気の高い傑作長編の映像化に、期待の声が多数寄せられた。 この度公開されたティザー予告映像は、どこか不気味さを感じさせる時計の秒針音が物語の始まりを告げる。江南が「まさか自分が、あのような悪夢を経験することになろうとは‥‥」と語る言葉に乗せて、天才建築家・中村青司が設計した“時計館”に関する調査メモや、壁掛け時計、まるで時計の文字盤のような形をした建物の設計図が次々と映し出される。そして鹿谷の「まあとにかく、気をつけるんだよ」という声掛けを受けながら、江南は、少女の亡霊が棲むと噂される謎めいた館へと足を踏み入れる。扉の先で江南に待ち受ける悪夢とは? 江南孝明役で奥智哉が、鹿谷門実役で青木崇高が続投するなど、前作「十角館の殺人」のスタッフ・キャストが再集結し、綾辻ミステリーの実写化に再び挑んでいる。 Huluオリジナル「十角館の殺人」は、2026年2月よりHuluで独占配信。

2025年11月26日 (水)

『怪物のユートピア』種村季弘 「マゾヒズムは、出産の疼痛(叩かれる空想)の快適な感覚への転換である。これはマゾヒズム的空想の他の典型的な要素からも理解できる。たとえばよくみられる緊縛の空想は、子宮内における運動不能な快楽状態の部分的な再現である。」

「『怪物のユートピア』を推す

     澁澤龍彦

 種村季弘の思想の核は、一言でいえば、この本の表題になっている「怪物のユートピア」という言葉に端的に示されているごとく、アンチ・ヒューマニズムに立脚したユートピア待望の情念である。すなわち人間は変身しなければならず、この世は顚倒されなければならない、――これが彼の信念だ。」


『怪物のユートピア』種村季弘

【目次】


怪物のユートピア――ミノタウロスから怪獣映画まで


ジョン・フランケンハイマー論――あるいは物質の喜劇からの逃亡

催眠術師とあやつり人形――『怪人マブゼの挑戦』と怪奇映画の系譜

管理社会のなかの永久革命者――ロマン・ポランスキー『水の中のナイフ』

映像死滅理論の魔笛奏者――フェリーニ『8 1/2

不条理演劇と現代映画――F・デュレンマット『老貴婦人故郷へ帰る』の映画化をめぐって

仮面劇の復活――トニー・リチャードソン『ラブド・ワン』

失楽園から星雲都市まで――SF映画論

土に溶ける機械文明――ケネス・アンガー『スコピオ・ライジング』

換骨奪胎の思想――ベルイマン『ペルソナ』の詐術


石堂淑朗――ある巨人症の蟻の想い出

吉田喜重――幻花の栽培者

鏡が死児を育てる――吉田喜重『情炎』

花と暗黒世界との隠し通路――鈴木清順『河内カルメン』

偽りと解放軍思想との間――加藤泰『骨までしゃぶる』

滅亡愛の楽園――若松孝二『胎児が密猟する時』

「存在と無」から「存在と十円」へ――中島貞夫『任侠柔一代』

怪奇映画の早すぎた埋葬――中川信夫『東海道四谷怪談』

暗殺者たちのポートレート――わが暴力論

大衆映画は旧態を墨守せよ――ヒーローについて

恐怖を飼う市民たち――ヒューマニズムについて


巨人ゴーレムの謎――大地崇拝から終末論の恐怖へ

肉体について――性的消費と畸型の肉体

フランツ・カフカ――ある迷路体験

マニエリスムの発見――GR・ホッケ『迷宮としての世界』をめぐって

マニエリスム文学の復権――GR・ホッケ『文学におけるマニエリスム』をめぐって

悲喜劇の出生――F・アラバールと迷宮演劇

退化人間の処刑場――『ゲルニカ』と『迷路』

アンチ・エロチカーの世界――若年様式と老年様式と

F・フェリーニの白い文章体――『8 1/2』をめぐって


あとがき



【本書より】

「怪物のユートピア」

「怪物が実生活を支え、実生活が怪物を必要としていたこのいわば幸福な関係は、近代科学の登場によって全面的に破壊された。近代の動物学と進化論は、すべての怪物を進化系統樹の中へと分解還元してしまう。怪物はそこでは生物学的不可能として説明される一方で、整然たる分類項の中に生体解剖されたまま封じこめられてしまう。精神分析が幅をきかせている間に、想像力は系統樹の無限に分枝する分解運動の中で、かつての果敢な冒険の夢を見失う。」


「ゴジラやガメラのような古典的な怪獣のように、それ自身の存在だけで禁制侵犯の恐怖でも誘惑でもあった怪物が、善神と悪しき巨人(獣)に分れて戦うギガントマシーの二元論に分裂していくのは、あるいはもはや怪獣物の衰弱現象を物語っているのかもしれない。それにしても、これらの白日の下にさらされた意識下の純粋な力学が猫かぶりの人情劇などより数等高級な代物であることに変りはなく、さればこそテレビ嫌いのわたしでさえも、機会さえあればこれを見逃したことはない。」


 この「苦痛の道具」である鉄の甲冑(中世の拷問器具「鉄の処女」を思い浮べるがよい)や狭苦しい密室が、いかにしてマゾシックな快楽の道具に転化するかを、さらにオットー・ランクはあざやかに指摘している。

 「マゾヒズムは、出産の疼痛(叩かれる空想)の快適な感覚への転換である。これはマゾヒズム的空想の他の典型的な要素からも理解できる。たとえばよくみられる緊縛の空想は、子宮内における運動不能な快楽状態の部分的な再現である。」


「いわば母たちにかこまれて眠気を催すような胎生の単調で安逸な安息の中に漂っている同じ瞬間に、この天国的な環の外側にはさらにもうひとつの環があって、彼は父たちの暴力に裸でさらされているのだ。」

「狭い産道の彼方には父と母。そこに「外部」があるなら、それはあまねく父の権力が支配する専制世界にほかならない。したがって、単に外界に出て行くことは、母の子宮の環から父の力の環に移行することにすぎないはずだ。「外部」への誕生が解放を意味するためには、誕生が同時に父親殺しでなければならないことになる。」


「だが、人間的感覚の不在にもかかわらず、いやまさにそれゆえに、自動人形は高次の可能性をはらむ特権的存在であることを銘記してほしい。自動人形崇拝の歴史は古い。すでに百五十年前、ハインリッヒ・フォン・クライストは、マリオネット(物質)や熊(動物)や子供のような、蒙昧な、それゆえに天使的に無垢な存在の、反省意識にたえず干渉される人間にたいする優越を語っている。「有機的世界では反省意識が晦冥をきわめ、弱まればそれだけ、ますます優美さが燦然とたちあらわれるのです。」(『マリオネット芝居について』)

 物質や動物や幼児の条件反射的な行動の正確さが、人間的誤謬にみちみちた成人行動にたちまさること数倍であるのは、ことわるまでもない。」

マルセイユ版タロット21+0に配列してヘンリーミラー視点から観る

奔放に生きたヘンリーミラーのさまざまな名言から、21+0に配列して並べてみて、マルセイユ版タロット世界を想起する試みです。


1「行く先は決して場所などではなく、物事の新たな見方である。」


2「明らかな事実でも意味のないことがあるから、人生は、意味を与えてもらわなくちゃいけない。」


3「何かに注意を向けた瞬間、たとえ草の一葉であろうとも、それは神秘的で、荘厳で、言葉では表すことのできない崇高な世界に変わる。」


4「与えることと受けることは結局同じことで、その人が開かれた生き方をしているか閉じた生き方をしているかによる。」


5「思えば、ひたすら自らの欲望のおもむくままに事をなし、果実を手に入れてきた。私にとって現実はつねに彼方にあり、理想がその手前にある。理想を追い続けていれば、それが現実になって、事をなすことができるのだ」


6「囚人とは罪を犯した者ではなくて、自分の罪にこだわり、それを何度も繰り返して生きている人間のことだ。」


7「想像は大胆不敵な声だ。もし神に関して何か神にふさわしいことがあるとするなら、想像がそうだ。彼は敢然とすべてを想像した。」


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8「大切なのは、けっして不安になりすぎないこと。すべてのことは、時がくればうまくいく。」 


9「どうにも動きようがなくなった時でさえ、人生は、常に新しい資本と材料を我々に与えてくれます。人生の元帳には、凍結資産など」


10「過去にしがみついて前進するのは、鉄球のついた鎖を引きずって歩くようなものだ。」


11「安全な道を求める人は、痛みを(自分に)与えることのない義手義足に取り替えるために自分の手足を切り離す人みたいなものである」


12「人はみな自分の運命を持っている。唯一やれることは、どんな結末になろうと、それに従い、受け入れることなのだ。」


13 「あらゆる出来事は、もしそれが意味を持つとすれば、それは矛盾を含んでいるからである。」


14「与えることと受けることは結局同じことで、その人が開かれた生き方をしているか閉じた生き方をしているかによる。」


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15「囚人とは罪を犯した者ではなくて、自分の罪にこだわり、それを何度も繰り返して生きている人間のことだ。」


16「恐怖心や愛国心によって人を殺すのは、怒りや貪欲によって人を殺すのとまったく同じく悪い。」


17「開かれた生き方をしている人は媒体となり発信器となる。そして川のように、人生を充分に生き、命の流れとともに流れ、海として」


18「想像は大胆不敵な声だ。もし神に関して何か神にふさわしいことがあるとするなら、想像がそうだ。彼は敢然とすべてを想像した。」


19「女をかまいつけないようにすればするほど、女はあとを追いまわす。女には何かしら片意地なところがある。」


20「いくら受け取っても十分でないもの、それは愛である。いくら与えても十分でないもの、それも愛である。」


21「金もないし、頼りになる人もいないし、希望もない。しかし、私は生きているから最高に幸せだ。」


0「明らかな事実でも意味のないことがあるから、人生は、意味を与えてもらわなくちゃいけない。」


1から11までが『北回帰線』ならば、

12から21までが『南回帰線』となるだろう。円環にする0が最期と最初を繋いでいる。


ヘンリー・ミラー(Henry Valentine Miller, 18911226 - 198067日)

アメリカ合衆国の小説家。 ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区にカトリックのドイツ系アメリカ人の家で生まれた。父親は仕立て職人。ブルックリン区ウィリアムズバーグで育つ。ニューヨーク市立大学シティカレッジを中退。 1931年、シカゴ・トリビューンでの仕事を得る。

職業を転々としたのち、ヨーロッパを放浪。1934年、自伝的小説『北回帰線』をパリにて発表。しかし本国アメリカでは、その奔放な性表現により発禁になる。

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2025年11月24日 (月)

大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」歌麿と蔦重にしか描けない未来が見たい

「蔦重を恋する気持ちは〝自分こそが一番〟だ」と、歌麿は、ずっと思っていたのに‥‥。


「出家する」とまで言ったおていに、歌麿は「ウソだね」と返す。

蔦重と図った〝芝居〟の一部だと感じたから。

でも直後、おていは、とんでもないことを言い出す。

「歌麿と蔦重にしか描けない未来が見たい」と。

そもそも、歌麿が離れた理由は、子を授かる幸せを見せつけられた時、自分の〝恋心〟は成就しないと、諦めたからだった。


実らない〝恋心〟だと分かりながら、相手を見守り続けるのは辛い。

今回のおていの急襲、歌麿からすれば、

〝恋敵〟が家にまでやってきて、わざわざ目の前で「私の愛は、あなたより強い!」と宣言しているようなものだ。


歌麿は、おていに呆れた。

そして、蔦重を想う気持ちの強さに「負けた」と思ったに違いない。

でも、おていの今の辛さを、一番理解できるのも、歌麿だ。おていの〝恋心〟が誰よりも分かる。

だからこそ、逆に、蔦重への〝恋心〟に、素直に立ち返ることができた。


浮世絵の世界で、絵師として、蔦重の想いを受け止められるのは、私だけだだったんだと。その想いこそが、〝恋心〟の正しい姿だったのだと。

おていが歌麿にしたことは、〝懇願〟でも〝説得〟でもない。

同じく蔦重に〝恋心〟を抱きながらも、どこか空しさを抱えざるを得ない、そんな者同士だからこそできる、心からの〝癒し〟だったんだ。


かつては、仕事の上とはいえ、蔦重と歌麿の親密さに遠慮し、嫉妬していたであろうおていさん‥‥。

子を失った今、歌麿の今の気持ちが、手に取るように分かったんだと、そんなふうに思えた瞬間。

歌麿の復活は、おていさんにとっても、悲しみからの完全復活、いや、〝本屋おてい覚醒〟の瞬間だったのかもしれません。


        


<べらぼう>写楽の正体最後のピース埋まる!? ついに歌麿が帰還”…ラストシーンに「ゾクゾク」っときた!!(MANTANWEB 

「源内風の役者絵」作りは、蔦重の中で「明確な絵」が描けていなかったことから、事はうまく進まず、重政(橋本淳さん)ら絵師との間に軋轢が生じてしまう。

 思いなやむ蔦重の姿を見かねて、歌麿(染谷将太さん)のところを訪ねるてい(橋本愛さん)。ていは、蔦重と歌麿、二人の男の業と情、因果の果てに生み出される絵というものを見たいと本音を明かし、歌麿をついに揺り動かした。

ソース: Yahoo!ニュース

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有吉佐和子の原作を現代に置き換え、「悪女について」を再放送。 主演は田中みな実でよかったのか?

彗星のごとく実業界に現れ、一代で巨万の富を築き上げた女が謎の死を遂げた。自殺か?他殺か?「悪女」と呼ばれた女の一代記を生々しくも爽快に描き、その実像に迫る。 

前編 2025年11月23日(日) 

午後11時00分から午後11時44分30秒 

後編 2025年11月30日(日) 

午後11時00分から午後11時44分30秒 

総合テレビ 

【原作】 有吉佐和子 「悪女について」 

【脚本】 平松恵美子 

【音楽】 村松崇継 

【出演】 

田中みな実 木竜麻生 

吉沢悠 細田善彦 

尾美としのり 渡辺真起子 

戸田恵子 林家正蔵 

田中偉登 時任勇気 

床嶋佳子 橋爪功 

ほか 

ソース: NHKドラマhttps://share.google/GwkShneRaDo2nB3uo

田中みな実がドラマ初主演 「悪女について」では多面体の女性を演じて大健闘だった

日刊ゲンダイDIGITAL https://share.google/jfTJ9lLTrke3bybV7


有吉佐和子『青い壺』『悪女について』。「美」を放つ、今も売れ続ける理由【JAXURY】 

累計83万6000部(2025年7月現在)となった『青い壺』、文庫80刷を重ねている『悪女について』。どちらの本も、必ず私やあなたが「いるいる」と思う人、さらに「へえ、こんな人いるんだ」と驚く人が登場する。そして読み終わったあと、必ずもう一度読みたくなる。

『悪女について』は、謎の死を遂げ、死後「虚飾の女王」として醜聞にまみれた美貌の女性実業家を巡り、27人の男女が証言していくオムニバス小説だ。数々の証言が、彼女自身への謎解きより、語る側の人間性が無意識に露わになる面白さがたまらない。

40年ぶりに読み返した。古いどころか、文章を覚えている箇所も、再読する悦びがあり、読後の余韻も新たな味わいがある。

それは、文章の奥にある、有吉佐和子が持つ、人間と社会への深い考察と、美というものが持つ本質と危うさが伝わってくるからだと思う。

優しさ、賢さ、狡さ、愚かさ、怪しさ……どんな人間も、そこに一点の「美」があれば、美しいものに目がない「虚飾の女王」は、彼女なりに大切にしていて、そうでなければ容赦がなかったことも、再読してやっと気づいた。

有吉佐和子は「美」の凄さ、怖ろしさ、儚さの本質を、誰にでも感じさせてくれて、飽きさせない。
 

使える、愛でる 日本語、日本の「もの」語り | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!

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有吉佐和子 アリヨシ・サワコ(1931-1984)和歌山生れ。東京女子大短大卒。1956(昭和31)年「地唄」が芥川賞候補となり文壇に登場。代表作に、紀州を舞台にした年代記『紀ノ川』『有田川』『日高川』の三部作、一外科医のために献身する嫁姑の葛藤を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老年問題の先鞭をつけた『恍惚の人』、公害問題を取り上げて世評を博した『複合汚染』など。理知的な視点と旺盛な好奇心で多彩な小説世界を開花させた。

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