2024年5月20日 (月)

西村京太郎トラベルミステリー68🈑 「山形・陸羽西線に消えた女」

テレビ朝日2024520() 13:55  15:50


警視庁捜査一課の十津川警部(高橋英樹)はかつての同期で、現在は山形県警に勤務する向井警部(中丸新将)の息子の結婚式に出席するのに山形・鶴岡市へ向かった。式が終わって羽黒山を観光していると、スケッチブックに自分の姿を描いている若い女性の存在に気づく。その女性は白石ゆかと名乗り、出羽三山までスケッチ旅行に来たという。十津川と五重塔を描いた絵の片隅に“Y”のイニシャルを記すとスケッチブックから切りとり、記念にもらってほしいとプレゼントしてくれた。
その翌朝、鶴岡市内の雑木林で若い女性の刺殺体が発見される。帰路に着くはずだった十津川は、現場に“Y”のサインが入ったスケッチブックがあったと聞き、向井と共に臨場する。

ところが遺体は十津川が出会った女性・ゆかとは別人で、身元を示す所持品は見つからなかったが、スケッチブックは確かにゆかが持っていたものだった。
その後、ゆかの住所が東京・世田谷と判明する。十津川から連絡を受けた亀井刑事(高田純次)が自宅を訪ねると、現れたのはレストランチェーン社長・白石圭一郎(国広富之)の娘・ゆか(朝倉あき)で、十津川に絵をプレゼントした女性とは別人だった。ゆかは車椅子生活を送って、鶴岡には出かけていない。何者かがゆかになりすまして、鶴岡でスケッチ旅行をしていたのだろうか…!?
そんな中で、東京上野でディスカウントショップ経営者・宇田川宏(山口竜央)が刺殺される。遺体のそばにまたもや『Y』のイニシャルが入ったスケッチ画が1枚置かれていた。捜査の結果、鶴岡市で身元不明女性が殺害された事件と同じ凶器が使われたことが発覚。犯人は早朝、鶴岡市内で身元不明の女性を殺害して、昼に上野に現れ同じ凶器で宇田川を殺したのか。

なぜ両方の現場に『Y』のサインが入った絵を残したのか、謎は深まるばかりだった。
その矢先に、ゆかが自分の名前を名乗ったのは、友人の小野寺由美子(内山理名)ではないかと連絡してきた。実は、ゆか自身も趣味で絵を描いており、絵画の道を志す由美子とある展覧会で出会い、仲良くなったらしい。以前スケッチ旅行に出かけることができない自分に代わって、出羽三山のスケッチをしてきてほしいと由美子に頼んだことがあった。
十津川が由美子のもとを訪ねると、確かに彼女こそ羽黒山で出会った女性だった。由美子は十津川と別れた後、スケッチブックを盗まれたと主張する。2つの事件発生時のアリバイも完璧だったが、由美子が事件当日に鶴岡から東京まで帰って来たルートに疑惑を抱くのだった。


【出演者】

十津川警部高橋英樹

亀井刑事高田純次

小野寺由美子内山理名

白石圭一郎国広富之

黒木美沙子国生さゆり

白石ゆか朝倉あき

西本刑事森本レオ

松山刑事宇梶剛士

北条刑事山村紅葉

向井警部中丸新将


◇原作 西村京太郎

◇脚本 安井国穂

◇監督 村川透 

テレビ朝日放送


絵を描く人間にはスケッチとか贋作絵画など、美術に生きてるキャラクターは引き付けられるドラマ。

この十津川シリーズはいろんな人が演じているが、亀井刑事ことカメさんは高田純次さん一番イメージ近いと思う。力が抜けた役作りがぴったりなんです。原作者とは近親者の山村紅葉さんも、良い味わいを出してる。

2024年5月19日 (日)

傑作ミステリー『西村京太郎サスペンス 天使の傷痕』🈑

みちのく小京都に隠された連続殺人事件!刺殺トリックに魔の言葉テンとは11回乱歩賞受賞作品≪出演≫村上弘明、遠野なぎこ、佐野史郎、床嶋佳子 ほか

519 日曜 12:00 -14:00 BSテレ東

西沢渓谷の登山口山道で、デート中の男女が殺人事件に遭遇した。瀕死の被害者は「テン」とつぶやいて息をひきとる。意味不明の「テン」とは何を指すのか。直接事件を目撃することになったデート中の当人、田島伸治(村上弘明)は、新聞記者らしい関心から周辺を洗い出し、「テン」とは天使のことだと判明する。田島は犯人のアリバイを崩すため秋田・角館へ向かう

そこには犯人の呪われた過去と計算し尽くされたトリックが待っていた!

【出演者】田島伸治村上弘明  山崎昌子遠野なぎこ  中村警部補佐野史郎  絹川文代多岐川裕美  馬場彰石倉三郎  沼沢時枝床嶋佳子  久松実原田大二郎  里村真一平泉成  坂東三郎室田日出男  田熊かね千石規子


【原作】西村京太郎「天使の傷痕」講談社文庫・刊 

【脚本】吉田弥生

【監督】田中康隆

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『天使の傷痕』西村京太郎(講談社文庫)

武蔵野の雑木林でデート中の男女が殺人事件に遭遇した。瀕死の被害者は「テン」とつぶやいて息をひきとった。意味不明の「テン」とは何を指すのか。デート中、直接事件を目撃した田島は新聞記者らしい関心から周辺を洗う。「テン」とは天使と分ったが、事件の背景には意外な事実が隠れていた。第11回乱歩賞受賞。 (講談社文庫)

2024年5月17日 (金)

🈑🈖<サスペンス劇場>浅見光彦シリーズ42 悪魔の種子

秋田県南部西馬音内の盆踊りの最中に男性が変死。恋人に殺人の容疑がかけられた由紀子と共に事件解決の糸口を見つけるため、浅見光彦は岩手と秋田に向かう。

5月17日 金曜 12:00 -14:00 BSフジ・181

🈑🈖<サスペンス劇場>浅見光彦シリーズ42 悪魔の種子

浅見光彦(中村俊介)はお手伝いの須美子(藤田瞳子)に頼まれて、小学校からの友人の諏訪由紀子(遠藤久美子)の相談に乗る。秋田県南部の西馬音内(にしもない)の盆踊りの最中に、窪田一彦(菊池隆志)が変死し、由紀子の恋人の西見文明(蟹江一平)に殺人の容疑がかけられ困っており、浅見に力を貸してほしいという。

由紀子と西見は岩手農業研究所に勤めて職場恋愛してる。殺された窪田は茨城農業研究所の研究員で、西見とは花巻農大の同期生だった。西見は稲の品種改良や新しい品種の開発をして、何世代にもわたって試験栽培を繰り返す手間のかかる仕事である。

浅見は編集長の藤田(小倉久寛)に頼み込み、宮沢賢治の銀河鉄道の取材で、岩手県の花巻に向かう途中、茨城農業研究所に立ち寄る。窪田の2年先輩の渡辺(原田文明)によると、事件のあった8月16日、窪田は休みをとっていたという。窪田は三年前に結婚し、土浦に新居を構えていた。

土浦の窪田家を訪れた浅見は妻の眞理(中野若葉)から、窪田が去年のお盆に西見から西馬音内の盆踊りに誘われ、すっかり魅了されたという。

今年はつくば農業生物進化研究所の上村浩(吉岡扶敏)と行く予定だったが、突然キャンセルされた。浅見はつくば農業生物進化研究所に向かい、上村に会う。上村によると論文の締め切りに追われて、西馬音内の盆踊りに行けなくなったという。つくば農業生物進化研究所で上村や上司の大岡章雄(青山勝)はバイオやゲノムの先端研究をしている。

浅見は宮沢賢治記念館で由紀子と落ち合い、秋田県警湯沢警察署を訪れる。浅見が警察庁刑事局長の弟だとわかると、山根刑事(正名僕蔵)は態度を一変して、窪田の遺体を解剖した結果、アルカロイド系の毒物が検出されたことを教える。窪田は殺されたとき、黒布の彦三頭巾を被り、藍染の浴衣を着ていた。去年の盆踊りのときに西見が土産にあげたものだった。

浅見は釈放された西見に会うため、岩手農業研究所を訪れる。今年も西馬音内の盆踊りに一緒に行く予定だったが、約束をした8時になっても、窪田は現れなかったという。残念ながら窪田が殺された9時頃、西見は移動中でアリバイがない。

東京に戻った浅見に由紀子から電話が入る。西見に対して、湯沢署ではなく、土浦署が強制捜査をするという内容だった。つくば農業生物進化研究所の上村が殺され、殺人容疑で西見に逮捕状が出たのだ。上村は頭部強打による脳挫傷で即死しており、右手にボタンを握っていた。そのボタンは西見のブルゾンのボタンだった。西見の無罪を信じる浅見は事件の真相にたどり着くために奮闘する。

<出演者> 浅見光彦:中村俊介 諏訪由紀子:遠藤久美子 西見文明:蟹江一平 大岡章雄:青山勝 高橋久美子:松本紀保 山根刑事:正名僕蔵 丸井公軌:上杉祥三 藤田克夫:小倉久寛 浅見陽一郎:榎木孝明 浅見雪江:野際陽子 ほか

<スタッフ> 原作:内田康夫 企画:成河広明、加藤達也 プロデューサー:金丸哲也、小林俊一 脚本:峯尾基三 演出:金佑彦 音楽:渡辺俊幸 制作:フジテレビ/東映

この原作『悪魔の種子』はTBSとフジテレビで、製作されている。番組を観た記憶があるので、「零画報」の記事にアップしてたと思ったら検索してもなかった。慌てて急遽記事を書いてます。

古風なお母様の浅見雪江さん役な野際陽子さんが、個人的にハマります。浅見光彦役は榎木孝明が原作イメージに近いですね。同じく「旅と歴史」藤田編集長は小倉久寛さんがばっちりだと思います。

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『悪魔の種子』内田康夫

「親友が心を寄せる男に掛けられた、殺人の嫌疑を晴らしてほしい」

お手伝いの須美子に頼まれ、霞ヶ浦を訪れた浅見光彦は、秋田・西馬音内盆踊りで起きた不審死事件との関連に目を留める。

二つの事件の被害者は、共に"奇跡の米"開発に携わる農業技術者だった。亡者の装束で死んだ男が握る巨大利益を巡る秘密とは?

2024年5月16日 (木)

つげ忠男『雨季』と時代背景

京成線T駅を中心に周囲200米程の繁華街を、殊に取囲む様に小さな工場がある。柄の悪い連中が屯ろする街。

そこで初老の中年と、青年の二人が酒場で知り合った。


「どうでもよかった あの人の波も絶叫も」

「赤旗も、何もかも・・・」

「ただ、わけもわからず、雰囲気だけに引きずられるのは嫌だった」

「無性に腹立たしく、情けない気分だった」

「これだけ多くの反対の声も、結局、押し切られる公算が強まっていた」

「気取るんじゃねえよ・・・か ははは」

「いつまでも気取ってねえで・・・」

「ザァッと・・・」


<じとじと 雨が降り続いた・・・>つげ忠男『雨季』より


この『雨季』の背景となった時代は1960年で、日米安保条約をめぐり、自民党は5月19日に議会を無視して強行採決にふみきった。

翌日から全国的に「民主主義を守れ!」「岸内角打倒!」「安保条約粉砕」のデモが展開されていった。国会議事堂の周辺には連日のように10万から20万の抗議デモが続いた。多いときは40万にふくれあがった。


つげ忠男が勤務していた採血工場は、総評傘下の化学同盟に属していた。「毎日のように国会前にいってました」といつ。むしろ旗を押し立てた農民、長靴姿の長い隊列は魚河岸の人々と抗議デモは、「国民的」な様相を帯びていた。岸首相は危機感を抱き、自衛隊の出動をも検討していた。議事堂の上空には「陸上自衛隊」と印したヘリコプターが舞っていた。


ニヒリズムと諦観と憤怒が錯綜する『雨季』で作者は、何を伝えたかったのだろう。描かれたのは70年安保運動が激しい69年だった。ベトナム反戦運動でゆれ動く状況下で『雨季』は発表された。すでに60年反安保闘争から半世紀が過ぎ去った。


『雨季』が描かれたのは1969年のことで、8月・10月・12月の三回に分けて『ガロ』に掲載された。

矢部太郎『大家さんと僕』の文庫版

矢部太郎のデビュー作にして、手塚治虫文化賞短編賞を受賞した漫画『大家さんと僕』の文庫版が626日に発売されるらしい。

https://artexhibition.jp/topics/news/20240503-AEJ1991641/


2017年に発表した『大家さんと僕』は、大家のおばあさんと、その家の2階を間借りしている芸人の「僕」の、ちょっと変わった二人暮らしを描くほっこり日常マンガ。TVアニメーションにもなった。

「誕生日のサプライズ」大家さんと僕

https://youtu.be/Uyu8Ne1ncYE?si=VSQCf87q-ZaBD9kM


「笑っているはずなのに心がほんのり温かくなったり、笑っているはずなのにどことなくしんみりしたり」「この日々が終わるのが嫌で、ゆっくりゆっくり読み進めました」など、文庫版には瀬尾まいこさんの暖かい言葉が寄せられている。


https://l.smartnews.com/KeHYp


2024年5月13日 (月)

東京人2024年6月号 特集「つげ義春と東京」画業70年 

画業70年を迎える漫画家のつげ義春さん。立石、錦糸町、大塚、伊豆大島、そして1966年から現在まで約60年間暮らす調布――。つげさんの半生を振り返りながら、作品に描かれた東京。


グラビア誌面をたっぷりレイアウトされた、記事や対談が優れております。

『ガロ』以外の作品を数年ぶりに読んで、発表当時に見逃していたコマや描写を心新たにしました。

特集記事はつげ義春マンガのガイドラインとしても、編集スタッフの熱意を感じられた。

【収録記事】

「座談会」くめども尽きぬマンガの泉

つげ忠男(漫画家)×佐野史郎(俳優)×高野慎三(編集者)

秘蔵写真! つげ忠男が撮った1968年の立石 


つげ義春の東京

立石「大場電気鍍金工業所」「少年」「やもり」「海へ」

錦糸町「池袋百点会」「隣りの女」

大塚「チーコ」「別離」

浅草「義男の青春」

伊豆大島「海へ」


調布 長嶋親子が歩く「無能の人」の舞台

長嶋有(小説家)×長嶋康郎(古道具「ニコニコ堂」店主)

▼1969-1973 つげ義春が撮った東京


「インタビュー&エッセイ」

村上もとか「紅い花」/よしながふみ「ほんやら洞のべんさん」/向井康介「別離」

水辺のほうへ 文・川本三郎

作品に息づく、在りし日の調布

多摩武蔵野の地形から読む

もっとつげ作品を知るキーワード

房総/赤線・青線/貸本/湯治場/写真/職人/夢/文学/ユーモア 

https://natalie.mu/comic/news/572125

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つげ義春さんは写真を元にして、背景を描いていた。舞台にリアリティーを求めて、キャラクターは個性的ではあるが簡素に描いている。

これは水木プロでアシスタント以上のマンガ作業していた経験から、確固たる技法として『ねじ式』などにも反映されている。

兄を尊敬した忠男さんのマンガ作法も、自分で撮影した写真が背景元として描かれていた。 

今回の特集には1968年頃の立石の写真がたくさん掲載されて、つげ忠男作品の原風景に触れられる。都会の片隅にも裏ぶれた赤線地帯の跡地や、血液銀行、安アパートなどが写されていた。「ガロ」にも掲載されたことがない、貴重な活写資料である。

よれよれになった社会の裏ぶれた街で、果敢に生きた無頼漢たちを思い出す。低予算映画作品のような世界に生きた、独特なキャラクターたちにはモデルがいたと、作者からの対談発言があって頷いてしまいました。

2024年5月12日 (日)

つげ義春『やもり』『海へ』『別離』三部作を読む

つげ義春とつげ忠男さんが幼少期に、義理の父親と暮らした三部作。

『やもり』『海へ』『別離』という、家族の辛い連作なんだけれど、暗く重い実話を痛々しくマンガに描いた伝説の作品。このあとに絶筆となっているは、もう色々とやり切ったという想いが伺える。

『別離』

どんなに頑張っても貸本漫画の収入では生活でないと悟った男は2年間、生活を共にした女性と別居。だが、一人になっても貧乏生活から抜け出せないでいた。一方、別居し働き始めた彼女は生き生きとし、オシャレになった。ある日、その彼女のバッグの中を見た男は避妊具があるのを見て。(別離)

comicばく」に掲載された作品だが、現在では新潮文庫や電子書籍Kindleでも手軽に手に取れる。雑誌に連載された生々しさは薄まって、昭和の時代劇を軽くコミカルにもシニカルな描写されているようにも感じる。

「人事のように、家族も社会もみていたような兄でした」と、つげ忠男さんは語っている対談記事がとても良い。

ぼくは個人的に貸本劇画で、つげ義春、つげ忠雄が描いてたマンガの異色さにゾッコンな時期があった。似てて異なる兄弟からみた世界がある。

「月刊漫画ガロ」の編集部にいた時にも、つげ忠男の作品はもっと評価されていいと思っていた。

幼少期の兄弟を描いた三部作を読んで、つげ兄弟の連作マンガは妄想のなかで膨らんでしまいました。


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2024年5月10日 (金)

サスペンス名作選 浅見光彦ミステリー②天城峠殺人事件 BS日テレ

良家の御曹司でフリーのルポライター・浅見光彦が、日本各地で起こる難事件を直感と抜群の洞察力で推理し解決していく内田康夫の人気ミステリーシリーズ。主演は水谷豊。


511 土曜 12:00 -13:55 BS日テレ

 

ルポライターの光彦(水谷)は、車の免許を取得したばかりというアイドルスターの夕紀(塙)にインタビューした。一ヵ月後、光彦は取材先の伊豆で朝美(加納)という女性と知り合った。天城峠で約一ヶ月前に車にひき逃げされた亡父・章夫(木曽)が、粘り歩いていた「下司」という千社札をたよりに、父の足跡をたどるらしい。ひき逃げ犯は分からず、死体は死後推定10日たっていた。


【出演者】浅見光彦:水谷豊 小松朝美:加納みゆき 小松章夫:木曽秋一 桜井夕紀:塙理恵 ほか 

【スタッフ】 

原作:内田康夫 

脚本:岡本克己 

監督:藤井克彦 ほか 

【日本テレビ初回放送日】 1987年12月1日

ホームページ

https://www.bs4.jp/suspense/

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『天城峠殺人事件』内田康夫(角川文庫)

伊豆の手鞠歌が暗示する謎に浅見光彦が挑む。

天城峠付近で発見された、千社札を持って寺社巡りをしていた男の死体。そして人気アイドルの心中事件。無関係とも思える二つの事件に遭遇した浅見は、意外な接点に気づき、巧妙なトリックに迫っていく。


昔の歌なども懐かしく出てきて、自然体で物語が膨らみ、舞台の地域も純粋に想いを入れ込んで書かれて情緒もあるミステリとなっている。

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『昭和ミステリー大全集』新潮文庫

小説新潮臨時増刊「昭和名作推理小説」の文庫化のような企画刊行。

平成や令和に比べて半世紀以上の長いスパンにあった、昭和の作家たちの面子が並んでおります。

ブランディのような濃いお酒を嗜める、そんな味わい深い時代背景など堪能できるアンソロジーとなっております。1991年刊行)


【収録作品目次】

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『昭和ミステリー大全集 上』

指紋(佐藤春夫)

途上(谷崎潤一郎)

琥珀のパイプ(甲賀三郎)

怪奇の創造(城昌幸)

嘘(渡辺温)

お・それ・みお(水谷準)

死後の恋(夢野久作)

押絵と旅する男(江戸川乱歩)

殺された天一坊(浜尾四郎)

聖アレキセイ寺院の惨劇(小栗虫太郎)

聖悪魔(渡辺啓助)

怪奇を抱く壁(角田喜久雄)

ハムレット(久生十蘭)

探偵小説(横溝正史)

眼中の悪魔(山田風太郎)

天狗(大坪砂男)

妖婦の宿(高木彬光)

解説(長谷部史親)


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『昭和ミステリー大全集 中』

社会部記者(島田一男)

心霊殺人事件(坂口安吾)

落ちる(多岐川恭)

完全犯罪(加田伶太郎)

殺意(松本清張)

かあちゃんは犯人じゃない(仁木悦子)

吉備津の釜(日影丈吉)

不運な旅館(佐野洋)

團十郎切腹事件(戸板康二)

案山子(水上勉)

お嫁にゆけない(笹沢佐保)

葬式紳士(結城昌治)

下り「はつかり」(鮎川哲也)

方壺園(陳舜臣)

ナポレオンの遺髪(三好徹)

淋しがりやのキング(生島治郎)

解説(縄田一男)


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『昭和ミステリー大全集 下』

南神威島(西村京太郎)

黄色い吸血鬼(戸川昌子)

襲われて(夏樹静子)

単位の情熱(森村誠一)

ジャケット背広スーツ(都筑道夫)

死神はコーナーに待つ(天藤真)

掘出された童話(泡坂妻夫)

ところにより、雨(赤川次郎)

菊の塵(連城三紀彦)

暗殺者グラナダに死す(逢坂剛)

ゆきどまりの女(大沢在昌)

糸ノコとジグザグ(島田荘司)

少年の見た男(原尞)

解説(長谷部史親)


最終刊行された下巻になると、さすがに現代の若い人もご存知な、西村京太郎、森村誠一、島田荘司、大沢在昌などの作者さんが並んでます。でもバブル経済が崩壊する以前に執筆された作品がほとんどで、中巻の松本清張、水上勉、生島治郎など高度経済産業期に活動した推理小説家の流れとは、無縁ではないのが感じられる編集となっております。

昭和初期に活躍した上巻の江戸川乱歩、夢野久作、久生十蘭、山田風太郎などから、読み進めたらミステリーという犯罪小説は社会風習と経済社会とは根深く絡まっていることが、脈々と戦前から戦後へ向かって、平成時代へ変貌する醍醐味が読み取れるでしょう。どの短編小説もエンタメとして書かれておりますから、順不同に好奇心のまま読んでも、タイムワープしたような時代のギャップが愉しめます。

見事なカードが揃っているので、全三冊1800ページ以上の内容を、どのように読むのも読書の手腕に掛かっている一代アンソロジーです。


【関連記事】

小説新潮五月臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」

http://zerogahou.cocolog-nifty.com/blog/2024/05/post-98d4f8.html

2024年5月 9日 (木)

小説新潮臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」

一度は読んでおきたい、もう一度読んでみたい。江戸川乱歩から逢坂剛まで昭和の名作短篇40です。

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【収録作品】

渡辺温

夜の街 城昌幸

死後の恋 夢野久作

押絵と旅する男 江戸川乱歩

殺された天一坊 浜尾四郎

絶景万国博覧会 小栗虫太郎

悪魔の指 渡辺啓助

かいやぐら物語 横溝正史

五人の子供 角田喜久雄

骨仏 久生十蘭

天狗 大坪砂男

原子病患者 高木彬光

張込み 松本清張

落ちる 多岐川恭

作並 島田一男

白い密室 鮎川哲也

吉備津の釜 日影丈吉

案山子 水上勉

十五年は長すぎる 笹沢佐保

葬式紳士 結城昌治

死火山の灰 黒岩重吾

敵討ち 山田風太郎

犯罪講師 天藤真

ナポレオンの遺髪 三好徹

雪どけ 戸川昌子

やさしい密告者 生島治郎

神獣の爪 陳舜臣

山のふところに 仁木悦子

科学的管理法殺人事件 森村誠一

盲目物語 土屋隆夫

人形の家 都筑道夫

特急夕月 夏樹静子

雲雀はなぜ殺された 日下圭介

復讐は彼女に 小泉喜美子

紳士の園 泡坂妻夫

菊の塵 連城三紀彦

無邪気な女 阿刀田高

遠い国から来た男 逢坂剛

糸ノコとジグザグ 島田荘司

気まぐれな鏡 佐野洋


〈エッセイ〉

三冊の文庫本 青柳友子

「ピエールとリュース」と「また逢う日まで」 赤川次郎

パンダ狂騒曲 井沢元彦

なりたくて 内田康夫

ヘアリキッドの匂い 大沢在昌

「義」のために 笠井潔

まぼろしの土地 菊村到

色川さん、大好き 黒川博行

鶴見事故 小池真理子

ダーティな美学 河野典生

英雄の最期 小杉健治

三浦和義の溜息 小林久三

わたしの高橋和己 佐々木譲

だれかのために死ねますか? 志水辰夫

納豆の食べ方 高橋克彦

青いペンキを地球に塗って 多島斗志之

二つの戦争体験 伴野朗

逆しま 中井英夫

九時間の落差 楢山芙二夫

熱血って何 乃南アサ

昭和三十八年の夏 原尞

新人類ではない 東野圭吾

パリゴロ 藤田宜永

ダニエル・リペス 船戸与一

明るい東京 三浦浩

鉄道少年とサヨナラした日 本岡類

あの夕焼け/洞爺丸台風の襲った日 森真沙子

女の時代・幕開けの闇 山崎洋子

巨匠との出会い 山村正夫

千年の長さ 由良三郎

「名作」の基準 長谷部史親

(特集のための書き下ろしエッセイ)


小説新潮臨時増刊 ミステリー大全集「昭和名作推理小説」(平成元年5月)

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