2017年12月10日 (日)

『イヴのいないアダム』 ベスター傑作選《創元sf文庫》アルフレッド・ ベスター

50~60年代に活躍した過激な作家アルフレッド・ ベスターの傑作短編集。現代のSF小説がある意味では退化しているとも感じる、刺激度とSFマインド高いアンソロジーとなっている。

「殺しあいをさせておきましょう、あの豚どもには。これは、わたくしたちの戦争ではありません。わたくしたちは、変わらずわが道を行くのです。考えてごらんなさい、みなさん、あるうららかな朝、この防空壕から出たら、ロンドン全体が死に絶えていた――世界全体が死に絶えていたということになったら、どんなにうれしいかを」――地獄は永遠に!

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【収録作】

ごきげん目盛り / Fondly Fahrenheit / F&SF 1954年8月号

「人は自分を失っちゃいけない。自分自身で暮らしを立て、自分自身の人生を生き、自分自身の死を迎えなくちゃけない……さもないと、他人の死を迎えることになる。」
人に危害を加えられないはずのアンドロイドが殺人を犯してしまい、所有者の男は一切合切をなげうって、そのアンドロイドを伴い他所の星へと逃走する。しかし、逃げた先でもアンドロイドは事件を繰り返し、さらに星から星へと転々していくはめに。
金持ちのドラ息子で、浪費とたかりしか能のない主人ヴァンデルアーと、彼の暮らしをけなげに支えるアンドロイドは、話す言葉は無感情で論理的、しかも全く空気を読まない。一人称が混乱してる作風がベスターの手腕となっている。
しかし本当に犯行は、アンドロイドのものなのか? 疑うとぞっと背筋が!

ジェットコースター / The Roller Coaster / ファンタスティック 1953年6月号
安淫売を買ってナイフで脅したのに、女は怯えるだけで、泣きもしなけりゃ暴れもせず、全く役に立たない。だから神経症患者は困るのだ、仕方ないからフレイダにアドバスを貰おう。彼女はギャンドリーを担当して、家にいるはずだ。彼のアパートを訪ねるとガスの臭いに気がついた。ブレードランナーを想わせる、頽廃した未来都市でのドラマが始まる。
願い星、叶い星 / Star Light, Star Bright / F&SF 1952年7月号
電話帳でブキャナン性の家を探して、次々と訪ね歩く男。ある家では科学研究所の調査員フォスター、別の家では全国放送協会のデイヴィス、また他の家では事業振興局のフックを名乗り、それぞれ全く異なるアンケートを取る。彼の命運は尽きていた。
作中のペテン手口は、インターネットが普及してナイジェリアの手紙として復活してる。昔からそれなりに稼げたらしい。無機質で寂しげな、永遠の時間を想わせるラストシーンが印象に残る。

イヴのいないアダム / Adam and No Eve / アスタウンディング 1941年9月号
滅びた後の地球を、クレインは延々と這い続ける。灰色の細かい灰と燃え殻が地を覆い、狂った風が灰を巻き上げ、空を黒く覆う。そして雨が降れば灰は泥となる。ここには誰もいない。生き残ったのはクレインだけ。生命がある海を求め、クレインはひたすら這い進む。色も起伏もない風景が、絶望感を際立たせる。
選り好みなし / Hobson's Choice / F&SF 1952年8月号
統計学者のアディヤーは、奇妙な数字を見つけた。今は戦争中で、死亡率は上がり出生率は下がっている。そして人口は減るはずだ。しかし記録では人口が増えている。そこで合衆国の各地域ごとに人口統計を取ると、意外な事実が浮かび上がるのだった。

昔を今になすよしもがな / They Don't Make Life Life They Used to / F&SF 1963年10月号
人気のないニューヨークを、裸の娘がジープで走っている。図書館に入っては幾つかの本を持ち出してわ来館者名簿に書き入れる。
氏名 リンダ・ニールセン
住所 セントラル・パーク模型船用地
職業または勤め先 地球最後の男
図書館から戻る途中、突然ひとりの男が現れた。慌ててブレーキを踏む。「あんたイカれてるの。信号無視よ」
終わってしまった後の世界にて男女が出会ったのに、SEXもせずに、お互いが自分の興味ある事しか主張せず、微妙に話が噛み合わない。クレージーなpunkのり展開が楽しめる。冷静に考えると恐ろしい世界だった。

時と三番街と / Of Time and Third Avenue / F&SF 1951年10月号
その日、メイシーの店の奥の部屋は、貸し切りとなった。ついさっき来たボインと名乗る男が借りたのだ。そのすぐ後、カップルが店に入ってきた。オリヴァー・ウィルスン・ナイトとジェイン・クリントン。ボインはカップルがこの店に来る事を知っていたらしい、そればかりか、、、!

地獄は永遠に / Hell Is Forever / アンノウン・ワールズ 1942年8月号
空襲に怯えるロンドン。レディ・サットンの城の地下深くにある防空壕に、六人の男女が集まる。<六人のデカダン派>を名乗る彼らは、刺激と快楽を求めて、様々な悪徳に浸った。その日の出し物は喜劇、名付けて「アスタロトは女性なり」。死ねない男のエピソードがぐっとくる録作中最長の中篇(144ページ)。

【前回単行本に増補された短編】

旅の日記
観光をしても、安全を求めたら自国の大使館の外から出なかった、みたいな笑い話ショートショート。

くたばりぞこない
昔を懐かしむ老害
。最後の一人になっても抵抗する気概、暴力による虐げられた個人の限界。

編訳者あとがき ベスターのもうひとつの顔


アルフレッド・ベスター

1913年、アメリカ、ニューヨーク生まれ。幼少期からSFに親しみ、メトロポリタン・オペラ劇場宣伝部在籍時に初めて書いた作品をスタンダード・マガジン社に送ったことが縁で、39年に同社の雑誌〈スリリング・ワンダー〉の新人賞第一席に入選。パルプ作家としてSFを中心に執筆生活に入る。その後一時SF界を離れ、コミックス、ラジオ業界を経て、TVのシナリオライターとして順調にキャリアを重ねた。50年代に入り、ふたたび短篇SFをたてつづけに発表、53年、『分解された男』で第1回ヒューゴー賞を受賞した。その後ジャーナリストとして活躍したのち、70年代に入って〈F&SF〉〈アナログ〉にふたたび作品を寄せはじめる。87年没。他の作品に『虎よ、虎よ!』『コンピュータ・コネクション』『ゴーレム100』などがある。



2017年12月 9日 (土)

小冊子『熱風』2017年12月号の特集は夏目漱石『草枕』をめぐって

特集/新宿区立 漱石山房記念館 開館記念 
「夏目漱石『草枕』をめぐって」
【対談】半藤一利×宮崎 駿

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『草枕』をアニメーションにするという"宿題" 

連載

【不定期連載】
第8回  丘の上に小屋を作る(川内有緒)
――小屋の模型と古いソファ
第3回  ワトスン・ノート~語られざる事件簿~(いしいひさいち)
第14回  グァバよ!(しまおまほ)
――おーばーけーだーじょー
第7回   海を渡った日本のアニメ
 私のアニメ40年奮闘記(コルピ・フェデリコ) ――――ビットリオ・バリーニのビジネスセンス』
第3回  シネマの風(江口由美)
――[今月の映画]『52Hzのラヴソング』
第21回  日本人と戦後70年(青木 理) ――[ゲスト]鈴木邦男さん

執筆者紹介
ジブリだより / おしらせ / 編集後記
•小冊子『熱風』定期購読のご案内
http://www.ghibli.jp/shuppan/np/

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2017年11月23日 (木)

ジョン・ル・カレの新作「スパイたちの遺産」が話題を呼んでいる。

「トランプ政権がロシアンゲートで揺れている今、タイムリーな作品だ」と米メディア評価。アメリカが今や好ましくない存在として描かれている点も興味深いと書評。

【11/21発売】ジョン・ル・カレ『寒い国から帰ってきたスパイ』『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』の世紀を超えた続篇。

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引退した元スパイ、ピーター・ギラムは、かつて所属していたイギリス情報部から緊急の呼び出しを受けた。冷戦期、作戦中に射殺された同僚の子供たちが、親の死亡原因はギラムとジョージ・スマイリーにあると訴え出たのだ。だが、スマイリーの行方は知れず……。
 
■『スパイたちの遺産』ジョン・ル・カレ/加賀山 卓朗・訳
http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013713/

アメリカでもすでに大手メディアがこのル・カレの最新作の刊行を大きく報道している。「トランプ政権のロシアの諜報機関とのつながりが疑われるいま、タイムリーな作品だ」(ウォールストリート・ジャーナル8月24日の記事)

ニューヨーク・タイムズも8月27日付の長文の書評記事で「スパイたちの遺産」を大きく紹介して、「東西冷戦時代のスパイの子供たちが政府の諜報機関に対して訴訟を起こすという本書の中心テーマが斬新だ」「ル・カレの冷戦終結後の最近の作品と同様に本書でもアメリカがいまや好ましくない存在として描かれる点も興味深い」と皮肉な政治メッセージをも評価。

アメリカの大手総合雑誌「アトランティック」9月号もベテラン国際ジャーナリストのデービッド・イグネーシアス氏による本書の紹介記事を掲載した。「この本は東西冷戦で西側のスパイたちが自由のためにどう戦ったかを明示するが、その献身や犠牲がいまの世界にどう寄与しているかという点でも深く考えさせる」と含蓄ある評価。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170828-00010002-jindepth-int

 

2017年11月20日 (月)

『絵本・世界の名作 ドン・キホーテ』ミゲル・デ・セルバンテス

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絵で読む世界名作、絵で読むドン・キホーテ!
「史上最高の文学百選」第1位のエッセンスを絵本で!
騎士道小説を読み過ぎたあげく、自分をさすらいの騎士だと思い込んだドン・キホーテは、世にはびこる悪をこらしめ、いとしの姫に手柄をささげるため、旅に出かけます。お供は、おいぼれロバのロシナンテと、ちょっぴり間抜けなサンチョ・パンサ。ラマンチャの大平原で繰り広げられる珍道中。
ドン・キホーテの猪突猛進ぶりを「コロボックル物語」の村上勉が精妙かつ雄大に描き上げ、サンチョ・パンサの当意即妙のつっこみを、『黒魔女さんが通る!』の石崎洋司が軽妙洒脱な文章で綴ります。

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著者について
ミゲル.デ・セルバンテス
1547年- 1616年。スペインの作家。『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』(Don Quijote de la Mancha)で名声を博す。聖書の次に世界的に出版されているともいわれ、ディケンズ、フローベール、メルヴィル、ドストエフスキー、ジェームズ・ジョイス、ボルヘス、大江健三郎など現代の作家に至るまで多大な影響を与えている。

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『ドン・キホーテ』(Don Quijote、Don Quixote)ウイキペディアより

スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説。 騎士道物語の読み過ぎで現実と物語の区別がつかなくなった郷士が、自らを遍歴の騎士と任じ、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」と名乗って冒険の旅に出かける物語である。1605年に出版された前編と、1615年に出版された後編がある。

前編の原題は、"El ingenioso hidalgo Don Quixote de la Mancha"。セルバンテスは前編の序文の中で、牢獄の中でこの小説の最初の構想を得たことをほのめかしている。彼は生涯において何度も投獄されているが、おそらくここで語られているのは税金横領の容疑で入獄した1597年のセビーリャ監獄のことであろう(ただし、「捕虜の話」など話の本筋ではない挿話のいくつかは、それ以前に書いたものである)[要出典]。

セルバンテスは釈放後、バリャドリードで多くの家族を養いながら前編を書き上げ、1605年にマドリードのファン・デ・ラ・クエスタ出版所から出版した。前編はたちまち大評判となり、出版した年だけで海賊版を含め6版を数え、1612年には早くも英訳が、1614年には仏訳が登場した。だが作品の高い評価にもかかわらず、版権を売り渡してしまっていたためセルバンテスの生活は依然困窮していた。

後編は、"Segunda parte del ingenioso caballero Don Quixote de la Mancha"[4]として1615年に同じくファン・デ・ラ・クエスタ出版所から出版された。前編と同様に大評判となったが、セルバンテスは相変わらず貧しいまま、1616年に没した。

前編はセルバンテスの短編集としての色合いが濃く、作中作「愚かな物好きの話」(司祭たちが読む小説)、「捕虜の話」、「ルシンダとカルデーニオの話」など、ドン・キホーテとは直接のかかわり合いのない話が多く挿入されている。また、前編の第一部(ドン・キホーテ単独の一泊二日の遍歴)も、ひとつの短編小説としての構成をもっている。後編ではこの点を作者自身反省して、脱線を無くしている。

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【前編】
ラ・マンチャのとある村に貧しい暮らしの郷士が住んでいた。この郷士は騎士道小説が大好きで、村の司祭と床屋を相手に騎士道物語の話ばかりしていた。やがて彼の騎士道熱は、本を買うために田畑を売り払うほどになり、昼夜を問わず騎士道小説ばかり読んだあげくに正気を失ってしまった。狂気にとらわれた彼は、みずからが遍歴の騎士となって世の中の不正を正す旅に出るべきだと考え、そのための準備を始めた。古い鎧を引っぱり出して磨き上げ、所有していた痩せた老馬をロシナンテと名付け、自らもドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャと名乗ることにした。最後に彼は、騎士である以上思い姫が必要だと考え、エル・トボーソに住むアルドンサ・ロレンソという田舎娘を貴婦人ドゥルシネーア・デル・トボーソとして思い慕うことに決めた。

用意がととのうと、彼はひそかに出発した。冒険を期待する彼の思いと裏腹に、その日は何も起こることなく宿屋に到着した。宿屋を城と思いこみ、亭主を城主だと思いこんでしまっていたドン・キホーテは、亭主にみずからを正式な騎士として叙任してほしいと願い出る。亭主はドン・キホーテがいささか気の触れた男であることを見抜き、叙任式を摸して彼をからかうが、事情を知らない馬方二人が彼の槍に叩きのめされてしまい、あわてて偽の叙任式を済ませた。

翌日ドン・キホーテは、遍歴の旅にも路銀や従士が必要だという宿屋の亭主の忠告に従い、みずからの村に引き返すことにした。だが途中で出会ったトレドの商人たちに、ドゥルシネーアの美しさを認めないという理由で襲いかかり、逆に叩きのめされてしまう。そこを村で近所に住んでいた百姓に発見され、ドン・キホーテは倒れたまま村に帰ることになった。

打ちのめされたドン・キホーテの様子を見た彼の家政婦と姪は、この事態の原因となった書物を残さず処分するべきだと主張し、司祭と床屋の詮議の上でいくつか残されたものの、ほとんどの書物が焼却され、書斎の壁は塗りこめられることになった。やがてドン・キホーテが回復すると、書斎は魔法使いによって消し去られたと告げられ、ドン・キホーテもそれに納得した。遍歴の旅をあきらめないドン・キホーテは近所に住む、いささか脳味噌の足りないサンチョ・パンサという農夫を、手柄を立てて島を手にいれ、その領主にしてやるという約束のもと、従士として連れていくことにした。ドン・キホーテは路銀をそろえ、甲冑の手直しをして二度目の旅に出た。

やがてドン・キホーテとサンチョは3〜40基の風車に出くわした。ドン・キホーテはそれを巨人だと思いこみ、全速力で突撃し、衝突時の衝撃で跳ね返されて野原を転がった。サンチョの現実的な指摘に対し、ドン・キホーテは自分を妬む魔法使いが、巨人退治の手柄を奪うため巨人を風車に変えてしまったのだと言い張り、なおも旅を続けるのだった…

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【後編】
遍歴の旅から戻ったドン・キホーテはしばらくラ・マンチャで静養していた。その間目立った奇行も見られなかったのだが、一月ほど後に司祭と床屋が訪れると、やはり狂気は治癒していないことが判明した。そんな中、ドン・キホーテの家にサンソン・カラスコという学士が訪れる。カラスコが言うには、ドン・キホーテの伝記が出版され(すなわち『ドン・キホーテ 前編』)、広く世の中に出回っているのだという。ドン・キホーテ主従とカラスコは、伝記に書かれた冒険について、また記述の矛盾についてひとしきり語り合うのだった。

やがてドン・キホーテとサンチョは三度目の旅立ちの用意をかため、出発する。ドン・キホーテの姪や家政婦は引き止めようとするが、カラスコはむしろ彼の出発を祝福して送り出した。

旅立ちを果たした主従が最初に向かった先は、エル・トボーソの村であった。ドン・キホーテが三度目の出発にドゥルシネーアの祝福を受けたいと考えたためであった。彼はサンチョに、ドゥルシネーアを呼んでくるように頼むが、サンチョは困惑する。ドゥルシネーアは架空の人物であるし、モデルとなったアルドンサ・ロレンソのこともよくは知らなかったためである。

結局サンチョは、エル・トボーソの街から出てきた三人の田舎女を、ドゥルシネーアと侍女だと言い張ることにした。その結果、ドン・キホーテは田舎娘をドゥルシネーアと見間違えることはなかったが、自分を憎む魔法使いの手によってドゥルシネーアを田舎女の姿に見せる魔法をかけられているものだと考え、彼女らの前にひざまずき、忠誠を誓ったがまったく相手にされなかった。ドン・キホーテは、心の支えであったドゥルシネーアにかくも残酷な魔法がかけられたことを繰り返し嘆いた。

やがて主従は、「鏡の騎士」と名乗る、恋に悩む遍歴の騎士と出会う。ドン・キホーテは鏡の騎士と意気投合し、騎士道についてさかんに語り合うが、鏡の騎士が「かつてドン・キホーテを倒した」と語ったのを聞くと、自らがドン・キホーテであると名乗り、彼の発言を撤回させるために決闘を挑む。勝負はドン・キホーテが勝利した。鏡の騎士の乗っていた馬が駄馬であったためである。落馬した鏡の騎士の兜を取ってみると、正体は学士のサンソン・カラスコであった。カラスコはドン・キホーテを決闘で打ち負かすことによって村に留まらせることを目論んでいた。騎士らしい決闘によればドン・キホーテに言うことを聞かせられるだろうと考えたからである。しかしドン・キホーテの勝利により企ては失敗に終わった。当のドン・キホーテはと言うと、目の前のカラスコは魔法使いが化けた偽者ということにして片づけてしまった。

やがて、ドン・キホーテ一行のところに国王への献上品のライオンをのせた馬車が通りがかり、これを冒険とみたドン・キホーテは、ライオン使いに対して、ライオンと決闘したいと願い出る。その場にいたものすべてがドン・キホーテを止めようとするが、ドン・キホーテは聞く耳を持たず、さかんにライオン使いを脅すので、やむなくライオン使いは檻の鉄柵を開け放つ。何度もライオンを大声で挑発するドン・キホーテだが、ライオンはドン・キホーテを相手にせずに寝ころんだままだったので、ドン・キホーテは不戦勝だとして納得し、これから二つ名を「ライオンの騎士」とあらためることにした。

やがて主従は、立ち寄った先でカマーチョという富豪の結婚式に居合わせる。カマーチョは金にものを言わせてキテリアという女性と結婚しようとしていたが、結婚式の場にキテリアの恋人であるバシリオが現れ、狂言自殺をしてキテリアとカマーチョの婚姻を破棄させる。その場にいた大勢の客がもめて大騒ぎになろうとしたところを、ドン・キホーテが仲裁に入り、事なきを得た。バシリオとキテリアはドン・キホーテに感謝し、彼を住まいに招いた。彼はそこに三日滞在したが、その間に二人に思慮深い二三の助言を残した。

なおも旅を続けた二人は、鷹狩りの一団の中にいた公爵夫人に出会う。彼女はドン・キホーテとサンチョを見るやいなや、すぐに自分の城に招待した。というのも、公爵も夫人も『ドン・キホーテ』前編をすでに読んでおり、ひとつこの滑稽な主従をからかってやろうと思ったからである。そんな企みには全く気づかないドン・キホーテは、公爵夫妻の城で遍歴の騎士にふさわしい壮大な歓待を受け感動するが…。

(ウイキペディア)より

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2017年11月18日 (土)

ボッカッチョ『デカメロン』

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ペストが蔓延する14世紀フィレンツェ。郊外に逃れた男女10人がおもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、10日のあいだ語りあう100の物語。
恐怖が蔓延するフィレンツェから郊外に逃れた若い男女十人が、おもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、十日のあいだ交互に語りあう百の物語。人生の諸相、男女の悲喜劇を大らかに描く物語文学の最高傑作が、典雅かつ軽やかな名訳で、いまふたたび躍動する。挿画訳60点収録。

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生命の危機を背景にしながら、ボッカッチョのこの物語はなんという生命力の横溢であろう。死の恐れが背景にあるからそれで逆に生の礼讃もまたあり得たということであろうか。しかし死の舞踏の足音は遠く近くで響いてはいるけれども、この作品はニヒリスティックな生の饗宴ではなく、ましてや性の狂宴ではない。作中の淑女貴公子は実にのびのびとしている。彼らの生と性の肯定は健康で明るく、時にはおっとりとしている。背景をなすトスカーナの空はなんという青さであろう。なんという天真爛漫であろう。(訳者解説より)

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著者
ボッカッチョ (ボッカッチョ)
1313年イタリア生まれ。ルネサンス期を代表する文学者。著書に『フィローコロ』『フィアンメッタ夫人の哀歌』『コルバッチョ』など。

平川 祐弘 (ヒラカワ スケヒロ)
1931年、東京生まれ。東京大学名誉教授。比較文化史家。著書に、『和魂洋才の系譜』『ダンテ「神曲」講義』他。訳書に、ダンテ『神曲』『新生』、ボッカッチョ『デカメロン』、小泉八雲『骨董・怪談』他。

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2017年11月11日 (土)

小冊子『熱風』2017年11月号特集「【座談会】経産省 次官・若手プロジェクト『不安な個人、立ちすくむ国家』をめぐって」です

特集/【座談会】経産省 次官・若手プロジェクト
「不安な個人、立ちすくむ国家」をめぐって

小冊子『熱風』2017年11号表紙
2017年11号

[出席者]上野千鶴子(社会学者)/小熊英二(社会学者)/雨宮処凛(作家)/須賀千鶴・植木貴之・今村啓太(経産省プロジェクトメンバー)

*特集で取り上げている、経産省の次官・若手プロジェクトによって作成された政策提言書「不安な個人、立ちすくむ国家」は以下のリンク先より読むことができます。

「不安な個人・立ちつくす国家~モデル無き時代をいかに生き抜くか~」



連載

第2回  ワトスン・ノート~語られざる事件簿~(いしいひさいち)

第7回   海を渡った日本のアニメ
 私のアニメ40年奮闘記(コルピ・フェデリコ)

――80年代イタリアの日本アニメ放映事情

第3回  シネマの風(江口由美)

――[今月の映画]『エンドレス・ポエトリー』

第21回  日本人と戦後70年(青木 理)

――[ゲスト]丹羽宇一郎さん

執筆者紹介
ジブリだより / おしらせ / 編集後記

2017年11月 5日 (日)

原爆漫画コレクション

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平凡社「原水爆漫画コレクション」全4巻,「原水爆をテーマとする大衆的表象文化を初集成」

原水爆漫画コレクション1 曙光 手塚治虫・花乃かおる・安田卓也著 山田英生編 平凡社 2015年7月 本体2,800円 A5判上製384頁  帯文より:“原子力施設の事故”と津波禍によるカタストロフを描く手塚治虫の先駆作、「第五福竜丸事件」直後に発表された異色のドキュメント漫画ほかを復刻! 目次: 口絵=原本書影 手塚治虫「大洪水時代」(1955年) 手塚治虫「太平洋X點〔ポイント〕」(1953年) 解題=三宅秀典 花乃かおる「ビキニ 死の灰」(1954年) 解題=正木基 安田卓也「宇宙物語」(1954年) 解題=三宅秀典 解説=成田龍一「原爆表象――認識の戦後史」

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「太平洋Xポイント」手塚治虫 1953年「冒険王」別冊付録。

コスモポリタン国コスモポリタン市の深夜、ギャング三人が研究所へ忍び込む。リーダーの「地下鉄サム」ことサム・ユードオ、子分のクラックとマックスという顔ぶれで、金庫の大金を盗み警察の包囲の裏をかいて、黒塗りの気球で逃亡する。その研究所の金庫の書類には手をつけずにいたので、科学者ナーゼンコップ博士は研究を続けるのができた。

15年後に郊外へ巨大な研究施設が作られる。施設は何重もの電流有刺鉄線と軍隊が守る研究所となる。責任者ナーゼンコップ博士は今日もスタッフと実験を繰り返していた。 あれから装置1313号が臨界を達成させて、研究が実を結んだ。「空気の分子を通常状態で核分裂させる」暴露状態での臨界が達成されれば、空気分子が次から次へと連鎖の分裂爆発を起こして、理論的には1時間で地球上の空気すべてが爆発するという究極の最終兵器で、空気爆弾とも称されるものだった。軍司令部に報告するスタッフを尻目に、ナーゼンコップ博士は深い自責の念に囚われる。 かっての地下鉄サムは今では足を洗い、過去を隠して、奥さんと一人息子エリック(ケン一)と暮らしていた。新聞の「空爆成功」を読み、興奮さめやらぬエリック。一家でレストランに食事に行き、サムは不機嫌に押し黙っていた。一人の酔っ払いが突然演説を始める。

「空爆は生物を絶滅させてしまうだろう。15年前、ナーゼンコップ博士の研究室にギャングの地下鉄サムが押し入った。そのときいっそ博士を殺してくれればよかったのだ」、男は警官に連行されるが、サムには耳の痛い話で、同じ事を考えていたのだった。

かっての仲間マックスとバッタリでくわしてしまう。金を握らせて追い払うが、マックスがこのまま引き下がるとは思えない。 軍司令部は空爆の爆発実験を行うと発表。場所は機密で太平洋X地点。軍は「空爆の連鎖反応は制御可能で、地上の空気がすべて爆発することなどありえない」と念押すが斯界の学者たちは「確実にすべての空気が爆発する」と口をそろえる。巷は大混乱、騒然となり連日「空爆反対」のデモが続く。 コスモポリタンと対立する「ユーラシア国」は談話を出して「わが国は空爆云々の脅かしには屈しない。わが国は相当数の原爆を保有しており、外交上譲歩する事はありえないしその必要もない」という。コスモポリタンの軍司令部は、「実際に爆発実験をして、成果を見せるしかない」と実験強行の方針を固める。

しかし開発者のナーゼンコップ博士にも、空爆が本当に制御可能かどうかは解らない。 そんな中にマックスがサムの家にやって来て、また組んで仕事をやろうとしつこくからんだ。追い出すヒゲオヤジが演じるマックスは凄んで怖い。息子エリックにすべて聞かれてしまう。

「お父さんがあの地下鉄サムだなんて・・・」

「そうならお前はどうする?」

「ぼ僕には・・・わかりません」

窓の外を切れ目なく通るデモ隊と歓声。 サムは場末のマックスを訪ねて、クラックとあと何人か揃えるよう言いつける。ナーゼンコップ博士の屋敷に忍び込み博士を誘拐、空爆の実験を中止するよう脅かすつもりだった。 首尾よく博士邸に入った一味、中では博士の一人娘ノーマが、激しく博士をなじっていた。口論するうち博士は「もうわしの力でも止められん。空爆は太平洋Xポイント、アナタハン島に運ばれてしまった」と言ってしまう。

ノーマは怒り部屋を出ていく。そして博士はサムらが窓から押し入る直前に、拳銃で自らを撃ち自殺してしまう。 「早く逃げろ!」と怒鳴るサム、屋敷はすでに警官が取り巻いていた。クラックは警察のイヌになっいて、すべて密告していた。マックスはクラックを撃つが警官に撃たれ、一味は全滅してサムだけが逃げ延び、やっと家に着いても面がわれてしまい捕まるのは時間の問題だ。

サムは博士が言っていたアナタハン島に行き、実験を妨害阻止しようと決意した。 サムはエリックと2人で、どうにか島に着いた2人は島の原住民に化けて、時限爆弾を手に入れると、原住民の村長の娘から空爆が積み込まれた船の図面を手に入れることに成功する。実はこの村長の娘、ノーマの変装であった。

首尾よく船に爆弾を設置し、船を爆破することに成功するがサムは銃撃され、命を落とした。単行本版ではエリックがサムを埋葬するシーンで終わっているが、初出時にはその後、軍につかまったエリックが、実験に参加していた科学者たちから、実験を阻止したことを感謝される、というシーンが続いていた。

宮崎駿は小学生のとき本作を好み、小さな時限爆弾で戦艦が沈むのは非現実的だが「作り方を工夫すればいまでもテレビ・スペシャルでいける」と語っている。原子力や遺伝子工学に脚色すれば、フイルムノワール映画作品にもなりうる物語。本作に登場する「空気爆弾」を「原水爆の脅威を予見」とする見方もされてる。

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原水爆漫画コレクション2 閃光 谷川一彦著 山田英生編 平凡社 2015年7月 本体2,800円 A5判上製370頁  帯文より:ヒロシマで肉親を失い、少女誌に“原爆の悲劇”を描いた最初期の長編少女漫画『星は見ている』(全2巻)全編を待望の初復刻! 目次: 口絵=原本書影 谷川一彦「星は見ている」前篇・後篇(1957年) 解題=吉備能人 解説=川村湊「ピカドン・キノコ雲・原爆ドーム」

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原水爆漫画コレクション3 焔光 白土三平・滝田ゆう著 山田英生編 平凡社 2015年7月 A5判上製406頁  帯文より:忘れられた被爆者差別への抗議を込めた被ばく少女漫画の記念碑作『消え行く少女』、文士漫画家のデビュー直後の稀少な貸本漫画『ああ長崎の鐘が鳴る』を復刻! 目次: 口絵=原本書影 白土三平「消えゆく少女」前篇・後篇(1959年) 解題=三宅秀典 滝田ゆう(ひろし)「ああ長崎の鐘が鳴る」(1958年) 解題=正木基 解説=椹木野衣「遅延する死――原水爆漫画をめぐって」

原水爆漫画コレクション4 残光 赤塚不二夫・松本零士・中沢啓治・池田理代子・ほか著 山田英生編 平凡社 2015年7月 本体2,800円 A5判上製386頁  帯文より:「原爆の子の像」の実話漫画、池田理代子の初期作、「はだしのゲン」に先駆けて中沢啓治が初めて発表した原爆短編漫画、『ガロ』発表の先鋭な異色作ほかを収録。 目次: 口絵=原本書影 I 赤塚不二夫「点平とねえちゃん」(1960年) 杉浦茂「ゴジラ」(1955年) 東浦美津夫「みよちゃん 死なないで」(原作=春名誠一、1958年) 解題=正木基 II 影丸穣也(譲也)「影」(1960年) 松本霊士(晟)「THE WORLD WAR 3 地球 THE END」(1961年) 陽気幽平「地獄から戻った男」(1962年) 永島慎二「三度目のさよなら」〈漫画家残酷物語〉より(1963年) 解題=三宅秀典 III 渡二十四「真昼」(1965年) 花村えい子「なみだの折り紙」(1965年) 中沢啓治「黒い雨にうたれて」(1968年) 池田理代子「真理子」(1971年) 西たけろう「原爆売ります」(1970年) 林静一「吾が母は」(1968年) 解題=正木基 解説=正木基「原水爆を視る――マンガと映画における主題」

 

柴田元幸さんが選んだ「海外小説」「海外に紹介したい現代日本の小説」

柴田元幸さんが選んだ「海外小説」30冊

ミロラド・パヴィチ『ハザール事典』

ダニロ・キシュ『死者の百科事典』

パスカル・キニャール『めぐり逢う朝』

ジャン=フィリップ・トゥーサン『浴室』

ニコルソン・ベイカー『中二階』

ロジャー・パルバース『旅する帽子』

アゴタ・クリストフ『悪童日記』

スティーヴ・エリクソン『彷徨う日々』

レイモンド・カーヴァー『レイモンド・カーヴァー全集』

レーモン・クノー『文体練習』

スワヴォーミル・ムロージェック『象』

ハーマン・メルヴィル『白鯨』

ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』

ロバート・クーヴァー『女中の臀』

アントニオ・タブッキ『インド夜想曲』

フラナリー・オコナー『善人はなかなかいない』

ドン・デリーロ『リブラ 時の秤』

チャールズ・ブコウスキー『くそったれ! 少年時代』

マーガレット・アトウッド『侍女の物語』

カズオ・イシグロ『充たされざる者』

ジョン・バンヴィル『コペルニクス博士』

イスマイル・カダレ『夢宮殿』

イタロ・カルヴィーノ『むずかしい愛』

マイケル・ギルモア『心臓を貫かれて』

ブレット・イーストン・エリス『アメリカン・サイコ』

ティム・オブライエン『本当の戦争の話をしよう』

イタロ・カルヴィーノ『カルヴィーノの文学講義』

トンマーゾ・ランドルフィ『カフカの父親』

J・M・クッツェー『敵あるいはフォー』

シオドア・ドライサー『シスター・キャリー』

高橋さんが選んだ「海外小説」30冊

レイモンド・カーヴァー『レイモンド・カーヴァー全集』

スティーヴン・ミルハウザー『イン・ザ・ペニー・アーケード』

スティーヴ・エリクソン『黒い時計の旅』

マルキ・ド・サド『ソドムの百二十日』

ジェイムズ・ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』

ジム・トンプスン『残酷な夜』

マルセル・プルースト『失われた時を求めて』

トマス・ピンチョン『重力の虹』

スティーヴン・キング『暗黒の塔』

ティム・オブライエン『カチアートを追跡して』

ジャン・ジュネ『恋する虜』

ミラン・クンデラ『不滅』

チャールズ・ブコウスキー『パルプ』

チャールズ・ブコウスキー『町でいちばんの美女』

イタロ・カルヴィーノ『カルヴィーノの文学講義』

ターハル・ベン=ジェルーン『最初の愛はいつも最後の愛』

アゴタ・クリストフ『悪童日記』

リチャード・パワーズ『舞踏会へ向かう三人の農夫』

バリー・ユアグロー『一人の男が飛行機から飛び降りる』

ウラジーミル・ナボコフ『ナボコフ短篇全集』

レイナルド・アレナス『夜になるまえに』

ミシェル・ウエルベック『素粒子』

ジュリアン・バーンズ『10 1/2章で書かれた世界の歴史』

T・コラゲッサン・ボイル『イースト・イズ・イースト』

ジャン=パトリック・マンシェット『殺戮の天使』

ドン・デリーロ『リブラ 時の秤』

クロード・シモン『アカシア』

ウンベルト・エーコ『エーコの文学講義』

レーモン・クノー『文体練習』

チャン・ジョンイル『LIES/嘘』

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高橋源次郎さんが選んだ「ニッポンの小説」30冊

青木淳悟『四十日と四十夜のメルヘン』

阿部和重『シンセミア』

荒川洋治『文芸時評という感想』

伊藤比呂美『ラニーニャ』

色川武大『狂人日記』

尾辻克彦『父が消えた』

大江健三郎『さようなら、私の本よ!』

奥泉光『ノヴァーリスの引用』

加藤典洋『小説の未来』『テクストから遠く離れて』

金井美恵子『恋愛太平記』

川上弘美『溺レる』

小島信夫『うるわしき日々』

島田雅彦『やさしいサヨクのための嬉遊曲』

しりあがり寿『弥次喜多 in DEEP』

笙野頼子『金比羅』

高橋源一郎『君が代は千代に八千代に』

中上健次『奇蹟』

中沢新一『カイエ・ソバージュ』

中原昌也『子猫が読む乱暴者日記』

橋本治『蝶のゆくえ』

古井由吉『野川』

古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』

保坂和志『カンバセイション・ピース』

堀江敏幸『いつか王子駅で』

舞城王太郎『九十九十九』

町田康『パンク侍、斬られて候』

村上春樹『海辺のカフカ』

山田詠美『風味絶佳』

バクシーシ山下『セックス障害者たち』

綿矢りさ「You can keep it」

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柴田元幸さんが選んだ「海外に紹介したい現代日本の小説」30冊

阿部和重『ニッポニアニッポン』

伊井直行『本当の名前を捜しつづける彫刻の話』

池澤夏樹『星界からの報告』

石黒達昌『平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに、』

小川洋子『沈黙博物館』

奥泉光『浪漫的な行軍の記録』

金井美恵子『兎』

川上弘美『龍宮』

玄侑宗久『アブラクサスの祭』

小島信夫『残光』

笙野頼子『二百回忌』

高橋源一郎『日本文学盛衰史』

田中小実昌『ポロポロ』

筒井康隆『虚人たち』

寺山修司『赤糸で縫いとじられた物語』

中上健次『枯木灘』

中原昌也『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』

猫田道子『うわさのベーコン』

野中柊『ヨモギ・アイス』

ひさうちみちお『パースペクティブキッド』

平出隆『猫の客』

古井由吉『杳子・妻隠』

古川日出男『サウンドトラック』

保坂和志『この人の閾』

堀江敏幸『郊外へ』

町田康『くっすん大黒』

三浦俊彦『たましいの生まれかた』

盛田隆二『ストリート・チルドレン』

四元康祐『笑うバグ』

和田忠彦『声、意味ではなく』

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http://www.pulp-literature.com/200905a.html

3分で日本の深層がわかる四コマまんが

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みなさんは、世田谷区や中野区、杉並区の上空が 米軍に支配されていることをご存じですか?
あるいは、米軍に与えられた治外法権が
日本の国土全体に及んでいることを知っていますか?
「なにをバカなことを…」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、これらは公文書によって裏付けられた疑いようのない事実なのです。

じつは、私たちが暮らす「戦後日本」という国には、 国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない 「ウラの掟」が存在し、社会全体の構造を歪めています。
そうした「ウラの掟」のほとんどは、
アメリカ政府そのものと日本とのあいだではなく、 米軍と日本の官僚とのあいだで直接結ばれた、 占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。

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『知ってはいけない 隠された日本支配の 構造 』矢部 宏治(講談社現代新書)
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo

⇧商業目的以外でのこのマンガの使用・拡散は、自由に行ってください。また本稿「はじめに」や第1章、「あとがき」「追記」を無料で公開していますので、ぜひご覧ください。

◆本書のおもな内容◆
第1章 日本の空は、すべて米軍に支配されている
第2章 日本の国土は、すべて米軍の治外法権下にある
第3章 日本に国境はない
第4章 国のトップは「米軍+官僚」である
第5章 国家は密約と裏マニュアルで運営する
第6章 政府は憲法にしばられない
第7章 重要な文書は、最初すべて英語で作成する
第8章 自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う
第9章 アメリカは「国」ではなく、「国連」である
追記 なぜ「9条3項・加憲案」はダメなのか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52466

『知ってはいけない 隠された日本支配の 構造 』マンガのページ。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52466?page=4
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2017年11月 4日 (土)

冒険王別冊付録 手塚治虫6作品完全復刻

冒険王別冊付録 幻の6作品完全復刻< 限定版> BOX 手塚治虫生誕85周年記念

『化石人間』B5判横/『化石人間の逆襲』B5判横 『太平洋X點』B6判/

『レモン・キッド』B6判/ 『地球1954』B6判/

『世界を滅ぼす男』B6判/ 『幻の冒険王別冊付録読本』B6判

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『化石人間 』手塚治虫 「冒険王」昭和27年2月号付録44P

花丸博士が南極の氷から取り出し連れ帰ったマンモスと化石時代の男。 化石人間は夜、町へ出てリーコをさらってくる。ケン一とおじ(ハムエッグ)が花丸博士の屋敷にかけつけると、博士は化石人間を昔へ戻すという。時間をさかのぼれる機械を知ったハムエッグ。 スチャラカ党員だと明かし、首領として残酷なネロ王がほしいと機械をとろうとする博士は西部のガンマンを呼び出してハムエッグを退け、ケン一とスチャラカ党と組まないよう説得に行く。 その間、ハムエッグが仲間を連れてリーコから機械を奪う。むちゃにスイッチを押すので恐竜を呼び出してしまい、町で大暴れ。ピー子はとっさに化石人間を呼び出し、恐竜退治にゆかせる。 ネロ王宮で一騒動切り抜けたケン一たちが戻ってくると、化石人間と恐竜三匹の戦いが始まっている。 恐竜は取り押さえられ、その功績で化石人間はこの時代で暮らすことを許されるのだった。

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『化石人間の逆襲』B5判横 『太平洋X點』B6判/

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『化石人間の逆襲』手塚治虫 「冒険王」昭和27年7月号付録62P

首相アークズの招きで無理やり呼ばれた化石人間ブガボガは、キングコングと戦わされるが打ち負かす。 首相はブガボガに動物の心が読めるなら動物園に勤めないかともちかける。 愛象マンモスがいるので承知したブガボガは、檻に閉じ込めるのはひどいと動物たちを出す。かわりにクローダンが連れてきたのが不思議な動物たち。 実はロボットで体に爆薬を入れていて、東京を吹き飛ばそうというクローダンは敵国のスパイだった。 ブガボガが動物たちを傷つけるとニセの動物を退治してクローダンに迫る。 撃ち合いの弾丸がはずれ、花丸博士が採取していた古代アメーバが表に出ると、 巨大化して何でも食ってしまう。さすがのブガボガもかなわず、逃げ出して北極で戦ったらしい。 花丸博士のもとには誤って裂け目に落ちて、凍った人間とマンモスを見つけたと知らせが届く。アメーバはどこにもいず、北極まで追って余りのひもじさに自分を食べはじめて消滅したのだろう。

《冒険王付録 昭和27年作品》 昭和二十年代後半の手塚作品は柔らかい色調で、漫画本の毒々しい色調とうってかわって上品な優しい彩色でした。 『化石人間シリーズ』は秋田書店「冒険王」当時の2月号は実質お正月の発売で、たくさんの付録の一つでした。「化石人間」は映画みたいに続編が、夏休み前にまた付録でついたみたいです。

2013年12月19日発売 B5変型箱入り 定価:9,975円(本体9,500+税) 発行:秋田書店

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羽衣ストーブ館

  • 静岡新聞 2001年5月22日記事
    フランスを中心としてヨーロッパで製造されたアンティークストーブ100点以上はひとりの日本人個人によって南仏を中心に長期コレクションされたものであります。 ◆南仏より海を渡ってやってきたアンティークストーブ100台たちは清水港へ上陸して、東海大学社会教育センターに移築した江戸時代に作られた曲り屋の屋敷のなかに展示された。 ◆鋳物ストーブ100台たちは、その後も数奇な運命をたどることになる。
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22カードの意味

  • _0 愚者
    タロットアルカナの22枚には、世界の変化を表すことが記されています。カードの意味を知るには、図案のもつ表のイメージから解放されることが大切です。

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ペンギンタロットの原画

  • 0の愚者から21の宇宙(世界)まででひとつの話が結ばれる
    兆しを理解して現実なるものを深くたのしく感知する訓練カードです。 タロットを機能させるには慣れ親しむことからはじまります。 まだ目には見えていない物事や潜在的な事柄を導き出す道具でもあります。 各アイコンをクリックすると、21のカードが観れます。