2023年12月 8日 (金)

BSTBSで「ゴルゴ13セレクション」アニメ放映

1968年以来連載が続く、アニメ、映画化されてきた劇画「ゴルゴ13」の幻のアニメがよみがえる。71年に初のアニメとしてTBSで放映された作品が、1210日から17日(深夜3時ほか)まで、BSTBSで「ゴルゴ13セレクション」と題して放映される。

https://bs.tbs.co.jp/anime/golgo13selection/


52年前に放送されたアニメはその後、所在不明となっていたが、このほど発見されて52年ぶりの放送が可能となった。今年は「ゴルゴ13」連載55周年にあたる。

放送スケジュール

12月10日(日)深夜3:00~4:00
①白夜は愛のうめきPart1・Part2 ②狙撃のGT Part1・Part2

12月11日(月)深夜3:00~4:00
③猟官バニングスPart1・Part2 ④ブービートラップPart1・Part2

12月12日(火)深夜3:00~4:00
⑤檻の中の眠りPart1・Part2 ⑥ゴルゴin砂嵐Part1・Part2

12月13日(水)深夜3:00~4:00
⑦シェルブール0300 Part1・Part2 ⑧WHO?Part1・Part2

12月14日(木)深夜3:30~4:00
⑧WHO?Part3 ⑨スタジアムに血を流してPart1

12月15日(金)深夜3:30~4:00
⑨スタジアムに血を流してPart2・Part3

12月17日(日)深夜3:00~3:30

⑩殺意の交差Part1・Part2

71年当時の本作は劇画に手作業で色彩を入れ、それをフィルムで撮影する「スケールアニメーション」という技法で制作されていた。現代の高度なアニメーション技術とはまったく違う「劇画に近い世界観がよみがえる。当時30代だった作者のさいとう・たかをさん(2021年死去)の連載スタート直後の息吹も感じられるのでは」という。


ゴルゴ13ファンの語り草となる幻の作品は「白夜は愛のうめき」「狙撃のGT」などがラインナップ。ナレーションの担当はFM番組「JET STREAM」で知られる城達也さん、音楽は「七人の刑事」「ルパン三世」など多数を手がけた作曲家山下毅雄さんとこちらも豪華な布陣になっている。

2023年12月 5日 (火)

浅見光彦シリーズ 鯨の哭く海

フジテレビ水曜日13:50〜15:45

「和歌山秩父連続殺人!消えた青いコートの女!断崖絶壁に響くクジラの哭き声と銛が刺さった人形の謎」

 ルポライターの浅見光彦(中村俊介)は雑誌「旅と歴史」の取材で、かつて捕鯨で栄えた町・太地(和歌山)に向かう。くじらの博物館で青い帽子に青いコートの謎の女を見かける。女は等身大の勢子舟(鯨を捕る舟)の勢子人形の前に立っていた。
女が立ち去った後、浅見が勢子舟の前に行くと、勢子人形の背中には銛が突き刺さっていた。

国民宿舎の女性客室係は6年前に新聞記者の男性と心中した旅館のお嬢さんではないかという。
 太地や埼玉県の秩父で起こった殺人事件に遭遇した浅見は、心中した新聞記者の妹・順子(小沢真珠)とともに、順子の兄の死の真相や連続殺人事件の真相にせまっていく。

【出演者】

中村俊介 
小沢真珠 
白川和子 
井上晴美 
榎木孝明(特別出演) 
山本學 
野際陽子 
ほか

【原作】内田康夫 
【企画】和田行 保原賢一郎 
【脚本】峯尾基三 
【プロデューサー】小林俊一 大下晴義 金丸哲也 
【演出】小林俊一 
【音楽】渡辺俊幸

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『鯨の啼く海』内田康夫

港町で起きた殺人事件の鍵は過去の心中事件。時を超えた「悲劇」とは――?

捕鯨問題の取材で南紀を訪れた浅見光彦。この地でかつて起きた殺人事件と心中事件。二つの事件の関連性を見つけた浅見は、秩父へと向かう。事件現場に見え隠れする青い帽子の女の正体とは――?

2023年12月 4日 (月)

『蜘蛛と百合』横溝正史

「俊助の友人で、類い希なる美貌の男・瓜生が

何者かに刺殺される。
瓜生は最近、妖艶な女性・百合枝とつきあい始めていたことがわかる。
三津木俊助は百合枝に接近し、事件の真相を暴こうとする。
ところが俊助もまた彼女の魅力に酔い…。」

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資本になるような容貌たる美少年が、登場するも殺されてしまう。

美少年を愛するボーイッシュな美少女は、醜悪な殺人鬼の毒牙にかかってしまうのだった。

男性と女性、男性的な女性と女性的な男性がいる。それが戦前からの小説に書き分けられていたのに、作家の視点があっのだろう。


《18〜9の、男の子のように手脚ののびのびとした、挙動なども活発で、口の利きかたも爽やかな少女というよりも少年といったほうが相応しそうな、それでいてもう二、三年もすると、素晴らしい美人になると思われるような女なのである。》 (本書ト書きより〉


蜘蛛が生命を危めるような描写は、怪しく幻想的でもある。由利先生が神業的な推理と透視能力予知能力や超人的活躍をするなど、戦後の本格的探偵小説とは異なる浪漫溢れるミステリーとなっている。

「人相はおろか、手相、家相、失せ物、縁談、男女の相性、なんでも一式やるのがこの由利麟太郎だ。妖気は丑寅の方角にありかな。あははははは危きかな。危きかな」

横溝正史が本格推理劇に取り組んでいた初期の頃に書かれた探偵小説。

猟奇性よりも絢爛な浪漫世界が堪能される。

宝塚のような総天然色の映画を想い浮かべた。

現在は『蝶々夫人殺人事件』の文庫本かKindleに収録されている。

2023年12月 1日 (金)

江戸川乱歩賞「滅びのモノクローム」

BSフジ 2023/12月1日(金)16:00〜18:00


江戸川乱歩賞受賞作を国仲涼子主演でドラマ化した本格的ミステリー。

広告代理店の下請けで政党のPRスポットを制作した月森花(国仲涼子)は、政党から「使用したフィルム全てを渡せ」との連絡を受けた。党の幹事長・伊波謙一郎(平幹二朗)の意向らしい。実家から持ち出した古いフィルムに何が隠されているのか。花は祖父・進之介(橋爪功)に意見を求めるが、進之介も重く口を閉ざし、フィルムには関わるなという。だが、その後、祖父を訪ねてきたライターが死亡。

花の勤めるオフィス大西も荒らされ、社長である大西(深浦加奈子)から、フィルムの正体を聞かれる。花のパソコンにあるCMのデータが消されるなど花の周辺は危険なことが起こりはじめた。そこに、伊波の孫で秘書を務める伊波謙吾(葛山信吾)が現れ、フィルムに関する謎を共に解こうと協力を約束する。(フジテレビ初回放送日:2004年2月20日)


<出演者>

月森花:国仲涼子

伊波謙吾:葛山信吾

辰己毅:畑山隆則

大西:深浦加奈子

月森進之介:橋爪功

伊波謙一郎:平幹二朗

ほか


<スタッフ>

企画:荒井昭博、金井卓也、松崎容子

原作:三浦明博「滅びのモノクローム」

脚本:遠藤彩見

プロデュース:中山和記、梨本みゆき

演出:福本義人

制作:フジテレビ/共同テレビ


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『滅びのモノクローム』三浦明博(講談社)

CM制作者・日下(くさか)が骨董市で偶然手に入れた、古いフライフィッシング用のリールとスチール缶。その中から発見した16ミリフィルムの映像をCMに利用しようと考えた日下だったが、そのことが戦時中の封印された犯罪を暴き出し、新たな殺人を引き起こす結果に!? 第48回江戸川乱歩賞受賞作、待望の文庫化。(講談社文庫)


三浦明博

宮城県生まれ。明治大学商学部卒業。コピーライター等を経て作家。「滅びのモノクローム」で江戸川乱歩賞受賞。ほかの著書に「コワレモノ」「五郎丸の生涯」など。

大門剛明『罪火』(角川文庫)

ザ・ミステリー『罪火』

BSテレ東 12/1金12:56〜14:56

中学校校長の傍ら犯罪被害者の支援活動もする町村理絵(名取裕子)。娘が殺害され、理絵自身が被害者に。容疑者が殺害を否認していると聞いた理絵は、自ら真相を追うが…。


町村理絵(名取裕子)は中学校の校長を務める傍ら、犯罪被害者を支援する活動に携わっていた。理絵の娘・花歩(美山加恋)も母の活動に関心を持ち、理絵の元教え子で中学生の時に人を殺めてしまった若宮忍(駿河太郎)のことを気にかけていた。若宮は被害者家族との対話を望むが叶わずにいた。そんな中、花歩は若宮にある告白をする。後日、花火大会で若い男と話す花歩を目撃した若宮は、裏切られたと思い、花歩を切りつけてしまう。


【出演者】

 町村理絵…名取裕子

 若宮忍…駿河太郎

 原口ゆかり…黒川芽以

 折橋完…大杉漣

 八木沼忠志…山崎一

 警察署長…不破万作

 森岡雅博…斎藤歩

 中村富雄…伊藤洋三郎

 佐久間良二…清水優

 町村花歩…美山加恋

【原作】大門剛明「罪火」(角川文庫・刊)

【脚本】吉田康弘

【監督】黒沢直


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大門剛明『罪火』(角川文庫)

レトルト食品工場に勤める若宮は鬱屈を感じていた。花火大会の夜、少女・花歩を殺めてしまう。花歩は母・理絵とともに、被害者が加害者と向き合う修復的司法に携わり、犯罪被害者支援にかかわっていた。13歳の娘を殺された理絵のもとに、犯人逮捕の知らせがもたらされる。しかし容疑者の供述内容を知った理絵は真犯人は別にいると確信。かつて理絵の教え子であった若宮は、殺人を告白しようとするが……。驚愕のラスト、社会派ミステリー。


大門剛明

作家。龍谷大学文学部卒。三重県伊勢市在住。2009年、「雪冤」(「ディオニス死すべし」より改題)で第29回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞してデビュー。同作は2010年秋にテレビ東京でドラマ化された。綿密な取材に基づく社会派ミステリを得意とし、他の作品に「」「確信犯」「告解者」「ボーダー」「優しき共犯者」(「共同正犯」より改題)「レアケース」「獄の棘」「テミスの求刑」「JUSTICE」「鍵師ギドウ」「」「反撃のスイッチ」「完全無罪」「」などがある。

2023年11月30日 (木)

『浅見光彦シリーズ20 化生の海-北前船殺人事件-』

<BSフジサスペンス劇場>

2023年12月1日(金) 12:00~14:00

 ルポライターの浅見光彦(中村俊介)は、北海道の余市に来ていた。目的は二つ。一つは旅行雑誌に掲載する「北前船物語」の取材。そして、もう一つは、警察庁刑事局長の兄・陽一郎(榎木孝明)が知人から頼まれた未解決事件の調査のためだ。
 今から五年前、北陸加賀(石川県)の橋立港で、男性の水死体が上がった。北海道の余市に住む三井所剛史(中島久之)という男性だった。三井所剛史の娘で、ウイスキーの蒸留所の観光客向けのガイドをしている園子(藤谷美紀)のことを心配した勤め先の先輩から、陽一郎の元に事件解決の依頼が来た。そこで、弟の光彦が調査に乗り出すことになったのだ。


<出演者>

中村俊介

藤谷美紀

前田耕陽 

榎木孝明

野際陽子

佐久間良子(特別出演)

ほか


<スタッフ>

企画:荒井昭博、保原賢一郎

プロデューサー:小林俊一、大下晴義、金丸哲也

原作:内田康夫

脚本:峯尾基三

演出:小林俊一

音楽:渡辺俊幸

<制作>

フジテレビ

彩の会

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『化生の海』内田康夫

加賀の海から水死体で発見された男。北海道・余市の自宅には、底に「卯」の字のある一体の古い素焼き人形が残されていた。

事件から五年、かすかに残った男の足跡を辿る浅見光彦は、北九州・北陸・北海道を結ぶ長大なラインに行き当たる。

それは江戸から明治期に栄華を極めた、北前船の航路と重なっていた。列島を縦断し歴史を遡る光彦の推理。ついに驚愕の真実が、日本海から姿を現す。


北海道・余市町を起点に、渡島半島南西部の松前、福井の橋立、山口県下関、福岡県博多へと展開する。

2023年11月29日 (水)

『蝶々殺人事件』横溝正史

『蝶々殺人事件』横溝正史(角川文庫)

原さくら歌劇団の主宰者である原さくらが「蝶々夫人」の大阪公演を前に突然、姿を消した……。

数日後、数多くの艶聞をまきちらし文字どおりプリマドンナとして君臨していたさくらの死体はバラと砂と共にコントラバスの中から発見された! 

次々とおこる殺人事件にはどんな秘密が隠されているのだろうか。

好評、金田一耕助ものに続く由利先生シリーズの第一弾!  表題作他「蜘蛛と百合」「薔薇と鬱金香」を収録。


犬神家や八つ墓のような猟奇性がなくて、読みやすかった本格推理小説です。

脚色次第では宝塚風にもなるし、おっさんずラブ殺人事件にも料理できるネタが、男装の麗人からくりなど満載。江戸川乱歩が映画構成へ参加したのが頷ける作風でした。

何度かテレビドラマ化されてたようですが、脚本家の稲垣一宏さんはどんな脚色されたのか興味深いですね。スマートなストーリーテリングと謎解きの妙味を、探偵と助手役がホームズ&ワトソンよろしく展開される。二人のボケツッコミも楽しく描いたのではと、原作文庫を半日で読みました。東京と大阪という都市を追体験する由利麟太郎もとぼけたキャラクターで、金田一の萌芽が初々しいてすね。

近年では吉川晃司&志尊淳と高岡早紀が主演したのが評判だったらしいですが、コントラバスケースに詰め込まれた薔薇の花束に囲まれた死体を、どのようにエロチックな画面にするのか想像してしまいました。

(「孤独のグルメ」での食事場面と同様に、最大の見せ場でありますから)

楽団とスタッフたちが、ケース内部へ視点が注がれる描写は、映画を意識してる描写のように思いました。

犯人となるマネージャー役の記録日誌は、今だったらブログかFacebookなどの、電子画像の入った記録だろうかと。

あと監督として尊敬する鈴木清順さん市川昆さん勅使河原宏さんらが、どのように演出するのか? ゴージャスな映画を想像することもできる小説でありました。

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名探偵由利麟太郎 蝶々殺人事件(テレビ朝日)

【あらすじ】

城南大学の講師をしている由利は, かつて警視庁捜査一課の課長をしていた. 劇団ミューズの団員の亜弓が, コントラバスケースの中から刺殺死体で発見され, 警視庁捜査一課の鬼警部といわれる等々力大弐が, 捜査の協力を要請しに由利のところにやって来る. 

由利は助手で新聞記者をしている恵美と共に事情聴取に同席し, ミューズのオーナーの原, 原の妻で蝶々夫人役のさくら, さくらの専属マネージャーの土屋, さくらの一番弟子でスズキ役の千恵子, 指揮者の牧野, ピンカートン役の小野, 舞台監督の今川弘(浅野), 演出助手の沢田勉(竹沢)と顔を合わせ, 亜弓が誰かを強請っていたらしいことを小野から聞いた. さくらが稽古で舞台に上がっているとき, 真上から殴られて気絶したと思われる原が落下し, 落下時に首の骨を折ったことが原因で死亡する. 

丁度, 部下の刑事(能見)と共に原の会社に行った等々力が, 受付係から原が稽古場に行っていることを聞いて, 原に会いに来ていたときのことだった. 恵美の調べで, 原はかつて蝶々夫人役をしていた佐伯麗子(三輝)と内縁関係にあり, 麗子が妹のように可愛がっていたのがさくらだったが, 原はさくらと結婚し, 麗子は自殺してしまったことが分かる.

 由利と恵美は, 麗子の親友だった久美子に会いに行った. 次に狙われるのはさくらだと悟った由利は, 最終公演が行われている会場へと急ぐ. 舞台では, さくらが子役(安達)を相手に熱演している最中だった.

【出演】

石坂 浩二 /由利 麟太郎

奥山 佳恵 /三津木 恵美

余 貴美子 /原 さくら

坂上 香織 /相良 千恵子

高杉 亘 /土屋 恭三

河原崎 建三 /牧野 謙三

大島 蓉子 /森川 久美子

宇崎 慧 /小野 竜彦

伊藤 美奈子 /志賀 亜弓

浅野 和之

能見 達也

竹沢 一馬

三輝 みきこ

麻生 奈美

野々村 のん

安達 心平

団 時朗 /原 総一郎

佐藤 B作 /等々力警部


原作 横溝正史「蝶々殺人事件」

脚本 稲葉一広

プロデューサー 井口喜一(共同テレビ)松本 基弘(ANB)

監督・若松節朗

局系列ANN

制作会社 共同テレビジョン、ANB

企画協力・角川書店

制作主任・吉岡亨 制作進行・豊島さおり

音楽 大河内元規、(音楽制作・岩渕照雄)(音響効果・塚田益章、稲葉智子)(MA・山元俊志)(オペラ指導・沖村妙子)(指揮指導・河合尚市)(音楽協力・テレビ朝日ミュージック)

エンディングテーマ・TRF「JOY」)

撮影技術 伊藤清一、(技術プロデューサー・佐々木俊幸)(照明・本橋義一)(音声・本橋義一)(映像・千葉研)(編集・深沢佳文)(ライン編集・飯塚守)(協力・バスク、ベイシス)

美術デザイン・岡田道哉)(美術プロデューサー・杉川廣明)(美術進行・宮崎淳一)(大道具・サンパック)(装飾・武藤順一、山下雅紀)(持道具・能勢直子)(衣裳・大森秀紀)(メイク・葉山三紀子、高橋和美)(アクリル装飾・ヤマモリ)(生花装飾・京花園)(楽器・橋本ピアノ)(機材協力・TASCAM)(協力・フジアール)

浅見光彦シリーズ「長崎殺人事件」

BSTBS2023/11/30(木)午後1:55~4:00

内田康夫原作・浅見光彦シリーズ第19弾。

久々に母・雪江が光彦の旅に同行して、異国情緒満点の長崎で連続殺人に巻き込まれる。男女の、そして親子の愛をテーマに風景、食べ物、長崎ゆかりの物語を散りばめて展開されるストーリーは旅サスペンスの決定版。

【ストーリー】
長崎の数ある観光名所の一つ、眼鏡橋の下で、男が殺された。男はカステラ連合組合の会長・山岡(仙波和之)で、その胸には凝った彫り物を施した懐剣が突き刺さっていた。

ルポライターの浅見光彦(沢村一樹)は「長崎の食と歴史」をテーマにした取材に出ることになった。だが、うっかり朝の食卓でそれを話したために、母の雪江(加藤治子)も同行することに。

市内観光でべっ甲細工の店を訪れた二人が店の若夫人・紗綾子(野村真美)の説明を聞いていると、紗綾子の笑顔が急にこわばった。店の外から自分を見つめるジャンパーの男に気づいたのだ。紗綾子は男を追うように店を出ていくが、その二人の後を、若い女が尾行していた。その後、取材先のカステラ店・松風軒を訪ねた光彦と雪江は、先刻のジャンパーの男が店主の松波(林隆三)で、その後をつけていた若い女が娘の春香(宝生舞)であることを知る。


【出演】沢村一樹、加藤治子、村井国夫、林隆三、宝生舞、黒田福美、野村真美、新井康弘、岡本信人、ラサール石井 ほか

制作年2004年テレパック/TBS

【プロデューサー】矢口久雄、大高さえ子

【ディレクター】山内宗信

【原作】内田康夫

【脚本】石原武龍、橋塚慎一


キャスティングがなかなかユニークですね。犯人役が誰だとか、安易にブログに記載する人もいるけれど、スタッフのことや視聴する人たちのことを考えていただきたい。ミステリーって犯人がわかったら、観る気をなくしてしまうだろう。『ブログ犯人ばらし殺人』なんて、物騒なシナリオをテレビスタッフは考えて実行するかも試練ですよ。


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『長崎殺人事件』内田康夫

「殺人容疑をかけられた父を助けてほしい」。作家の内田康夫のもとに長崎から浅見光彦宛の手紙が届いた。早速、浅見に連絡をとると、彼は偶然、長崎に。名探偵・浅見さえも翻弄する意外な真相とは。


作品の舞台が歴史ある長崎というが惹かれる。異文化がたくさん残されている港街は一度でも行ったら忘れられない。

長崎カステラには老舗があり、最も古いのが松風軒だと代々の主人は言い伝えてきた。昭和初期から戦前にかけて文化堂は東京、大阪に拠点を移して菓子メーカーとしての地位を森永や明治など大手企業数社に次ぐほどになっている。福乃屋も地元長崎での売上高は実力を誇っている。文化堂の名前に対して味の点では福乃屋が上だとイメージをつくり上げてしまった松風軒が時流に乗り遅れた。小説のなかでいう松風軒は松翁軒、文化堂は文明堂、福乃屋は福砂屋でしょうか。たしかに長崎のカステラの味わいは、異国情緒がある。そんな長崎への想いも小説に生かされている内容でした。

2023年11月26日 (日)

サスペンス名作選 和久峻三原作「悪女の泪」

 BS日テレ11月26日(日)  19:00〜20:55 放送時間 115分


緋美子は恋人の高野と共謀して、勤務先の不動産会社社長と結婚したうえで、夫を殺し財産を奪い取ろうとする。計画では、新婚旅行の際に夫を殺害し、彼が失踪したように装いつつ、自分たちは7年間じっと待つ…というはずであった。しかし夫が消え、次々と不思議なトラブルが持ち上がる。さらには、殺したはずの夫が二人の前に現れて…。

【出演者】

山口果林
萩原流行
小倉蒼蛙(当時は小倉一郎)
杉田かおる
生田悦子
ほか

【スタッフ】
原作:和久峻三
監督:西村昭五郎
脚本 :鴨井達比古

ほか

【日本テレビ初回放送日】
1988年5月10日

ホームページ

https://www.bs4.jp/nichiyo19/


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『悪女の泪』和久峻三

恋人と謀り、成金男の巨富を狙って妻となった美貌の女・緋美子。新婚旅行のハワイで計画どおり夫は消息を絶ち、悲嘆を演じながら帰国した彼女に、だが異変が次々と襲いかかる。深夜の足音、無言の電話、続々と訪れる怪しい男女とは一体……?

2023年11月23日 (木)

【全巻無料】『ブラック・ジャック』が期間限定で読み放題。『ヤング ブラック・ジャック』などのスピンオフ作品も対象に。無料期間は11月23日まで

 秋田書店、少年チャンピオン・コミックスより発売されている手塚治虫氏による名作漫画『ブラック・ジャック』とその関連スピンオフ作品が、Amazon.co.jpのKindleをはじめとした各種電子書籍サイトにて、全巻期間限定で読み放題となるキャンペーンが開催中。

https://tezukaosamu.net/jp/mushi/promotion/

実施期間:2023/11/22 0:00-2023/11/23 23:59

対象作品:

 手塚治虫『ブラック・ジャック』(少年チャンピオン・コミックス) 1-25巻

 手塚治虫 / 田畑由秋 / 大熊ゆうご『ヤング ブラック・ジャック』1-16巻

 宮崎克 / 吉本浩二『ブラック・ジャック創作秘話 手塚治虫の仕事場から』1-5巻

 手塚治虫 / 藤澤勇希 / sanorin『Dr.キリコ~白い死神~』1-5巻

 以上4作品、全部で51冊

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