zerogahou.cocolog-nifty.com > 22カードの意味

01 奇術師
02 女教皇
03 女帝
04 皇帝
05 法王  Le Paye
06 恋人たち
07 戦車 
08 裁判の女神
09 隠者
10 運命の輪
11 剛毅
12 吊された男
13 死神
14節制
15悪魔
16 塔
17 星 ☆
18 月
19 太陽
20 審判  
21 世界
_0 愚者

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16 塔

16 塔

『主はシナルの地に下りて、人の作る塔を見た。人は、その塔を天の頂きに届かせようとしていた。主は言った。【あの如きでは天には届かない。彼等の不完全を正す為、塔を崩すのが良いだろう】そして塔は崩れた。人々は、己の不完全を知り、より完全を求めて世界に散った。人々は言った【主に崩された故に、立て直す事が許された】』

人が人生の過程で構築して来た【不完全な個我の倒壊】。傲慢なプライドを打ち砕く、より優れたモノからの刺激。存在を束縛する、不要な制限から解き放つエネルギー。暗闇を破壊する稲妻。不完全なモノを、完全に導く為の祝福の光。神の似姿に降りる、激しい神的エネルギーの象徴と言える。

伝統的に災厄を意味する【凶兆】のカードと読まれがちで、事実、このカードの出現は、現実的なトラブルや不運を意味する場合が多い。だが少し深く探って行くと、単なる不運や災厄では無く、より新しく向上した段階へと至る為の、イニシエーション(通過儀礼)の意味合いを読み取る事が出来る。

 【悪魔】のカードで、物質の必要性と、その拘束的な危険性を知る事が出来た。
 物質の必要性とは、現実世界での目的と意志を達成する為に使用可能な【道具】としての側面である。純粋な魂は、物質に降りる事によって、知識や経験を積み、更なる向上を得る事が出来、その為に必要な道具として物質が認められる。 時に物質は魂を拘束し、本来の目的や意志を失わせ、その向上を妨げる場合がある。様々な停滞や固着を生み、変化を拒み、淀みを作り上げ、魂を暗い殻の中に閉じ込めてしまう。
 
 【塔】のカードに描かれる稲妻は、それ自体が神から直接的に発せられる純粋で強力なエネルギーであり、その稲妻が災厄や不運を意味する訳では無い。 不完全な組織物が、その強力なエネルギーと向き合った時、そのエネルギーに耐え切れずに脆い部分から崩れ去る。その崩れ去る部分にだけ注目するのであれば、そこに災厄と不運と言う言葉を充てる事が出来るだろう。
 稲妻で象徴される神の強力なエネルギーは、凝り固まった視野・精神・環境を破壊し、それを構成していた材料を、単純な素材の状態へと戻す。その破壊を被った【主体】は、還元された素材を再び吟味し、取捨選択し、初めから構成し直さなければならない。そうやって再構成されたモノは、以前の不完全さを克服し、より完全に近いモノとして組織される。
 【悪魔】のカードで象徴された【物質】は、その必要性と貴重さを、【塔】の【イニシエーション(通過儀礼)】を経てより高め、同じく【悪魔】で象徴された【物質による魂の束縛】から脱却する事が可能となる。  これは決して【悪い兆し】では無い。【悪い兆し】では無いが、必ずしも【良い結果】を与えるとは限らない。この【祝福としての稲妻】は、その強力なエネルギーを受け支える準備が整っている者にのみ、新しいより高い段階へ至る梯子を与える。

 暗闇の中で閃く稲妻の鮮烈な光は、全ての隠されたモノを、ほんの一瞬の中で露わにする。ほんの一瞬ではあるが、準備の出来た探求者にとっては充分であり、その経験を強い確信・信仰として、まだ続く暗闇の中を進む為の杖として、光に向かって進んで行く事が出来る。

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